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りーり さんのレビュー一覧
りーりさんのページへレビュー数424件
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赤ずきんをモチーフに未知の怪物から六人の少女を守り抜こうとする知略的パニックストーリーと少女の中の裏切り者を推理させるファンタジーミステリーを融合させた本作。 少女たちに割り振られた能力を駆使しての戦いとそれを用いた謎のロジック、その他細かく張られた伏線と疑心暗鬼を誘う展開はライトノベルとれ侮る勿れ。 なにより素晴らしいのが赤ずきん以外にもグリム童話のエッセンスをトリックや物語の演出に入れ込んでいる点で非常に作者の心意気を感じる一品になっている。 |
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事故で危篤の私の意識はお掃除ロボットへ・・・。 掃除機と化してしまった主人公。 しかも隣の部屋には見知らぬ死体、そして(掃除機としては)遠く離れた姪の危機、機械の体を操り工夫を凝らして地べたを這うロードストーリーと機械の知恵を駆使した密室ミステリーの二軸構成。 発想とオチは面白いものがあるが道中の都合の良すぎる展開と姪の危機の演出があまりに物足りない。 ミステリーとしては淡泊な出来だがライトな冒険小説と読めば不快な点もなくサクッと読める作品。 ★は5つ。 |
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ややダウナーで人嫌いの紙越空魚と天真爛漫仁科鳥子の出会いは「検索してはいけないもの」が巣食う<裏側>の世界。 まだぎこちない関係性の二人が挑む怪異探険ファイル。 怪異探険の命がけのサバイバル奇譚。 というよりかは鳥子ちゃんに振り回される空魚ちゃんの成長を百合百合しく楽しむ物語だと思う。 非現実の怪談の描写はもう少し頑張ってほしいと思う。 |
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夢野久作による短編。 少女地獄としては「何んでも無い」「殺人リレー」「火星の女」の三編であり、出版社によって他に収録されている短編が異なる。 どれも女性が主軸となっており、当時の女性の無力さ、あるいは堅牢さ、そして狡猾な一面によって振り回される人達、陥っていく者達を描いていく。 手紙・伝聞・記事と異なる書簡形式と久作独特のおどろおどろしい文面で語られる女たちの地獄。 |
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超ハイレベルな演劇団「パンドラ」に入り俳優を夢見る青年数多一人。 その圧倒的な技術の前に脱落者が出る中、一人は何とか入団の道を開く。 しかし、後日現れたある少女の一声で劇団は一変する。
「愛してる」 一生掛けても習得できないような完璧な5文字の演技の前に劇団パンドラは崩壊した。 「映画に出ませんか?」 一人は天才とも形容し難いその少女に告げられる。 なぜ私が、なぜ映画なのか、そもそも映画とは、そもそも創作とは、、、 クラッパーボードの音が鳴る。 天才。教えられることは過去作が必読なくらい。 流れるような軽い言い回しと過去作人物をも交えた壮大な返し。 複雑多岐な物語は創作の極地に終結する。 文句なしの超傑作だ。 |
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廃線目前「もりやま鉄道」の未来を託されたのは経営のけの字も知らない女アテンダント!? 県庁と銀行に冷ややかな視線を向けられつつも地元第一、お客様目線に立った戦略で窮地を乗り切ってゆく。 しかし立て続けに起こるアクシデントに何者かの悪意を嗅ぎ取って ・・? 赤字沿線大逆転計画!! 経営経験なしの女販売員と県庁から出向してきた左遷野郎がお先真っ暗お荷物沿線の復活に奔走する。 まぁ展開としては良くある企業経営の一点攻勢劇なのだがそこは流石人気作家、ミステリらしく要所要所に不安げな波を立てて読者を惹き込んでくる。 電車の旅はいいものですよ本当に。 |
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厳格な規律に縛られた名門女学園に転校してきた和泉冴子。 魔女の噂、開かずの間、都市伝説の残る学園で転校以降始まる生徒たちの惨殺事件。 冴子は自身の奥底から湧き上がる謎の囁きと欠ける記憶の断片から自分が犯人なのではないかと疑い始めるが・・・。
ホラーですね。 ミステリーかは怪しい。 雰囲気は嫌いではないけどあまりに拍子抜けなオチでした。 |
