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なおひろ さんのレビュー一覧
なおひろさんのページへレビュー数119件
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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クリスティの作品の中でも高評価の本作は、さすがの面白さでした。序盤からの伏線が回収され、終盤のどんでん返しに見事に集約されて行きます。事件がなかなか起きず、その後トリックも犯人も良く分からず読んでましたが、人間ドラマがメインにある感じでしょうか退屈しませんでした。犯人像は現代的ともいうべき物で、いつの時代にもこんな奴いたんでしょうね。ラストも個人的には好きな終わり方。ミステリーの女王の名に恥じない作品でありました。
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ドルリー・レーン四部作を読み終わりました。Xから順に読んで本当に良かった、正に衝撃のラストでしたね。単純に面白いかどうかと言う表現は出来ないです、それだけレーン氏の魅力に惹かれてしまったと言う事でしょう。いずれにせよ、オチを知らずに読めて良かった。
単独の作品としては地味でもう一つな感じですが、シリーズラストとしてとらえれば評価は変わります。今作だけなら7点、最終章と考えれば9点という印象です。なので、8点としたいと思います。 願わくば、まだまだレーン氏の事件簿が読みたかったです。Xの時みたいに、変装とかして格好良く輝いてる姿の、そしてまだYの事件が起きる前の。 |
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18世紀のロンドンを舞台にした本格ミステリーです。翻訳ものみたいな文体ですので、不慣れな方は読み辛いかも知れませんが、コレは面白いですよ。
もっと重苦しいかと思いましたが、案外ユーモアのある軽快な雰囲気で、結構読み易かったです。冒頭から死体が増殖する謎に、どんな展開になるのかグッと引き込まれます。終盤二転三転の展開は、誰が何を隠しているのか真相がなかなか見えない。そしてたどり着いたラストは、あまりにも意外。 物悲しい雰囲気が漂う少々長い話ですが、ミステリー好きなら是非読んでみて欲しい。良く出来た素晴らしい作品でございました。 |
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警察小説の古典に挑戦、と言うつもりで読みましたが、意外と古さを感じず逆に拍子抜け。強いて言えば、こんな大事件にしては捜査員が少なすぎませんか?とは思う。序盤何だかさっぱり分からない事件が、終盤ドンドン解決へ向かうのは、なかなか爽快で良かったです。犯人逮捕場面も秀逸。また、刑事たちのキャラもみんな割と濃くて、書き分けが良く出来てますよね。
ただ、作品全体を覆う暗い雰囲気と、人名か地名かも分からなくなる固有名詞にぐったり疲れました。本作は、名作に相応しい素晴らしさと認めますが、きっとシリーズの他作品は読まないでしょう。 |
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アガサ・クリスティから始めて、海外古典ミステリーに挑戦してます。本作は、冒頭から終盤まで3人の警官、探偵の捜査が淡々と続きます。地味ですが、意外と退屈せずに読めました。犯人は早めにほぼ分かり、そこからアリバイ崩しの古典としての展開となりますが、ラストはビックリ。1点アップで8点としたいと思います。
古き良き時代と言う事でしょう。現代ならこの犯人速攻で捕まっていますね。新訳は入手できなかったのでそこは残念でしたが、なかなか面白かったです。ミステリー初心者以外の方におススメ。 |
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異空間を舞台にしたファンタジーバトルと現実世界が交互に描かれます。主人公は必死さは伝わりますが、感情移入は出来ないタイプ。しかもバトルのルールの把握も必要なので、結構疲れました。とは言え、勢いと迫力で一気に読まされます。さすが貴志祐介。
オチも好みでは無かったですが、裏表紙に最初から書いてあります。 「人間精神の暗黒面を抉る非情のエンターテインメント。」覚悟して読んで下さい。 |
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本作はミス・マープル作品では非常に評価が高い様です。とても面白く、最後まで犯人も分からなかったので、楽しめました。登場人物が多く、また年齢が近い人達なので、分かりづらかったのが少し残念。
悲しい事件でした。犯人は身勝手な犯罪を犯した訳ですが、最後はそんな感想を持ちましたね。 |
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非常に面白かったですね。伊坂作品では、1、2を争います。登場人物は殺し屋ですから、正義やモラルは関係ありません。その為、感情移入する事無く展開を見れますので、伊坂節のセリフにもイラつかず素直に楽しめました。ただ、唯一気に入らないのがラストシーンに出る人物のキャラでした。列車が長すぎるって言うから、まあ良しとするか。
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コレは面白かったですね。ジャンルは社会派警察小説ですが、色々知らない事が勉強できた様な気がしました。ミステリーとしては、犯人の動機や犯行方法等に若干不満を感じます。また、ラストの展開からエピローグにかけて、好き嫌いが分かれるかも知れません。私は好みでは有りませんでした。しかし、さすがのベストセラー作品で、考えさせられつつ一気に読ませる。おススメです。
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北方謙三による歴史物を読むのは初めてでした。新撰組、土方歳三が題材ですが、常に死が隣にあり破滅へ向かうと言う世界は、北方作品の舞台として相性が良いですね。
史実とはかなり違う様ですが、良く知らないので、私にとってはこれが土方歳三です。とにかく格好良い。後半どんどんスーパーマン化して行くのがナンですが、他の人たちもみんな(西郷以外)気持ちの良い男ばかりでしたので、是非多くの方に楽しんで欲しい。ラストも個人的には有りだと思います。 |
