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初秋
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【この小説が収録されている参考書籍】
初秋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全62件 1~20 1/4ページ
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銃を持ち、肉体的にも精神的にもタフな私立探偵が活躍するという、典型的なアメリカ産ハードボイルド小説です。 特に、ハードボイルド論を説くために、少年を男にする、という設定を用いたのは秀逸だったなと思います。 主人公のスペンサーが少年に対し、男はこうあるべき、という話をすることで、無理なく、端的にハードボイルドな男を演出することに成功しています。 初めて著者の小説を読みましたが、どちらかというとチャンドラーよりハメットよりかな、という印象を持ちました。 他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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学生の頃、ハードボイルド小説が好きで北方謙三、大藪春彦あたりを読んでいる頃に、海外作家も方へもいった。 もちろん、チャンドラーから入り、ロバート・B・パーカーも読んでみた。 ロバート・ラドラムの暗殺者シリーズにもハマっていたなぁ。 この初秋といえばハードボイルド小説の名作。 私も好きな作品でした。 入院することになった会社の若い子におススメハードボイルド小説セットとして差し入れしました。 おススメです。 | ||||
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離婚した夫婦の争いの中、自立する機会を失った少年ポールを、スペンサーが体を鍛えることから成長を促す。派手なアクションはなく、いわゆるハードボイルド的な作品ではないが、成長小説として一流の作品です。のちのシリーズで、成長して頼りになるポールにお目にかかるのが楽しみです。 | ||||
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「ネグレクト」され続け「お互いを傷つけあうための道具」として両親に扱われ続けた少年と、その少年をひょんなことから拾上げる骨太探偵のお話。 「無関心」という必死の盾により己を守る少年の心を「体を鍛える」ことによってほぐしていくスペンサー。 「君は自立せねばならない」というセリフはどこかのタイミングで男であれば誰もが言われる必要があることですよね。言われるタイミングとしては15歳あたりはベストだろうと思います。 自分の家の居心地をよくすることに必死なマイホームパパをよく見かけますが私はいつもそれに批判的です。 特に男の子にとっては 「我が家の居心地がよくない」 ということが物凄く自立を促し家を出ていくきっかけとしてとても良いことだろうと思っていますが、それでも本書に登場するこの少年の環境はひど過ぎます。 スペンサーじゃなくても私でも手を差し伸べるかもしれません。 この一連の「自立した男」へと進んでいく過程でスペンサーが大事にしているのは少年の心をほぐす為には「体を鍛えること」が最も適しているとしていること。 「気持ちを気持ちによって変える」という至難の業に取り組んでいる人を見ると「外から変えたほうが簡単なのに」といつも思う私にとってこのスペンサーの言動は我が意を得たりでとても溜飲が下がりました。 あの悲惨な両親の子供にしてはやたらと聞き訳が良すぎる気もしますが、朴訥とした素朴な会話の中に「誠実に自分に向き合ってくれている人」をしっかり見分ける能力のあった子、だということで納得させました。 ジェイソンステイサムを勝手にイメージして読み切りました。 とても危険なのに心温まる素敵な本でした。 ただびっくりするのはフォーシーズンズホテルをフォアシーズンズと翻訳しているところ。 他に全く手落ち感が無かっただけにこれは本当に悪目立ちしました。 | ||||
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単純で分かりやすくて安心して読めた。 | ||||
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沢木耕太郎さんのバーボンストリートの中の「角ずれのおとがきこえる」で知って読んだのがもう30年近く前になります。名作ですね。 湖畔での少年に諭すところでは毎回涙がでます。英語版も購入いたしました。 | ||||
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そこそこの英語力で読む事が出来ます。特にスペンサーとポールのやり取りは心に響きます。翻訳版も読みましたが英語の良さは半減されます。 | ||||
