■スポンサードリンク
風の中のマリア
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
風の中のマリアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全334件 221~240 12/17ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
マリアはいい女だ。熱い戦いだけでなく、ほのかな恋への憧れも見どころだと思う。ラスト近くで出てくる彼の存在が切ない。空を飛ぶマリアが見ている風景がダイナミックに描写されていてかっこいい。昆虫たちの壮絶な生きざまに、命を尊ぶ気持ちを呼び覚まされた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
蜂の生態に興味はない。設定がドイツなのかと思いきやニホンミツバチの登場。 読み進めていっても作者の意図が分からない。とそこにゲノムのお話だ。蜂の行動は遺伝子(本能)が決めている。 人間も本能的な部分ではゲノムの影響を排除できないのではなかろうか? って読んだが、ラストも案の定の結末で肉団子にされて幼虫に食われてみたい人には押すけど。 ただし、甘露は少し舐めてみたい衝動に駆られた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
虫の世界は毎日が生きるか死ぬかの戦い。短い一生を一生懸命生きるハチの世界が素晴らしく描かれていると思いました。ただ、虫の世界では当たり前かもしれないけど、獲物を獲ったり食べるシーンなどはかなりグロいので、ちょっと体が受け付けませんでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
冒頭数ページの爽快な飛翔場面に魅力を感じて購入。百田尚樹さんの著作は初めてですが、いや買ってよかったです。 この作品を読むまでは、ハチの世界はほぼすべてメスだけで構成されていることも、その寿命が羽化後わずか30日あまりであることも知りませんでした。スズメバチ研究の第一人者たちの研究成果を惜しまず投入して描かれる、高度に社会化されたハチの世界にのめり込み、夢中になって半日で読み終えたら誰もが即席のスズメバチ博士になっています。まさに現代のファーブル昆虫記と呼ぶにふさわしいでしょう。 それでいて、繰り広げられる戦闘場面はヒロイックファンタジーか戦記物かという読ませっぷり。ライバルである「ルチアの帝国」の手練れファイターとの空中戦など、戦闘機漫画の傑作「エリア88」にも匹敵する素晴らしさで、軍記物好きな男子なら感涙もの。 スズメバチの生態を最新の知見に基づいてリアルに描く一方で、パーソナリティの擬人化を躊躇なく行う潔さも素晴らしい。主人公は「疾風のマリア」の二つ名を持つ若き女戦士で、女王アストリッドに率いられた帝国のホープ。憧れの先輩は、かつて最強の戦士と恐れられた「雷のキルステン」、戦場で出会った好敵手「ルチアの剣」ことコルネリアとは、お互い名乗りを上げて正々堂々と渡り合う。いいなあ!まるでアン・マキャフリイのファンタジィやSF小説に登場する、男前なヒロインたちのようです。なぜかみんなドイツ名前なのも、神話的な雰囲気づくりに役立っています。 しかし勇猛な彼女たちもときには自己懐疑に悩みます。「このまま戦いに明け暮れる人生(というか)でいいのだろうか」と。しかし彼女たちの知性は大変なもので、自らは子を産まず、女王が生んだ妹たちを育てることで一生を終えることの意義を、なんとゲノムの授受のパーセンテージに依拠して自らを納得させるのです。これは言うまでもなくアンリアルな描写なのですが、ここまでくるとむしろ著者の曲芸技の清々しさにほっこりさせられます。 本書はファンタジーではありますが、しかし描かれる彼女たちの暮らしぶりはどこまでもリアルで非情です。マリアは数多の獲物を狩りその命を奪いますが、しかしその非情な描写には不思議と露悪的なニュアンスは感じられません。ただ単に「生きるというのはそういうことだ」という爽やかな諦観があるのみです。 本書が気になったあなた、まずは冒頭の数ページを読んでみてください。そこではまれば間違いなく楽しめます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
多くの人からは忌み嫌われ、 下等生物として大量殺戮しても、それほど罪の意識を抱かれない 昆虫の世界、オオスズメバチが主人公です。 オオスズメバチたちが話中のような感情や思考を わずかでも持つのか持たないのかは知る由もなく、 「いや本能のままにそうしているだけ」と言われればそれまでですが、 私たちの日常がその本能からどれだけ切り離されているかは、私としては判然とせず、 故に、彼女たちオオスズメバチに自らを同化させてしまいます。 永久の命はない・・・ 限られた時間の中でしか許されない生の営みと、 そして、死んでいくことの大切さ・・・ 30日の命の間とそのあとに、彼女たちが残していくものを眼前にし、 種を超えた同じ生命体として、心が揺さぶられます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
