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ジョン・ランプリエールの辞書
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【この小説が収録されている参考書籍】
ジョン・ランプリエールの辞書の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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10年以上前に今は亡きあおい書店川崎店で購入したと思う本書が出てきて、再挑戦してみたが又も敗退してしまった。年取って忍耐力が減少したので、三度目の挑戦はもう無いだろう。著者は本書を書き終えたとき、この上ない満足感に浸ったのだろう。私は置いてきぼりにされたが。がまんして読み進めればきっと面白くなるんだろうと思うが、じらし、ほのめかし、思わせぶりで延々と引っ張るあざとさに耐えられる方向けの本だと思う。 | ||||
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600ページの大作 これほどの大きさの小説だと読み通すには好奇心の持続が不可欠ですが、しょうじき、「もういいか」と2回ほど思いました。 読みきったのは根性でしょうかね。 舞台は18世紀末のイギリスとフランス。 古典学者の主人公ジョン・ランプリエールは父が殺害されて、彼の一族が17世紀前半からある謎をときあかそうとして非業の死を遂げてきたことを知ります。 そして彼自身図らずもこの160年前の秘密をめぐって次々に起こる事件に巻き込まれていきます。 作者はいろいろなエピソードを散りばめるといった手法で、一つの物語を語ろうとしています。 それは小説の手法として珍しくありませんが、前後の話がどう関係しているのか、わかりにくいように思います。 つまりプロットが変わると小説の経糸のつなぎ目が見えなくなってしまうのです。 それがために筋の焦点が定まりそうで定まらないまま、読者は終盤まで迷路をさまようことを強いられます。 さらに混乱を助長しているのが、筋の進行の書割を形成している精神と時代のふたつの背景です。 精神的背景としてあげられるのは、いたるところで語られるギリシア・ローマ神話です。 主人公が目にする現実さえ古代の神話の姿であらわれるのです。 ちなみにわたしがこの本を読んだきっかけは、ひとつに自身のグレコ・ローマン好きがあります。 もうひとつ、時代的背景とわたしが呼んだのは、17世紀のイギリスとフランスの状況が物語と深く関わるからです。 イギリスの東インド会社によるアジア経営、フランスにおけるユグノー弾圧とラ・ロシェル包囲とです。 主人公が両国の間の海峡に浮かぶジャージー島出身に設定されているのもそのためにでしょう。 この時代設定もデカルトに関心のあるわたしを引きつけた一因でした。 ですがギリシア・ローマの神話は取ってつけたような背景のようですし、時代背景も物語の展開に決定的な意味をもっているわりには描き方が薄っぺらです。 というわけで、この小説はかなり大規模な仕掛けの中で展開しています。 わたしはその設定に引かれましたが、作者にはそれが仇になったように思えてなりません。 その他、この小説にはファンタジーの要素が多々あります。 それも決定的な事件の場面において現れるのですが、それはいわゆるdeus ex machinaの使われ方であって、面白みはかえって削減されてしまいます。 小説は虚構であっても、らしい虚構のはずですが、この小説では虚構そのものでしかないのです。 最後に訳についても不満を述べておきたいと思います。 ただし原文と比べたわけではありません。 例えば地名、特にフランスおよびフランス語の地名に間違いが多々あります。 英語読みをしているのでしょう。 人名にも、たとえば神話中の人名にも?と思ったのがあります。 いちいち現地の地図や時点などで確認していないのでしょう。 固有名詞のほかにも、意味が通じない文章もみかけました。 こなれてはいるのですが。 | ||||
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文章が読みにくくて、さっぱりはかが行きません。 せめて上巻ぐらいは読み通そうと思ったのですが、2/3ぐらいのところで挫折しました。 「我慢して読んでいると、おもしろくなるよ」というご意見があれば、ぜひ教えていただきたいです。 | ||||
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エーコとは似てないですね。主人公が積極的に謎を解くといったものではないです。東インド会社やその時の歴史に興味がないと、もはやどうでもいい謎です。読者を惹き付けるギリシャ神話になぞらえた殺人!と言ってもどうしても必要かと言われると、全然必要ではないですし。辞書を書いた理由も最後の方でその謎が解けますが、「ああ、金持ちのやることはようわからんわ。。」です。何より、ハリウッド的なアクション・アドベンチャー映画が好きでないなら最後の方は苦痛です。「薔薇の名前」や「フーコーの振り子」のように作中の細かい博識が謎を深めていくといった種類のものではなく、ただの知識で終わっています。「変身物語」や「ギリシャ神話」を読んでいるなら、「ああこんな人いたなー」とか「こんな話あったな」とか多少懐かしめるくらいです。自分が持ってるギリシャ神話の知識が物語の謎を解くなに一つの手がかりにもならなかったのには驚きです。ほとんど関係ありません。細かい描写も合わない人には辛いものになってしまいます。細緻というより僕には無駄に長いとしか思えなかったです。 | ||||
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