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太陽の坐る場所



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【この小説が収録されている参考書籍】
太陽の坐る場所
太陽の坐る場所 (文春文庫)

太陽の坐る場所の評価: 3.53/5点 レビュー 59件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.53pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全59件 1~20 1/3ページ
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No.59:
(5pt)

ミステリーの枠を越えた小粒な佳作

上下分冊になる大作も良いが、小品ならではの良さが詰まった作品。松任谷由実以上に女子が垣間見える、男子からは溜め息の良い意味での佳作。
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No.58:
(5pt)

人を突き動かすものは嫉妬とコンプレックスなのか

この著者さんを読むのは「ふちなしのかがみ」に続いてまだ2冊目です。イヤミスならぬ・・なんだろう、ミステリではないからイヤ青春小説とでもいうか・・。昔、同級生だった者たちがその時の思いや関係を引きずり卒業後も吹っ切ることができない、角田光代「三月の招待状」とかドラマ「天体観測」、映画「セント・エルモズ・ファイア」など同種のものがずっと作られているところをみると結構普遍的なテーマなんでしょう。
関東近郊の地方都市で高校の同級生だった彼ら。有名ブランドのデザイナーや映画関係者、女優になって華やかな世界に住んでいる者、専業主婦、銀行員もいる。そして東京在住とそのまま地方に残った者、微妙な勝ち組、負け組の意識。そんな彼らは年に2回、同窓会やクラス会と称して集まっています。
5章に分かれていて、5名の目から見た当時そして現在の状況や気持ちが描かれています。

コンプレックスというのはなんと人間を突き動かす動機になっているものかと思いますが、たとえば自分はどうやってもあの人には追いつけない、圧倒的にあの子の方が美しい、賢い、異性にもてる、劣っていると認めて惨めになる代わりに、その子に気に入ってもらい同じグループに入れてもらって自分も高価値に見えるように振る舞う。恵まれている子は優越感に満ちて女王となりますが、そんな立場もある日突然何をきっかけにして転落の一途をたどるかわからない、いじめる方、いじめられる方の立場の危うさ。仲間外れになる恐怖・・。
これらは女子のパターンですが、男子も今の職場で自信が持てず、みんなが自分を評価し好いてくれていたあの時期に固執していたり。自分が一番輝いていた時期を忘れられなくて必死で同窓会を開催し続けようとする者・・。
みんながかつての惨めな自分を忘れてプライドを保ち、コンプレックスをねじふせようと格闘する様が凄まじく、人間性のどす黒い裏面をこれでもかと描いているので、読んでいてだんだん気持ちが鬱々としてきます。それらの格闘は時に独りよがりで客観性のかけらもないのですが。

映画化されているのを知ってびっくりしましたが、本当なら不可能だと思うのですが・・どんなふうに作ったのだろう。キョウコと響子の意味など、後半の中頃になって人間関係の認識が間違っていたことに気がつき混乱しますが、このあたりはトリッキーでミステリ的ともいえます。
最後に希望の光が見えるのが救いでした。自分自身も10代の時には似たような経験もありましたが、ここまで凄まじく暗黒ではなかったです。いろいろと思い出して感慨深いものがありました。若い頃の思いや苦さからなかなか逃れられない人におすすめです。
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No.57:
(4pt)

囚われからの脱出

デフォルメはあるにせよ、確かにこのような捻れて歪んだ感情は存在していたと思いました。
傷つけ傷つけられ、残酷な人間模様です。

登場人物それぞれ、囚われから脱出してくれたらと思いながら読みました。
太陽のような圧倒的な強い光じゃなくても、それぞれ光を持っていることを忘れたくないです。そう思えるストーリーです。
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No.56:
(3pt)

腐っても辻村深月

傲慢と善良を読んで辻村ワールドに引き込まれ、本屋でスマホ片手に数冊の文庫本を購入したものの一冊。

結論から言うと2008年の作品からか、読むものに現実の刃を突きつける、普段遠ざけているものを気づかせ、心を抉る濃密な心理描写の端緒は見えますが、クイーンを頂点とするカーストの話が男性読者としては傲慢ほど没入できなかった。

それでも第二章の紗江子の話は電車の中で少し人目を憚りながら泣いてしまうほど濃密で、他には無い体験をさせてくれる作家であることは間違いないです。
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No.55:
(5pt)

大好きな作家です。

やはり辻村さん!という感じです!ただ登場人物のエピソードだけでは終わらせない!ラストであれ???と思わされやられたと思いました。
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No.54:
(1pt)

