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ノルウェイの森



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ノルウェイの森の評価: 3.82/5点 レビュー 812件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.82pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全90件 41~60 3/5ページ
No.50:
(3pt)

流麗な文章と軽い内容

なんとなく胡散臭くて今まで避けてきた村上作品を初めて読みました。
流れるような文章ですいすい頭に入ってくるので、読破するのは簡単でしたが、
読み終わってみて、「これが何でベストセラーなの?」と混乱するばかり。
私が大学生くらいの悩み多き年齢だったらもう少し違った感想を持てたの
でしょうか?疑問です。
70年代という時代のきれいな部分だけを幻想的に切り取ってみせているのか、
とにかく主人公をとりまく環境に現実感がなさすぎでした。
登場人物はみんな一風変わっているようでありながら、小説にありがちな
ステレオタイプで、あまり魅力的ではなかったですね(永沢さんだけちょっと好き)。
とにかく主要人物が理由もなくいきなり消えてしまいすぎです。
消えてしまう理由や根拠を描くのが小説ではないのでしょうか?

あとこれだけ幅広く読まれている小説なのに下品な性描写と表現が多いのには
本当にびっくりしました(電車の中で広げるには勇気がいった)。
でも、量が多いだけで全く官能的ではなかったです。
これでは直子と一緒で全然濡れません・・
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.49:
(3pt)

なるほど

モラトリアム不純満載のストーリーで、この話を村上ではなく他の者に話されたらひとたまりも無く、こちらが精神疾患に陥るか二度と関りたくない対象になってしまうだろう。読了直後の感想は「だ、ダメオトコ〜」と声に出した。が、全体的な「ちょっとそれどうなの」的な倫理観をセンスで補っているように思える。言い換えると「誰もが経験するもの」なので需要がある反面、誰もが「うざいので聞かされたくはない話」に魔法をかけて読ませてしまうものだと感じた。上手いんでしょうね、この人。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.48:
(3pt)

駄作ではないが、不朽の名作とも思えない。

最初に断っておくが、本書を読んだ時点で拙者が読み終えていた春樹作品は、「アフターダーク」「風の歌」「ビンボール」「ねじまき鳥」「スプートニク」であった。いきなり本書に行かなかったのは、春樹作品にある程度慣れてから代表作である本書に行きたかった為である。全然春樹を知らない訳ではないが、ハルキストでもない、ヌルめのミーハーの言と受け取って頂ければ幸いである。成る丈率直に読後感を書いてみる。結論を先に書くと「決して駄作ではないが、ここまでウケている理由は分からなかった」である。もっとも濃密に描かれていたのは、主人公の青年と彼を取り巻く人々とのコミュニケーションのモヤモヤであるように感じた。そのモヤモヤを晴らそうとする手段として(結局巧くゆかないのだけれども)、性交が用いられているように思われた。出版社の付した「100パーセントの恋愛小説」というレッテルは作品に合っていなかった。主人公は口では直子を愛していると言うけれども、直子でなければならない必要性が分からなかった。なぜそう私が感じたかと言うと、直子の魅力が月並みの娼婦と月並みの白痴の美しさ以上のものに思われなかったからである。ワタナベ氏は直子を入院前から愛していた訳だが、入院後に描かれた娼婦と白痴の美以外の魅力が私には分からなかった。メンヘラの女の子が服を脱ぎ出す場面に立ち会ったらドキドキするかもしれないが、そのドキドキは恋愛感情ではない。直子の死に方はアッサリし過ぎている印象だったし、その後で「生死は対極にあるのではない」と改めて言われても、慰め以上のものではないように感じた。最後に直子の服を着たレイコさんと交わるのも意味合いは分かるが寂しかった。小説的な物語展開としてはアリだと思うのだが、最初ヒロイン扱いされていた女の末路としてはどうなのだろう。それよりも緑である。彼女とワタナベ氏のやり取りは純粋に面白かった。少々淫売過ぎる気はするものの、素直に彼女の人間的魅力を楽しめた。下巻の表紙の色となったのも頷ける。キズキと直子は死後の世界で結ばれ、生者の世界でワタナベと緑は結ばれる(可能性が高い)。この最終的な二つのカップルの線引きこそがこの作品の示した文学的可能性……なのだろうか?
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.47:
(3pt)

