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死神
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死神の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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文庫本での新しいものがあればよかったのですが、なかったので中古のなかから、商品状態が良いというのを信じて、 購入しました。ページは殆ど変色していて、気持ちが悪かったです。カバーをかけて、さっさと読んで、即捨てました。中古本でも、ある程度きれいな商品を望みますね。手にとってみられないので、買うか、買わないかの決め手は、 販売側の良いという言葉に左右されることが大きい。 電子版が増えている現在、紙版の文庫が減ってしまっているのも、文庫好きには、痛い問題です。 | ||||
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柏木ハルコさんの『健康で文化的な最低限度の生活』 と併読するといいです。 ケースワーカーが抱える件数がこの執筆時は "50件"で多いだったんですね…。 | ||||
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福祉事務所のワーカーさんと利用者の人間模様が描かれています。 あくまでも、小説として読むのでしたら面白い本です! ファンタジー的なところがあります。 | ||||
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生活保護を担当する福祉職員たちを主人公にした連作短編集。篠田節子はストーリーの組み立ても上手く、また人物描写も巧みなので読んでいて飽きることがない。 これまで読んできた篠田作品のほとんどで、ホロッとなることはほとんどなかった。本作でも、生活保護をめぐる厳しい現実と呆れるような人たちの様子をビシビシと、時にはこちらが痛快になるほど切って捨てるように書き上げる。その思いきりの良さに好感が持てる。 また、本作にはホラーのような話も少しだけ入っており、それが「どうだ怖いだろう」と押しつけてくる感じではなく良いスパイスになっている。今後も良い作品を書き続けて欲しい、好きな作家の一人である。 | ||||
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福祉事務所なるものの存在はうっすら意識にあった程度で、 幸いにと言っていいのだろう、自分を含め周りにお世話になっている方はいない。 しかし、本短編集の中には、貧しく、決して最大の幸福を享受できているとは言えない、 そんなひと(ケース)が登場する。 その各人が重く深い業(ごう)を背負って生きているということを、 本作を読んで、福祉事務所と言う舞台を通して、改めて認識することになった。 著者自身が福祉の場で働いていた体験があるだけに、内容は非常にリアルで、 おそらくモデルとなる方が周囲にいたのだろう、と思わせるほどの現実感が作品全体を覆う。 社会の底辺の話ではあるが、人情話あり、決して暗い物語に終始するわけではない。 読みやすく、一度読み出したら短編一作を読みきるまで終われない、 そんな楽しみを味わわせてくれる。 傑作。 | ||||
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人間の弱さ、狡さ、したたかさなど、一筋縄ではいかない様子を、ケースワーカーの仕事を通して表現している。 | ||||
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福祉事務所をめぐる事件の数々。 作者が勤務していたこともあるので、機密の漏洩にならないことに気をつかったとのこと。 なら書かなきゃいいのにと思いながらも読み進んだ。 それで何が言いたかったのだろう。 まだ分からない。 | ||||
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生活保護の不正受給は現代でも問題視されています。 そういった社会的な問題と 個々のドラマを見事に書いた作品だと思います。 ケースワーカーの立場からという視点も良かったです。 読後感は決してよくはないです。 現実の辛さ、非情さ、厳しさ そういったものを感じ取れる作品で もしこういうケースと似た境遇を持つ人が読んだなら なんだかお説教をしてもらったような 気分になるのではないでしょうか。 | ||||
