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さよならドビュッシー



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【この小説が収録されている参考書籍】
さよならドビュッシー
さよならドビュッシー (宝島社文庫)

さよならドビュッシーの評価: 3.34/5点 レビュー 229件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.34pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全118件 81~100 5/6ページ
No.38:
(5pt)

だまされた・・・・・・!

読んだ方が良いでしょう。

 いやぁー、だまされました!

 最後にタイトルの意味が分かりました。

 といってピンと来る方はミステリー通の方だと思います。

 まぁ、だまされたと思って読んで下さい。素晴らしいです。
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No.37:
(4pt)

きれいなタイトルに見合う読了感がもたらされます

きれいなタイトルに惹かれて読んでみました。
ピアノをひいたことのある人や音楽に親しんだことのある方には興味深い描写が多いのと
どん底から這い上がる主人公?とその周囲のからみ方は読みごたえはあったのではないでしょうか。

ミステリーとしてのプロットは、もう少しひねりがあってもよかったのかなあ。なので☆4つ。

音楽系の読み物として読む分には、演奏に対する考え方や表現はおもしろくて、
またピアノが弾きたくなる感じがしました。

結末はともかく、這い上がる主人公?のための言葉は、ポジティブなモノが多く、
この手のものにありがちな読了後の不快感はあまりなかったように思われました。

ちょっと気分がふさぐなあというときは、もしかしたらいいかもしれません。
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No.36:
(5pt)

クラシック音楽に興味がなくても

作者の「中山七里」さんを教えてもらい、その中でレビュー
を見て、面白そうだったのでこの作品を読みました。
最初はまずまずでしたが、中盤から夢中になり
最後で驚きました。
ドラマだったら、誰がいいかななど情景がイメージしやすい
文章だと思いました。
クラシック音楽に興味ない方も関係なく楽しく読めます。
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No.35:
(4pt)

気持良く、裏切られました。

初めて読む作家です。

音楽の聞こえてくる推理小説。
テンポも良く、
心地よい。

最初の大火事から、
いきなりの展開で、
ええ〜〜!!
と思わせて、
そのあと、また別の展開で進んでいくと。
時に推理小説ということを忘れるような、
音楽に関する物語。
それそのものも悪くない。
で、忘れたころに事件の重さが首をもたげる。

事件を推理する探偵役は出てくるのだが、
彼は、事件を解決するのが目的ではない。
そういう意味でも、ひとひねりある。

そして、最後の大どんでん返し。
このアクロバティックには、
全く予想が行かなかった。
思いっきり、気持ち良く、
だまされた。

他の作品も、読んでみたい作家になった。
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No.34:
(4pt)

音楽スポ根ものです。

以前から、作詞家がダメなら小説家で一発当てようか?宣言をしている私です。

大賞賞金からいっても、「『このミステリーがすごい!』大賞」も視野に入れているんです。

その勉強のためという理由もあって、この「さよならドビュッシー」を読んでみました。

序盤から中盤まで、小説としては面白いし、中山七里さんという方は文章力がある方だなぁとは思いました。

でも、ミステリーとしての要素があまりにも少なすぎるのが気になりました。

終盤も、ピアノを演奏する描写にばかり気を取られ、ミステリーであることを忘れてました。

そしたら、最後の最後で、大ドンデン返しですよ。

まぁまぁ、言われてみれば、ありがちな展開なのかもしれないですけど。

構成もしっかりした小説なので、最後のオチまで引き込まれるように、スラスラと読めました。

でも、文末の解説にも書かれてますが、ジャンルとしては音楽スポ根ものなのでしょうね。

もっと驚きなのは、長編小説の大賞なのに、この人、2作品を提出して、両方とも最終選考まで残ったってことです。

50才にしての新人デビューみたいですが、その分の蓄積が凄いでしょうから、今後の活躍が期待されるところです。

小説を書くという視点で参考になったのは、伊坂幸太郎さんの「ゴールデン・スランバー」の時と同様に、事のきっかけの真相は藪の中でもOKらしいって事ですね。

でも、どうせ書くなら、作詞で培ってきたノウハウもありますし、全ての辻褄合わせがキチンとできてる小説を書きたいですよね。

この賞に限っていうなら、「エンターテイメント性」が重要視されるみたいなので、ミステリーとしてのトリックは稚拙でも構わないみたいですね。

文庫本で400ページ以上ある割りには、スラスラと楽しく読むことが出来ました。

是非ご一読あれ。
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No.33:
(4pt)

