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(短編集)
パズラー 謎と論理のエンターテイメント
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パズラー 謎と論理のエンターテイメントの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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いいトリックならシリーズものの短編で使うけど、 エース級に使うほどでもないトリックを集めた作品集の感じ 西澤保彦の短編集だと思うとガッカリします | ||||
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります 無茶が覗くことはありましたが,心地のいい『謎と論理のエンタテインメント』で, 翻訳作品風のものや,パスティーシュにエログロ,さらにはライトタッチのものまで, 全六編,月並みですが,バラエティに富んだ傑作選で,どこからでも楽しめる一冊です. また,ひたすらに交わされ,重ね,崩してが繰り返される論理と,その先にある決着, そして,時に複雑な余韻を残しながらも,様々な幕の引き方が最後まで飽きさせません. 一方で,細かい設定や背景があまり広がらない印象で,邪魔とまではならないものの, 終わってみて,「あれはいったい?」となることが,何度かあったのが気になりました. | ||||
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昨年、一回目の緊急事態宣言の中で自宅にいる時間が増え本棚にある本格ミステリーの解説本を何気なくパラパラめくってみたらパズラーと言う題名に惹かれました。早速取り寄せ「蓮華の華」から始まる短編に即ハマってしまい食事もせずに一気読み。「蓮華の華」は今まで読んだ短編のベスト3に入ります。他ではまるで翻訳本を読んでる感じにさせられた「チープ・トリック」は蓮華の華の日本的な作品と正反対の描写でとても同じ作者が書いたとは思えなかった。アメリカで学んだ作者ならではの作品。一読でファンになりました。今は過去執筆された本を一冊ずつ購入し読むのが楽しみです。勿論、最新本の「偶然にして最悪の邂逅」は作者のサイン本を手に入れ本棚に並べて別に一冊購入して擦り切れるほど読ませていただきました。まだまだ作品探しは始まったばかり。コロナ禍の中で楽しい日々の過ごし方を見つけました。 | ||||
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互いに関連のないばらばらの短編集だが、読みごたえがある。西澤保彦は基本的な文章力がしっかりしているし、謎解きのロジックも惹きつけられる。事件はやるせないのやら、愛欲どろどろだったり、簡単に人を殺したりとやりたい放題だが、意外とリアル感がある。これも作家の力量だろうな。 | ||||
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2004年に出た単行本の文庫化。 7篇を収める短編集だ。 同窓会から発覚していく謎、アメリカ南部の大学町での殺人、「退職刑事」のパスティーシュなど、いろいな話が詰め込まれている。いずれも論理で解き明かしていくタイプで、まさにタイトルの「バズラー」のとおりであった。 かなり性的な色合いが強い。 | ||||
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ベタなタイトルに、さほど期待せず、暇つぶし目的で手に取りました。 が。想像以上に面白かったです! 特に、「卵が割れた後で」と「チープ トリック」は、良質な海外ミステリーを読んだような読後感。 「パズラー」の面目躍如たる筋の通ったロジックはもちろん、作品世界の細部まで作り込む作者の筆力に、唸らされました。巧いなぁ西澤さん。本格ミステリ愛好家の方はゼヒ。 | ||||
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西澤氏のノンシリーズの短編を集めた初の作品集である。 パズラーと銘打っているが、パズル的な趣向というよりはいつもの捻りの効いたプロットと論理をこねくりまわす西澤節が全開の作品集。 不可能犯罪や密室トリックや犯人当てがメインではなく、ある状況から導かれる結論に至るプロットを堪能する作品集である。 突出した出来のものはないが、いずれも標準以上の出来で粒ぞろいである。 | ||||
