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弥勒



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【この小説が収録されている参考書籍】
弥勒 (メフィスト・クラブ)
弥勒 (講談社文庫)
弥勒 (集英社文庫)

弥勒の評価: 4.45/5点 レビュー 62件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.45pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全52件 21~40 2/3ページ
No.32:
(5pt)

長くて、重くて、限りなくまじめ

 大作です。読み応えは十分堪能できます。
 新聞社社員の永岡はヒマラヤの小国パスキムに潜入するが、そこで見たものは、政治という暴力の中に犠牲になる人民、婦人、子供たち。外国からは、宗教や美術から桃源郷のごとく認識されている小国で起こる悲惨な現状を物語る。そこには、血液、内臓、病い、負傷、匂い、叫びがあるが、平和な風景がない。
 美術の商業化、政変の舞台への侵入、結婚/性愛、小国のニュース性などどれひとつとっても重くてまじめなテーマに本書はまじめに取り組んでいる。
 そのためか読後感はとっても重くて、軽さを希望する人にはしんどいものでしょう。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.31:
(5pt)

長くて、重くて、限りなくまじめ

大作です。読み応えは十分堪能できます。

 新聞社社員の永岡はヒマラヤの小国パスキムに潜入するが、そこで見たものは、政治という暴力の中に犠牲になる人民、婦人、子供たち。外国からは、宗教や美術から桃源郷のごとく認識されている小国で起こる悲惨な現状を物語る。そこには、血液、内臓、病い、負傷、匂い、叫びがあるが、平和な風景がない。

 美術の商業化、政変の舞台への侵入、結婚/性愛、小国のニュース性などどれひとつとっても重くてまじめなテーマに本書はまじめに取り組んでいる。

 そのためか読後感はとっても重くて、軽さを希望する人にはしんどいものでしょう。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.30:
(5pt)

軽く読み流さずに、どっしり構えてしっかり読みたい

大作。
こんなにいっぺんに、たくさんのことを語りかける作品は他にないんじゃないの、と思うくらい、さまざまなことを問うている。
美とは何か、宗教とは何か、政治とは、国とは、人間とは・・・。

なのに盛り込みすぎの感もなく、内容に破綻がない。
架空の国の物語なのに、絵空事の物語とは全く感じられず、強い吸引力で小説世界に引き込んでゆく。
主人公・永岡とパスキムという国が、どういった運命をたどるのか、追いかけずにはいられない。没頭してしまう。すごい。

美の鑑賞者であり賛美者である永岡。
培われた歴史と文化の中で生み出される奇跡のような美は、何よりも尊く、人の命を代償にしてでも守り抜かなければならない、と考える彼の価値観。

不遜ながらも高邁な彼の精神は、安全で豊かな暮らしを当然のこととして享受しうる基盤があるからこそのものだろう。

洗練された現代人であった永岡が、原始的な生活を強いられたとき、彼の心はどう変わるのか。変わらないのか。そしてもし、それが自分だったら?つきつけられる疑問は、難しく、怖い。

さらりと軽く楽しく読み流せる本ではないが、読み応えは満点。タイトルの堅さとページの厚さで、敬遠しないでほしい。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.29:
(5pt)

軽く読み流さずに、どっしり構えてしっかり読みたい

大作。
こんなにいっぺんに、たくさんのことを語りかける作品は他にないんじゃないの、と思うくらい、さまざまなことを問うている。
美とは何か、宗教とは何か、政治とは、国とは、人間とは・・・。
なのに盛り込みすぎの感もなく、内容に破綻がない。
架空の国の物語なのに、絵空事の物語とは全く感じられず、強い吸引力で小説世界に引き込んでゆく。
主人公・永岡とパスキムという国が、どういった運命をたどるのか、追いかけずにはいられない。没頭してしまう。すごい。
美の鑑賞者であり賛美者である永岡。
培われた歴史と文化の中で生み出される奇跡のような美は、何よりも尊く、人の命を代償にしてでも守り抜かなければならない、と考える彼の価値観。
不遜ながらも高邁な彼の精神は、安全で豊かな暮らしを当然のこととして享受しうる基盤があるからこそのものだろう。
洗練された現代人であった永岡が、原始的な生活を強いられたとき、彼の心はどう変わるのか。変わらないのか。そしてもし、それが自分だったら?つきつけられる疑問は、難しく、怖い。
さらりと軽く楽しく読み流せる本ではないが、読み応えは満点。タイトルの堅さとページの厚さで、敬遠しないでほしい。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.28:
(5pt)