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放浪する数学者を求めて訪れたのは"双孔堂"、警察庁キャリアである宮司はそこで密室殺人が起き、容疑者として尋人である十和田只人が捕まってることを知る。 自分が犯人であると結論づける十和田、既に出された解を変えるには事件の'前提'を覆さなければ・・・ シリーズ第二作。
流石屋敷に主眼を置いてるだけあって面白いトリックでしたね。 キャラも立ってきてるしいいシリーズになってきたんじゃないでしょうか? ★は6つ。 |
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現世でショッピングを楽しんでいた沙羅の前に現れたのは二人の放浪兄妹。 酒に溺れて働かない父親と病床に臥せる母親、窮地に陥った兄妹には何故か殺意の眼が迫っていて・・・。 今までの安楽椅子裁判官とは打って変わって現世に遊びに来て帰れなくなってしまった沙羅ちゃん。 閻魔堂のデータも使えず自力で情報を集めて推理する。 ABC、事件の鍵が全て集まったとき今回は沙羅ちゃんお友達の為に自ら裁判しますよ!! |
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創業100周年を眼前に控えた丸膳百貨店、深夜を廻り警備員が巡回する中で居場所を失った者達が徘徊する。 妻子に見捨てられた男、復讐の為に盗みを働こうとする女、家出青年、ヤクザ、社長。 姿の見えない暗闇の中での出会いは思いもよらない方向に転換してゆく。 見ず知らずの人がデパートに一挙集結し、人の心の内からデパート経営の裏の秘密まで大っぴらにしてゆく群像劇になります。 登場人物の多さに加え、各人の掘り下げも少なく、これで感涙の結末というのはチープな気がする。 僕は子供の時だろうが大人の時だろうがデパートに来たらテンション上がりますよ。 |
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女性の心理に焦点を当てた短篇5集、小学生から老人まで様々な年代の女性心理をロジックとして組み込み、男性では決して成立し得ないストーリーに為っている。
粗筋だけ見るとイヤミスを想起させるが単純な齟齬からの真相が顕れ、軽く明るい終わりを迎える。 とりわけ第五編の老婦の今の若者では中々想像しにくい思考を取り入れた作品は良かった。 一貫したテーマでここまでの短篇を作り上げた作者に拍手! |
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タイトル通りロジック重視の短編集。 事が起きて後から論理の理詰めを行っていく安楽椅子もの。 |
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閻魔堂沙羅の推理奇譚第三弾。 今回のテーマはワイダニット! 何をしても容姿で損をする天性のブス、余命一年のおじいさんとその孫、天涯孤独で死のうと思ってる浪人生、殺される覚えも由縁もなさそうな方々、何故殺された? 良かった良かった特に表題作。 犯人確定済の純ワイダニット。 こういう終わり方の作品も偶には必要だよね、私も昔は自分を特別な存在と思いたかったものよ。 |
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閻魔堂沙羅シリーズ初の長編。 殺人者の子供という業を必死に隠しながら41歳のシングルマザーとして生きる新山律子。 娘との関係にぎくしゃくした毎日を過ごす中、自身の過去を詮索するものと出所した母が現れる。 日常を守るために犯した殺人、そして自らも何者かに殺されて・・・。 テーマは親子関係、それも殺人者の娘という特殊な関係。 奇しくも自分の娘に自信と同じレッテルを与えてしまった律子が閻魔堂で何を感じ、現世でどんな清算を取るのか。 長編に相応しい重厚なテーマと沙羅ちゃんの痛快な語り口、非常に読後晴れやかな作品。 |
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「一週間後にお前は死ぬ」 とある会社のガラケーに送られる死のメッセージ。 お客様を殺されたらいちは探偵として捜査を開始する。 浮かんでくるのはライバル通信会社の陰謀? 一方、先頃の事件で傷心中の藍川警部は休暇を貰い謎のペンションへ・・・。 仮面を付けた宿泊者たちはどうやら上木らいちを知っているようで・・・? 推理合戦の末に行きつく驚愕の真相、二人の再会はいつ? ほぼ過去シリーズ必読。 シリーズ好きなら読んでおいていい。 中々ユニークなトリックがあって感心しちゃった。 ★は7つ。 |
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