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完全無欠の名探偵
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完全無欠の名探偵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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大財閥の総帥白鹿毛源衛門の孫娘りんの監視役として山吹みはるが高知の女子短大に送られる。この山吹みはるは2メートルの大男で、極めて気のいい男なのだが、相手を知らず知らずのうちに饒舌にしてしまう。喋りまくった後に自分自身で隠された真相に気付くというのだ。一種の超能力だ。この山吹みはると白鹿毛りんが、複雑に絡み合ったある事件を解決するというもの。複雑な関係も最後にはお互いにピタッとはまり込む。これにもちゃんと理由が用意してある。 作者のデビュー第2作だそうだが、結構力作だ。使われている土佐弁も面白いし、みはるの人柄がいい。シリーズにしても面白かったかもしれない。後の神麻嗣子の超能力事件簿に繋がる作品だ。 | ||||
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20数年前の作品であるが、色褪せることのない西澤ファンタジーが繰り広げられる。みはるがそこにいるだけで、過去を思いだし、饒舌に喋り出す。その能力をみはる自身も理解していない。しかも、その能力をみはるに授けたのはりんであったとは、最後になるまでわからない。最後に全てが分かり、読者もスッキリすることだろう。 | ||||
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本作では、高知県を舞台に、幾重にも錯綜した因果と犯罪が描かれる現在パート 「SCENE1〜9」と、ヒロインが幼い頃にトラウマを負った事件の顛末とその解明が 描かれる過去パート「fragment1〜9」が交互に展開され、最終的にSF的な“世界 の謎”に繋がるという連作短編の形式が採られています。 無関係に見えた個々のエピソードが、じつは因果の糸で繋がっており、最後には 思いもしなかった巨大な絵柄が浮かび上がるという連作短編特有の面白さもさる ことながら、本作の第一の美点は、“究極の聞き上手”とでもいうべき超能力者の 設定に尽きると思います。 超能力者・山吹みはる(純真無垢な大男)は、自ら推理することはありません。 その代わり、彼と会話をした人間は、衝動的にそれまで己の胸の内に秘めて やりすごしてきた過去の出来事を嘘偽りなくしゃべり始め、そうしている内に、 自分がした勘違いに気づき、過去の事件の真相にたどり着いてしまいます。 こうしたキャラの設定は、作者が後期クイーン的問題にSF的解決をつけよう と企図したものですが、そんな方法論は抜きにしても、みはるの人物造形は チャーミングです(どことなく、亜愛一郎を彷彿とさせる)。 本作では、ヒロインのトラウマの超克がテーマとなっており、そのため、 最初からシリーズ化が想定されていないというのが何とも残念なところ。 まあ、続編は無理でも、深夜ドラマか何かで映像化すれば、マニア 以外の層にも、結構うけると思うのですが……、いかがでしょうか? | ||||
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(;'Д`)ハアハア 西澤保彦は郷土愛にあふれる作家である。 この著作、完全無欠の名探偵には高知やら高知大学なんかが現れるのだが、高知についての素晴らしい台詞の数々を抜粋してみやう。 高知大学に行った 溺愛する孫娘の件で 大金持ちのお爺さんが 大激怒っ!!? 「だいたい あんな辺鄙な大学に行ったことが そもそものまちがいの始まりだ。 だれも反対しなかった?」 「こっ こっ 国立大学でしたし・・・」←婿養子 高知大学に逝った孫娘・・・。これじゃあ お爺さんが激怒するのは無理はない。しかも孫娘は高知に就職するという。 これにはさすがのお爺さんも怒り狂います・・・っ!! 「学生生活を田舎で送る。それもいいだろう。親元を離れたいという気持ち だって分かる。だが なんで そんな僻地で就職するんだ。高知なんて 世が 世なら流刑の地ぞ。 島流しじゃないかっ!!まるで」 お爺さんの他にも こんな魅力的な会話が随所に散りばめられ ていまつ。 ('・ω・`)<高知って 人口比で言うと 凶悪犯罪発生率が全国1くらいに高いの (;//Д//)< いわゆる 計画的犯罪は少ないんだ。だけど、衝動型が多い。直情怪行型かな たとえば 酔っ払って喧嘩する。言い争いしているうちに 刃物を持ち出す。 そんで 前後の見境がなくなって しまいには殺してしまう。加害者も被害者も その日 初めて会ったに関わらず・・・ ( =ω=.)<ただのアホじゃん(笑) 西澤保彦の 『完全無欠の名探偵』より 是非とも お読みください。 高知の魅力が ぎっしりつまった〔笑〕 一冊ですよ?! 高知大学の学生が 国士舘やら東京の私大に負けないやうな 睡眠薬による レイプや強盗〔財布をする〕をしたり しまいには人を殺して〔?〕しまいますwww あくまで あくまで・・・・ これは フィックションですからwwww あまり あまり あまり あつくならないやうに・・・・・・ww | ||||
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1995年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 なんといっても土佐弁に溢れているのが特徴。土佐弁の本なんて初めて読むので、かなり時間がかかってしまった。著者によれば黒崎緑や安彦麻理絵に影響を受けたということだが、私はむしろ芦原すなおを思い出した。地域的にも近いし。 土佐弁はわりと柔らかく、どこか間が抜けている。田舎のひとの茫洋とした性格や暮らしが出て、親しみやすい作品だったと思う。 ただ、ミステリとしてはどうか。名探偵の「能力」は面白いと思う。しかし、作中にあらわれる事件は、どれも陰惨で暗い情念に満ちている。解決もすっきりしない。 青春ミステリの路線なら、もっと成功したかも知れない。 | ||||