ピアノ演奏に関する描写は見事! 医学的な見地からの描写はリアリティがあるとは言い難い


冒頭の重々しい展開から、主人公に前向きな言葉をかけながら、ピアノの上達と
ミステリーの解決、体の治療を図っていくという実に欲張りなミステリー小説です。

ダン・ブラウンや海堂尊の影響が強いのか、著者はピアノ演奏に関する「うんちく」が
ちりばめられています。「このミス」の一つのパターンかもしれませんね。

著者のうまいところは、ピアノ演奏の描写です。専門的な解説も交えながら、
緩急自在に本当に曲の流れ・高揚感を感じさせてくれます。この部分を読んでいる
だけでも楽しくなってきます。
また、岬洋介の前向きで率直な叱咤激励、コーチングには読みながら、自分のこころ
にもぐさっと突き刺さる部分があり、爽快です。
セリフくさいというレビューも見受けられますが、これも「このミス」タッチなので
しょう。

それにミステリーですが、良くできています。犯人探しを心地よく楽しむことが
できました。ピアノコンクールに向けての描写がメインで、犯人探しはおかずの
ような印象はうけます。読了感としては、ミステリーとしては極めてストレートで
「やられた!」という感じは、「チームバチスタの栄光」よりも小さく感じました。

医学的な描写については、文学賞応募作品ということで欲張りすぎたかなと思います。
他のレビューにもある通り、治癒のスピードも医学的な根拠も、直観的な印象は否め
ない。医学的な知識というか理系的な人が読めば違和感を感じると思います。
次回作はもう少し科学的な知見も持って欲しいと思います。

でも、ぜひ一度読んでみる価値はある作品です。面白いです。
次回作「おやすみラフマニノフ」にも期待しています。
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No.32:
(4pt)

これぞ、このミス大賞のエンターティメント

これぞ、このミス大賞のエンターティメント

あらすじ

ピアニストを目指す遥、16歳。
両親や祖父、帰国子女の従姉妹などに囲まれた幸福な彼女人生は、
ある日突然終わりを迎える。祖父と従姉妹とともに火事に巻き込まれ、
ただ一人生き残ったものの、全身火傷の大怪我を負ってしまう。
それでも彼女は逆境に負けずピアニストになることを固く誓い、
コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが
周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する。

感想

どん底から這い上がる主人公はもちろんですが
彼女をサポートするこれぞプロという格好よさを持ってる
医師、ピアノ教師とキャラが皆格好よさに溢れてました。

そして、この格好よさと対比される醜悪な存在、
無思慮な他人たちの描かれ方も鮮やかで
倒すべきが敵がはっきりしているというか、
物語を読んでいて非常に気持よくページをめくれました。

全体を通してページをめくる手は軽やかですが
それがピークに達するのはコンテストの演奏シーンでしょう。
文字が脳内でリズムよく跳ねて、読むではなく感じるという読書体験は
他には中々ない感覚ですよ。

最後に判明するタイトルの意味とその余韻、一気呵成の作品でした。
これが、一作目なんて、末恐ろしい。

読んでからの一言
この人が書いたロックを描いた作品が読んでみたい
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No.31:
(4pt)

