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(短編集)
おそろし 三島屋変調百物語事始
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おそろし 三島屋変調百物語事始の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全135件 81~100 5/7ページ
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みなさんおっしゃる通り最後の章ですねえ・・・大がかりなファンタジーに戸惑いました。 物語は始まったばかりなのに、何年も続いたシリーズの大団円を想起させました。 これから「あんじゅう」を読み始めますが、おちかがタイムスリップしていないことを願います。 | ||||
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宮部作品は、あまり読んだことはなかったが、最近時代物にはまっていることから、購入。一気に読み切る。京極作品とは異なった 面白さがある。心を閉ざした一人の女性(おちか)の前で語られる残酷で、切なく、おそろしい物語。その一つひとつの物語に、注 がれる作者の限りなく優しい眼差しを感じる。少しずつ心を開いていく「おちか」とともに、いつか宮部ワールドに引き込まれて いる自分自身がいる。現代でなく江戸が舞台となってなっていることも、この作品に豊かな情感を添えている。 おそろし「宮部みゆき」である。 | ||||
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ずーと読みたかった本。 良い状態の物が予定どうりに 届きました。 | ||||
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実は宮部さんの小説を読むのはこれが初めてです。 文章の流れとか、心理描写とか、ことばの使い方とか、 細かい所はいちいちすごく好きだなぁ、と思いました。 つやっぽい。 …ただ、他の方もおっしゃってますが大枠の構成としてはちょっとあらっぽすぎるかなぁ、と。 ほぼ自分と関わりのない「いわくつき」の人物を大切に養育するような、 本当にこんないい人いるの?という人が沢山出てき過ぎて、 あまりリアルに感じられず、あまりのめり込めませんでした。 (私の悲観的な物の見方のせいでしょうか?) ラストも突然冒険っぽくなっちゃって、なんだかなぁという感じです。 続編もあるみたいなのでそちらも読んでみたら 何か評価がひっくりかえるのかしら。 でもとにかく文章はとっても好みなので 他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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これは単なる妖怪譚なんだな。 裏に何かあると思って読んだのがまちがっていたのだから、著者の責任ではない。 ミステリ様の謎解きを期待していた私がいけなかったのだろう。 短編で綴られる不可思議というか不可解が、すべてラストで繋がるという仕掛けは、古くは山風や半村良などにもあるので、珍しいものではない。 本作ではその繋がりというか短編で積み重ねられてきたものが、ラストで展開する。 ぶっちゃけていえば、ラストがオールスター登場ということになる。 これがけっこう感動的だったりするから、著者のストーリーテラーぶりはなみなみのものだ。 しかし、この不可思議の謎がすっきりと解明されるのかというと、何とはなしにもやもやとしたものが残る。 つまり、怪異が生じるきっかけ、というものがまったく説明されていない。 このあたりが、ミステリ読みの私には不満だ。 ラストの展開も都合が良すぎる感じがするしね。 ただし、本作を純然たるゴーストストーリーとして読む分には、おそらく不満はないだろう。 かつて都筑道夫が提唱したモダンホラーの範疇に十分はいると思うしね。 うん、間違いなくストーリー自体は面白いんだし。 | ||||
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夏にぴったりの百物語のお話ですが、「怪談による心療内科」とは本書を評した解説の言です。 >「亡者はおりますよ」 「確かにおります。おりますけれど、それに命を与えるのは、わたしたちのここでございます。」 「同じように、浄土もございますよ。ここにございます。ですから、わたしがそれを学んだとき、姉は浄土に渡りました」 ―――――――――――――――――――――― と、怪談にことよせて、不幸・悲劇に翻弄された人間の怨念と、その気持ちに寄り添うことで浄化しようとする供養の闘いを描いた物語です。 いつくかのエピソードが、ヒロイン自身の悲劇とそこからの立ち直りの苦闘(「リハビリ」と同義だと私は思うのですが)を軸糸としてつながり、 >「おちかさんが勧進元ですよ。これは私らの、いっぺんきりの、講みたいなものだ」 ―――――――――――――――――――――― と、皆が力を合わせて、怨霊との対決に臨む、クライマックスに至ります。 そして、「アッシャー家の崩壊」のラストを髣髴とさせるようなラストシーン。 しかし、それですべて終わりの大団円ではなく、「あの世とこの世をつなぐ道筋で商売をする」という商人を登場させ、 >「あなたは人でなしの味方ばかりしている。」 「なぜかと言ったら、そういう連中はあんたの仲間だからだ」 膝が震える。男の言うことは正しくない。正しくないけれど、間違ってもいないと、おちかの心の隅で囁く声がする。 ―――――――――――――――――――――― という辺り、親鸞の悪人正機説にも通じるような、単純な善悪の切り分けでない、永遠に繰り返される人間の業のようなものとそれに負けずに生きようとする力との両方に注ぐ慈しみのまなざしのようなものを感じさせる怪談です。 | ||||
