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裏庭
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裏庭の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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文脈の下に流れるシュタイナーの思想を知っていることが、おそらくこの物語の世界を主人公と共に歩くことの助けになると思います。それは「モモ」も同様ですが、シュタイナーを知らずとも物語に惹き込まれ作品の根底にあるものに深く感じ入ることができるかどうか、という点で物足りなさを感じました。 ただ作品をどう感じるかは人それぞれで、これを超えるものには出会えないと思う人もいるでしょう。 シュタイナーに興味のある方は一読してみると面白いかも知れません。 | ||||
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大好きな裏庭が背景にあるファンタジー。でも、読後感は重かった。扱うテーマが「死」であり、その「傷」であった故なのだろうか。『トムは真夜中の庭で』のようなイメージを抱いていた。レイチェルばあさんとマーサのやりとりは楽しかった。庭とは何かを語っている。 裏庭で起こるファンタジーの冒険部分に今ひとつ入り込めなかった。メッセージは十分伝わってきたけれど、とても残念。 | ||||
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2019年97冊目/10月8冊目/『裏庭』(新潮文庫)/梨木 香歩/P.412/2000年/★3.3 #読了 #読了2019 初めて梨木香歩の作品を読む。最初は何の話だろうと思っていると、9割ファンタジーだった。古いお屋敷の鏡を覗くと異世界につながり、心は成長して現実世界には当日に戻ることができた。普段あまりファンタジーは読まないので、終始宮沢賢治の作品を読んでいるような気分であった。本書を通して梨木さんが伝えたかったことは何だろうか。人は誰かのために生きるべきではあるが、その前提として、自分を大切にしないといけない、とか。人はみんな自分の”裏庭”を持っていると思う。そういう世界も自分にはあったなって思い出しました。 | ||||
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私も子供のころに色々な冒険や遊びをより、その中で色んな経験をして大きくなりました、その様な内容からソコソコ面白かったとは思います。 | ||||
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現実と、バーンズ屋敷の鏡から通じる「裏庭」の2面の物語です。 あらすじ 鏡を通じて入り込む意識(ここでは、無意識までを含めたものと思いました。)に入り込んでみると、「分割」が生じてしまっていたり(藩として表現されています)、またそれぞれ分かれた部分の良さが安易な小手先の対処でかえってスポイルされてしまっている世界が広がっています。 主人公は、その中にあって、いくつかの手助け(たとえばスナッフ)を得ながら再び世界の統合を果たしていく、という「鏡の世界」のストーリーが完結すると、「本来の世界」でも変化が現れるものです。 ※全体に暗喩的な要素が多数ありますので、多義的な解釈が成り立つとは思います。 感想ですが、やはり対象層は若い向けかなと思いました。 年がいってきてヒネくれたタイプ(私ですが)、自己に向き合うことで救いが得られるというのは、割と単純だなって思ってしまったからです。 他方で、青年期の方にあっては、独特の日々の葛藤なんかが、まっすぐに投射されたような作品に感じられるのかもしれません。 ただし、バーンズ屋敷の質感、庭のイメージ、鏡の世界(=裏庭)のイメージ、「説明不足な登場人物も居るのは何故か」などを理解して読むのは、やや豊かな経験を求めるようにも思いました。 登場人物は多くもないと思いますが、セリフ回しの際に「誰のセリフか」が分かりにくいのが、他のレビューでの「難解さ」を訴える理由でしょうか。 また、登場人物の背景説明については、敢えて捨象されている者(たとえば、スナッフ等)もいるのが捉えにくい要因かも知れません。 | ||||
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評判が高かったし、表紙絵が気に入って購入しました。 似ているなと思ったのはエンデ『はてしない物語』とル・グイン『ゲド戦記』。 得体の知れない影に追われるところなど、そっくりです。 たぶん影響を受けているのではないでしょうか? 主人公が裏庭に入ってすぐぐらいまではすごくワクワクしました。 が、そのあとは決まった場所に連れて行かれるパックツアーのようでした。 特に裏庭の前半は、主人公が目的地にダイレクトに着いてしまい、 そこに着くまでの過程に冒険があるわけでもなく、正直少しだるかったです。 おまけに目的地に着いても、主人公は試練を与えられるわけでもなく、 出会った人たちから、いかにも有難いお話を聞いて納得するだけ。 それで成長してるということのようですが、私は共感できませんでした。 それこそ、成長するには「傷」が伴うだろっ!と突っ込みを入れたくなりました。 裏庭の後半では、だいぶ試練がありますが、 成長の代償ともいうべきものが欠如していたので、試練を乗り越えるきっかけが曖昧でした。 