モデルは文化大革命ですね

これ、主要なモデルは文化大革命ですね。
ある日突然政変が起きて…という部分はポル・ポトでしょうか。
読んでいくうちにあちこちで「ああ、これはアレがモデルかな」ということが思い浮かぶのですが、
それで鼻白むということもなく、ぐいぐいと引き込まれていくのは作者の筆力というしかありません。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.27:
(5pt)

モデルは文化大革命ですね

これ、主要なモデルは文化大革命ですね。
ある日突然政変が起きて…という部分はポル・ポトでしょうか。
読んでいくうちにあちこちで「ああ、これはアレがモデルかな」ということが思い浮かぶのですが、
それで鼻白むということもなく、ぐいぐいと引き込まれていくのは作者の筆力というしかありません。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.26:
(4pt)

現実に行われていることがモデルなんですよ

読んでいて感じたことはこの作品が、架空のものだと思っている方が大いことです。もちろん、小説ではありますがこれと同じこと、あるいはもっと酷いことをまさにいま中国共産党がチベットで行っていることをほとんどの日本人が知らないことを驚くとともに、大手のマスコミの中共への偏向振り、隠蔽を改めて感じました。
この作品はとてもお勧めですが、同時にチベットの現状なども意識されるともっと深く読めると思います。ポルポトや毛沢東の残虐な行為はいまも共産主義の名の下に引き続き行われていることを改めて思い出す良質の作品です。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.25:
(4pt)

現実に行われていることがモデルなんですよ

読んでいて感じたことはこの作品が、架空のものだと思っている方が大いことです。もちろん、小説ではありますがこれと同じこと、あるいはもっと酷いことをまさにいま中国共産党がチベットで行っていることをほとんどの日本人が知らないことを驚くとともに、大手のマスコミの中共への偏向振り、隠蔽を改めて感じました。
この作品はとてもお勧めですが、同時にチベットの現状なども意識されるともっと深く読めると思います。ポルポトや毛沢東の残虐な行為はいまも共産主義の名の下に引き続き行われていることを改めて思い出す良質の作品です。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.24:
(5pt)

宇宙を背負う

本書を読むにあたり、連続した強い緊張を強いられる。到底、平常心では読めない。ヒマラヤの小国で永岡が体験した事は、人間の極限状況の連続だ。宗教を含むすべての文化を否定する、絵空事の様な革命思想、強制労働、強制結婚、女性への真の愛情、極度の飢餓、地雷による片足の爆失など、秘仏に対する妙な好奇心を出さなければ、体験する事が無かった事ばかりだ。永岡が強制労働のため、ストレス潰瘍で血反吐を吐くというくだりがあるが、彼が日本で体験したストレスなど、問題にならない。

革命家は、人々から信仰心を奪取する事は出来なかった。

信仰心を持たない永岡ですら、最後は無意識に祈った。

そして、背中にかついだ仏像に宇宙を感じる。

長大な時間と空間をイメージさせられる。

祈りとは?救いとは?慈悲とは?

こんな自問自答をせずにはいられない。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.23:
(5pt)

宇宙を背負う

本書を読むにあたり、連続した強い緊張を強いられる。到底、平常心では読めない。ヒマラヤの小国で永岡が体験した事は、人間の極限状況の連続だ。宗教を含むすべての文化を否定する、絵空事の様な革命思想、強制労働、強制結婚、女性への真の愛情、極度の飢餓、地雷による片足の爆失など、秘仏に対する妙な好奇心を出さなければ、体験する事が無かった事ばかりだ。永岡が強制労働のため、ストレス潰瘍で血反吐を吐くというくだりがあるが、彼が日本で体験したストレスなど、問題にならない。
革命家は、人々から信仰心を奪取する事は出来なかった。
信仰心を持たない永岡ですら、最後は無意識に祈った。
そして、背中にかついだ仏像に宇宙を感じる。
長大な時間と空間をイメージさせられる。
祈りとは?救いとは?慈悲とは?
こんな自問自答をせずにはいられない。
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4062092824
No.22:
(5pt)

とにかくすごい

なにげに読んでみたら・・・やばかった。この作者何者?っていうくらいすごい濃く深い内容でした。舞台はネパールの辺りの架空の国、仏教云々の内容ではなく、政治的パニック小説に分類されるのかな?この作品で相当はまり、篠田節子はすべて読みました。残念ながらこれ以上の迫力のある作品には出会えませんでしたが、おそらく天理教の教祖中山みきのエピソードをモデルにしている「ゴサインタン」、これはけっこう深かった。おすすめです。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.21:
(5pt)

とにかくすごい

なにげに読んでみたら・・・やばかった。この作者何者?っていうくらいすごい濃く深い内容でした。舞台はネパールの辺りの架空の国、仏教云々の内容ではなく、政治的パニック小説に分類されるのかな?この作品で相当はまり、篠田節子はすべて読みました。残念ながらこれ以上の迫力のある作品には出会えませんでしたが、おそらく天理教の教祖中山みきのエピソードをモデルにしている「ゴサインタン」、これはけっこう深かった。おすすめです。
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4062092824
No.20:
(5pt)