喪失の再生の狭間

現代文学の最高峰と名高いこの小説のテーマでのもある限りない再生と喪失。でも私は、この小説からは果てしなく続く喪失しか感じ取れませんでした。本能で愛し合い、惹かれあい、悲しみの果てにまた愛し合い。人間らしさといえばらしさかもしれないのですが、そこに読者がどうやって感情を移入し、共感できるかが大きく関わってくるのではないかと思います。この小説が当時、一大ブームを巻き起こしたのには、この作品の内容以上に村上春樹という小説家が今までとは違う作風を世に送り出したということが大きかったんじゃないかと思えます。でもやはり、現代文学史の中で名を轟かす人物が書く小説なので文体は美しく、とても綺麗で、作品に吸い込まれていきます。私は村上さんの作品は世界の終わりやねじまき鳥などのハードボイルド系が好みなのもあるのであえてこの評価にいたりました。
ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)より
4061848933
No.46:
(3pt)

やめられない やめたくない

映画化、ということで話題になっており、その流れに誘われてこれだけのベストセラー作品を今回初めて読んだ。内容に関しては、「テンポが遅すぎる」「難しい」「感情移入できるわけがない」これに尽きる。村上春樹氏の著書は『1Q84』を手にしたが、どうしても我慢できず、申し訳ないが挫折した経験がある。今回もそうなるかもしれないと思いながら読み進めた。事実、何度も何度ももう読むのなんてやめてしまおうとした。しかし、やめることができなかった。し、やめたくなかった。読み終わって何が得られたかと聞かれても答えることはできそうにない。好きな登場人物はと聞かれたら永沢だ。「俺は空を見上げて果物が落ちてくるのを待ってるわけじゃないぜ。俺は俺なりにずいぶん努力をしている。お前の十倍くらい努力してる」人間というものが理解し合うのはとても難しいし、不可能に近い。それでも私たちはこの不完全な世界の中で生きていかなければならないのだ。
ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)より
4061848933
No.45:
(3pt)

もはや使い古されてしまったのかもしれない

この作品を今現在、何の先入観も持たずに評価するというのは非常に難しいのだろう。それはもちろん、ベストセラーになった作品でノーベル賞候補の理由にもなっているなどの名声が故だ。そして、この作品から感じ取れる虚無感や不器用さが、この作品以降、多くの場所で取り込まれているのも理由であると思う。 文章は非常に上手で、比喩もユニークな表現が多い。ただ、それだけだ。そこにある空気感を伝えることにおいて、ここにある多くの描写は必要なものかもしれないが、残念ながらそれらはストーリーにおいて、また作品の個性を主張することにおいては役に立っていない。意味のわからない会話でも、登場人物のキャラクターを描く上で重要になったりする場合はよくあるが、この作品においては単純に、「ちょっと変わった奴」という程度の認識しか受けない。ただこの作品を読むと、パートナーがいる人は必ずその人を抱きしめたくなるのではないだろうか。人の愛情とは、その温もりを通して伝わるものなのかもしれない。
ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)より
4061848933
No.44:
(3pt)