そもそも主人公の葛藤が分かりにくいのも気になりました。 色々と抱えているのは分かるのですが、 本当にそれをどうにかしたいと思っているのかという疑問がつきまといました。 そのような共感できないキャラクター作りが、読み終わってももやもやしていた原因かと思います。 ただ、題材とかモチーフは非常に面白かったです。 もう少し時間をかけて構成をしたらもっと面白い作品になっていただろうと思います。 なにか、頭の中にあるものを吐き出すように書いて、無理やりまとめたために、 勢いやパワーのあるものになった。けれどちょっと荒削り。そんな印象です。 また、著者が言いたいことは非常によく分かりました。 逆にテーマをストレートに書きすぎというのは気になりましたが (もう伝わってるのに、わざわざセリフや地の文で書いてくるのはげんなりしました)、 この本を読んで高評価をつける人がいるのも納得できます。 しかしだからこそ、そのメッセージ性を主人公を通じて感じられなかったことを残念にも思います。 | ||||
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すっごい読みづらい本だった。高評価だったから、それなりには期待して読んだけど…うーん。やっぱり人の評価ってあてにならないなぁとつくづく思った。 そんなに長くない本なのに、読み終えるのに3日もかかった。だいたいは、一息で読んじゃうタイプなのに。 ちょっと読むと眠くなったり、退屈で違うことしちゃったり…。こんなにのめり込めなかった本って久しぶり。 話は、日本版の不思議の国のアリスかな、という感じ。それよりはちゃんと作ってあって、感じ取って欲しいことが明確に示してある。 全体的に、誰にも、あんまり感情移入して読まなかった。客観的に、本当に「本を読んでいる」感じだった。入っていけないのに話は進んでいくから、ちょっと締め出された感がある。 でも、裏庭に入る前の照美の渇いた感じとか、虚無感とかは、梨木さんだなぁっていう静かさと、ある種の清さみたいなものがあった。西の魔女が死んだもそうだけど、そういう雰囲気は好き。 心に留めておきたい言葉もいくつかあった。パパは最近「徹夫」でいる時間がほとんどない、というくだりは、ああ、大人ってそうやって子供だった自分から遠く離れていくんだな、って悲しくなった。鎧が人生を着ているっていうのも考えさせられるし。一番ギクリとしたのがやっぱり傷だろうなぁ。 スナッフが言った言葉。「自分の傷と真正面から向き合うよりは、似たような傷を品評する方が、遥かに楽だ」って。 自分の傷は見たくないし、触りたくも無い。だから人の傷を見てあれこれ言う。心理学科のわたしは、おおいにギクリとしました笑 全体的に退屈感は否めないけど、一回は読んで損はないかなぁという感じだった。 | ||||
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確かにこの物語を読むと、感動できるし癒されます。 しかし、現実世界の美しさに対して「裏庭」の世界があまりにも殺風景過ぎたなぁと思いました。 元々そういう設定なのかもしれませんが、現実世界の過去の話や現在の照美の置かれている状況、各々の孤独感についての文章はすんなりと入ってくる感じがするのに、「裏庭」での照美の冒険は雑多な感じがして、読み進めるのが作業になってしまいました。 ファンタジーとして面白い要素はたくさんあるのに、そうでない部分の説明の多さに比べ重要な部分の文章が駆け足で、なんとも残念というか、もっと書き込んで欲しかったです(特にスナッフとの関係を)。 | ||||
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今は空き家になっている、丘の麓のバーンズ屋敷の庭は、子どもたちの格好の遊び場だ。けれどバーンズ屋敷には、もうひとつ庭があった。友だちのおじいちゃんから、その不思議な“裏庭”のことを聞いた照美は、ある日自分も“裏庭”に迷い込み、不可思議な世界の大冒険を余儀なくされる。 冒険が進むにつれ、自分が目を背けてきた現実とも向かい合う照美。悩み、傷つきながら成長する照美を、ついつい応援したくなってしまう人も多いのではないだろうか。 “裏庭”は、非日常の世界ではあるが、人の心の奥深くを映した鏡でもある。ほんの少しの勇気さえあれば、“裏庭”への扉を開くことができるのかもしれない。 | ||||
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「読んでいるときはすごく惹きつけられる、どんどん先を読みたくなる本だったにもかかわらず、でもちょっと難しかった」それが正直な感想です。ファンタジーの部分は、どうもかなりの想像力を要し、イマイチ場面が頭に描ききれないこともしばしば…。設定などの物語の組み立て、構想がちょっと甘かったのではないかと私は感じました。あまりにも唐突な印象を受ける出来事が多すぎた気がします。これだけのことを詰め込むにはもっとページ数が必要だったのではないか、と思います。物語としては長くなりすぎるかもしれませんが、そうすれば、ひとつひとつの出来事、ひとりひとりの登場人物に対してもっと思い入れを持って、もっと納得して読むことができたような気がします。とはいえ、面白くない作品を読むときのように、読むのが苦痛ということは全くなく、むしろどんどん読み進むことができ、すごく惹きつけられ、著者の文章力にすばらしいものを感じた作品でもあります。私にもう少し想像力があったならば、違う感想になったかもしれません。 | ||||
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