題名と 表紙の色で買う

結果、大正解。ミステリーの部分もしっかりしながら、文章にうねりとリズムがあるので主人公の女の子が弾くピアノのシーンは本当に曲を聴いてるかのように熱が入る。話の展開の中にぽつぽつ入ってくる人生の格言みないなものを拾いながらどんどん読み進めていった。とても面白い。ミステリーそんなに興味ない人にも薦めたい。
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No.30:
(4pt)

標準的な読み手には面白い

他の方も書かれているように、取り上げられている題材に思い入れや実体験のある人からすれば、面白くないこともあるかも知れない。
ただ、本作の舞台や設定に特に関心や知識がない人には楽しめるだろう。

文章表現はうまい。独特の美しさがあり、また読んでいて映像が目に浮かぶ。
新人の作品であり熟練は感じられないが、小説を書く才能を感じる。

ミステリという点では、こういう本を良く読んでいる人ならかなり早い段階でメイントリックは見抜けるだろう。
私の周囲のミステリ好きの連中は、全員が「メイントリックはすぐ分かった」と口を揃えていた。

もちろんトリック一発の小説ではないので、仕掛けが分かっても面白く読めるが(トリックがすぐ分かったという友人達も、それはそれで楽しんで読んだそうだ)、出来れば仕掛けに気付かない方が更に数段楽しめるのは間違いないところ。
何も考えずに読んでトリックに驚愕した私は、おそらく友人達の誰よりもこの作品を堪能したと自負している。

普段ミステリをあまり読まない人で、クラッシックにも興味がない、でも読書は好き。そういう人にはおススメしたい。
上記に該当する私にとっては今年読んだ本の中では最高に興奮した小説の1つだったから。
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No.29:
(5pt)

デビュー作では満点を与えられる作品

私は音楽に対してなにも教養がありません。だからクラシックの部分は飛ばし気味で読み進め、それでも無茶苦茶面白いと思いました。

この作者のことを何も知らない状態から入ったのが良かったのかもしれません。もっともカエル男や他の作品を読んでいたとしても、終盤では騙されていた自信があります。

でも本格を書く人なのか、新本格を書く人なのかを知らずに読むと、気持ちいいくらいに騙されます。
そしてなにより、この作者は「締め」が非常にうまい。
最後の一文を読んだときは鳥肌が立ちました。それはどんでん返しがあるとか、そういうじゃありません。ただ「これ以上綺麗な締め方はない」と思わせるようなエンディングを見せてくれるのです。これはカエル男でも一緒でした。

少なくともデビュー作でいえば満点。読める作家が出てきたなという感じです。
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No.28:
(5pt)

厳しい評価が続いていますが

中学生の娘に薦められて読みました。皆さん手厳しいですが 私は楽しめましたよ。
「のだめ〜」的なイメージで軽く読めればいいかと、正直あまり期待はしていませんでしたが、どうしてどうして。
そりゃ各所にあららって部分は見受けられますが新人(お歳はそれなりのようですが)としたらこの力量は大したもんです。
あまりジャンルにとらわれずエンターテイメントとして読める方なら絶対面白い!と思えるはず。
テーマ詰め込みすぎもこの作者の個性でしょう(笑)
浅いと感じるか、疾走感があって良いと思うかは読み手次第でしょうね。
早速、カエル男とおやすみ〜を注文してしまいました。今後が楽しみな作家の一人です。頑張れ!!
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No.27:
(5pt)

衝撃のラスト

自分がピアノをひくだけに、興味をひかれて買ってみました。

文章は確かにつたなく、途中中だるみすることもありましたが
その分何も考えずによめたため、ラストの展開にほんとうに驚いたので
他の方のレビューにもありますが、深く考えずあっさりと楽しむにはとても面白い作品だと思いました!
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No.26:
(5pt)

久しぶりにミステリーが楽しめました!

この作者を全く知らずに読みました。
老人が若者に対するお説教は心の底から納得し同意してしまいました。
若いのになんて人生経験の豊富な人なんだろう・・・さりげなく世の中を捉えてくれ、これでもかというくらい良い場面で説明してくれたり・・・老成しているなぁ、と感心してたら、実は50代の方だったとは!!