名作とは思わないが、非難されるものでもないでしょう

読後に「さすが世界的な人気作家の作品!」という感激はないが、面白くなくもない。この作品を好きな人がけっこういるのも解る気はする。舞台設定は1970年前後だが内容にその時代性は全くない。学生運動の記述もほんの少しはあるがリアリティはなく、どちらかと言うと全体的に1980年代を感じる。内容的には、社会から逸脱した人達にどこか憧れている普通の若者である主人公の若き日の青春ストリー。大学を出た後、具体的にやりたい事がある訳でもなくもちろん将来の目標もない、かと言って完全に社会からのハミダシ者になる決心もできない、そんな立ち位置が何もない不安な状態を、心に傷があり現実社会から逸脱している他人を通し、自分も傷ある仲間達と同じ人種であり、そのために「ダメ人間」であるという立ち位置を見つけようとする・・・そいういう若者の話のように思える。そう「僕はしょせん皆と違う人間だから、しょうがないのです。」という心の解放感が聞こえてきそう。現実世界でも、そういう人達は少なくはないので、彼ら彼女らに自分自身の理由付けをくれる最良の書として愛される作品と思う。但し現実はこの主人公のようにその手の異性がすぐ周りに集まる事はないだろうからそこまでも期待するのはいくらなんでも人生に楽観的すぎるとは思うが・・・。その世界に悩みつつも満足しどこに行くかも解らない主人公・・・ビートルズの「ノルウエイの森」のように、「目が覚めると 僕は独りぼっち、可愛い鳥はいなくなってた。それで 僕は暖炉の火をおこしたのさ」という感じでしょうか?登場人物は善人と思っていると人格的にどうかと思うシーンがあったり、それまでちょっと小洒落た言い回しをしていた人物があるシーンではいきなり陳腐な表現を使い違和感があるところもあるが、、それはよく考えれば社会から隔離されて(と言うか望んで隔離した)人達の言動と思うと逆にリアルさは有る。ただ、全体に自殺者が多すぎるのは話を綺麗に解決しすぎでそこはいまいち。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.43:
(3pt)

大学生の日常を通して投影される、特殊な感覚

1969年、東京。19歳の大学生、ワタナベは学生寮で 周囲と距離を置いた生活を送っていました。 そんな彼が、周りの人との出来事を通じ、様々なことを感じます。 それはどこか不思議な、特殊な感覚でした。 有名なベストセラーの上巻です。分量は302ページ、所要3時間程度です。 この巻では、ワタナベと彼を取り巻く主要な登場人物がすべて登場し 複雑なドラマが始まり、展開されます。 きれいな文学的表現が多いです。例えば、「まるで春を迎えて世界にとびだしたばかりの 小動物のように瑞々しい生命感を体中からほとばしらせていた。」 「初秋の太陽が彼女の頬の上にまつ毛の影を落とし、 それが細かく震えているのが見えた。」などです。 内容について語るのは難しいです。現実的かどうかと言われれば、 非現実的だと思います。ただ、まったく否定できるものではなく 誰もが持っている感情を、小説という作られた舞台を通じて表現した作品、 という感じでしょうか。 その感情に共感できるかどうかで、この小説の好き嫌いが分かれるような気がしました。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.42:
(3pt)

美しい文体だが分からない

夏だし、何か深みのある作品に触れたいと思い、まだ読んだことのなかった村上春樹の作品の代表作の上巻だけを読んでみた。アマゾンでも高評価だったし。 読んでみて、何よりも引きつけられたのは、表現力の豊かさで、私の薄い読書体験の中でも、最もきれいで、思わず情景が浮かぶ表現を使う作家だと思った。 内容の深さという点は、よく分からない。何を言いたいのかが分からない。小説も芸術作品の一つだから、論理性よりも、自らの感性で感じるものなのだから、分からないと思うのも当たり前なのだが。 分からないなりに、考えてみる。 「歪み」と表現されているように、何か社会とうまく付き合えなくなった人に焦点があたって物語が進行していく。でも、主人公のワタナベくんはその、社会とうまく付き合えなくない人に魅力を感じ、愛するようになる。精神的におかしく、壊れてしまうのは、決して本人たちが悪いのではなく、世間、社会の方に何か「歪み」があるのではということを暗にほのめかしている作品、ということは言えるのかもしれない。 分からないなりに。村上作品を一度だけ読めたことが、私の人生経験にとっては、何か自信になる気がする。だから下巻も読んでみるが、感想は変わるかも知れない。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.41:
(3pt)

