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火の粉



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【この小説が収録されている参考書籍】
火の粉
火の粉 (幻冬舎スタンダード)
火の粉 (幻冬舎文庫)

火の粉の評価: 4.19/5点 レビュー 216件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.19pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全216件 161~180 9/11ページ
No.56:
(5pt)

女性心理の描写が巧い!!!

 「犯人に告ぐ」ど俄然注目株となった雫井修介さんですが、本作「火の粉」は私的には「犯人に告ぐ」よりも完成度は高いと思います。 自分が無罪判決を下した元裁判官梶間の隣家に越してくる男、武内。彼が越してきて少しづつ身の回りに異変がおき始める展開の描きこみが凄く自然で巧い。展開が凄く自然なので、リアリティに富んでおり、読む進めば進むほど本当に恐ろしくなる展開に目が話せません。 雫井さんの筆力は高くとてもわかりやすくさくさく読めるので、あっという間に読める一冊です。 ただ家族劇なので、視点を一人に絞らずそのつど家族の一人の目線で物語が進むので、元裁判官が主人公ではないのでそこのところはチェックしておいてください。 雫井さんは女性心理の描きこみが巧い。この物語では尋恵、雪見の二人の心情が特に巧く描きこまれています。これを読んで共感できる女性は多いのではないでしょうか。
火の粉Amazon書評・レビュー:火の粉より
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No.55:
(5pt)

熱が出ました

「ど、どっちの言い分を信じたら…?」「あなたはいったいどなたさん?!」と最後まで登場人物と同じ次元で翻弄されます。作中の家族のどの立場に近いかでも、それぞれ違った思い入れがちゃんとできる奥行きの深さもあり、オソロシイまでの引力。隣近所との距離の取り方をはかりかねている都市/郊外在住者にとっては、いっそうリアルに入り込めるのではないでしょうか。そんな調子で一気に読んだら、怖さゆえか疲労でか、熱が出ました。ほんと、心して読みましょう。
火の粉Amazon書評・レビュー:火の粉より
4344002938
No.54:
(3pt)

物足りない・・・

判決を言い渡した勲、その妻尋江、息子の妻雪見と、次々に視点が変わる。視点が変わる作品は他にもあるが、読んでいてどうも物足りない感じがした。老人の介護問題、夫婦間の問題、子供の問題、嫁姑の問題など、今の社会にあるさまざまな問題を取り入れてそれなりに面白いのだが。越してきた男武内の人間性も、もう少し掘り下げたものがほしかったと思う。武内がなぜ犯行に及んだのか、説得力に欠ける気がする。だが、動機が無くても殺人が数多く起こる世の中だ。武内のような犯罪を起こす人間がいてもおかしくはないのかもしれない。ラストは、やはりそうなってしまったか!という思いだった。意外性はないが、納得できる気がした。
火の粉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:火の粉 (幻冬舎文庫)より
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No.53:
(2pt)

最後の2章を読まなければ傑作

裁判官の当事者意識への疑問や隣人への不安感、新旧の夫婦・嫁姑間の葛藤や中絶・老人介護等、身近な問題を、変に声高にならず上手にとりあげています。最初から興味深く、最後まで一気に読み通しましたが、最後のところが残念ながら納得いきませんでした。ちょっと陳腐な印象を与えかねないまとめ方でもったいない感じがします(以前、宮部みゆきの「模倣犯」で同様の読後感が持ったことがあり、最近の日本文学の傾向なのかもしれません)。武内の描き方は、野間宏の「青年の環」の田口を想起させましたので、興味のある方は「青年の環」もお読みになってはいかがでしょうか(超長編小説ですが・・・)。本作について私の評価は、厳しいようですが☆2つです。
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No.52:
(4pt)

誤審から生まれた悲劇

武内真伍の生きざまがひしひしと伝わってきました。判決はまちがっててはいけない。そのために家族をつぶしてしまった悲劇が最後のシーンでうまく描かれていた。
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No.51:
(4pt)