よくもここまでオオスズメバチを中心に各種の蜂を掘り下げたなという作品。 蜂の資料だろうと突っ込みたくなるが、物語りとしても良くできてる。 戦士としての誇りや淡い恋心(のようなもの)。 強靭な戦士が、何度となく戦い朽ちていく事への葛藤に悩まされながら生き抜こうとする姿は感動的だ。 ゲノムなどの高度な知識をマリア達に喋らせなければならなかった点はいただけないが、 色々な獲物や敵との戦いの描写など、少し蜂が好き程度の私には新しい知識を提供してくれる素晴しい資料となった。 ニホンミツバチとの戦いには蜂球の話しも出てくるし、 セイヨウミツバチの強かさも描かれていて嬉しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『自分の人生に、悔いは無い。』と胸を張って生きる彼女に、たかが人間である自分は読んでいて敗北感一杯でした。彼女の蜂生に、天晴れ!! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
はじめに断っておきますが、私は虫という虫が大嫌いです。 見るのも触れるのもとにかく苦手なので、昆虫たちの生々しい命のやり取りに顔をしかめつつ読みました。 それが徐々にマリアに感情移入していき、彼女の勇敢な戦いぶりに熱くなり、淡い恋に切なくなり・・・・ 最後には、その生き様に涙が溢れてきました。 虫たちのありのままの姿が、こんなに感動的だなんて・・・・・・百田さんの手腕に脱帽です。 オオスズメバチだけでなく、ミドリシジミやアオドウガネやアシダカグモなど様々な昆虫が沢山出てくるので、彼らの生態も知ることが出来ます。 これは、小説でありながら科学の本です。 自然界の厳しい姿を通じて、私たち人間の在り方も考えさせられます。 子どもの頃にこの本を読んでいたら、こんなに虫を嫌悪することはなかったかも・・・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今度の百田尚樹は昆虫の世界を擬人化して物語が進んで行きます。人間にとって嫌な昆虫であるオオスズメバチ。科学的な研究をもとにした彼らの生態が読み進めることによって自然に勉強できるという仕組みになっています。 蜂、蟻のような社会性昆虫の行動が単倍数体性という遺伝子システムによって行動が規定されている。なぜ、働き蜂(ワーカー)は、女王の生んだ妹達の世話をするのか。。。それも、この単数倍数体性の性別決定システムにより、社会性昆虫の利他的と思える行動も、利己的な遺伝子の働きとして説明することが出来るのだ。また、生態系の妙として、オオスズメバチとセイヨウミツバチ、そしてニホンミツバチとの三角関係についても最新の研究結果を物語に取り入れており昆虫博士気分になれるのだ。風の中のマリア。。。勉強になりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
話題の百田さんの作品です、分厚くないもののその内容の濃さと読後の感動に久しぶりに レビューします。 以下ネタバレあり 主人公のマリアはオオスズメバチのハンターとして生まれます 偉大なる母と呼ばれる女王蜂を中心とした帝国、わずか30日の寿命の中で生まれてくる 妹たちにひたすら尽くすワーカーと呼ばれるハンターの一人マリアは帝国でも屈指の戦士 として妹たちから尊敬を集めます その短い生の中での彼女の生き様に是非ふれてみてください | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
題名からは想像もできない世界の描写を 素晴らしい筆力で書いている。 永遠の0を読んで著者に関心を持ち、次に 読んだのがこれだったが、たかが蜂1匹の短い 生涯をここまでストーリー性を持たせてるのには 参ったというしかない。 勿論、関連する生物学的情報もかなり調査・研究 しているので、アニメ的軽さもなく臨場感も十分の 力作(ページ数ではなく)だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作家の想像力、語る力にすっかり魅せられてしまいました。 読み始めはハチの擬人化に馴染めず、 読み進むのがつらいほどでしたが、 気づくとマリアに感情移入していました。 ハチに感情移入してしまうとは! 「みなしごハッチ」以来です(笑) それにしても戦闘シーンはすごいですね。 これは映画化しても、むごすぎて子供に見せられないかもしれません。 ものすごくショッキングな映像になりそうです。 とにかく小説の可能性を改めて実感しました。 読んでよかった。ありがとうございます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