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最近文庫を全然というほど読んでいなくて、本屋で見つけてまずタイトルにひかれ、時代物にひかれ、怪談物にひかれました。 宮部さんの作品は現代物はテレビや映画で知ってましたが、あまり興味が持てず読んでいませんでしたが、これを読んではまりました。 今でも宮部さんの現代物は興味がありませんが、時代物はどれを読んでもおもしろく、しかも堅苦しくありません。 本レビューからそれましたが、時代物好きで怪談物が好きな人は、ぜひお勧めです。 はじめは、あっさりしたお話ですが、読み進めていくうちに、主人公の過去やそれにまつわる怪談が出てきてページをめくるのがはやくなります。 そして、次巻の”あんじゅう”泣けます。ぜひぜひ読んで下さい。 | ||||
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最高。黒白の間での遣り取りの双方、阿吽の呼吸が読みもの。人間模様、ただの怪談では無い。 | ||||
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人の感情の揺れ動く様や、刻々と変化する心情を細やかに描き出し、瞬時に物語の中に引き込む手腕は、さすが宮部みゆきさんです。 特に第一話の曼珠沙華。弟の兄に対する気持ちの移り変わりの描写は心憎いほどの上手さで、喫茶店で読んでいたにも関わらず涙が零れました。 後のお話もそれぞれ魅力的ですが、導入部も兼ねるこの話は非常に映像的で、黒白の間の佇まいや曼珠沙華の朱色、それが枯れてしまった後の庭の様子まで脳裏に焼き付くようです。色の対比が鮮明な為余計に印象的なのかも知れません。 お終いになるにつれ、話間が曖昧になり、第五話では全員集合して悪霊退散!みたいな感じになっているのですが、百物語の登場人物が皆おちかに力を貸し協力する状況にイマイチ説得力がなく、蜜柑のくだりも突飛な感じで、緻密な構成も魅力の宮部さんなのに、どうしちゃったの!と感じました。 五話のお話は、それぞれ単独でも成り立っており、好き嫌いはありますがどれも魅力的です。 故になぜこのラストなのか。。。未読の次作を読めば納得出来る事を期待しています。 | ||||
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副題に三島屋変調百物語事始とあるように、怪談が五話収録 されてれています。各話は一見バラバラのように見えて実は・・・。 私は一話目の「曼珠沙華(まんじゅしゃげ、彼岸花とも いう)」という話が一番気に入りました。 人殺しを犯して遠島の刑(江戸時代なので)になった兄が 帰ってきた時に、弟が抱く気持ちとはというのがテーマになっ ています。 この話を読んで、東野圭吾氏の手紙 (文春文庫)という作品を思 い出しました。時代は違うもののプロットは同じなので、読 み比べて見るとより一層楽しめると思います。 また、曼珠沙華の花は宮部氏のとり残されて (文春文庫) の中の作品にも象徴的に使われています。これも読み比べて いただくと面白いと思います。 なお、五話目で1つの区切りができているのですが、事始 とあるように続きあんじゅう―三島屋変調百物語事続が出ています。 | ||||
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惹き付けられる人情話にほんの少しの怖さ。いいバランスで話が進んでいくが、他の方々がレビューしているように最後の場面だけがっかりでした。それがありになってしまうとなんでもありになってしまうというか…それはずるいでしょ!って印象がした。終わり方が良ければ☆5つだったのに… | ||||
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「あんじゅう」を先に読んでからの、「おそろし」ですから 百物語の始まりを、後から知る事になったわけですが、 結論から言うと、作品の銃序は、どっちでもいいわけで 事件物に近い。 宮部作品は、ほぼすべて読んでますが、時代物は 「お化け」さんが、物語を作り 現代物は、死後や夢や架空の世界での主人公の 子供の行動が物語になっている。 この「おそろし」も時代物の物語パターンの一作です。 何が、全作読ませるほど、面白いかと言うと。 やはり、出てくるキャラクターの面白さなんだと思う。 キャラ全てに、違う個性がる。 しかも、その人が、読み手の身近にいる様な。 | ||||
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主人公の過去話が秀逸。 誰も悪人ではないし、誰もはっきりとした悪意は持ってないのに、 そこには確かに嫌な感情があり、確かに人を傷つけている・・・ という、グレーゾーンの闇を描いている。 ものすごい悪ってのを書ける作家は多いかもしれないが、 こういう微妙な感情を描ける作家は少ないのではないか。 宮部みゆきの凄みを見せ付けられた作品。 最終章がぼんやりしててよくわかんない、って声もあるかもしれないが、 最終章で読者が救われるのも事実であろう。 | ||||