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伊坂作品は表面上明るくても芯が暗くて重いので、好きな作品が少ない。いつも病人や障碍者が出て来るし、良い人はすぐ死んじゃうしね。しかし今作は楽しくて相当良いです。荒唐無稽で都合が良すぎる展開は、馬鹿にされてる様な感じもしますが、深く考えず笑って読めば良いと思いますよ。
ゴールデンスランバーや死神の精度の様な完成度では有りませんが、今作はおススメです。先に前作を読めば更に楽しいでしょう、是非続編希望ですね。レビュー150本目。 |
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あまりにも有名で高評価、しかし普段読まないタイプの作品ですが、コレは良いですね。少女マンガみたいに出て来るのは美男美女ばかり。舞台が進学校なので、更にみんな頭も良い。その辺は読んでて若干落ち着きませんが、高校時代は遠すぎて何も思い出せない私でも一気に読ませる力がありました。
友達って大切だね、それが一番感じた所です。ホントに良く出来た青春小説。確かに名作でしょ。 |
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前作のラストを受けてどうなるかと思いましたが、こう来たか、と感心させられました。完全な続編でしたね。各話の完成度の高さはこちらの方が上だと思います。いずれにしてもリアリティは皆無で、純粋に推理パズルを楽しめば良いでしょう。
前作に引き続き強烈な世界観に圧倒される。出て来る人達が基本的にみんな狂人なので、読んでると結構疲れます。それなのに、三部作の最終作がいまからかなり楽しみ。こういうのがクセになるのはマズイかな? |
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日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞作だそうです。美少女探偵が警察から情報を貰いながら捜査する、と言う設定ですのでリアリティは全くありません。ただ、現代の横溝正史風な感じと思えば良いのかなと、1部終了の頃にはそれなりに面白く納得してました。そして2部へと続きますが、ラストで明かされる衝撃の真相には愕然としました。コレは凄いですね、後味の悪さが半端ないです。
スマートなミステリーを希望の方にはおススメ出来ませんが、少々変でも驚きたい方は是非お試し下さい。 今作以降を書いた続編が出れば、読んでみたいと思います。あくまでも2部終了以降の話を。 |
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巣鴨プリズンを舞台に、密室殺人事件を推理する話。だと思っていたのですが、戦時下の狂気と、終戦後その事実と向き合いどう生きて行くか、がテーマの戦争反対ミステリーでした。
密室トリックはやや強引ですが、そこはメインでは無く、もっと大きな仕掛けがラストで待っています。終盤明らかになる、貴島の捕虜虐殺はあったのか?を含めて社会派、ハードボイルド、本格推理がごちゃ混ぜになったこの作品を楽しんで欲しいと思います。 何と言っても、登場人物のキャラクターが非常に魅力的です。もっと貴島とフェアフィールドの絡みが読みたかった。ラストも凄く良い。おススメします。 |
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とても長い話でしたが、読み易くて連休中に一気に読めました。ただし事件の内容は凄惨であり、登場人物それぞれの家族に対する書き込みが凄いので、相当重たい気分になりました。
この様な事件が起きると、被害者も加害者もその家族もボロボロになってしまいます。世間的には事件は終わっても、関係者の中ではいつまでも終わらない。残された人達が早く前向きに生きられる様に、と祈りたいです。 タイトルの意味は最後に分かります。興味のある方は長さに負けず是非読了して下さい。色々考えさせられる事の多い傑作でした。 真犯人に付いての感想はネタバレにて。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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以前ドラマを見た事がありました。1部を読んでいる時は、推理している試行錯誤が正直退屈でした。トリック知ってますので。しかし、2部に入って全く印象は変わります。最初誰の事を書いているのか良く分からない(作者の狙いの様ですが)。最後にストーリーが一つにまとまった時の気持ち良さは、なかなかの物です。作者ならではのうんちくがすごいので、ページが多いですが、結構ストーリに交じって今回は読み易い気がします。日本推理作家協会賞受賞作。読んで損はありませんよ。
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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10年以上積んであった本ですが、久しぶりの新宿鮫はかなり面白かったです。当時よりも警察小説を読む機会が増え、リアリティが無さ過ぎて醒めるかな、と思ったのですが、大沢在昌のエンターテイメント性は素晴らしい。アクションあり、恋愛ありで派手に展開しますが、最大の美点はそれぞれのキャラが立っている所ですね。またこの世界に戻って来たくなる、そんな魅力があります。絶対1作目から順に読んだ方が良い。間違いなくオススメ。
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テーマは少年犯罪。被害者も加害者も、それぞれの家族もみな苦悩の中立ち直れない。
更生を見守るべきか、厳罰を処せるべきか、正解の無い問題にそれぞれの立場から多層的にストーリーが構成されています。次々に真実が明らかになるたびにそれまでの見方ががらりと変わり、どこへたどりつくのか、素晴らしい内容に引っ張られ一気に読みました。 後半の展開がテレビドラマみたいだ、との意見を見かけましたが、スピード感があり分かりやすいという事で、良かったのでは無いでしょうか。 乱歩賞受賞作、デビュー作にして傑作と呼べる作品です。オススメします。 |
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