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スプートニクの恋人



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【この小説が収録されている参考書籍】
スプ-トニクの恋人
スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人の評価: 3.94/5点 レビュー 188件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全36件 21~36 2/2ページ
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No.16:
(3pt)

絶望的な切なさから感じる安心感

宇宙を漂う衛星のように完全なる孤独の空間に佇みながら、
果てしなく低い確率でありながらも お互いを感じながら同じ軌道を進む・・・。
どんなに接近しても、完全なる孤独の中にいる。
そんな絶望的な切なさを感じさせながら、相手を感じることができるだけで、
何もかもが繋がっていると感じられる安心感。
かけ離れた感情がうまく表現された小説でした。
読み終わったあと、放心状態になりました。
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No.15:
(3pt)

村上春樹のアクロバット

この作品は謂わば作家の練習帳?と考えると少し納得が行くと思います。作家本人も言っているように、ここで行われている事は文体磨きの飽くなき筋肉トレーニングです。ですから、ここに出て来る登場人物に自分を重ね合わせて、ストーリーの展開を楽しもう?という読者にはちょっと物足りないと思います。
村上春樹はこうした中篇小説で次に自分が本当に書きたい長編の準備をする習慣があるらしく、この作品の前には「国境の南、太陽の西」の例があります。これらふたつの作品は共に一般読者の期待に応えるべく都会的な外観をとっている恋愛物語ですが、実際は作家にとってあまり大きい意味のない実験小説なんだと思います。後者は文体の実験というよりは、同時に執筆されていた「ねじまき鳥クロニクル」の現代日本経済社会への痛烈な批判又は苦い意思表示に似た行為の縮小版です。
村上春樹はこのように商業的に読者出版社を満足させながら、同時に自分のやりたい事をキッチリ押さえる稀有な実力の持ち主と言えます。このような実力のある作家にはアメリカの作家ジョン・アーヴィングがいます。しかし、村上春樹も体力落ちて来た感じですね。この「スプートニク」も昔の彼なら、筋書き自体にももう少し纏まりのある、ちょっとクールで味のあるお涙物に仕上げていただろうと思います。
もう「ノルウェイの森」の書ける作家はいなくなってしまったんでしょうか?それはそれで仕方のない事です。作家の成長と受け取りたいと思います。
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No.14:
(3pt)

中盤まではかなり面白いです。('-,_ω-`)プッ

レズビアンの女の子が登場します。この女の子は自分より十歳くらい年上の人妻が好きで、主人公である《僕》はこのレズビアンの女の子のことが好きなのです。で、まあ、内容ですが相変わらずよく分かりませんでした。強いて言うならば"あちら側とこちら側の話"です。それ以外言いようが無い。('-,_ω-`)プッ
前半から後半に入りかけの部分まではかなり面白いです。ヒロインであるすみれと人妻のミュウと僕とのやりとりが面白いです。すらすら読めました。しかし、このすみれという女の子がある理由で失踪することになるのですが、それ以降、急につまらなくなった。春樹作品特有の不思議さは残してはいるものの、どうもしっくり来ない。終わり方も釈然としない。後半からラストにかけては何だか作者の主張をそのまま聴いているような錯覚に陥りました。オチも曖昧でぼかしているように見えるから、作者はひょっとしたらこの作品における恋愛とかはどうでもよくて、自分の考えのみを伝えたかったのかもしれない。ああいうラストを迎えられたとなると、この小説の登場してきた魅力的なキャラクターもすべては作者の思想を読者に伝えるための手段、あるいは材料に過ぎなかったんじゃないかと思えてならない。('-,_ω-`)プッ
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No.13:
(3pt)

恋心と喪失の物語

すみれを軸にした語り手と、それを取り囲む世界の物語。安部公房の「燃えつきた地図」と同じテーマを違う側面から語っているような気がした。現実世界と人物、そして過去のある一点で、終わってしまった時間。3人がそれぞれを経験する。
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No.12:
(3pt)

