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(短編集)
念力密室!
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念力密室!の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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変なことを考えるなあ。殺人事件に超能力が絡んでくるなんて。それを悪用する輩を取り締まる組織まであるとは、とんでもミステリーだ。推理作家の保科匡緒と美人警部の能解匡緒と超能力者問題秘密対策委員会出張相談員の神麻嗣子の3人のやり取りや関係が楽しい。嗣子は一見中学生に見え袴姿の美少女で料理が得意。その料理を目当てに人が集まり、保科匡緒のマンションは喫茶店状態。どの事件も密室状態でサイコキネシスが使われているらしいのだ。阿保らしいと思いながら面白いので最後まで読みました。 | ||||
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本格ミステリにSF的要素を融合させる作風で知られる西澤保彦氏の、〈超能力者問題秘密対策委員会〉略して〈チョーモンインシリーズ〉の第一作「念力密室」をはじめとする短編5篇に書き下ろしの「念力密室F」を加えた第一短編集です。 収録作はいずれも超能力――念動力による密室を扱った作品となっており、密室トリック(ハウダニット)を暴くというよりかは、"何故、超能力を使ったのか?"(ワイダニット)に重点が置かれ、最終的にそれら全てを包括的に推理し、"その時、現場では何が起こったのか?"(ワットダニット)を解き明かす流れが非常にユニークです。 いずれの作品も作中で本格的な推理が展開され、最終的に犯人の動機が判明し、全ての全容が明らかになった時のカタルシスは非常に爽快なものとなっています。 | ||||
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初期のSF的設定の奇抜な本格路線の作品は全て単発であったが、その要素を発展させてシリーズ化を目論んで、より幅広い読者にアピールを狙ったチョーモンインシリーズの最初の短編集である。 タイトル通り、密室殺人を取り扱っているが、密室の構成トリックは念力でカギをかけてチェーンをかけたのである・・・・・・・それだけで終われば何だそれはというミステリーになるが、そこは西澤氏のこと、密室もののどうやって密室にしたのかという最大の謎ポイントを超能力で無力化することで、さらに次に発生する様々な不可解な状況を論理的に導くことで本格推理のだいご味を味わわせてくれる。 初期のSF設定ミステリーが好きなら違和感なく入っていける世界観である。 | ||||
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「筆者のことば」にもある通り、密室の「HOW」よりも「WHY」が謎になる短編5作品とおまけの1編。 時系列としては3番目という事ですが、この本から読んでも問題ないと思います(とはいえ私は前の 2つを読んでいません)。 謎はきちんとした内容ですし、キャラクターも魅力があります(しかし、作家は何故あんなにもてる んでしょうね)。 とはいえ、超能力を扱った作品なので、純粋な推理小説ファンからしたら異色作ですので、なじめな い人もいると思います。 結末は気になりますね。 | ||||
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◆「念力密室!」 売れない推理小説家・保科匡緒が住むマンションの九〇三号室で起きた密室殺人。 密室殺人に加え、盗聴、そしてペット禁止のマンションで 犬を飼っている保科の隣人が重要なファクターとなります。 一見動機と犯行の間に飛躍があるようにも感じますが、 超能力が前提とされるならば、あり得なくはないです。 ◆「死体はベランダに避難する」 マンションの最上階の部屋に住む男が、 ベランダで撲殺死体となって発見される。 犯人は、なぜかベランダのガラス戸をロックし、密室状態 にしたにもかかわらず、玄関のドアは施錠しなかったという……。 犯人が誰かは直感的にわかりますし、被害者の奇矯な性格 設定にもとづく理不尽な行動には、若干の無理があります。 ただ、犯人の属性と不可分な密室の構成動機には、感心しました。 ◆「鍵の抜ける道」 木佐貫秋子という女性が住むマンションの部屋で、サイコキネシス使用が “観測”された。現場に駆けつけた神麻さんは、女性の変死体を発見する。 しかし、保科、能解とともに再度現場に行くと、なぜか死体が消失しており……。 本作の謎は、大きく二つ。 ひとつは「木佐貫秋子は、果たして犯人なのか? 被害者なのか?」というもの。 そしてもうひとつは「玄関のドアに施錠するために、わざわざサイコキネシスが使用 されたのはなぜか?」というものです。 犯行時に、部屋の鍵がどこにあったかが焦点となりますが、結末では、都筑道夫『退職刑事』風の 転倒した人間関係をさらにもう一ひねりすることで、悲惨でありつつも滑稽な構図が描きだされます。 ◆「乳児の告発」 密室殺人が起きたアパートの一室で、サイコ キネシスのパワー発動が三回“観測”される。 ドアのロックと、チェーンを掛けるため一回ずつ発動されたと考え られるが、残り一回が何のために使われたのかがわからない。 現場には、被害者とは血縁関係のない赤ん坊が居たのだが……。 密室にすることが犯人を告発する被害者のダイイング・メッセージだったという趣向。 法月綸太郎氏の某作を彷彿とさせる幕切れが、沈鬱でやるせない余韻を残します。 ◆「鍵の戻る道」 保科の別れた妻・聡子の部屋に、不法侵入を繰り返している者がいるという。 どうやら、彼女が最近別れた年下の美大生らしいのだが、 その男は、恋愛において、演出過剰なところがあり……。 密室のホワイダニットは「乳児の告発」と同パターン。 パラノイアックに段取りを踏む犯行に、ゲンナリです。 ◆「念力密室F」 シリーズの行く末を暗示する、意味深な予告編的エピソード。 ちなみに、「F」とは「フュージョン」の意だそうです。 | ||||
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◆「念力密室!」 売れない推理小説家・保科匡緒が住むマンションの九〇三号室で起きた密室殺人。 密室殺人に加え、盗聴、そしてペット禁止のマンションで 犬を飼っている保科の隣人が重要なファクターとなります。 一見動機と犯行の間に飛躍があるようにも感じますが、 超能力が前提とされるならば、あり得なくはないです。 ◆「死体はベランダに避難する」 マンションの最上階の部屋に住む男が、 ベランダで撲殺死体となって発見される。 犯人は、なぜかベランダのガラス戸をロックし、密室状態 にしたにもかかわらず、玄関のドアは施錠しなかったという……。 犯人が誰かは直感的にわかりますし、被害者の奇矯な性格 設定にもとづく理不尽な行動には、若干の無理があります。 ただ、犯人の属性と不可分な密室の構成動機には、感心しました。 ◆「鍵の抜ける道」 木佐貫秋子という女性が住むマンションの部屋で、サイコキネシス使用が “観測”された。現場に駆けつけた神麻さんは、女性の変死体を発見する。 しかし、保科、能解とともに再度現場に行くと、なぜか死体が消失しており……。 本作の謎は、大きく二つ。 ひとつは「木佐貫秋子は、果たして犯人なのか? 被害者なのか?」というもの。 そしてもうひとつは「玄関のドアに施錠するために、わざわざサイコキネシスが使用 されたのはなぜか?」というものです。 犯行時に、部屋の鍵がどこにあったかが焦点となりますが、結末では、都筑道夫『退職刑事』風の 転倒した人間関係をさらにもう一ひねりすることで、悲惨でありつつも滑稽な構図が描きだされます。 ◆「乳児の告発」 密室殺人が起きたアパートの一室で、サイコ キネシスのパワー発動が三回“観測”される。 ドアのロックと、チェーンを掛けるため一回ずつ発動されたと考え られるが、残り一回が何のために使われたのかがわからない。 現場には、被害者とは血縁関係のない赤ん坊が居たのだが……。 密室にすることが犯人を告発する被害者のダイイング・メッセージだったという趣向。 法月綸太郎氏の某作を彷彿とさせる幕切れが、沈鬱でやるせない余韻を残します。 ◆「鍵の戻る道」 保科の別れた妻・聡子の部屋に、不法侵入を繰り返している者がいるという。 どうやら、彼女が最近別れた年下の美大生らしいのだが、 その男は、恋愛において、演出過剰なところがあり……。 密室のホワイダニットは「乳児の告発」と同パターン。 パラノイアックに段取りを踏む犯行に、ゲンナリです。 ◆「念力密室F」 シリーズの行く末を暗示する、意味深な予告編的エピソード。 ちなみに、「F」とは「フュージョン」の意だそうです。 | ||||
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◆「念力密室!」 売れない推理小説家・保科匡緒が住むマンションの九〇三号室で起きた密室殺人。 密室殺人に加え、盗聴、そしてペット禁止のマンションで 犬を飼っている保科の隣人が重要なファクターとなります。 一見動機と犯行の間に飛躍があるようにも感じますが、 超能力が前提とされるならば、あり得なくはないです。 ◆「死体はベランダに避難する」 マンションの最上階の部屋に住む男が、 ベランダで撲殺死体となって発見される。 犯人は、なぜかベランダのガラス戸をロックし、密室状態 にしたにもかかわらず、玄関のドアは施錠しなかったという……。 犯人が誰かは直感的にわかりますし、被害者の奇矯な性格 設定にもとづく理不尽な行動には、若干の無理があります。 ただ、犯人の属性と不可分な密室の構成動機には、感心しました。 ◆「鍵の抜ける道」 木佐貫秋子という女性が住むマンションの部屋で、サイコキネシス使用が “観測”された。現場に駆けつけた神麻さんは、女性の変死体を発見する。 しかし、保科、能解とともに再度現場に行くと、なぜか死体が消失しており……。 本作の謎は、大きく二つ。 ひとつは「木佐貫秋子は、果たして犯人なのか? 被害者なのか?」というもの。 そしてもうひとつは「玄関のドアに施錠するために、わざわざサイコキネシスが使用 されたのはなぜか?」というものです。 犯行時に、部屋の鍵がどこにあったかが焦点となりますが、結末では、都筑道夫『退職刑事』風の 転倒した人間関係をさらにもう一ひねりすることで、悲惨でありつつも滑稽な構図が描きだされます。 ◆「念力密室4、5、F」 | ||||