諸悪莫作

 吸い込まれるように読んでいった。 重いが面白い。 恐怖もややあってか夢に登場したりもした。 投げかけられたテーマは?「祈り」?いや「諸悪莫作」だ、と一人考えた。一言では片付けられない深さがあり、多くの人に是非読んで欲しいと思う。一冊の本でこんなに沢山のことを考える機会を得られるとは・・。「弥勒」だから・・こそだ。 華やかな文化社会の裏の貧しい社会、祈りが最大の仕事となった世界。それが疑問視され、壊され、完全平等世界が目指された。祈りも禁止され、現代知識も排除され、不自然な「自然」が作り出された。一見秩序だった世界は、無秩序を織り成していく。自然との共存で生まれた知識も排除されたのでは無知でしかない、人であることにも疑問が起こる・・。そのような手段を強行した結果、少しずつ崩壊へと向かう新世界。 これらは自然との共存を訴えるものであり、多民族のありのままを肯定するものでもあり、更には善悪とは?その基準は?と大きなテーマを投げかけてくるものである。それは今の時代を疑問視する鋭い眼が光った結果であろう。 弥勒の発行された後ではあるが、テロによるアメリカのツインタワー爆破とそこから生まれた大義名分を背負った戦争。善を語りながら悪ともとれる行為の数々。これが真の解決になるのだろうか? 諸悪莫作・・諸々の悪なすことなかれ、いやむしろ諸々の悪なすことなし。仏陀は信仰を提供したのではない。宇宙の真実、それは全てがひとつだということ、それを知ることでいい方向に進む、それを知り、伝えただけだった。仏は一人一人に宿っているのだから。そのことを改めて考えたのは「弥勒」を読んだから・・。
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4062092824
No.19:
(5pt)

諸悪莫作

吸い込まれるように読んでいった。
 重いが面白い。
 恐怖もややあってか夢に登場したりもした。
 投げかけられたテーマは?「祈り」?いや「諸悪莫作」だ、と一人考えた。
一言では片付けられない深さがあり、多くの人に是非読んで欲しいと思う。
一冊の本でこんなに沢山のことを考える機会を得られるとは・・。「弥勒」だから・・こそだ。
 華やかな文化社会の裏の貧しい社会、祈りが最大の仕事となった世界。それが疑問視され、壊され、完全平等世界が目指された。祈りも禁止され、現代知識も排除され、不自然な「自然」が作り出された。一見秩序だった世界は、無秩序を織り成していく。自然との共存で生まれた知識も排除されたのでは無知でしかない、人であることにも疑問が起こる・・。そのような手段を強行した結果、少しずつ崩壊へと向かう新世界。
 これらは自然との共存を訴えるものであり、多民族のありのままを肯定するものでもあり、更には善悪とは?その基準は?と大きなテーマを投げかけてくるものである。それは今の時代を疑問視する鋭い眼が光った結果であろう。
 弥勒の発行された後ではあるが、テロによるアメリカのツインタワー爆破とそこから生まれた大義名分を背負った戦争。善を語りながら悪ともとれる行為の数々。これが真の解決になるのだろうか?
 諸悪莫作・・諸々の悪なすことなかれ、いやむしろ諸々の悪なすことなし。仏陀は信仰を提供したのではない。宇宙の真実、それは全てがひとつだということ、それを知ることでいい方向に進む、それを知り、伝えただけだった。仏は一人一人に宿っているのだから。そのことを改めて考えたのは「弥勒」を読んだから・・。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.18:
(5pt)

べた褒め

完全平等社会という美名の下に多大なる犠牲を生み出し、その先には
崩壊が待ち受けているだけの過激な政治体制。しかしなぜそんな愚行に
走ったのかというその背景、過程、結末を緻密に描いていくにつれ、
果たしてその間違いを頭ごなしに糾弾し否定し去ることができるのか、
段々と疑問を覚え始めていきます。
ひたすらシビアにそれぞれの立場・思想理念を描き出し、決して
描写が一方的で独り善がりなものにならない。また、人の手に余るような、
超越した美しさを持つものを端整に描写する筆力があります。
想像を絶する過酷な状況に追い込まれた主人公永岡も、超越した
美しさを持つパスキム美術、弥勒が心の拠り所になっていたんでしょうか。
このあたりこの人らしい作風ですね。
文体も美しく読みやすいのに重厚感があり、しばしばハッとする描写に出会います。
読んでる間はめまぐるしく自分の価値観が揺らいでいくし、
読後は救いや信仰、人の死について多少泥沼思考にハマりました(笑)
ラストに拍子抜けという人もいると思いますが、個人的には
これがベストな終わり方と思います。篠田作品では一番好きです。
深いテーマを押し付けがましくなく、面白く読ませてくれる傑作。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.17:
(5pt)