50代でこの本を書けるとは、精神が20代でフレッシュで若く、体験は50代相応以上の経験を兼ね備えた、ある意味、男性が求める『少年の心を忘れない中年男性』でしょうか。

音楽の表現と、事件に遭ったときに受けた災害や暴力の事細かな表現が凄まじくて、読むだけで痛いです!錯覚を感じます。

もう一作の『カエル男連続殺人事件』これもお勧めです♪
同じ人が書いたと思えない心の暗さが本に出ています。

しばらくはこの作者の本を読み続けたいです。
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No.25:
(4pt)

普通に面白いと思うけど…

レビュアーの厳しめな評価が比較的多い作品だと思うが、普通に面白いと思うのは自分だけだろうか…。

 普段から「真相を見破ってやる!!」などとは意気込まずに、ただ純粋(何も考えずにといったほうが正しいか!?)に読み進めるだけなので、リアリティがどうとか展開や登場人物が「大映ドラマ」的だとか、個人的にはどうでもいいのかなと。大切なのは読んでいる本人が楽しめているかがポイントだと考えているので、そういう意味で当該作品は「アリ」だと感じました。
 まぁ、真相のアタリについては早い段階で珍しく気づいてしまいましたが…それでも、最後まで楽しく読めました。

それに何と言っても、この作品の一番のウリは「音楽描写」そのものでしょう。クラシックなんてほとんど門外漢な自分にも充分伝わるものがあるくらいなのだから、作者の力は相当なものだと思うし、今後の作品にも期待出来ると言うものです。

但し、難点もいくつか。
(1)探偵役が真相を明かすタイミングは如何なものか(「えっ、今なのか。」と思ってしまった。)
(2)読了後の何とも言えない後味(読者を突き放すような終わり方に思えた、爽やかには思えなかった)
(3)ドビュッシーの「月の光」があまり好きではない。

(3)は個人的な意見なので、無視してください(笑)
読んで時間の無駄とはならないと思いますよ。





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No.24:
(4pt)

言うほど悪くない

散々なコメントがかかれていますが、
推理小説初心者としては楽しく読めましたし、
趣味で音楽をやっている身としてもなかなか
楽しかったです。

私は正直犯人が最後までわからなかったですが、
帯についていた妻夫木くんの「最後にどんでん返し」
とはこのことか、と関心しました。

ちょっと、演奏とか曲に関する描写が
長々と続いたのが確かに「もういいや」と
感じる部分もありましたが、ご自身が
特に音楽を専攻されているわけでもないにしては
よく描かれていると思いました。
知識を並べただけとの評もありましたが、
自分が専攻していないにも関わらずあれだけ
並べられるのは逆にすごいと思います。
まあ、ちょっと量が多すぎて飽きたのは事実ですが。

「おやすみラフマニノフ」も読んでみたくなりました。

※余談ですが、ドビュッシーの「月の光」、
ピアノの発表会で弾いたことがあるので
思い出しながら読みました。
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No.23:
(4pt)

面白かった

レビューも何も見ずに読みました。
話にどんどん引き込まれていってすぐに読みおえました。
最後のトリックが意外な展開で
読みおわったあともドキドキして余韻に浸ってました。
クラシックはよくわからないけど一生懸命さは伝わってくるので良かったと思います。
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No.22:
(4pt)

名古屋人は倍楽しい。

青春小説として面白い。
ドビュッシーやベートーベンを聴きたくなります。

しらかわホールや愛知県芸術劇場がでてきてニヤリ。ぜひ映画化しましょう(笑)

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No.21:
(4pt)

ミステリとしてはいまいちだが、音楽根性物としてオススメ.