元裁判官の家庭にしのびよる隣人の恐怖。一気によめます。

裁判官 梶間勲。退官も近いし「疑わしきは罰せず」で、結果的に冤罪から一人の人物 武田真伍を守ったことになり、とやかく言ってくる人たちもいるが、まあ、円満に引退し、郊外に一戸建ても持ち、「やることはやった」の心境。その後、勲の家族が描かれ、これが典型的ではあるが微妙な均衡を保っている人たちで面白い。うるさがたの介護老人、嫁いびりの義姉、フリーターの息子に育児にイライラが募る息子の嫁。家族の問題を何一つ解決できない元裁判官勲は、家族からも物語からも序々に影を潜めてしまう。といった背景で、この作者はどういうストーリーを展開するのだろうと思っていると、なんと、冤罪をまぬがれた武田が隣に引越してきた。武田からすれば勲は命の恩人、なのに勲の周辺の家族に異変が...いままで、裁判官の椅子で「伝言ゲーム」のように遠ざかってきた事件の現場に自分がいる、自分に火の粉が降りかかってきていることを最後の最後までみとめようとしない勲とは別に事態はとりかえしのつかない状態まで進展していく...550ページの大作だが物語に無駄がないので一気に読める。ただでさえ人間不信の世の中だからこの本は時流にのっている感がある。星4つは、もうひとつヒネリが欲しかったから。ミステリーではなくサスペンスドラマと割り切って楽しみましょう!
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No.50:
(4pt)

他の善意の上に自分の嘘を乗っけて生きる人っています

この本は、なかなか、おもしろい!私の知り合い、元、仲良しに、超嘘つきがいます。普通ならそこまでつく?っていう嘘をつきます。そのうち、ついてはいけない嘘では?というたぐいの嘘をつき始め、それで、社会的・経済的大成功を収めてしまいました。あ~あ。世の中、色々乱れても、まだまだほとんどの人が「出来ることなら人を信じたい」と思って生きていると私は感じています。少なくとも、そんなひどい話はテレビや小説や映画の中だけで、実際にあってもそれは、ニュースの中であって、自分の周囲にはそんなひどい話はないと思いたいって。でも、私のその知り合いの様に、「普通ならそんなことでは嘘はつかないから、きっと嘘ではないだろう」と思ってくれる、多くの人の善意(?)の上に、ものすごい嘘を乗っけて、逆に「いい人」ということで成功してしまう人がいるのだと思うと、恐ろしい。でも、大半の人はその人のことを「いい人」「すごい人」だと思っているので、「あの人は本当はね」と暴露しても、私の方が疑われることにきっとなると思う。だから、言わない。その知人は、そういうところまで計算して、日頃から行動・発言しています。その人は色々な人と仲良しになりたい、でも仲良くなるほどに本性が知られて、人は少しずつ去り、孤独になっていく。勘がいいから、自分が嫌われてるかどうか、すごくよく知ってる。そして、自分を避け始めた人のことを、今度はぼろくそにこき下ろすようになります。成功を収めた今でも、いつも、新しい人脈と仕事をしています。つきあいが深くなると、人は離れていくようです。なんか、その人のこと想い出してしまいました。もちろんその知人は、この本の登場人物と同じ行為はしていません。でも、本当に数限りない人のことを、嘘と裏切りで利用し、踏み台にしていきました。一種の病気の範疇かも。全然、レビューじゃなくてすみません。この本は、楽しめます。お薦め。
火の粉Amazon書評・レビュー:火の粉より
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No.49:
(5pt)

前半=サスペンス、後半=スリル

この作品の前半部分は、かつて一家三人惨殺事件で無罪判決を下した元裁判官、彼の妻、彼の息子の妻、三人それぞれの視点を通して描かれていて、誰の視点が正しいのかわからないサスペンスを重視し、後半部分は明確になった犯人によってもたらされる彼の家族の危機をスリリングに描写している。プロットだけでなく人物描写も巧みなので、ぐいぐいと作品の中に引き込まれ、あっという間に読破してしまった作品である。しかし後半部分はいくらか劇画調で、前半部分の緊張感が逆に薄れてしまった気がする。結末は皮肉が効いていて私好みである。
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No.48:
(2pt)

