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弥勒



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【この小説が収録されている参考書籍】
弥勒 (メフィスト・クラブ)
弥勒 (講談社文庫)
弥勒 (集英社文庫)

弥勒の評価: 4.45/5点 レビュー 62件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.45pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全52件 41~52 3/3ページ
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No.12:
(5pt)

力のある作品

とても力のある作品です。丁寧に取材して書かれたようで、個々の状況や人物の設定がたいへんリアルで、迫ってきます。ディテールが具体的なため、「ああ、これは朝日新聞のことだな」「これはポル・ポトだな」というふうに、元のネタがわかってしまう部分も多いのですが、それがさまたげにならなくて、どんどん引きこまれるように読破してしまいました。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.11:
(5pt)

文句なく,名作。

インドとネパールの境にある架空の国・パスキム。特殊な風土と歴史の中で,高度に発達した芸術や文化の観光立国にクーデターが発生する。以前その国に訪れたことのある元学芸員が,貴重な文化財や芸術品が破壊される前に日本へ持ち出そうと単身パスキムへ潜入する…。描かれているのは,まさに「戦争」。想像を絶する弾圧の中で,人間性が急激に引き剥がされてゆく姿を克明に描かれている。ポル・ポトの時代やナチスのホロコーストもこんな状況だったのだろうか。そんな極限の状態の中での宗教とはどんな意味を持つのか。そして,主人公の最後の選択…。いろんなことを考えさせられる本。名作です。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.10:
(5pt)

文句なく,名作。

インドとネパールの境にある架空の国・パスキム。特殊な風土と歴史の中で,高度に発達した芸術や文化の観光立国にクーデターが発生する。以前その国に訪れたことのある元学芸員が,貴重な文化財や芸術品が破壊される前に日本へ持ち出そうと単身パスキムへ潜入する…。描かれているのは,まさに「戦争」。想像を絶する弾圧の中で,人間性が急激に引き剥がされてゆく姿を克明に描かれている。ポル・ポトの時代やナチスのホロコーストもこんな状況だったのだろうか。そんな極限の状態の中での宗教とはどんな意味を持つのか。そして,主人公の最後の選択…。いろんなことを考えさせられる本。名作です。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.9:
(5pt)

純粋な理想主義者より金権政治家の方が増し

架空の国・パスキムの革命に巻き込まれてしまった日本人・永岡英彰 。理想の国家建設に邁進するかつて国王秘書官であった革命家・ゲルツェン。ゲルツェンの国家建設は順調に進むかに見えたが…。かつてポル・ポトが行った大量虐殺も、外部から見れば狂気の沙汰としか見えないが、内側から見れば、理想的な国家建設にとって当然のことだったのかもしれない。そんな示唆に富む作品である。ゲルツェンの革命も、ポル・ポト政権下のカンボジアと同じ運命をたどるのか。篠田節子のすばらしい筆力と構想力は、永岡英彰の目を通してこの過程を見事に描き出し、650ページもの大作を一気に最後まで読ませてしまう。純粋な理想主義者が権力を手した時の狂気を見事に描き出した、すばらしい作品である。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.8:
(5pt)

純粋な理想主義者より金権政治家の方が増し

架空の国・パスキムの革命に巻き込まれてしまった日本人・永岡英彰 。理想の国家建設に邁進するかつて国王秘書官であった革命家・ゲルツェン。ゲルツェンの国家建設は順調に進むかに見えたが…。かつてポル・ポトが行った大量虐殺も、外部から見れば狂気の沙汰としか見えないが、内側から見れば、理想的な国家建設にとって当然のことだったのかもしれない。そんな示唆に富む作品である。ゲルツェンの革命も、ポル・ポト政権下のカンボジアと同じ運命をたどるのか。篠田節子のすばらしい筆力と構想力は、永岡英彰の目を通してこの過程を見事に描き出し、650ページもの大作を一気に最後まで読ませてしまう。純粋な理想主義者が権力を手した時の狂気を見事に描き出した、すばらしい作品である。
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4062092824
No.7:
(5pt)

その国どこにあるの

 思わず世界地図を引っ張り出してきて調べてしまいました。そんな国があるの?本当にあるかも?と。ありませんでした。それほど?現実のような気がしました。あってもおかしくない、でも、いや?ずっとそんな気持ちで読んでいました。はまってました。
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4062092824
No.6:
(5pt)