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数ある書き手の中で、宮部みゆきはどの作品をとっても当たり外れの無い稀有な存在だと思う。特に秀逸なのは、出てくる人びと各々にスポットライトを当て文字の中で生き生きとしている。 本を読み終えた後、あ〜面白かったー!胸がちょっと暖かくなった!そんな想いを必ず抱かせてくれる人です。 あの悲劇だらけの模倣犯を乗り越えて文章に凄みも加わった作者に目が離せません | ||||
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宮部氏版百物語開幕 陰惨な体験をした17歳のおちかが聞き手にも語り手にもなる 5つの話が語られる 様々な変事が語られる その底にあるものは想い 生者と死者の想いが交錯する よくあるパターンでは、単純な因果応報的なオチをつけたり、民俗学的な薀蓄が語られたりする しかし、宮部氏のホラー小説では殆どそれらの要素が無い 変事に関わった人々の想いを様々な切り口で丹念に描く まさに、東西随一のストーリーテイラーだと思う | ||||
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宮部みゆきの長編、 時代物でホラー。 単行本からソフトカバーとして、 今回出版された。 物語の構造としては、 主人公が章毎に不思議な因縁話を聞き、 最後に大団円を迎えるという、 モダンホラー的な構造を持っている。 テーマは人間がいだく「恨み」。 更にその恨みを糧に命を保つ「悪」の存在を描き、 最後に悪との対決がある。 キングの長編とこの辺は欲にている。 宮部みゆきとキングのモダンホラーの類似は今までも感じるところだったが、 本作でも十分にそれが感じられ、非常に満足だ。 本家のSキングがキング的なモダンホラーを書かなくなってから長い時間がたつ。 宮部みゆきがキングテイストの作品を発表してくれることは、 日本人はしあわせだと思う。 最後に主人公おちかの成長を描いたことで、 作品としても後味よくまとまっていく。 怪異の中に友を見つけ、 友は主人公の成長とともに去っていくというストーリーは、 宮部みゆきの得意なものなのだろうと感じる。 その点では満点。 | ||||
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続変調百物語が、読売新聞朝刊に連載中です。これを読んでおくと続編もおもしろく読めます。宮部みゆきお得意の江戸物の新シリーズですあかんべえ〈上〉 (新潮文庫)あかんべえ〈下〉 (新潮文庫) | ||||
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江戸時代を舞台に、少女が活躍する宮部みゆき得意の時代小説。 この作品では作者の最高の筆力で物語りに引き込まれ、その世界にどっぷりと引き込まれる力が満ち溢れている。 実際、最高におもしろい! 一見普通の人情話に見るところに、一ひねりを加え、読後に問題意識を残すところなどはさすがである。 また、読み替えれば、犯罪加害者の自己正当化の中に埋もれる、被害者の人権を問題提議しているとも思われる箇所がある。 自己正当化が無ければ、生きてゆけないほどのトラウマを抱えた人の立ち直りの中で、被害者への意識はどう扱われるべきなんだろう? そんな、ことを考えてしまう作品です | ||||
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「宮部みゆき」読ませる文章を書く作家だ。 今回も圧倒的な筆力で少し厚めの本を一気に読ませてしまった。 時は江戸。旅籠屋の娘「ちか」の心の傷を発端に、なんとか慰めようとする親戚筋の袋物屋、三島屋の主人である叔父の大胆な発想からとんでもないところに話が飛んで行く。 恐ろしいのやら、健気なのか、はたまた愛しいのか?化け物に対する感情も多感な主人公の心情と共に激しく変化し、読むものを江戸時代の旋律の中に引きずり込む。 艶やかな衣装、日本古来の武家屋敷、蔵、竹薮、曼珠沙華・・・・・・幸せで穏やかな時の流れに反して、人々の心はある切っ掛けで心の中に鬼を生み出し育む。 いったい「おそろし」とは何なのか? モノなのか? カラチなのか? おカネなのか? 目に見えぬ化け物なのか? はたまた、心の中に巣喰うものなのか? そう言えば、人を褒める時に「おそろしく凄い奴」って使い方をしているなぁ〜 正しい使い方ではないが、おそろしの言葉は自由に使っても良い時代なんだろう。 たぶん今は、いろんな意味で「おそろし時代」なんだろう。おそろしって・・・・・・・ほんとうになんだろうか? | ||||
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宮部みゆきの作品は、出版されたら読むカンジです。現代版もおもしろいのですが、時代物が好きでした。でも、最近のものはなんだか・・・?ですね。 テンポ良くキレイにまとまっているのですが、話が強引です。 それと、巧みな表現はあいかわらずなのですが、「林立」というの表現が何度か使われていて、宮部みゆきらしくないというか・・・なんというか・・・腑に落ちないかんじです。欲求不満が残る作品です。なんだか、この後も続編が出るような雰囲気でしたが、苦しいですね。一応、出たら読みますけど。 | ||||
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