背中がゾッとした

読んでると、背中がゾッとしてきました。程度は違うにせよ、自分の近くにあってもおかしくないような設定が、そう感じさせたのかもしれません。しかし、読んでいてあまり盛り上がらなかったというのが正直な感想。厳しめに星2つにしました。でも文庫だから、買ってもそんなに損じゃないかも。個人的な意見なのであしからず…  では
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No.47:
(4pt)

ハルヒコさんネタ?

栄光一途、虚貌に続いて一気に読んでしまいました。元裁判官の家族と隣人の話です。作品の中で語り人が何度か代わるのですが、その度に視点が変わるので隅々まで拾い読むことができます。虚貌では絶対に映像化できない作品と評価させていただきましたが、こちらはかなり映像化を意識した作品に仕上がっています。TVドラマ化もされたようですね。この本を手にされる方は、決して解説から読まないでください。ほとんどネタばれになってます。
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No.46:
(4pt)

俊郎さーん(T▽T)

「今夜はハラハラする本が読みたいなぁ」というアナタにオススメの一冊です。この作家さんの本を読むのはこれが初めて。正直言って帯の煽り文句を読んでそう期待して手に取った本ではありませんでした。でもいったん読み始めたらこれがもう止まらない!大ドンデン返しというような趣を期待する人には物足りないと思うけど、けろけろ先生はこれはこれで満足でした。ただやはり最後のシーンの描き方は少し足りないかなぁ(*_*)これは読んでのお楽しみです。そして要チェックのキャラクターを一人挙げておきましょう。俊郎さんです(笑)これも読んでのお楽しみ(爆)
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No.45:
(5pt)

だまされました。

わたしまでだまされてしまった。犯人はわかっているのだけれど、とにかく先が読みたい。そんな本です。
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No.44:
(3pt)

大器の片鱗

こいつが怪しいな、と思っていると案の定そいつが犯人だったりして、意外な展開という感じは致しません。その点でのスリルはありません。最後がアクションになるのもお約束通りの展開です。異常性格者の恐怖を描いた作品と見るべきでしょう。また、最初の方の判決主文で「被告人を無罪とする」というのは単純ミス。正しくは「被告人は無罪」であるべきでしょう。迫力十分な読み物ではありますが、難点が多くあるように思います。ただ、力業でこれだけの展開をしてしまうのだから、この作者はタダモノではない感じがしました。後に傑作『犯人に告ぐ』で大輪の花が咲きました。人間描写はよくできていると思います。最後に出てくるバウムクーヘンのエピソードなど、犯人の異常性格を示す出色の描写です。主人公の裁判官など、いかにも事なかれ主義な感じがよく出ています。
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No.43:
(5pt)

寝不足です

仕事の合間にでも読むかといった軽い気持ちで購入したのですが、その日は仕事になりませんでした。帰宅途中の電車、トイレの中、ふとんの中でずっと読んでしまい、初めて500頁以上もある本を一日で読破してしまいました。とくに終盤、殺人現場から最期の対決にかけての場面は圧巻。あぶないよ、あぶないよ、早く逃げて!と心の中で叫んでしまい、手のひらは汗でグチョグチョになってしまいました。でも、犯人を心から憎めず、最期、俊郎に対して「ざまあみろ」と思ったのは私だけでしょうか?それにしても、これを読み終えたのは午前3時。次の日も寝不足で仕事になりませんでした。
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No.42:
(4pt)

久しぶりに良い小説だと思いました。

総合的には素晴らしい作品だと思います。途中で視点が変わり、そこも、良い点だと思う。前半部が3.5点、中・5点、後半4点と言うところ。一気に読んでしまう勢いが有りましたが、少々疲れる点もあり。良作で有ることは間違い有りません。
火の粉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:火の粉 (幻冬舎文庫)より
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No.41:
(5pt)