火事で全身火傷を負ったヒロインがピアニストを目指す物語に、遺産相続が絡む殺人事件が起こるストーリ.音楽ミステリというよりは、のだめやピアノの森のような音楽根性物として面白い.音楽に対する造詣の深さと愛情が感じられる.ミステリ部分は横溝正史のあの作品っぽくてすぐネタバレするし、殺人の動機も犯人もあっさりわかってしまい、カエル男に及ばない。大賞受賞作だが、2作合わせてということだろう.ピアニスト探偵?岬のキャラがなかなかいい。続編もでているようなので、続きが楽しみ。.
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No.20:
(4pt)

テーマや雰囲気はいいんだけど、この結末はどうかな?

「このミステリーがすごい!」大賞第8回受賞作。ピアニストを目指す少女がひどいやけどや家族の死に負けずに、努力するってストーリーは、ちょっと甘いけど。キライじゃない。

ピアノの演奏の場面なんかは、とてもいいし、ストーリーも感動的で、面白かったんだけど、ミステリとして、この結末はどうかな?

ネタバレになるので、あまり詳しくは書けないけれど、序盤で犯人の目星はついてしまった。もうひとひねりあるといいんだけどなぁ。

でも、また、書くけどキライじゃないな、この雰囲気。音楽、特にクラッシク音楽を題材にしたミステリといえば、森雅裕の一連の作品を思い起こさせるけど、彼の作品ほど洒落た感じはしない。でも、独特の雰囲気を持ってる作家だと思う。今後の作品に期待したいな。

まぁ、今回はいい題材なんだけど、ムリムリミステリ仕立てにした感じ。なんか昔の大映ドラマでも観てるよう。ちょっともったいない感じ。選者の大絶賛はどうなんだろう?
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No.19:
(4pt)

作者のクラシックの描写力の凄さとともに、クラシックとミステリの両立の難しさも感じる

私がクラシック・ミステリを読むのは、「シューマンの指」に次いで、この作品が2作目となるのだが、両作品を読んでつくづく思ったのが、クラシックとミステリをバランス良く両立させることの難しさだ。一方の描写に踏み込み過ぎると、もう一方の描写を期待する読者は、不満を感じてしまう。特に、ミステリの体裁を取っている以上、大半の読者はミステリ・ファンのはずであり、クラシックの描写が多過ぎると、ミステリ・ファンは冗長と感じてしまう危険性大なのだ。

この作品では、中盤過ぎに、探偵役の岬洋介に、もう犯人の目星がついたようなことを言わせている。こんなことをこの段階で言われれば、読者の方は、それが頭から離れなくなるのが人情というものだろう。しかし、作者は、ここから事件解決前の120ページ以上のほとんどを、岬洋介のコンサートと遥のコンクールの場面に費やしてしまっており、早くミステリを先に進めてほしいと思う読者の気持ちに水をさしてしまっているのだ。こうした場面の描写力自体は素晴らしいだけに、読者がそうした描写に集中できない構成としてしまった点が惜しまれる。 

肝心のミステリについてだが、この作品は、関係者自体が極めて少ないので、犯人の意外性で驚かせるというよりも、トリックの意外性で驚かせるタイプの作品であり、その点では、「このミス」大賞受賞作に恥じないだけのレベルにはあると思う。ただ、そのトリックのきっかけとなったある出来事には、トリックのためのトリックのようなわざとらしさを感じてしまうし、そもそも、この関係者の中で、このトリックが成立したこと自体に無理があると感じてしまう面があることは否めない。 

この作品で私が最も印象に残ったのは、ミステリ以上に、作者のクラシックの楽曲の分析力と、ピアノの運指の描写力のレベルの高さ、凄さだった。こうした描写を読む限り、作者自身が相当なピアノ弾きと思ってしまうのだが、聞くところによると、作者自身はピアノを弾いたことがなく、ピアノを専攻している長男の情報をベースにこの作品を書いたのだそうだ。それが本当なら、プロの作家の描写力というものは、素人には及びもつかない凄いものなのだと、改めて敬服せざるを得ない。 

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