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1999年の講談社ノベルスの文庫化。短篇5本+αが収められている。 『幻惑密室』、『実況中死』につづく「神麻嗣子」シリーズの第三弾。しかし、刊行順とは別に、シリーズ最初の作品は本書に収録されている「念力密室」。第2作が『幻惑密室』、それからまた本書の短篇2点を挟んで、第5作が『実況中死』。ちゃんと順番で読んだ方が良いらしい。面倒なのでとりあえず本書を通読した私は、ちょっと後悔した。 トリックはなかなか。良く練られているし、説得的で無理がなかった。キャラクターも魅力的。ただ、ストーリーがいまいち。無理に身内ネタに持ってくる必要があるのか。 超能力そのものにも、もっと活躍の場を与えて欲しい。 | ||||
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懐かしの「ナウなヤング」のイラストレーター水玉さんですよ。文庫化されても水玉さん。それは別にして西澤保彦さんの整合性にうっとり。取り扱っているのが超能力なのに超能力オチではないという凄さ。作品圏内で定義される超能力からいくとそうなるんです。きれいな大人のお姉さんたちや袴姿の女の子が出ていながら「所謂ライトノベル」ではないのがが不思議。後々の展開もビックリしましたが。雨の後の〜とは一線を画します。 | ||||
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作者はSF風設定の中である縛りをおき、その縛りの中で本格ものを書くのを得意とする。本作では、その特徴が爆発した。密室事件の概念を「How Done It」から「Why Done It」に発想転換してみせたのだ。作中で密室事件が起きるが、その手法はというと「超能力」でやったというのだ(行なったのは犯人とは限らない)。そんなバカなというなかれ、大真面目なのである。密室の構成方法ではなく、誰が何のために密室を作ったかという点に焦点を当てるのである。何と言う画期的なアイデア。そして、その動機は良く練られたものなのだ。魅惑的な女性警部能解さん、チョーモン委員会(読まないと分かりません)の美少女嗣子ちゃん、そして探偵役を務める売れない作家保科、この3人が織り成す絶妙なハーモニーも見もの。このシリーズは以降も続くが、長編よりも短編集の方が面白い。いつまでも続いて欲しい、保科と能解さんが結婚して嗣子ちゃんを産むまでは。 | ||||
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正直表紙を見たときには,食指を動かされませんでした。可愛いけど,ミステリとしてはどうなんだろうかと。でも読んで見ると,これが!!勿論キャラもすごく可愛いんですが,それよりもなんと言ってもロジックの妙ときたら。まさにこれこそパズラー小説の御手本です。大掛かりなトリックなんてなくても、これだけ面白いものが書けるのかと,感動しますよ。なんとも贅沢な短編集です。ぜひ御一読下さい。表紙を見て決めつけないほうが良いです。 | ||||
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職場の同僚が面白いからと貸してくれたこの本を手にしたとき、表紙の子どもっぽいイラストには困ってしまいましたが、しかし、これが面白い。表紙にカバーをして通勤のバスの中で一人ニヤニヤしながら読んだのですが、この本で私は西澤保彦さんにはまりましたね。この本に関して言えば主人公の売れない作家の保科さんと超能力を監視するチョーモンイン(見習)の神麻嗣子さん。そして美貌の能解警部の三人が難問を解決しながらトリオを形成する過程が描かれていて、初めてこのシリーズを読む人には打ってつけの一冊です。(この三人が登場する本は複数あるのですが、長編と短編があって、順序よく出版されていないので、ときどき文中にさり気なく解説が入ります。どこから読んでも勿論楽しいのですが、この一冊から読むのが正解!のような気がします。) | ||||
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本シリーズ内の時系列順では最初の作品。臆面のないハーレム状態の設定は好き好きでしょうけど、本格推理としての切れ味は西澤保彦だけあって素晴らしい。 | ||||
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本シリーズ内の時系列順では最初の作品。臆面のないハーレム状態の設定は好き好きでしょうけど、本格推理としての切れ味は西澤保彦だけあって素晴らしい。 | ||||
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