北海道で撮影旅行中の動物写真家・吉本はある日、巨大なヒグマに襲われ、九死に一生を得る。

第12回大藪春彦賞 第27回日本冒険小説協会大賞 エンタテインメント文学賞をダブル受賞。

雪深い東北の山奥で、主婦が野犬とおぼしき野獣に喰い殺されるという凄惨な事件が起きた。

厳冬の北海道、消息を絶ったカメラマン捜索のため、若き森林保護官はスキーを履き山中へ向かう。

華族に生まれ陸軍中将の妻となった顕子は、退屈な生活に惓んでいた。

戸鹿野智貴、28歳。若きカリスマ経営者と言われる彼は、女と旅行に行った異国の地で、薬物密輸の疑いで逮捕される。

マイナス40度も珍しくない極寒の北海道・天塩研究林。そんな土地に立つ小屋に集まった、学者や仲間たち。

長野県安曇野。半年前に山で行方不明となった妻の頭蓋骨が見つかった。

16歳の夏、なにもかもが嫌になって家出をした徹平。もう戻らないと心に決めた旅立ちだった。

清涼な山中で行うトレイルラン。人気のスポーツに没頭する青年は山に潜む危険をまだ知らなかった―「ランナーズハイ」。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

昭和初期、東北の寒村で貧しく暮らす主人公・鉄。村八分にされ、いじめぬかれた鉄は、迫害者たちを殺して逃亡する。

夏休み。実家の牧場の仕事を手伝う塊太は、一人旅を続けながらまっすぐに生きる直次郎と出会った。

圧倒的な密度と熱量。

秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。

「山背」とは初夏の東北地方に吹く冷たい風のことをいう。その山背が渡る大地で様々な厳しい営みを続け、誇り高く生きる男たち。

北アルプス、漆沢渓谷。獣や鳥の“瞑りの楽園”に突如起こった地滑り。

失踪した父の車が、長野県大町市で見つかった。その発見現場で息子の一成は深雪という地元女性と出会う。

競走馬の怪死事件。腹を鋭く引き裂かれた死体を前に、樋口孝也の脳裏には、あの凄惨な「羆」の悪夢が蘇る。

1945年8月、砂漠の町ロスアラモス。

「山は半分殺してちょうどいい―」現代の狩人であるマタギを取材していた編集者・美佐子は動物写真家の吉本から教えられたその言葉に衝撃を受ける。

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。

発端は山形のホテルだった。借金返済のため一攫千金を狙う相葉時之は、手違いからテロリストに命を狙われる羽目に。

伝説の天才アニメ監督王子千晴が、9年ぶりに挑む『運命戦線リデルライト』。

犬たちとともに山を駆けめぐり、イノシシを狩るロッタこと六田賢司。

南アルプス北岳に至る三つの林道で崩落事故が発生、一帯は陸の孤島になった。

火星に憧れる高校生だったぼくは、現在は新聞社の科学部担当記者。

日露戦争に従軍した猟師の矢一郎は故郷を離れ、樺太で過去を背負い流浪の生活を続けていた。そんな彼を探し回る男が一人。

甲府市内の宝石店が強盗グループに襲撃された。

出版社勤務の沙羅は40歳を過ぎ、かつて妊娠中絶した相手の川島と再会。それ以来、子供が欲しくてたまらなくなってしまった。

標高3193メートルの南アルプス北岳山頂――高山病に罹ったらしい小学5年生の息子・涼が訴えた頭痛で、早めの下山を決意した滝川。

日本の野にオオカミを放て! 一大プロジェクトが始まる! 絶滅したオオカミを外国から移入し健全な生態系を取り戻す試験放獣プロジェクトが始まった。

急行する捜査車両、轟く銃声。過去の事件が次々と連鎖し、驚愕のクライマックスへ!比類なき疾走感で描く緊迫の40時間。

南アルプス山岳救助隊の新人隊員・星野夏実は、相棒の救助犬、ボーダーコリー=メイとともに、北岳にある現地警備派出所に着任した。

佐伯鷹志は、かつて警視庁警備部警備課に在籍し、SPとして、政治家の警護をしていたエリート警察官だった。

最強のクライマーとの呼び声も高い山野井泰史。

若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

一九七九年の山口県岩国市―警察を辞めた椎名高志のもとに、刀根奈津子の自殺の報が届いた。

―この物音は、何か可怪(おか)しい。 何かが畳を擦る音、いるはずのない赤ん坊の泣き声。

ビデオジャーナリストの伏見が住む鳴川市で、連続イタズラ事件が発生。

時は八世紀末。東北には、大和朝廷に服従しない誇り高い人々がいた。

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。

東京・杉並区で起こった連続愛犬殺害事件。殺された犬はすべてシェパード。

宝亀五(西暦七七四)年、陸奥国の北辺には不穏な火種がくすぶっていた。陸奥を支配せんと着々と迫り来る大和朝廷。

今朝も建築現場に向かう正一。肉体を酷使する日々は際限がなかった。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。

“幻の名峰”として人気の新羅山。その日も登山客で賑わうなか突如、群発地震が襲う。

東京から南へ二百二十キロ。太平洋に浮かぶ厳倉島は、イルカの棲む島として知られている。

殺人事件を起こした崎津直也が刑期を終えて出所した直後に神戸で殺された。

あんたは警察の中の“黒色分子"だ! 『機龍警察』の著者による書下ろし長篇警察小説 吉川英治文学新人賞&日本SF大賞、受賞後第一作!! 警視庁組織犯罪対策部の沢渡と滝本組幹部の波多野は、組織に追われる中国人女性を見殺しにした深いトラウマを抱えていた。

日本第2位の高峰、北岳を舞台に山岳救助隊と山岳救助犬が駆ける！ 北岳にある白根御池小屋。

森二が刑務所を出た日、塀の外で二人の「兄」が待っていた―。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

お気に入り(抜粋掲載) Yさんの娘は、近頃ようやく単語をいくつか喋れるようになったところだ。