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単に私に合わないだけなのだろうが、どうもこの抑揚のない文章がダメで 3話読んだところで断念してしまった。 話の書き方が回りくどく、「そんなことはいいから」と思ってしまう。 女性的といえば女性的なのでしょうが… 端々に作者自身の感情が出ているので、それも読んでいて痛い。 人間が書いているんだから当たり前なのだし、それをいいととる人もいるんだろうが 私にはちょっと重く感じてしまった。 女性らしい(やわらかい意味ではなく)文を求める人にどうぞ。 | ||||
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ケース同様自らもアルコールに溺れていく職員を描いた表題作の「死神」より 不惑近いハイミスの女性職員大場元子が登場する二編と 不器用な男性職員鮫島と破滅的な生き方しか出来ない女性を描いた 「失われた二本の指へ」を高く評価したいです。 大場元子が狂言回しを務める二編は、 いずれも元芸妓、女詐欺師といった 「オンナを利用して生きてきた」結果、 社会の敗残者となった老女がケースとなっています。 元子の設定及び性格は 直木賞受賞作「女たちのジハード」のヒロイン康子に類似しており、 作者自身にかなり近い視点を持つキャラクターとも推察されます。 「女」である自分をどこかで忌避している彼女に対し 老いてもなお「女」であり続けようとする老女たちの描写が出色です。 特に骨の髄まで虚言体質で出来ているかのごとき老女を描いた「緋の襦袢」は プロットといい老女の強烈なキャラクターといい 最後まで読者の目を逸らしません。 断片的な台詞から直接には描写されない老女の不幸な生い立ちや 修羅をくぐってきた壮絶な人生を想起させる点も実に上手いです。 簡潔な記述から物語の背後に横たわる広がりを感じさせる点に 作者の高い技量を感じます。 「失われた二本の指へ」においては 福祉や家庭問題といったテーマは完全に表面的な装置に過ぎず コワモテだが心の純な男性の叶わない恋を通して 男女の不可解さ理不尽さを描くのが真の目的だった様に思えます。 (その証拠に、各話でそれぞれ主人公を務める職員が 別の話でも重要な脇役として顔を出すのに対し、 この話の主人公鮫島は他の話には全く姿を現さない。) 「女たちのジハード」でも夫からの暴力に苦しむ儚くか弱い女性紀子を ペキニーズに譬える箇所が繰り返し出てきますが、 ここでも「くずみたいな男」ばかり選んで破滅に向かっていく女性の面差しが ペキニーズに譬えられています。 篠田節子の他作品との関連を見る上でも興味深い作品です。 | ||||
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福祉事務所のケースワーカーの仕事を題材にした連作短編集。 ケースワーカーの仕事は、もちろん一筋縄ではいかないが、まず感じた事は、 ケースワーカー自身の人生が、滑らかに回転していない場合も多い。 一つの例は、表題作の「死神」にも描かれている。 元子の人生も然り、だ。 ケーワーカーは完璧に近い人間ではなく、我々同様に、欠点だらけの人間だという事だ。 欠点だらけの人間が、人生に疲れた人々に、個々に深く立ち入って対応する。 生活保護費は、十分に適切には配分されていない。 しかし、色々なケースを見ていると、完璧な人間とは到底言えないケースワーカーだからこそ、 波瀾万丈の人生を生き抜いて、疲れ果てた人々に対応出来るのだと思う。 物語は、社会の暗い部分ばかりを描くのではない。 少しファンタジックな部分もあるが、人生の希望的側面も垣間見る。 それらは、生活保護費という、金銭で測れるものではない。 ケースワーカーの仕事を通じて、人の内面や生き様を描こうとしている。 | ||||
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福祉事務所のケースワーカーを扱った8編からなる連作集。各編でそれぞれ、生活保護費を受給している人たちが出てきて、その人たちの抱えるトラブルにケースワーカーが向きあうという話。まず、ケースワーカーという珍しい設定にもかかわらず、その様子を見事に描写しきっているのが素晴らしい。役所勤務の経験がある筆者だからこそ書けたのだろう。そして、生活保護費の受給という極めて現実的な出来事の中にミステリアスな雰囲気を漂わせているのもすごい。では、ここまで絶賛なのになぜ4点かというと、全体のトーンが単調で決定打みたいなものがないからだ。けど4点でもすごいおすすめです。 | ||||
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