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冬のオペラ
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冬のオペラの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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何度も読み返している作家のひとりです。胸にズキリとくる探偵巫弓彦の方が好み。こちらがシリーズ化されなかったのが残念でなりません。短編三作品が収録されていますが、タイトルにもなっている『冬のオペラ』が一番素敵です。殺人事件であるのに殺伐としていなく、優しくそして泣けてくるような話の運びは、さすが北村薫という感じです。ミステリという分野に足を踏み入れていない方は北村薫から入るのがベストでしょう。 | ||||
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いわゆる名探偵が登場し、密室やらのトリックを解くという傾向の作品は国内外で減少しています。実際、刑事や犯罪捜査の専門家などごく自然な登場人物が現在の主流でしょう。一昔前はそれこそ百花繚乱の名探偵が活躍しましたが近年は全滅種に指定されそうです。 ポーの系譜に連なる名探偵たちは自分達がいかに現代に場違いか、犯罪トリックというものが如何に不合理か、誰よりも知っているのでしょう。 この作品の名探偵も自分にふさわしい事件らしい事件も無くひたすら待機を強いられています。名探偵の啓示を受けた、というのは方便であり、去り行く推理小説の形式への自虐とも開き直りとも取れます。 とはいえ、この作品は素直におもしろいと思います。型と現実にはさまれながら切々とした!!物語を描き出す作者の力量には驚嘆します。特に女性ミステリーファンにはお薦めです。 | ||||
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巫弓彦シリーズがこの一冊で(今のところ)終わっていることが、最後まで読んでなんとなく分かった気がした。最初の一編二編は最後の中編「冬のオペラ」の伏線-といって悪ければ序章なのである。この「冬のオペラ」は謎解きもなかなか本格的なのだが、著者の人を見る目がやさしいのだ。だからこそ、内容自体はこんなにも残酷である。しかし北村薫はホントに若い女性の「つぶやき」を書くのが上手い。職人芸ですね。 | ||||
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北村薫の作品は、トリックの妙というよりも、もっと地味な部分。物語の中にひっそりと紛れ込んでいる人々の存在や、ほんの何げない場面の心に染みるような描写にこそ真価を発揮していると思います。というわけでこの作品なんですが。北村薫の作品としては、やや面白味に欠けているというのが正直なところです。最初の短編2編はあっさりと終わってしまいますし、最後の表題にもなっている中編も、加害者の心理の揺れに感情移入することができないままに終わってしまいました。同じ作家によるもので「空飛ぶ馬」をはじめとする円紫シリーズというのがありますが、こちらのほうが絶対のお薦めです。 | ||||
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推理小説のと言うのは不思議なモノで、探偵がというものが暗黙の了解の上でなりたってしまいます。事件が起こり、そこに居合わせた(または、依頼を受けた)探偵が調査をして、推理して、事件の謎を解き明かす。それは、ひとつの当たり前の流れであり、おもしろさでもあるわけですが、果たしてこの日常生活で起こる事件に実際に「探偵」という人が現れたなら、何も違和感を感じずに受け入れることができるでしょうか。 「どんな事件もあっと言う間に解決してしまう。」なんて都合のいいことはありえません。小説の中の探偵は実際にありえそうなことであって、実は非現実的なのです。 しかし、著者はこの小説の中で見事に日常の中に「探偵」を表現しました。それも、とびきり腕のいい。 ぜひ、一度身近に「探偵」を感じてみて下さい。 | ||||
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