怖いです

火の粉、栄光一途、犯人に告ぐと雫井さんの作品を3つ読みましたが、これが一番怖かったです。一家の主が判事として携わった最後の事件の被告。死刑を選べなかった判事は無罪として被告を解き放った。そして平和な引退生活を送るはずだったのに…。元被告が隣に越してきてから少しずつ生活が壊れてゆく…話の流れはどきどきしてほんとに怖いの一言に尽きるのですが、雫井さんのこの作品は女の人の描き方がほんとに男の人?とおもうほど、女の人よりです。介護に明け暮れても礼の一言も言わない義母、人の介護を当然と思うような義姉。その報われない思いや、見に覚えもない昔の男からの手紙を妻の非だと決め付けるような夫、甲斐性もないのにプライドだけは捨てない夫にふがいなさとやるせなさを感じる気持ち。女性ならだれもが私には無関係とは言い切れないだろう、つらさ、みじめさが描いてあって是非女性に読んでもらいたいなと思いました。
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No.40:
(5pt)

読後ため息。

内容は他のレビュアーの方が書かれている通りです。私はこの本を読み終わるまで、仕事も家事も手につきませんでした。。。登場人物と同じように、ハッとしたり、ゾッとしたり、身を凍らせたり、ドキドキハラハラしっぱなしでした。はじめは分厚い本なので、読破できるかなーと不安でしたが、読み続けるうちに読み終わるのがもったいないような気分になりました。読書に刺激を求めている人にオススメです。
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No.39:
(5pt)

徹夜確定!のサスペンス

退官前の最後の判決。裁判長・梶間勲は被告・武内に無罪を言い渡す。その2年後。大学教授となった勲を訪ねてきた武内が、数日後隣家に引っ越してきたのだが・・・一見、紳士然とした人間から感じる奇妙な違和感。そして、義娘・雪見の周りで起こる奇妙な出来事の数々。だれが?何のために?信頼する相手に裏切られることの悲哀。勲の妻・尋恵が義母の介護の中で感じた無力感は何を引き寄せてしまったのか。非常によく練られたプロット。武内が無罪となったポイントである「背中の傷の謎」についての伏線の数々。後で「そうか!」と納得がいきます。同情、恐怖、スリルそして謎・・・様々な感情を揺さぶり、次の展開が気になって本を置くことができません。読み始めたらもう止まらない、最後のページまでノンストップで駆け抜ける「徹夜本」。おすすめです。
火の粉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:火の粉 (幻冬舎文庫)より
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No.38:
(4pt)

良かったと思います

40万部突破の話題作!!という帯につられてなんとなく買いました。わたしが普段読む文庫のページ数からするとかなり厚い方なのですが、気合を入れて読むべき箇所(事件や犯人の過去に関する証言)と登場人物の日常や秘めた感情が程よい割合で盛り込まれているので、案外すらすらと読めたように思います。他の方もおっしゃってますが、普段この手のジャンルを読まない方でも楽しめる作品でしょう。結末に関してははわたしの望んだものにはなりませんでしたが、それはミステリーという点からすれば良い意味の裏切りなのだろうと解釈できる範囲でしたので、☆4つにさせていただきました。
火の粉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:火の粉 (幻冬舎文庫)より
434440551X
No.37:
(3pt)

う~ん・・・。

確かに物語としてはかなり面白いと思います。中でも人物の心理描写は非常に巧みで、読み進むうち自然にストーリーの中に吸い込まれ、文庫本としてはかなり分厚い方に属するボリュームを全く感じさせることなく一気に読ませます。ただ、読んでて何かこう、すっきりしないものがあるんですよね。人の心の暗い部分とか、イヤらしいところがたくさん描かれていて、ちょっと重た過ぎるというか、憂鬱さを感じながら読んでしまうというか・・・。絶賛系のレビューが多い中でこんなこと言うのもとても気が引けますが、正直「もうエエわ」って感じです。
火の粉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:火の粉 (幻冬舎文庫)より
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