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光と影の誘惑
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光と影の誘惑の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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デビュー作の「慟哭」が衝撃的で記憶に残る著者であるが、本作品は、1990年代に書かれた中編4作品が収録されています。 超人気作家という訳ではないですが、ミステリ作家としては、レベルの高い作品を生み続けている作家だと感じています。 【光と影の誘惑】 収録順としては、3番目ですが、表題作ということで、最初に感想を述べます。 競馬場で銀行員の西村という男が、小林という男と、意気投合。大胆にも、西村の勤める銀行で予定されている、車での現金輸送の際に、大金を奪ってしまおうということを計画する。それは、巧くいくかのように思えたが──という展開。 ラストには、驚くべき真相が明らかになります。あるトリックが使われているのですが、とても巧妙で、思わず騙されてしまいました。 【長く孤独な誘拐】 題名のとおり、「誘拐」をテーマにした作品。不動産会社に勤める森脇という男性の息子が誘拐された。その犯人からの電話による脅迫とは、ある夫婦の子どもを誘拐しろ、という驚くべきもの。従わなければ、息子の命はない、と。 これまた、ラストの展開には、驚かされました。 「誘拐」テーマのミステリは数々ありますが、これはなかなかの優れものなのではないでしょうか。 【二十四羽の目撃者】 「動物園」+「密室トリック」というユニークな取り合わせ。生命保険会社に勤める主人公が、上司から、大金の契約をしている男性が、動物園で亡くなったということで、保険金目当ての犯行がないか、突き止めるよう命令される。現場は、動物舎の間の通路で、犯行時、両側に複数の人がいた。凶器はピストルで、頭部を撃ち抜かれていたが、残されていたピストルには、指紋が残っていなかったという…。 本格ミステリに真正面から取り組んだ作品として評価します。出尽くしたといわれる密室トリックですが、こんな方法もあったか、と納得。 【我が母の教えたいまいし歌】 父を失った、大学生の「僕」。葬儀の最中、父の昔の知り合いという男性から、ある意外な事実を聞かされる。母は、なぜそのことを黙っていたのか?「僕」が探っていくとそこに待ち受けていたものとは? ということで、ある家族の衝撃的な秘密が明らかになるという作品。衝撃度はなかなか高いと思います。 4編とも巧妙な展開と仕掛けで、満足できるものでした。よい意味で、甲乙つけ難しの作品揃いであったと思います。 | ||||
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読み進めていくに従ってどんどんワクワクしていった小説は久しぶりでした。 | ||||
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貫井先生の作品はとにかくページをめくる手が捗る。どんでん返しの結末はわかったとしても、なぜこんなに文章がスラスラ読めるのかはわからない。難しい表現や言葉もよく出てくるが、なぜか長時間読んでてもあまり疲れが出てこない。不惑と眩惑の一冊(帯のキャッチコピー流に言うと) | ||||
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表題作「光と影の誘惑」が一番びっくりしましたし、上手いなと思いました。この作品だけでも本当におすすめです。 誘拐の話はオチの意外性よりも、「どうして俺が?」に対する回答がやるせないと感じました。 全体を通して、必ず報われるとは限らないという人生観が表れた作品集だったのではないかと思います。 | ||||
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初めて貫井さんのの作品を読みましたが、他の読んでみたいです。 | ||||
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貫井さんの本は好きで、ほぼ読んでいる。貫井さんらしい・・・というのが読後感。短編なのでさらっと読めるけどその分面白味は薄いかな。 | ||||
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この方の書くミステリーは重く、暗い設定のものが多いのですが、人間の闇を否定することはなく、淡々とリアルに描かれているところが好きです。どんでん返しのあるミステリーを探して適当に買ったんですが、かなり面白かった。途中でオチがわかってしまうのがちょっとアレですが、わかっていてもグっとくる、魅力的な作品でした。 | ||||
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としか言いようがない作品集。ストーリーもさることながら、すんなり読み進めさせる表現力というか、やはりさすがである。 | ||||
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短編で気楽に読めて、でも最後にちょっとウヒョッと驚いて。全体に流れるどうしようもない暗い雰囲気も貫井さんらしいです。 | ||||
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「崩れる」を読んで、すっかり貫井ワールドにはまりました。 今までこのジャンルは読まなかったんですが、なぜもっと早く読まなかったのかと・・・ 今から、他の作品も読もうと思っています。 | ||||
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貫井氏の初期の短編集で4編収録。 誘拐ものと銀行強盗ものとユーモアミステリー系と家族の隠された真実ものとバラエティに富んだ4編。 シリアスな3編はいずれも最後にドンデン返しが炸裂する初期の貫井テイストが堪能できる。 後、1編は後の被害者は誰系のユーモア本格推理で、舞台がアメリカという異色作である。これだけ他の3編とテイストが異なっているが、こういう作風もいけるのかと氏の新たな側面が堪能できるだろう。 | ||||
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初めて、貫井徳郎さんを読むという方にオススメします。貫井徳郎さんの魅力がつまった作品です。ただ、長編の方が好きです。 | ||||
