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鏡の中は日曜日
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鏡の中は日曜日の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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序盤。アルツハイマーのおじいさんの日常。過去が時々フラッシュバックする。世話をしている「ユキ」「父さん」は本当は何者なのかわからない。石動探偵は、編集者の頼みで14年前の殺人事件の再捜査に乗り出す。殺人事件は鮎井郁介によって「梵貝荘事件」としてして小説化されていたが、何故か未完に終わっていた。水城優臣探偵が解決済の事件である。 中盤。14年前の実際の事件(小説)パートと、現代で石動が関係者に当時の話を聞きにまわるパートに分かれている。フランスの詩に関する蘊蓄が豊富。石動は、水城優臣の推理が間違っていたため、鮎井が小説を完成できなかったという結論に達するが… 終盤。すべてがひっくりかえり、叙述トリックが明らかになる。全ての人が水城優臣を好きになるはず。 「樒」 四国の田舎の寂れた温泉街にやって来た水城と鮎井。崇徳院伝説、天狗伝説などが語られる。小品だが、新たな事件の幕開けを期待させるエンディングが待っている。 「榁」 同じ四国の温泉が舞台。今度は16年後で、以前とはうってかわって栄えている。前回、石動と水城がニアミスしていたことが明かされる。石動だとやっぱり間抜けなラストになる。もっと水城探偵の物語が読みたかった。殊能先生が長生きしてくれていたら、タイトルだけ紹介された小説も書かれていたのだろうか? | ||||
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フランス、日本の文学、歴史について長々と多々語ったり、痴呆症目線の取り止めのない文章を読まされるのは苦痛だった。 | ||||
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面白かった | ||||
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XXトリックの大傑作。 素晴らしい構成と、五重、六重のミスディレクション。 真実が明かされる時、読者はきりもみ状態となる。 ミステリに取り憑かれた者と、図らずもミステリに関わった者の人生。 人間が描けていないと揶揄された新本格への愛溢れる作品。 併録作品は表題作の後に味わうべし。 | ||||
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「ハサミ男」に続いて読んだが、「ハサミ男」同様、読み易さでは非常に良い作品だが、肝心のトリックに関しては非常につまらない、と言うのがメインの感想。 著者は本格ミステリと言う言葉(や内容)を目指している感が有るが、第一章を読んだ時には、「これってラノベ?」と思ってしまった。 それ位、第一章は酷い。第一章を読まなくても特に問題は無いくらいだ。なのに、なぜこの様な変なレイアウトを施す章を作ったのか? 「ハサミ男」でも感じたが、非常に知識の豊富な人なのだろうと思う。その豊富な知識を文章(やプロット)に加味させようとする余り、肝心のトリック部分が杜撰になってしまっているのでは無いだろうか? 自分は叙述トリックと言うのは、ころっと騙されたいタイプの人間だ。しかし、本書にしろ「ハサミ男」にしろ、トリックがわかっても「だから?」と言う感想にしかならなかった。 | ||||
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異形の館、火曜会の夜、集う人々、稀代の名探偵…ありそうなものがことごとくある。 惹かれたタイトルの意味が結局わからなかったし叙述トリック物にも無理やり感と作者の必死感が出てしまったのがざんねんかな。 | ||||
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巻末の参考文献リストに、綾辻行人氏の館シリーズが載っているが、この小説はいたるところに館シリーズのオマージュが散りばめられていて、館シリーズを読んだことがある人だったら思わずニヤリとしてしまうでしょう。だからといって、館シリーズを読んでいなくても楽しめると思います。殊能将之氏の小説だから凄い仕掛けやどんでん返しがあるかと思ったがそうでもなかった。名探偵の石動が過去に起きた殺人事件を再調査するという体で話は進んでいきます。石動が再調査する現在パートと、殺人事件が起きた過去パートが交互に進行します。所謂「回想の殺人」でこのあたりは『水車館の殺人』のオマージュなのでしょう。さらに、過去パートである殺人事件は、物語の中で小説化されているという設定なので作中作でもあるみたいな。。。この作家さんは、引用やらパロディーが非常に多いし、この小説ではフランスの詩人マラルメを題材にもしているので、創作よりも批評や研究に向いていた人なのかなと思いました。 他のレビュアーさん、Seas of Cheeseさんのレビューを読んで、自分が気付いていないことがたくさん書かれていてビックリしました。 | ||||
