テレビ画面のギャングが銃の引き金を引いた瞬間、現実の弾丸が老人の胸を撃ち抜いた!(「弾丸は飛び出した」)。

仁木雄太郎・悦子の素人探偵兄妹が巻きこまれた奇妙な連続殺人事件。

映画化され、ユーモア推理の傑作として有名な『大誘拐』の著者 上質な作品を発表し、今なおミステリーファンには評価の高い 名匠・天藤真の中短編をえりすぐった傑作集!

「日本のクリスティ」と称された人気作家・仁木悦子はまた、優れたハードボイルドの書き手でもあった。

1957年、第3回江戸川乱歩賞を受賞した『猫は知っていた』がベストセラーに。

婚期を過ぎて母とつましく暮らす市子のもとに、二十五年前に音信を絶った徒兄の圭吉が訪ねて来た。

放漫経営のツケが祟り、倒産寸前の苦境に陥った栄養剤メーカーのS製薬。銀行は融資を渋り、他社への吸収合併を迫って来た。

東京の千川上水沿いで連続する“通り魔”事件。いずれも若く太った女性が臀部を切りつけられ、被害者は数を増すばかり。

おれか? おれはなにもかも失って、おちぶれはてた私立探偵だ。失うことの出来るものは、もうただひとつしか、残っていない。

田園調布の国近社長邸で二歳半になる坊やが誘拐された!ブラック・リボンと名乗るその犯人は子供のいたずらじみた脅迫状で300万円を要求する!!事件当時たまたま邸を訪れていた仁木悦子は、身代金を出し渋る父親、婦人の恋の醜聞等々、社長一族の不仲ばかりを目、耳にする

ミステリマニアの仁木雄太郎、悦子兄妹の下宿に、ひとりの紳士が相談に訪れた。

宇野久美子はアパートを引き払い、和歌山に帰ると周りに告げていた。しかし、それは自身をこの世から消し去る演出だった。

バイクの修理代ほしさに高校生たちがネコを誘拐すべく奮闘する「誘拐者たち」、少女の一途な感情が思いがけない展開を呼ぶ「うす紫の午後」など、“仁木兄妹もの”と並んで人気の高い著者の“子どももの”から、書籍初収録作「やさしい少女たち」「影は死んでいた」を含む七編

男女のすれ違いと愛憎、人生に待ち受ける思わぬ陥穽、驚愕の結末―夏樹静子氏がその作品でミステリー界に残した足跡はあまりに大きい。

近年はなかなか読むことが出来なかった“幻”のミステリ作品群が編者の詳細な解説とともに甦る。

少女小説家の姉と雑誌編集者の弟。両親を惨殺された二人は、心機一転、京都から東京へ居を移した。

『最後の事件』と呼ばれるホームズとモリアーティの対決から5日後、現場を訪れた2人の男―ピンカートン探偵社調査員のチェイスとスコットランド・ヤードのジョーンズ警部。

犯人を白日のもとにさらすために――防犯探偵・榎本と犯人たちとの頭脳戦。 様々な種類の時計が時を刻む晩餐会。

「君の選択肢に『No』はない。

検察が押収したわいせつ図画販売罪の証拠品、その中のフィルムの映像に妻と似た女性の姿を見つけた検察官の笹田は独自調査に乗り出すが、たどり着いたのは思いもよらない残酷な真相だった(表題作)。

鬼貫警部と並ぶ本格推理の巨匠のもう一つの代表作 安楽椅子探偵の傑作「三番館」シリーズ そのすべての短編を発表年代順に収録、新編集で贈る 鮎川哲也「三番館」全集、ついに刊行開始！

「己が出生の秘密を知りたくば、山口県鳴女村の灰王家を訪ねよ」という手紙をもらい鳴女村を訪ねた慶四郎は、すでに廃業した温泉旅館灰王館でもてなされる。

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。

講演旅行の宿泊先はテレビもない山間の温泉宿。しかも折からの大雨で村に一つしかない橋が流された。

父の遺した不動産で夜になると聞こえる「痛い、痛い」という謎の声。

動物診療所を営む獣医・遠野太一の幼なじみでペットショップを経営する小塚恭平が、自宅マンションでラッセルクサリヘビに噛まれて死んだ。

第２期『こんな探偵小説が読みたい』に加え、単行本未収録の第３期や関連エッセイを 大幅に増補。

推理作家の恋住木美子は、作品数も収入も知名度も低いが、能書だけはまくし立て、おまけに酒乱ときては敬遠する編集者も多い。

都筑作品でも人気の“近藤・土方シリーズ”が遂に復活。贋札作りをめぐり巻き起こる奇想天外アクション小説。

閉め切った部屋に出没する蝙蝠の謎。

本格ミステリの探偵はどのような推理をすべきか? 密室などのトリックはどうあるべきか? そして、社会とどう対峙すべきか? 戦中派の天城一と戦後派の笠井潔の作品からその答えを探し求める評論書! 天城一と笠井潔は、資質的にはよく似ている。