信仰とは・・・・

ヒマラヤをよく訪れる者として何気なく手に取りましたが、まさしく救いとは何か、人間にとって必要なものは何かを考える作品です。この主人公は私かもしれないと何度も思いました。ヒマラヤの(架空の)小国でクーデターが起こり、体制はあたかもカンボジアのポルポト時代のようになってしまう。だが、鎖国状態、しかもヒマラヤの小国であるため、何のニュースにもなりません。学芸員である主人公は、その国民ではなく、その国の仏教美術が大切であるがためにその小国に潜入し、美術品を国外に持ち出そうとし、そして、囚われ、待っていたのは想像を絶する労働と飢餓の状態だった。だが、ここでふと私が思ったのは、アフガニスタンのことです。9.11以前あの見捨てられた国に、世界が関心を向けたのは、タリバンがバーミヤンの石仏を爆破すると宣言したときだけでした。世界はそこに住む人間ではなく、命のない石仏に対して金を出すから爆破はやめるよう迫った。この私たちの行為は、この作品の主人公が「美術品が心配なのだ」とはっきり言うのとどこが違うでしょうか?主人公を責めることも憐れむことも私にはできません。ここに描かれていることがすべて虚構であると言える人間は果たしているでしょうか。この本は、今までの自分への問いかけとも言える一冊です。
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4062092824
No.5:
(5pt)

信仰とは・・・・

ヒマラヤをよく訪れる者として何気なく手に取りましたが、まさしく救いとは何か、人間にとって必要なものは何かを考える作品です。この主人公は私かもしれないと何度も思いました。
ヒマラヤの(架空の)小国でクーデターが起こり、体制はあたかもカンボジアのポルポト時代のようになってしまう。だが、鎖国状態、しかもヒマラヤの小国であるため、何のニュースにもなりません。学芸員である主人公は、その国民ではなく、その国の仏教美術が大切であるがためにその小国に潜入し、美術品を国外に持ち出そうとし、そして、囚われ、待っていたのは想像を絶する労働と飢餓の状態だった。
だが、ここでふと私が思ったのは、アフガニスタンのことです。9.11以前あの見捨てられた国に、世界が関心を向けたのは、タリバンがバーミヤンの石仏を爆破すると宣言したときだけでした。世界はそこに住む人間ではなく、命のない石仏に対して金を出すから爆破はやめるよう迫った。この私たちの行為は、この作品の主人公が「美術品が心配なのだ」とはっきり言うのとどこが違うでしょうか?主人公を責めることも憐れむことも私にはできません。
ここに描かれていることがすべて虚構であると言える人間は果たしているでしょうか。この本は、今までの自分への問いかけとも言える一冊です。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.4:
(4pt)

全てを失った後に残るもの

とても女性作家が書いたとは思われない力強さでこれでもかというほどの救いのない世界が展開する。地位も名誉も取り去り、希望も欲望もありえない世界では何が生きる理由になるのだろうか?食べて、寝て、排泄して、それ以外になんの付加価値をあなたは持っているのかと突きつけられたような衝撃だ。
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4062092824
No.3:
(4pt)

全てを失った後に残るもの

とても女性作家が書いたとは思われない力強さでこれでもかというほどの救いのない世界が展開する。
地位も名誉も取り去り、希望も欲望もありえない世界では何が生きる理由になるのだろうか?
食べて、寝て、排泄して、それ以外になんの付加価値をあなたは持っているのかと突きつけられたような衝撃だ。
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4087440109
No.2:
(5pt)

どうしてもチベットの歴史をひもときたくなる。

 篠田節子さんの文章は全然女性的なものではないのだが(おそらく題材がそう思わせるのだと思う)かといって男性のものとは違う。途中で「ここハナにつくな」という箇所が一個もないのである。一度手にしたら最後まで一気呵成に読まないとどうも不安になる。次がどうなるのか早く知りたい。良質の冒険映画のような小説を書く人だと思う。  この本はとあるヒマラヤの仏教国を舞台にした(どうしてもチベットを想起)骨董品バイヤーの不思議な物語。仏教美術とチベットネパールの歴史についてもっと知りたい、という欲望をかきたてる。中国が周辺民族に対して行ってきたことを深く考えさせられ、かつ舞台となった小国の信仰心の厚さに感動し、そしていまや信仰も何もなしになった日本の未来に少し不安を覚え、、、とにかくすごい本。読んだ後にもっと真面目に生きなければいけない、と感じることしきり。
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4062092824
No.1:
(5pt)

どうしてもチベットの歴史をひもときたくなる。

篠田節子さんの文章は全然女性的なものではないのだが(おそらく題材がそう思わせるのだと思う)かといって男性のものとは違う。途中で「ここハナにつくな」という箇所が一個もないのである。一度手にしたら最後まで一気呵成に読まないとどうも不安になる。次がどうなるのか早く知りたい。良質の冒険映画のような小説を書く人だと思う。  この本はとあるヒマラヤの仏教国を舞台にした(どうしてもチベットを想起)骨董品バイヤーの不思議な物語。仏教美術とチベットネパールの歴史についてもっと知りたい、という欲望をかきたてる。中国が周辺民族に対して行ってきたことを深く考えさせられ、かつ舞台となった小国の信仰心の厚さに感動し、そしていまや信仰も何もなしになった日本の未来に少し不安を覚え、、、とにかくすごい本。読んだ後にもっと真面目に生きなければいけない、と感じることしきり。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824

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