品がない

辻村深月を読む必要があったので初めて読んでみた。確かに、文章力があり表現が豊かで、特に文体のリズム感が良いので(文体の面では)ほぼ一度もつっかえることなくスラスラと読めるし、1日で読破できた。簡単にサクッと楽しめる軽い読み物と言った感じで万人に人気があるのもわかる。まぁしかしそれが難でもあると思う。
これが「芸術」かと言われれば…。あまりにも品がないよね…。
題材のせいなのかもしれないが、女性週刊誌的というか、不倫もののレディースコミックや林真理子の「不機嫌な果実」を想起させた。それが悪いとは言わない、不倫もののレディコミにだって胸をえぐられ泣いてしまうような表現もある。連載媒体の方針などで、ある程度下世話なものを求められるということもあるかもしれない。恐らくこの人は職業作家として凄く腕がいい。編集から「女性の共感性羞恥をギリギリの所で刺激するような物語を、神話のアマテラスなどを絡めて」みたいな注文を受け、自身の同窓会での経験を盛り込み、名前を使った変型叙述トリックと時系列トリックでミステリ仕立てにして、一丁上がり。みたいなことが特に苦もなく出来るのだと思う。観察眼も鋭く、他人への妬みとか陰湿な心理描写も異常に上手い。
それで出来上がるのがこういう、実写映画化やドラマ化を当て込んだもので、そりゃ売れなきゃ作家だって食べていけないから仕方ないだろうけど、これだけ才能に恵まれているなら全力で純文学を書いてみたらいいのに勿体ないと思う。それこそこの話の中の高間響子みたい。
時系列トリックは週刊誌連載によく使われるクリフハンガーなのだと思うが、作品全体として見た時に質を落とす手法だと思う。回想を時系列順に語れば充分純文学然とすると思うので、それも勿体ない。
あと女性同士の確執の話も、たまにはいいかと思ったが醜悪すぎて1冊でウンザリ。日本の女性が容姿やスペックを、自分と他の女性と比較して、常に醜く争わなきゃならない背景には何があるのか?という大局を見て欲しいし、これからはもっと女性同士が連帯し、助け合って生きていく話の方が読みたいとどうしても思ってしまう。だから最初の話は凄く良かったし泣けた、若干、所謂「百合」的だったし。この手の話にセクマイが一人も登場しないのも実際ウンザリ。

短めの感想としては、女子高だったので思春期に男の目に晒される共学の女子は大変だなぁと思う。
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No.53:
(5pt)

人の心情が交錯する傑作

辻村さんの本は
非常に読みやすく、するする読み進められます。
本作も各登場人物の視点に立って、
それぞれの感情が語られていきます。
この人はこういう考えだったのかと。

2人のキョウコさんの所は暫くのみ込めなかったけど、
そういうことなのかと。
面白かったです。
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No.52:
(5pt)

わかる、わかる

泣きました。心がかきむしられます。
よみおってすぐまた、読み直しました。いい作品です。
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No.51:
(5pt)

良かった

良かった
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No.50:
(3pt)

幼稚

キョウコが響子ではなく、当時陰キャだったリンちゃんだったという仕込みがあるだけで、これを除いたら残るのはラノベでよくあるスクールカーストモノ
時系列がコロコロ変わるのと章の中でも視点がコロコロ変わるので状況がわかりにくい。しかし遡って読み返すほど引き込まれるかというとそうでもない。
最終的に残るのは地元テレビ局の役員の娘が男目当てで程度の低い県立高校に入って取巻きで身の回りを固めようとしたけど、底辺校の質の悪い生徒に身包み剥がされて孤立しちゃうだけの話
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No.49:
(4pt)

映画より原作の方が深い

映画も観ましたが、解釈がかなり違います。原作の方が深くて好きです。
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No.48:
(2pt)

誰もが通る道だが

私は、誰がその場の太陽であれ、月の様にそっと見守るような存在であれ、
それぞれが自身の中に輝くダイヤモンドのような個性がある、ということを忘れてはいけないと思いました。
またそれぞれが、それを持っている無二の存在であると尊重していく事が、傷だらけになりながらも自身の輝きを増し、本当の意味で周りを照らす人になるのだと。

かがみの孤城、朝が来るを読んだ後だと少し読みづらく、正直内容もあまり引き込まれるような感覚はありませんでした。
しかし、知らず知らずにトリッキーな流れに持っていかれていた所に関しては流石だと感じました。
映画も見てみたくなりました。
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No.47:
(5pt)

名前が同じ事みよる女子の心理

名前が同じ事による女子高生の張り合ったりする心理が面白く、前半では読者をだまし、後半での種明かしが面白い。
その分ストーリが複雑かもしれない。
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No.46:
(2pt)

個人的には読んでよかったですが、好みが別れる作風ではないか!?と感じました。

高校卒業から10年。かつての同級生5人の語り手・視点での5章です。
学生時代など多感な時期は、やっぱり自分と周りを比較したり、羨んだり嫉妬したり、優越感や劣等感…負けたくない等、確かに複雑に混ざりあった気持ち・内心と言うものが、誰でも多かれ少なかれあったとは思います。
この語り手達の内心・本音は、よく解ります。
が、地元に残る者、上京する者など、この語り手達の様に強く優劣感があるものでしょうか?個人的になりますが、私には地元に残ってもここまでの劣等感を持った記憶はありません…。