べた褒め

完全平等社会という美名の下に多大なる犠牲を生み出し、その先には崩壊が待ち受けているだけの過激な政治体制。しかしなぜそんな愚行に走ったのかというその背景、過程、結末を緻密に描いていくにつれ、果たしてその間違いを頭ごなしに糾弾し否定し去ることができるのか、段々と疑問を覚え始めていきます。ひたすらシビアにそれぞれの立場・思想理念を描き出し、決して描写が一方的で独り善がりなものにならない。また、人の手に余るような、超越した美しさを持つものを端整に描写する筆力があります。想像を絶する過酷な状況に追い込まれた主人公永岡も、超越した美しさを持つパスキム美術、弥勒が心の拠り所になっていたんでしょうか。このあたりこの人らしい作風ですね。文体も美しく読みやすいのに重厚感があり、しばしばハッとする描写に出会います。読んでる間はめまぐるしく自分の価値観が揺らいでいくし、読後は救いや信仰、人の死について多少泥沼思考にハマりました(笑)ラストに拍子抜けという人もいると思いますが、個人的にはこれがベストな終わり方と思います。篠田作品では一番好きです。深いテーマを押し付けがましくなく、面白く読ませてくれる傑作。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.16:
(4pt)

私の将来への夢を決めた本

 ありそうだ。どこかの国であってもおかしくない。どちらの論理が正しいのか、堅い堅い社会主義のような、まったくの自由のない、とも思える論理、それが正しくないのか、とも何ともいえない。 答えはでないのかもしれない。 私はこの本を読んで、開眼しました。 こんな国がもしかしたらあるのかもしれない。 そして、国際協力…のような仕事につけたら、と、大学を選びました。 ものすごい疾走感! 厚いのに一気に読めます。 そして恐ろしい思いに。 篠田節子のこの疾走感と、ホラーのような怖さ!さすが!
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824
No.15:
(4pt)

私の将来への夢を決めた本

ありそうだ。どこかの国であってもおかしくない。
どちらの論理が正しいのか、堅い堅い社会主義のような、まったくの自由のない、とも思える論理、それが正しくないのか、とも何ともいえない。
 答えはでないのかもしれない。
 私はこの本を読んで、開眼しました。
 こんな国がもしかしたらあるのかもしれない。
 そして、国際協力…のような仕事につけたら、と、大学を選びました。
 ものすごい疾走感!
 厚いのに一気に読めます。
 そして恐ろしい思いに。
 篠田節子のこの疾走感と、ホラーのような怖さ!さすが!
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.14:
(5pt)

後世に残る作品です

篠田節子氏は、緻密な構成で読者の関心を引きながら物語る技術、現代社会や人間への鋭い洞察力、社会悪への怒りだけでなく、そうした長所・美点を一点に集中させることのできる思想を持った方だと思います。「思想」等と書くと誤解を受けそうですが、作家にとって、これだけは守りたいがために書くという指針としての思想は、作品の力強さとなって読者に迫ってくるものです。 篠田氏の作品全てを読んではいませんが、この作品や『カノン』、『ハルモニア』には、そういった鬼気迫るような思想の力が漲っています。篠田氏は割と軽いタッチでも書ける方のようですが、安易な娯楽流行りの今だからこそ、このような重厚な作品が再読されるべきではないかと思います。『弥勒』は後世に残る作品です。
弥勒 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:弥勒 (集英社文庫)より
4087440109
No.13:
(5pt)

後世に残る作品です

 篠田節子氏は、緻密な構成で読者の関心を引きながら物語る技術、現代社会や人間への鋭い洞察力、社会悪への怒りだけでなく、そうした長所・美点を一点に集中させることのできる思想を持った方だと思います。「思想」等と書くと誤解を受けそうですが、作家にとって、これだけは守りたいがために書くという指針としての思想は、作品の力強さとなって読者に迫ってくるものです。 篠田氏の作品全てを読んではいませんが、この作品や『カノン』、『ハルモニア』には、そういった鬼気迫るような思想の力が漲っています。篠田氏は割と軽いタッチでも書ける方のようですが、安易な娯楽流行りの今だからこそ、このような重厚な作品が再読されるべきではないかと思います。『弥勒』は後世に残る作品です。
弥勒 (メフィスト・クラブ)Amazon書評・レビュー:弥勒 (メフィスト・クラブ)より
4062092824

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