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■「長く孤独な誘拐」 ■「二十四羽の目撃者」 サンフランシスコの動物園で、日系アメリカ人のラーメン店経営者が射殺された。 現場は屋外でありながら、第三者の出入りが不可能な密室状況。しかも被害者 は多額な借金があったにもかかわらず、莫大な金額の生命保険に加入していた。 保険調査員の“おれ”は事件の真相究明に乗り出すのだが……。 シリアスで重厚な作風で知られる作者の作品群のなかでは珍しい コミカルでオフビートな私立探偵もの風のパズラーといった異色作。 強面刑事コンビに脅され、仮説の構築・破壊を 繰り返す主人公の姿が何とも哀れで笑えますw 動物園で売られているあるものを利用した×× と同じ原理の密室トリックも、基本ながらグッド。 ■「光と影の誘惑」 ■「我が母の教えたまいし歌」 今まさに息をひきとろうとしている母の前で、皓一 は、三十年前の父の葬式のことを思い出していた。 そこで皓一は、父のかつての同僚から、父には娘――皓一に とっては“姉”――がいたという寝耳に水の話を聞かされ……。 過去に埋もれた事件を追及する《スリーピング・マーダー》もの。 “家族の秘密”という謎の形を少しずつ変えていき、読者の興味を惹きつけた まま、結末のサプライズに繋げていくストーリー・テリングの巧さが光ります。 | ||||
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貫井徳郎といえば、ミステリファンの中ではあっと驚くどんでん返しのサプライズエンドを仕掛ける作家として有名。 この本は誘拐や殺人、現金強奪など、犯罪をテーマにした4編の中篇からなる。もちろん今回もサプライズエンドが仕掛けられた話もあるが、ストレートな話も用意されている。 個人的には、どんでん返しは読めてしまったので、ストレートな落ちの話に惹かれた。 実は文章力も構成力も高いレベルの作家だから、トリックに凝らなくても、十分読ませられるのだ。 | ||||
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初めて読んだ貫井作品がコレです。ミステリーというと、読むものがかなり限られてる私ですが、コレは素直に面白いと思いました。どの作品も緻密な文章と、丁寧なストーリー展開で最後までしっかり読ませてくれるし、ラストも「うわ~、やられた~」と思うものばかり。普段、ラスト部分を最初に目を通してしまう私ですが(笑)この人の作品はラストを見ないで、最初からきちんと読むことをオススメします。では、4作品それぞれの感想を一言。「長く孤独な誘拐」…あまりにやるせない。主人公、可哀相すぎ。ラストの子供の言葉が、強いて言えば救いというだけ。「二十四羽の目撃者」重苦しい内容が多い中、これは軽い雰囲気で楽しく読めました。とくに主人公がコワモテの刑事二人に苦し紛れに推理の説明をするシーンが笑えた。「光と影の誘惑」まるで映像を思わせるような、息詰まる描写が続き、ラストは本当にTVがプチっと切れるような終わり方に思わず「おぉ~」と声を上げてしまいました。でもこの二人のキャラはどっちもどっちって感じで好きではないですね(笑)「我が母の教えたまいし歌」出生の秘密はともかく、主人公の人生、これで良かったのか?と今でも疑問です。 | ||||
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貫井氏の著作の中では、地味な部類に入る中篇集だが、1つ1つの内容・完成度は極めて濃い。地味になってしまったのは、『崩れる』のようにテーマが統一されていないなどの事情だろう。息子を誘拐され、誘拐犯になることを要求された親の孤独を描いた「長く孤独な誘拐」、貫井氏のほかの作品とは明らかに色の異なる軽妙なタッチで描かれた「二十四羽の目撃者」、表題作で、完全に「やられた」と思わされた「光と影の誘惑」、青春物語の色を漂わせる「我が母の教えたまいし歌」とそれぞれが貫井氏のそれぞれ異なった側面を見せてくれる。貫井氏の作品は人を選ぶものも多いが、初めて読む。と言う人にはこの一冊を薦めたい。 | ||||
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貫井さんの作品を読むといつも感じるのが、どれを読んでも貫井色がにじんでいるにも関わらず、本当に同一人物なのか?と疑わせるほどの作風の広さです。この中編4作は、そんな彼の作品の多様性が顕著に表れていると思います。僕は中でも表題作、『光と影の誘惑』が好きですね☆ | ||||
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貫井は文章がうまい。虚構を楽しませる業がある。私は「我が母の教えたまいし歌」がもっとも心に残った。どんでん返しのプロットの面白さを古典的手法ながら堪能させてくれながら、「母」と「女」の距離感を後から子供が追跡する心情が妙に痛々しかった。 | ||||
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症候群シリーズでしか、貫井作品を知らない私にとっては、今までと違った作風で面白かった。私は三部作の中では最初の「長く孤独な誘拐」が好きです。実はこの作品、ドラマ化されているらしいのですが、このところ続く幼児事件の影響でまだ放送されていません。早く見たいものです。自分の子供が誘拐されて、返す条件として他の子供を誘拐しろというのが今までにない誘拐事件の本ですね。2作目、3作目は、読後、なぜか少し悲しい感じがします。長編小説が苦手な人にはもってこいの作品です。 | ||||
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貫井さんの4編からなる中編集です。どれもまずまず良く出来ていますが、『崩れる』に比べると完成度ではやや落ちるような気がしました。ただ、『慟哭』には及ばないものの、4編ともかなりラストは驚かされますので、ミステリーとしてはかなり練られたプロットが楽しめます。個人的には、「二十四羽の目撃者」がベストだと思います。この作品は、舞台がアメリカという事もあり、少しハードボイルドタッチで貫井さんらしくない(?)文章です。いつも貫井さんの文体は少し文章が固く(難しい2字や4字の熟語を使いすぎ?)、それにより緊迫感はあるのですが、少し流暢さに欠けると思いますが、この「二十四~」に関しては本当に楽しく読めました。初めて貫井さんを読まれる方には彼の魅力が集約された作品かなあと思ってます。 | ||||
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