ただ、辛い体験、深い所まで傷ついた心が、例え何年経ってもほどけない…忘れる事ができない…心が囚われると言うのは、高校時代の事に限らず、トラウマの様に残像の様に残ってしまう事があるのは、私には解る気がします。
それは言った様に傷ついたトラウマらしきものになりますが…。
自分は、この語り手達程の周りに対する執着と言うか、本気で周りと比べて優劣を張り合うまでの性格ではないので、共感できる部分もありますが、逆に自分の周りにここまでの人達が存在したら怖いなぁ……と思う方です。多感な年頃には、近くに存在していたかもしれませんが…。
人間の本音・内心・トラウマと言うものは、怖いものだとこの著書を読み、改めて思いました。

辻村さんの作風・作品が好きで、殆どを読んでいますが、この著書は読み手の好みが別れる作品かと感じました。共感して納得できる人・暗いイメージしか残らない人、好みが別れそうな作品だと感じます。(と、思ったので、お薦め度は星2つに)。

しかしまだまだ辻村さんの作品は、色々と読んでいこうと思います。
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No.45:
(4pt)

純粋な学生時代もあった

こんなにも周りに囚われ嫉妬に支配されながら生きるのか…確かに少なからず友達と自分を比べ、劣ってないことに安心していた学生時代もあったかなぁ。だけどそれは永遠ではないし、誰かを落として得る幸せなんて…ぽっかり穴が空いた箱でしかない事に気付いて行く。
いつの日からか、自慢や悪口が見える会話が鬱陶しくなって来たけれど…皆が卒業するわけでもなく、大人になっても恋人から旦那の仕事、子供の進学と対象が変わっていくだけの人も少なくない。
とても引き込まれて面白かったけど、寂しすぎるので☆は4にしました。
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No.44:
(2pt)

正直ハズレ。

*****ネタバレ含みます*****

辻村さんの作品は好きで結構読んでますが、この作品は個人的にハズレでした。
高校時代のクラスメイトが一躍有名女優になり、一度同窓会に引っ張りだそうと躍起になるがその裏でそれぞれの思惑が働いている…
登場人物は多くないし、いつも通りの丁寧な人物描写で各自のキャラが立っていますが、いかんせんそのほとんどが陰湿であまり共感できなかったです。自分が平々凡々な学生だったので、とりわけ酷い由希の虚栄心や響子の傲慢さは理解に苦しみます。紗江子と真崎の関係性もまた然り。お互いに独善的で見栄っ張り。二人の関係を描く事の真意が見えにくいし、この部分の文章の書き方は作者の自己満足に感じました。人間のいやらしさを伝えるのが目的であったなら十分果たせています。それにしてもいや〜な人物ばかり出てきて読むのがしんどいです。
辻村作品ではお馴染みの叙述トリックで書かれていますが、何だかあまりにも狙いすぎというかわざとらしい感じになっているのが残念。
里見と聡美をかぶせた意味は…?
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No.43:
(4pt)

面白いけど、なぞは必要あったのか?

地方都市を卒業した人々の屈託が書かれていて、おもしろい。
 高校を卒業し、地方を出てなお、縛られた人々が描かれる。
 その中心にあるのがクラス会で、ああクラス会にこだわる人っているよねえと思う。
 このクラス会から、いかに卒業していくかが作品のテーマで、不器用にも登場人物たちはそれを果たしていく。
 
 以上、話の本筋は面白かったのだが、ではなぞは必要かは疑問に思う。謎があるせいで読みにくく、謎が解けたからと言って別に爽快ではない。
 少なくとも私には必要ではなかった。
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No.42:
(4pt)

怖い

大なり小なり私の中学、高校生時代にもこんなことが起きていたのかなぁ・・・。 当時の私はまだまだ幼くて、同級生の女の子の気持ちなど考えもしなかった。 ある日突然手のひらを返し、返され、突如立場が変わる。 怖い怖い。 知らなかっただけなんだろうか。 で、今回の小説は「乾くるみ氏」の得意とするミスリードに近い内容だ。 イニシエーションラブ的なやつね。
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No.41:
(5pt)

いっぱい刺さります

切なくなりました。 でも救われた思いも。 辻村深月さんは誰もが少しは持っているであろう経験や感情や思い出に、チクチク働きかけてくるの、上手いなって思います。 この本は特に。 謎かけもスゴイし…!!
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No.40:
(5pt)

キッチン丹・美

女性の心の心底に潜む恐ろしさが凄い!大好きな辻村さんの作品、ぞくぞくしました。
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