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◆「蓮華の花」 サラリーマン生活を経て、やっと作家になれた日能は、交通事故で死んだ と思っていた同級生の女性が生きていたことを知る。自分の記憶の齟齬に 違和感を覚えながら、彼は帰郷するのだが……。 誤った記憶が生じた要因を探っていくうちに自己存在 の根幹を揺さぶる真相を突きつけられてしまう主人公。 ミステリの趣向としては《操り》ですが、日能にアンフェアな手段で二者択一 を迫っていたことになる“操り手”の真意が何だったかは永遠に藪の中です。 何にせよ、愛情と束縛は表裏一体なものですね。 ◆「卵が割れた後で」 フロリダにある田舎町で、日本人留学生が死体となって発見された。 被害者はスーパーで食料品を買った帰りに襲われたと見られるが、 なぜかシャツの左肘の部分に、割られた卵が付着しており……。 事件についての議論が深まるにつれ、容疑者が 目まぐるしく変わっていくお約束な展開が秀逸。 ◆「時計じかけの小鳥」 数年ぶりに立ち寄った本屋で文庫本を購入した高校生の奈々。 その本はなぜか古本で、中には奇妙なメモが挟まれていた。 しかも奥付には、奈々の母親の筆跡で彼女のイニシャルが記されており……。 変則的な誘拐もの。 発想の飛躍を重ねることで導かれる意外な真相、作者が一貫して追究している 「愛情と束縛」といったテーマなど、作者の持ち味が遺憾なく発揮された西澤流 《日常の謎》です。 ◆「贋作『退職刑事』 他二編」 | ||||
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◆「蓮華の花」 サラリーマン生活を経て、やっと作家になれた日能は、交通事故で死んだ と思っていた同級生の女性が生きていたことを知る。自分の記憶の齟齬に 違和感を覚えながら、彼は帰郷するのだが……。 誤った記憶が生じた要因を探っていくうちに自己存在 の根幹を揺さぶる真相を突きつけられてしまう主人公。 ミステリの趣向としては《操り》ですが、日能にアンフェアな手段で二者択一 を迫っていたことになる“操り手”の真意が何だったかは永遠に藪の中です。 何にせよ、愛情と束縛は表裏一体なものですね。 ◆「卵が割れた後で」 フロリダにある田舎町で、日本人留学生が死体となって発見された。 被害者はスーパーで食料品を買った帰りに襲われたと見られるが、 なぜかシャツの左肘の部分に、割られた卵が付着しており……。 事件についての議論が深まるにつれ、容疑者が 目まぐるしく変わっていくお約束な展開が秀逸。 ◆「時計じかけの小鳥」 数年ぶりに立ち寄った本屋で文庫本を購入した高校生の奈々。 その本はなぜか古本で、中には奇妙なメモが挟まれていた。 しかも奥付には、奈々の母親の筆跡で彼女のイニシャルが記されており……。 変則的な誘拐もの。 発想の飛躍を重ねることで導かれる意外な真相、作者が一貫して追究している 「愛情と束縛」といったテーマなど、作者の持ち味が遺憾なく発揮された西澤流 《日常の謎》です。 ◆「贋作 『退職刑事』 」 殺人の真相そのものよりも、それを受けて事件の関係者 が示す、ドライで計算高い思惑と行動が読みどころです。 ◆「チープ・トリック」 富豪の放蕩息子・スパイクが、有名歌手の“模倣演奏”を得意とする 歌姫・ナタリーを廃教会に連れ込み、レイプしようとするも、首を切断 され、殺されてしまう。 現場は密室状況にあり、彼ら以外にはスパイクの 取り巻きが二人いたが、誰にも犯行は不可能だった……。 リアリティに乏しい物理トリックがメインとなりますが、むしろ、そのトリックを 生み出した犯人の心理的背景や、序盤に仕掛けられていた叙述トリックが 読みどころと言えましょう。 ◆「アリバイ・ジ・アンビバレンス」 憶頼陽一は、同学年の刀根館淳子が同期生を殺したことを知る。 しかし、犯行時刻と目される時間帯に、刀根館が 全く別の場所に居たのを、憶頼は目撃していた。 刀根館は、なぜアリバイを主張しないのか? 「アリバイがあるはずの人間がなぜ殺人の罪を認めたのか?」という 不可解な謎に対する答えの背景には、根深い絶望と怒りがあります。 「犯人」の策略により、「被害者」は二律背反に陥らされてしまいますが、 結局どちらを選んでも身の破滅は確定しているという酷薄さが素敵です。 | ||||