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著者の二作目となる本格推理もの。 その顔を見ると不思議な浮遊感に襲われ、過去に埋もれた謎を記憶の片隅から掘り起こし、さらにその謎を思い出した本人が解明してしまう。山吹みはるを前にすると、誰もがこういった奇妙な体験をする。山吹本人は、まったく自覚していないのだが、これこそが山吹を名探偵たらしめる“特殊能力”なのである。こうして山吹と出会った人々が、個人的は過去の謎を各々解明していく。一見、繋がりのないそれらの謎が、実は繋がりを持つひとつの物語りとなってくるのだ。 物語りの中心となる人物が山吹ともうひとり、白鹿毛りんである。彼女が追っている謎そのものが分からない設定になっている。そして、前述したいくつもの謎がりんの追っている謎とリンクしていき、事件の全貌が現れてくるのだ。 この作品の長所にも短所にもなり得る点を2つ記す。 (1) 土佐弁 (2) 登場人物の名字 (1)は、物語りの舞台が高知で、登場人物の会話が土佐弁なのである。生まれも育ちも東京の書評子としてはかなり読みづらかった。「方言」が著者の狙いなのだそうだ。(2)は、色が入った実在しない名字。あとから「これ、何って読むんだっけ?」と思ったことしばしば。これまた著者の狙いである。(1)ではリアリティ感を追求し、(2)ではフィクション性を強調している。 | ||||
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西澤保彦は郷土愛にあふれる作家である。 この著作、完全無欠の名探偵には高知やら高知大学なんかが現れるのだが、高知についての素晴らしい台詞の数々を抜粋してみやう。 高知大学に行った 溺愛する孫娘の件で 大金持ちのお爺さんが 大激怒っ!!? 「だいたい あんな辺鄙な大学に行ったことが そもそものまちがいの始まりだ。 だれも反対しなかった?」 「こっ こっ 国立大学でしたし・・・」←婿養子 高知大学に逝った孫娘・・・。これじゃあ お爺さんが激怒するのは無理はない。しかも孫娘は高知に就職するという。 これにはさすがのお爺さんも怒り狂います・・・っ!! 「学生生活を田舎で送る。それもいいだろう。親元を離れたいという気持ち だって分かる。だが なんで そんな僻地で就職するんだ。高知なんて 世が 世なら流刑の地ぞ。 島流しじゃないかっ!!まるで」 お爺さんの他にも こんな魅力的な会話が随所に散りばめられ ていまつ。 「高知って 人口比で言うと 凶悪犯罪発生率が全国1くらいに高いの」 「いわゆる 計画的犯罪は少ないんだ。だけど、衝動型が多い。直情怪行型かな たとえば 酔っ払って喧嘩する。言い争いしているうちに 刃物を持ち出す。 そんで 前後の見境がなくなって しまいには殺してしまう。加害者も被害者も その日 初めて会ったに関わらず・・・」 「ただのアホじゃん〔笑〕」 西澤保彦の 『完全無欠の名探偵』より 是非とも お読みください。 高知の魅力が ぎっしりつまった〔笑〕 一冊でつよ?! 高知大学の学生が 国士舘やら東京の私大に負けないやうな 睡眠薬による レイプや強盗〔財布をする〕をしたり しまいには人を殺して〔?〕しまいます〔笑〕 あくまで あくまで・・・・ これは フィックションですから〔笑〕 あまり あまり あまり あつくならないやうに・・・・・・ww | ||||
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この作品、なぜ最後に、シリーズ化できない状態にしてしまったのでしょう。無理にでもつじつまを合わせ、是非シリーズ化して欲しいです。記憶を引き出され、個別の事件の真相を見出していく部分もスリリングですが、それらがさらに絡み合い、全体を通して事件が解明されていく部分もとてもすばらしいと思います。(「解体諸因」での各エピソードの微妙なつながりとはレベルが違っています)「名探偵」は過去、様々なキャラクターが創造されてきましたが、その中にあっても本作のみはる(男)は稀有な存在であり、また、おもり役(?)の主人公りんとのコンビネーションは、一作限りとしてしまうのはちょっと理解できません。著者には基本的に1つのSF的設定を続けたくないという意向があるのかもしれませんが、何とかつじつまを合わせ、このコンビを再登場させて欲しいと切に思います。 | ||||
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謎(事件)が多すぎ&登場人物が関わりあいすぎ! あいかわらず設定が特異だけど、今回はその設定を活かしての謎解きというわけではないのが少し残念でした。この話の裏で繰り広げられていたであろうと思われるもう一つの物語を読んでみたいです。 | ||||
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主人公の山吹みはるを前にすると、相手は何故かペラペラ喋り出す。それをきっかけに喋った者自身が気になっていた事の真相へ、自分自身が辿り着く。山吹みはるはただ会話をしているだけであって、謎を解こうとする気はないし、あまつさえ自分の能力にも気付いていない。まさに究極の安楽椅子探偵。デビュー作の「解体諸因」と同じ連作形式。過去と現在が交錯して、最後に散らばっていたピースが収まる。事件がいかにして解決するか、というより、ホワイダニット要素に近い、何故にストーリーが動いているか、動いていたのかという事に驚きを覚えた。しかし複雑過ぎる!細かな所まで突っ込むより、全体像として納得する感じでした。 | ||||
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