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評者がロバート・B・パーカーの『初秋』(原題:Early Autumn)を読んだのは、文庫版が出てからだから1980年代後半であったと思う。 スペンサー・シリーズを、全作品読んではいないが、なぜか本作『初秋』だけは印象深く覚えていた。 再読したいと思って本棚を探しても見当たらないのでアマゾンで入手してしまった。(多分友人へ送ったのだろう) スペンサー・シリーズの中では少し異色な作品であったから再読する気になったのである。 スペンサーは、両親の無関心のなかで無為に生きてきた15歳の世捨て人のような少年ポールに哀れを感じてしまったことから物語は始まる。 ポールを救うのは自立させるしかないとスペンサーは考え、彼を引き取り体力作りなどから始める。 まぁ、マチズモ・ストーリーと捉えて読むこともできるが、そんなに目くじらたてて構えて読むような本ではない。 ハードボイルド探偵のスペンサーが、お節介な父性愛に目覚めてしまう微笑ましい物語として読めばいいのである。 評者もスペンサーよりブロックのスカーダーなど問題を抱えた探偵のほうが好みであるが、たまにはマッチョな探偵ものを読むのもいいかな、と思いながら読み進んでしまった。 本作『初秋』は、評者が今まで読んだスペンサー・シリーズのなかでは、よくできた作品だと記憶していたから、再読したいという気になったのである。 10年後のポールが出てくる『晩秋』(読んだかもしれないが)も読みたくなりながら、この『初秋』を、30年ぶりに読み終えました。 | ||||
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海外の本は固有名詞がわからないことが多くてとっつきにくかったのですが、これはスラスラ読めました。 スペンサーがとても魅力的です。 軽口ばかりでドライなのに情緒にあふれていて、すっかり惚れ込んでしまいました。 物語の軸が[思春期からの自立]というところも、個人的に好みです。 | ||||
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出張移動中の読書に集中力を欠き始めていた今日この頃。久しぶりに4時間フライトで一気に読了。いいお話でしたね。 | ||||
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僕が思春期の頃、父親と不仲になり、家を飛び出していたことがあるのですが、その時に書店で出会ったのがこの初秋でした。 不遇な少年に自分を、スペンサーに理想の父親像を重ね合わせて読み耽っていました。 その後、僕にもスペンサーの様に温かく広い心で人生を導いてくれる存在が現実に出来て、父親から受けられなかった 承認欲求の解消と人間的成長に大きく寄与して頂きました。 ロバートBパーカー先生とは、一度お会いしてお話したかったのですが、残念な事に亡くなられてしまい、喪失感を味わいました。 僕の人生の指針となったこの小説は、深い余韻と感動を与えてくれる名作だと思います。 単なるハードボイルド小説の枠を大きく超えて、人の心を打つ珠玉の男の物語です。 ハードカバーの単行本を全巻揃えたいと思い立ち、手始めに初秋から購入しました。 僕もいずれはスペンサーの様に、誰かを正しく導ける存在になりたいと思います。 | ||||
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日本語訳で読んで面白かったので、原文で読んでみたくてkindle版を購入してみました。まだ途中ですが、「なるほど、英語だとこう言ってるのか」というのがあったりします。もう30年位前の作品なんで、今どきの言い回しとは違ってたりするのかもしれませんが。 | ||||
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スペンサーシリーズの他の翻訳された作品を読んで、会話が面白いので原書で読んでみようと思った。まだ読み終わってはいないが、英語がかなり平易で読みやすい。短い章建てという小説の構成も初心者向きだ。 | ||||
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読み始めると,おや,と思う.「男の中の男,だれもが惚れる男スペンサー」という触れ込みで読んだのだが, 出てきた男は気障な野郎で,おもしろくもないアメリカンジョーク(ジョンコリーとは違う)を飛ばしまくる. しかも出てくる登場人物は皆クズ野郎.第2の主人公とも呼べる少年に至っては中身が何もないゼロ. リアルなキャラクター達ともいえる.現代の受け身の情報過多の時代にも多くいる, 自分では何も決められない,したいことがない若者達(私も含め)とも共通している. だからこそ,読み進めていくうちに少年が成長していくのがおもしろい. スペンサーの不器用な愛情を注がれて,心の隙間を埋めていく. 自分のやりたいことを見つけ,自分の意思を持つようになる. ダメな大人たちを置いてけぼりにして成長していく姿が気持がいい. そして読み進めていくうちに,なるほど,男とはこうあるべきなのかと,スペンサーの魅力に引き込まれていく. | ||||
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数あるスペンサーシリーズの中で傑作と言われるのが本書『初秋』。先入観で事件解決に焦点を当てた謎解きの探偵小説と考えていたのだが、ストーリーは意外で「私立探偵スペンサーが一人の少年を自立(大人)した人間にしよう」とするもの。スペンサーの人柄、台詞が格好よく、なるほど、ハードボイルドの本質というのは、こういうところにあったのか、と新たな気付きを与えてもらった。 本書を読後、久々にチャンドラーを読もうとしたが、スペンサーにハマってしまったらしく『ゴッドウルフの行方』『失投』と古い作品をamazonでオーダーしてしまった。 | ||||