ちょっとねぇ・・・

勝手気侭な女にふりまされてしまう都合の良い男の話みたいな。ノルウエの森もたしかそんな感じでしたね。そんなオバサンじゃなくて、強引に迫るまでもなく僕を選んでください的な、だけどそのかなえられない、受け入れてくれない状況が気持ち良いみたいな、男性ロマンの噴出みたいな、で、鼻の頭がじっとりと湿ってくるんですけど。助けてください。
このスミレって気取った美大生崩れ過度の自己中女はホント読んでいてイタイです。変人を気取るのが(旅行先で失踪してみたり)、文化の差異の強調と(ヨーロッパ・モダンなスタイルはイケテマス的な)、それからSEXするのがイケテル時代は終わったと思うんです。そういう意見では時代錯誤も甚だしい作品ですね。
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No.11:
(3pt)

佳作

衝撃的なインパクトに欠けるものの、悪い作品ではない。が、すべてにおいて中途半端な印象だ。私は、本書を読む前に「ねじまき鳥クロニクル」を読んだのだけど、それと比べてしまうと、登場人物のキャラクターやシナリオの筋書きに物足りなさを感じてしまった。「ねじまき鳥~」では、不思議でありえないはずのストーリーに説得力があった。しかし、本作ではその不思議がただの作者の怠慢に感じられてしまう。失踪するすみれの行動やその結果、ミュウが白髪になってしまった経緯、主人公がギリシャの島で夜中に山の上から聞こえた音楽。無駄に不思議で、感情移入しかねる。にんじんの登場についても、必然性を感じられなかった。とは言え、私は本作を2回読んだ。長さがちょうどよいし、村上作品の特徴である都会的な雰囲気は、本作にも感じ取ることができる。私は、東京の都心に行けば感じ取ることができるこの空気が大好きだ。ストーリーやキャラクターは中途半端に感じたけど、この空気はクセになる。村上春樹のこの手のセンスは最高だ。
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No.10:
(3pt)

不思議の国の恋愛小説

すみれやミュウや僕の話なのですが、描かれ方が素直ではないので、それがこの作品の評価を分けているのかもしれません。レズビアンにもまつわるためか、まわりくどい描き方ですが、そんなに重要なメッセージやテーマがあるようにも思えないんですよね。恋愛小説ってそんなものかもしれないけど。口当たりはよく、「不思議でいい話」としてまとまっています。ラストは、「ノルウェイの森」を乗り越えた感じがします。
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No.9:
(3pt)

代表作とは呼ばれないでしょう。

この「スプートニク」、古くからの読者には評判良くないそうですね。ひとつの例外を除いて、あのお馴染みのムラカミ的要素がこれでもかっ!というくらいてんこもりで、ある意味では安心して楽しめる作品だと思いましたが。別に否定的な意味ではなく、彼ほど固定ファンがついている作家であれば、その望まれている世界・ストーリーを維持していくのが自然であると思います。彼は読み手、というかファンのスノビズムを刺激することにきわめて長けた書き手であるといえます。それは作品を特徴付ける趣味のよさ、軽妙さという点で一貫しています。具体的にいえば、食事・洋服・音楽などのディテイルです。超現実的であるが故に心地よい世界。生身の痛みは遠く霞んでいます。衒学趣味的な面!にも惹かれる人も多いのでしょう(含む私)。その「例外」について。これももう散々語られていることではありますが、「にんじん」と警備員のくだりが、この作品を自作の劣化コピーに陥ることから辛うじて救っています。警備員が「ぼく」に向かって最後に言うセリフが、この作品のいわば裏ベストシーンではないでしょうか。作者がそのような視点を敢えて採り入れたことは意外でした。
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No.8:
(3pt)

これは、普通という意味の星3つ

「恋人」と題名にある割には、甘い話ではないのです。それぞれが、それぞれの思いをかかえつつかかわっていくのですが、私がいままで読んだ村上さんのお話は,圧倒的に「よかった」って思えたのですが、これはそれほどでもなかったな。「すみれ」という女の子の性質が、はじめの頃と最後ではちょっと違う風になっちゃっていて、それが成長もしくは、変わったことなのかもしれないけれどうまくなじめなかったのかも。読むのに、面白くなかったとは思わないけれど。
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No.7:
(3pt)

ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれ、全然わからないぞ!?