長くて30日のオオスズメバチの生涯。今まで、蜂(スズメバチ)イコール危害を加える恐い虫という認識しかありませんでした。それぞれが、自分の生まれながらに決められた運命(役割)を、命がけて全うする姿に心打たれました。人間、もっと言えば、自分をとりかこむ狭い狭い世界にしか、目が向かないものですが、森にいけば、それぞれが、子孫の繁栄のため、手段も選ばずいて強いものだけが生き残るもじどおり、弱肉強食の厳しい世界で生きていることを痛感しました。百田さんは、忠実、徹底した下調べをもとに、物語を書いていると、ある方が仰っていましたが、蜂の生態が一冊で詳しく理解できます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2013年の本屋大賞を受賞された作家さんの作品とのことで読んでみました。 オオスズメバチのワーカーであるマリアが、自分は何者なのか、何のために生きているのか、 という命題に苦悩しながら生きていく様を、主人公の一生を通して描いている作品です。 表題に書いたように、作品中でオオスズメバチの生態・行動様式を、時にはDNAなどの遺伝学も絡めて説明しているので 読後にはオオスズメバチについてかなりの知識が身に付くと思います(?) 百田さんの初期作品のようですが、本屋大賞受賞も納得の出来映えです。お勧めします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説のジャンルは果して何だろう。…ハチを擬人化したファンタジー?(他の昆虫の殺戮など、生々しい場面もあるが、全体的には厳しくも美しい物語)、未知の世界でマリアが経験する冒険物?、オオスズメバチの生態を学べる教養物?(ハチがゲノムや確率を説明する!)、素晴らしき家族愛物?(オオスズメバチやミツバチ、アリの仲間は、女王を中心とした異質な世界を構成)…読後、不思議な感動を覚える小説ですね。個人的には次の世代に繋がるエピローグがお気に入り。…それにしても昆虫の世界って、自然界って凄まじい!とても良い勉強になりました。様々なジャンルを組み入れた作者の筆力に脱帽、傑作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スズメバチの生態についてまずは勉強になりました。虫好きの孫がいるので、読み終えて孫(中学2年生)送ったところです。 スズメバチの一生を細く長く伸ばして人間のそれと比較する。どこに違いがあるのか。生きざまに何の違いもないとつくずく考える。 思いのままに生き、働きやるべきことを成し遂げて、納得のいく形で一生を終えたスズメバチ、マリア。彼女は幸せだったと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
蜂を主人公にして人間的な感情表現を表して疑似人間化した表現が新しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まさか!ハチを描いた物語がこれほどに息をのむ、壮大にして壮絶な世界だとは想像だにしませんでした。 ハチの生態をありのままに描いているからこそ伝わってくる凄み…これはファンタジーなどではありません。 主人公となるオオスズメバチのワーカーたちと女王の宿命、そして最強のオオスズメバチに果敢に立ち向かう他の虫たち…なかでもニホンミツバチの集団的な戦い方は衝撃的でした。 すべての生き物たちが大自然の厳しさの中で自分の使命を果たすため、儚い命を燃やしていく姿は悲しくも美しく胸を打ちます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んだ後は友人のところをぐるぐる回っているようです(^^)いい本です | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
興奮のうちに読み終わって気がつくと涙が溢れていました。 話題の「永遠の0」を読もうかと思っていたのですが、書店でその厚さに逡巡して、隣にあった同じ著者のこの本を「とりあえず」買ったのでした。 主役がオオスズメバチのマリア。 それって感情移入できるのかしらん、と読み始めたところ、科学的な好奇心を刺激するオオスズメバチの生態に夢中になりました。 ナショナルジオグラフィックやアニマルプラネットの番組を観ているかのような臨場感です。 まだ自分たちの生態をはっきりとはわかっていない若い働き蜂(ワーカー)であるマリアの成長を通して、私たち読者も薮に分け入るようにオオスズメバチの世界に入ってゆきます。少しずつ明かされるオオスズメバチの生態はミステリーのようでもあります。 狩りと戦闘と生殖と家族。 それらに通じる本能や使命、責任感や連帯感や孤独は、人間の男性にも女性にも共感を得る部分があるのではないでしょうか。 いつのまにかすっかりマリアに同化し、ひとつの命の生涯を生き切った、気がしました。 読み終わって、清々しさと深い充足感が残りました。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!