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何か書くとネタバレになりそうなので、一言だけ。 必ず順番どおりに読んでください。 本当に面白い小説でした。 | ||||
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館シリーズへのオマージュも入って、石動シリーズ最高峰ですね~ 殊能先生の作品では一番好きな作品です。 | ||||
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著者は文章力があるので、楽しみながら読むことができる。どんでん返しが無くても十分楽しめるのだが、どうも著者は普通のミステリーでは満足できないようで、必ず仕掛けをしてくる。 ただ、第一章は無い方がよいと思う。ここで読むのを止めてしまう人もいるはず。飛ばすか、流し読みでも問題は無い。気になるのなら、一度読み終わってから読み直せばよい。 | ||||
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名探偵石動戯作が殺された. 1つの事件を追う現在と過去の2つの捜査の行方は? 1つの殺人事件の真相を追う現在進行形の捜査,作中作となる過去の解決編, そしてその間に認知症者のモノローグが挿入されるという,やや凝った構成となっている. 過去の解決編は古典的で衒学的,現在の結末は叙述トリック,そしてもう1つのトリックと なかなか盛り沢山であるが, それをさして複雑に感じさせずに最後まで読ませる構成力や筆力はなかなかのものである. リアリティの欠如やフェアネスに関して疑問を持つ読者もいるだろうが, 読み手に真相への関心を維持させつつ結末まで読ませる,という点では,水準以上のミステリーと言える. | ||||
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ハサミ男が面白かったため同じ作者というとこで手に取りました。 すらすら読みやすい文章はハサミ男と同じなので物語にスッと入り込めます。ですが内容はハサミ男と比較するとやや構造が難解なので「どういうこと?だってさっきは」と戸惑うことが多くなるかも。 ストーリーは現在・過去・作中作と三つの時間軸がそれぞれ交代に進行していき、しかも視点がコロコロ変わるためまともに推理しようとすると情報の整理にかなり苦労するはず。 しかもそれに加えて叙述トリックとミスリードがふんだんに使われるため、個人的にはどんでん返しがきてもすぐには驚けず「えーっとつまりどういうことになるんだろう?」とどんでん返しを理解するまでに時間がかかる始末でした。 殺人事件も起こるのですが、この小説の核はそこではないのでこの殺人事件もすごくあっさり解決されます。凝ったトリックもありません。殺人事件が主軸となってのミステリーだと思っていたのでやや拍子抜け。どう殺したか?ではなく、フーダニットに力を入れてる作品なのでそういう作品を求めている方にはおすすめ。 一番残念だったのはハサミ男で仕掛けられたトリックと本作のトリックが一部完全にかぶっているところでしょうか。 ですが物語が二転三転する部分は素直に面白いので、間を取って☆3。 | ||||
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ミステリのトリックは踏襲が当たり前。 そこに加える捻りや必然性、推理のロジックが面白味にシフトする。 この作品は作家自身の誤謬性、クイーン後期問題や、 ミステリの文脈における「名探偵」の誤謬や人生を扱ったメタ小説。 そこがトリックの必然性であり眼目。 普通に読んでも読後感はいいはず。 個人的には名作レベル。 | ||||
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トリックがバレバレだとか、ハサミ男みたいとか、どっか1つ分かったからといって、全てが霧消してしまう作品ではない(と思う)。 初読で”殺された弁護士”のフランス語での踏韻を見破った上でなきゃ「簡単な謎だ」なんて言って欲しくない。 すべては構成の中に、この作品の妙がある。というのも、作品世界の中での「現実」が、かなりわかりにくいからなのだ。 叙述モノによくあるパターン的に、過去場面と現代が交互に出てくるが、 過去の話は、鮎井の作「梵貝荘事件」を追う形になっている。つまり、作中作だ。 だから現代編が「現実」なのだろうかと思いきや、ところがどっこいこっちも作中作。 現代の鮎井が、ある復讐の為に紡いでいる物語なのだ。 故に、天文学的な偶然(恐らくタクシー運転手の言葉?)が恣意的に起きる。 そして石動が一度死ぬことになる。ここでは場所の誤認(現代の梵貝荘or水城の実家)誘導があり、 ”ぼく”の勘違いがある。名刺のせいで、叩きのめしたのを石動と間違ったまま、”ぼく”の意識は消失する。 などと書いてみましたが、まだすんなり筋が通ってない部分もありまして・・・ 特に、ぼくが倒した相手、ユキなら一目で鮎井と分かるはずなのに、なぜ一旦は石動と確認されてしまったのか? 実際はこの場にユキはいなかったのであろうか?(自分的に1番の謎) 親子揃ってでなんで痴呆になってんだ?ってツッコミもありましょうが、”遺伝的に”ということで、説明はつくかも。 ただ、どちらにもユキと呼ばれる人物が身近にいるのと、発症時期が重なってるのが出来すぎかな?という感じですかね。 とにかく、物語中の「現実」で確かなのは、石動が憧れの水城探偵より色紙にサインをもらうというラストシーン。 (ハサミ男もそうだったけど、なんとも言えないほっこりした間(ま)が、これまたなんとも言えない読後感をもたらす) 色紙は、”見知らぬ男がショルダーバッグから出す真四角の平べったいもの”として、ぼくにもちゃんと知覚されている。 これだけは確かにあったことだと言える。 ついでだけど、物語中、時間軸的に一番「新」なのが、一章の終わり。 サイン後の後日譚、且つ真のラストシーン。 | ||||