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6つの傾向の違う短編が収められています。 著者お得意の、論理で事件を解決するパズル的なものが多く 結末についても、それが正しかったという物証などはないまま 終わる、というパターンが多し。 それゆえ、最後のしめの一言で、作品の後味が大きくかわります。 アメリカの街で日本人留学生が殺され、刑事たちが解決する 「卵が割れた後で」は、その最後のひとことゆえに、救いのある印象。 作品全体の雰囲気も好きで、いちばんお気に入りでした。 対して「時計じかけの小鳥」は、書店で買った本に謎のメモがはさまれていたことから 推理が繰り広げられる日常の謎モノですが、 前半のあたたかい世界が一転、寒々しくおわっているので、がっかりです。 物証がないので、こういう終わり方だと 確かめてからにしてほしい、と思います。 他に、「贋作『退職刑事』」とお話も収録されています。 都筑道夫先生の作品のトリビュートです。 | ||||
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6つの傾向の違う短編が収められています。 著者お得意の、論理で事件を解決するパズル的なものが多く 結末についても、それが正しかったという物証などはないまま 終わる、というパターンが多し。 それゆえ、最後のしめの一言で、作品の後味が大きくかわります。 アメリカの街で日本人留学生が殺され、刑事たちが解決する 「卵が割れた後で」は、その最後のひとことゆえに、救いのある印象。 作品全体の雰囲気も好きで、いちばんお気に入りでした。 対して「時計じかけの小鳥」は、書店で買った本に謎のメモがはさまれていたことから 推理が繰り広げられる日常の謎モノですが、 前半のあたたかい世界が一転、寒々しくおわっているので、がっかりです。 物証がないので、こういう終わり方だと 確かめてからにしてほしい、と思います。 他に、「贋作『退職刑事』」とお話も収録されています。 都筑道夫先生の作品のトリビュートです。 | ||||
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作者は、SF的設定の中である「縛り」を設け、その縛りの中で謎をロジカルに解くロジカル・ミステリの大家。その作者が「パズラー」と銘打って発表した本短編集に対し、私はアクロバティックな論理展開の連続を期待していた。 舞台はアメリカ。これは作者のアメリカ留学経験によるところも大きいと思われるが、事件の性質上、アメリカで起こった方が自然な感じがすると作者が感じたせいかもしれない(これは偏見かもしれない。今の日本で起こっても不自然ではない気もする)。そう、事件の内容はロジカル・ミステリと言うよりは、サイコ・サスペンスに近いのだ。この落差には正直、戸惑ってしまった。 人間の心の闇を解き明かす(真の意味では解明できないが)のも、論理性と言えなくもないが、本作では作者の従来の作風と異なって、直截的な残酷シーンが多すぎる。この辺は好みの問題で、こうした作風が好みという言う方もいらっしゃると思うが、私には馴染めなかった。 作者が本作を「パズラー」と名付けた意図を知りたいと願うものである。 | ||||
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謎に対する解答をひたすらロジカルに導く、言わばそれのみに偏執する(もちろん誉め言葉)西澤流パズラー小説集です。謎は大抵の場合犯罪ですが、探偵役が真相にたどり着いても事件の解決までは描かれません。つまり論理的に真相にたどり着いた時点で物語的には完結しますので、物語としては少々物足りない感じは受けます。論理の過程を重視する西澤氏らしいと言えばらしいですが、決して真相に手を抜いているわけではありません。本作は、西澤氏の濃い部分が抽出されているので、ファンは納得ですがいきなり手に取る人はどうでしょう、まずは他の作品(「七回死んだ男」あたり)から読み始める事をお薦めします。 | ||||
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サブタイトルの「謎と論理のエンタテイメント」という言葉は見事にこの本に当てはまってます。どの作品も読みながら謎解きをし、二転三転する展開に驚きながら最後はちゃんと論理的な結末へと導かれていくんですよね。この辺りは本当西澤さんらしい作品ばかり。登場人物全てが怪しく見えて犯人に該当しそうなのに犯人ではない。一体誰が犯人なんだ?と思っているとそれぞれの名探偵役が謎解きをしていきます。ミステリの中で謎解きをした時にたまに「え?」と思うことがあるのですが西澤氏の作品にはそれがないんですよね。最初から綺麗に伏線が張られていて無駄がないと言いますか・・・。ただ読者自身がその謎解きが出来るかと言われるとそれは不可能かな。短編ですしノン・シリーズなので通勤のお供に良い1冊ですね | ||||
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