という感想を持ちました。村上春樹の本でも他の本で気に入った本はたくさんあるのですが、こればっかりは理解できませんでした。何が理解できないって内容自体が読み込めなかったのもありますが、それより何より村上春樹が読者を意識する余裕をあまり持っていない感じにまごつきました。もしもこれがデビュー作というなら納得ですが、この本を書いた時点で村上春樹は「羊をめぐる冒険」とか「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」とか他にも、確立した感のある、しかも小さくまとまっていないすごい本をいくつも書いているので、この必死に模索している感じが、とても意外だったのです。ですからこの本を読んで感じたのは、内容に関してどうこうというよりも、まだ先にいけるのか村上春樹!という嬉しいような驚きでした。村上春樹、只者じゃないな認識を新たにしました。期待と戸惑いの星三つ。
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No.6:
(3pt)

6月の雨のような

この小説を表現する言葉の一つ一つにしっとりとした雨にぬれるような語感があります。ある種のやさしさといってもいいかもしれません。それが心地よくもあり、難解でもある小説でした。村上の小説は全般的にそうなんでしょうが理解するというよりは感じるべきだと思いますね。
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No.5:
(3pt)

今回は、ワイン

作品自体の感想として、時間が経ってしまっている、という感がまっ先に浮かんでしまう。鮮烈な痛み、とか、刺すような感覚、とか、村上作品のかつてあったものが厚みのある何かに包まれているような気がするのだ。過ぎ去った時をワインを飲みながら懐かしく見送る感じ。ここからどこへいくのだろうか、村上作品はという気持ちで。
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No.4:
(3pt)

人工衛星

人と人とは、互いにこの地球をまわるさびしい鉄の塊(人工衛星)のようなもの・・・この小説の中に流れる一貫として流れる寂寥感。愛している人でもたがいに完全に理解することの難しさ。それでも少しでも分かり合えたときの喜び。人はみなさびしい生き物だけど、さびしいからこそお互いを理解しようと努力する。この作品でそのことを教えられた気がします。
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No.3:
(3pt)

ツナグモノ、ツナガレルモノ。

村上春樹の小説に出てくるたばこの描写。銘柄は、いつも「セブンスター」だ。ほんの、数行なのだがセブンスター愛煙家の私としては、非常に感慨深いものがある。共感者が少なくないとさえ思う。ページを繰るほんの数時間だけ、物語の原風景を共有する。ときに「すみれ」と、そして「ぼく」と。まるで、スプートニクのように・・・。
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No.2:
(3pt)

軽快なストーリー展開

小説家になりたい不思議な主人公の魅力と突然失踪してしまう事によって振り回される人々。登場人物は3人なのだが みなとても個性的だ。エンディングもハッピーエンドで良かったと思います。
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No.1:
(3pt)

残酷さと癒しと

ストーリーテラーとしてすごいなぁと思います。 重いテーマをあきさせずに読ませる力は、春樹ファンのみならず、初めて作者の作品を読んだ人(男も女も)を引きつけるにおいを完全に身につけたようです。 生理的な痛みを伝える残酷なトーンが全体をつつんでいますが、最後はあっけなく前を向いています。 喪失することで、次に進むことができる。喪失には血が流れるが、誠実に何も言わずに受け入れることで乗り越えていく。がんばって乗り越えて行けというのが、メッセージなのかなぁと、作者の前作を読み返す気をおこさせます。作者の喪失感は時代のそれとシンクロすることで、勝手に体に入り込んできますが、少しだけその先への答えがしめされたように思います。
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