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トリックは仕掛けてあります。でもその謎が解かれた時に「…だから何なの?」という感想しか浮かびません。一流の作品は、トリックが明かされた時に世界が反転するようなめまい感とか、目の前が一度に開けるような感覚とかがあるのですが、本書には何もない。歌野の「葉桜」ほどひどくはありませんが、必然性も何もないトリックは白けます。 大体トリックの仕掛けどころが違うと思います。もっと本筋の事件に直結するトリックとかでなければ意味が無いと思う。 あと、リアリティのなさはこういった作品につきものとはいえ、あまりにひどすぎます。痴呆症の患者のモノローグにしては滅茶苦茶に洗練された高度な文であるとか、全く別の場所、別の人物たちが全く同じ行動と発言をするとか、リアリティのかけらもない。ちょっといい加減にして欲しい。それともう一つ、実際の事件を小説にする場合、人物の名前は変えるのが当たり前ですけどねえ。 | ||||
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前に一度読んでいた気もしたのですが、内容を忘れていたので再読しました。 文章自体に仕掛けられているトリック自体は何回も前例があるものですが、見せ方がうまいと感じました。 本格の継承者として、今後の作品を量産してほしいものです。 次回は、「ハサミ男」を凌ぐ傑作を期待しています。 | ||||
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過去と現在の時系列と各章の語り部が見事に交錯して読者を一瞬迷わせます。 読後「ハサミ男」に似ている印象がありましたが、作者の見事な文章力に騙されました。 又金沢と鎌倉の情景描写もとても良く、金沢に行ってみたいのと、すべての文章がトリックだなと感じさせられました。 読み応えのある作品です。 短編の2作品も読み終わった後何故鏡の中はの後に続くか納得出来ます。 最後まで読者を飽きさせない構成力は実に面白い。 | ||||
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推理小説のレビューを見ていると「そんな動機で殺人が起きるわけない」とか「そんな偶然ありえない」という意見をよく目にします。 この小説は、それらのオンパレードです。 もう本当に、ありえない動機で人が殺されますし、超天文学的レベルの偶然な出来事も起こります。綾辻行人作品の比ではありません。 普通であれば「ありえない事を前提にした、くだらない推理小説」で終わりなんですが、逆にここまでやれば一種の幻想小説としてアリかも、と感じました。よってロジックを重要視する人には全く向かないと思います。綾辻氏の館シリーズを読んで「ありえねー」と感想を抱いた人はやめておいた方がいいでしょう。 特に第一章において一人称で語られる人物について、「だまされないぞ、これは誰だろう?」と真面目に考えると、真相がわかった時、余りの超偶然に本を破きたくなるかも知れません。壮大なジョークだと思って読み進めた方が良いかも知れませんね。 また裏表紙の解説には『続編「樒/榁」を同時収録。』とありますが、本編とは設定を同一にしているだけであり、本編について新たな事実が出てくるとか、登場人物の去就がわかる「あの人は今」というようなものでは殆どありません。まぁ、番外編といった感じですね。 幻想小説だとして、星3つでしょうか。 | ||||
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殊能氏の館もの本格路線の作品で、現在と過去が互いに進行していく。もうこの構成で大体叙述系トリックだろうなと思ってしまうが、実際その通りで、どんでん返しもハサミ男と同趣向である。軽いタッチなのでサクサク読めるが、期待値が高いとそれほどオチの衝撃性はない。ネタありきの作品なので、全ての要素がネタに集約しているだけの駒として展開するので、小説自体としては何の中身もありません。氏のハサミ男が好きならまあ楽しめるか。氏の作風を知らずにいきなり本書だと評価はかなり分かれそうだ。 | ||||
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せっかく奇妙な館がでてくるのにトリックはバレバレで肩透かし 他にもちょっとした仕掛けはあるものの、似たようなネタを使った作品を読んだことがあったので面白みはなかった あまりミステリを読まない人なら楽しめるかもしれない作品 | ||||
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