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殺意という名の家畜
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【この小説が収録されている参考書籍】
殺意という名の家畜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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第17回日本推理作家協会賞受賞作(1964年)。 犯罪小説家の私(岡田晨一)のもとへ、深夜、かかってきた電話。相手は、2年程前に、一夜限りの関係をもった星村美智子だった。美智子は、すぐに会って欲しいという。断りを入れた私は、やがて美智子が消息を絶ったことを知る。 美智子を慕う永津博の訪問をきっかけに、探偵役を引き受けた私。周辺を探るうちに、美智子の分不相応な暮らしが明らかになっていく。やがて、高松で美智子と思しき、焼死体が発見される。車の中で男と無理心中をしたらしい。その男は、美智子への暴行事件の犯人であり、刑期を終えたばかりであった。警察は自殺と断定したが、腑に落ちない私は、美智子の過去を追って四国へ向かう ・・・ 美智子と関係をもったアパートの隣人の死、同時期に行方不明になった近所の若い娘、何ものかに襲われる私 と謎が謎を呼びストーリーを盛り上げていく。美智子は、深夜、私に何を伝えようとしたのか。なぜ、美智子は、過去に自分を暴行した犯人と死なねばならなかったのか。読了してみれば、驚きの結末とまではいかないが、日本ハードボイルド黎明期を象徴するようなキレキレのタッチには、感慨深いものがある。 哀愁漂うラストは、So クール!ハードボイルド好きには、その歴史を紐解く上でも一読の価値はあるのかもしれない。 37年も前の作品であっても古さは感じないのは良いのだけれど、ズケズケとして悪びれない俺様キャラがどうしても好きになれず ・・・ | ||||
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およそ河野典生ほど日本的なハードボイルド・ミステリを確立しようと苦闘した作家はいない。 本作や「他人の城」「迷彩の森」といった長編が、あえて私立探偵でなく、自己の分身を思わせるような作家が主人公なのも、リアリティ追求の証だろう。 現在の目から見れば、生硬な表現や青臭さも真摯さの表れであり、彼に限らず昭和30年代に様々な作家がミステリの多様性や可能性を切り開こうとしていたことが軽視されすぎているのが歯痒い。 | ||||
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およそ河野典生ほど日本的なハードボイルド・ミステリを確立しようと苦闘した作家はいない。 本作や「他人の城」「迷彩の森」といった長編が、あえて私立探偵でなく、自己の分身を思わせるような作家が主人公なのも、リアリティ追求の証だろう。 現在の目から見れば、生硬な表現や青臭さも真摯さの表れであり、彼に限らず昭和30年代に様々な作家がミステリの多様性や可能性を切り開こうとしていたことが軽視されすぎているのが歯痒い。 | ||||
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