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ハードボイルドの暴力的で乱れた世界は、もともと苦手だが、この作品はしんみりとした「柔らかい」テーマが含まれていたので、最後まで読み通せた。ひどい親をもった子供を、親から解放してやろうとする探偵。成長がストップし、もう少しで破綻しかけていた15歳の少年が、探偵との心の交流をとおして、徐々に自立し、自分の生き方を見出していく物語。これは、ミステリーの枠組みを超え出た文学的テーマだ。親との関係を断つことが真に救いであるというのは、厳しい内容だ。私立探偵スペンサーは、男性性を誇示し、自意識過剰で多弁ではあるが、恋人スーザンに対して誠実だし、たまたま「事件」で知り合った少年ポールを見捨てることができないというような、人間愛豊かなタイプの人物である点で、好感が持てる。探偵が「私」と名乗って語るスタイルも、面白い。 | ||||
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わたせせいぞうの作品に初めて出会ったのは「おとこの詩」。 その中の1話、毎日電車の向かいに座る気になる女性が読んで いたのがこの本です。 その時からこの本に関心をもちながらも30年の月日が流れて しまいました。 そして「やっと」この本を読む機会を得ました。不幸な環境で 育った15歳の少年ポールを主人公のスペンサーが1人前の男 にする物語。 場所、小道具、食事、お酒・・・カタカナで覚えにくいものも ありますが、それらがなんともカッコよく思えるから不思議。 ボクは読み終わって、とてもいい気分になりました。そして、 「あの彼女」がどんな気持ちでこの本を読んでいたのか? 「この本」を読んでいた彼女はどんな人なのか?とても気にな りました。(笑) | ||||
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傑作の誉れ高い本作を手に取り、3時間程度で読んでしまった。 探偵もの、推理もの、ハードボイルド、とジャンルを固定してはいけないと思わせる素晴らしさ。 読み進めていくにつれ、「あとこれだけしかないのに、この物語は結末を迎えられるのだろうか」と心配になるぐらい、無駄な部分はない。 一人の少年が大人になっていく過程をまるで映像で見ているかのように描き出しています。 ぜひ読みましょう。 | ||||
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ロバート・B・パーカーによるスペンサー・シリーズの第7作目。1980年発表、1982年邦訳発刊、1988年文庫化。 1980年代、文庫化前のシリーズを何冊か読んだが、今般久し振りに手に取った。 父親からも母親からも真の愛を受けることなく育ち、何事にも関心を示すことなく固く心を閉ざしている15歳の少年ポールを、スペンサーが、郊外の森の中に一緒に小屋を造り、身体を鍛え、料理を作り、作家について語ることにより、一人前の人間としての自信を付けさせる過程を描いた異色の作品。日本では、30数作のシリーズの中でも最も人気があるという。 上記のようなテーマから、スペンサーが自らの生き方のプリンシプルを語る場面が多数登場する。 ポールの「どうしてアイスクリームを食べなかったの?」という問いに対して、「自分で決めた交換条件だ。ビールを飲んだらデザートは食べない。・・・男は、こうと決めたことは守らなきゃならねえんだ」 相棒のホークについて、「彼は怖い男だ。いい人間ではない。しかし、立派な男だ。その違いがわかるか?」 父親が自分を誘拐するかもしれないと怯えるポールに対して、「彼が試みるかどうかについてあれこれ考えるよりは、彼が試みた場合にどうするのがいちばんいいか、ということを考える方がいいんだ。彼がやるかどうか、きみには判断できない、彼の考え次第だ。きみは、彼が試みた場合にやるべきことを決める。それはきみの考え次第だ。わかるか?・・・自分がコントロールできる事項がある場合は、それに基づいて必要な判断を下すのが、賢明な生き方だ」 ポールにウェイト・リフティングを教える際に、「得意なものがなんであるか、ということより、なにか得意なものがあることの方が重要なんだ。おまえにはなにもない。なににも関心がない」 ポールがかつてバレエに興味があると言った際に両親が頭から否定したことに対して、「要は、自分はこうあるべきだ、という考えにとらわれないことだ。自分でできるものなら。自分の気にいっていることをするのがいちばんいい」 自らのスタイル・美学を持つスペンサーがあまりに格好良い。 | ||||
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今までは原書ばかりでしたが、所々に日本語訳も参考になっておもしろそうなので今回はこちらを購入してみました。 | ||||
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