頭がおかしくなりそうな小説

昔、大ブームだった小説ですが、最近著者の新作がベストセラーになっていることもあり、読んでみました。
読後に特に一番印象に残ったのは、自ら死を選んだ人たちのこと。
心に病をもった人たちのついての記述は、私にもその気があることも影響しているのか、自分も本当にそうなりそうで、ちょっと恐怖感を感じました。卓越した著者の心理描写のせいでしょうか。特に京都の山奥の療養所での描写は、私もすっかりその気になってしまって、自宅の中から外出先まで、人工的な音ばかりの日常生活に非常に耐えがたい気分を覚えてしまい、ちょっと困りました。現代社会において、金を稼いで生活する必要がある以上、私にあのような贅沢な生活は許されませんから。
私の場合、サラリーマンになって20年以上経ちましたが、学生時代に自分がいくつかのことで深刻に悩んでいたことを思い出しました。そのうちの一つは「人間の生きる価値」について。人間誰しも、普段の日常生活に価値を見いだせないと、本当に生きているのがつらくなる人も多いのではないか?
現在の私は、人間に生きる価値を問うのではなく、生きることそのものが人間であって、他の生物同様、人間の生は、価値を問う対象ではないと思っている。自分自信が納得できるこんな結論出して以降、上記のような悩みはすっかり消えうせたが。。。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.40:
(3pt)

主人公はただ流されているだけ

登場人物それぞれ個性があって読みやすい作品。 だけど個性が強すぎて現実からかけ離れた人間のように思えました。まぁ本の世界だからいいのですが…主人公は20前後の年齢設定で、言葉では知的で大人びて感じるけど、何かにつけて「寝る」「誰かと交わる」という行動が多すぎて好かない。 下の最後のレイコさんとの関係もあって薄っぺらい男で自己陶酔してるしか思えない。要は直子の事は本気で愛してなかったんだということ。自殺、性描写の多さと必要性が理解し難いかなぁと…不思議な作品です。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.39:
(3pt)

喪失感とエロティシズムの小説

全編を通じて現代の喪失感、エロティシズムが漂っており、読後感は村上春樹の小説ならはで、独特の世界観があります。
再読でのコメントになりますが、この小説は頭で読むものではなく、感覚で読む小説ですね。
20代に読んだころは、登場人物に共感できず、何を伝えたい小説なのか全く理解できませんでしたが、
30代になって読み直すと、小説の中の会話や描写が描き出す独特の喪失感は、
現代の一側面を強調しつつ、抽出したものであり、その世界観をそれなりに楽しんでよむことができました。
メッセージとか希望、面白さを求める小説ではないです。余裕があるときに読むと楽しめる本と思います。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.38:
(3pt)

魅力的な主人公です

有名な本なので一度は読んでみようと思い、購入しました。全くこの本に関しての知識がなかったので、きっとすごい名作なのだろうと思っていたのですが、それほど激しい感動はありませんでした。その点では残念でしたが、出てくる人物がいろいろと問題を抱えいながらも、皆とても魅力的だったので一気に読んでしまいました。
とくに渡辺さんの話す言葉や人柄に惹きつけられます。そしてビートルズの曲が聴きたくなりました。
ストーリーよりも、この作品の雰囲気や世界を楽しんだというのが私の感想です。また別の作品も読んでみたいと思います。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.37:
(3pt)

むー

セックス描写がリアルすぎる
ポルノ小説ではないんだから、さらっとながして
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.36:
(3pt)

読後のやりきれなさ

上巻のレビューにも書いたのですが、
やはり私には「再生」が感じられなかったというのが
率直な感想です。
そして何より、情緒不安定な人は絶対に読まないでほしい。
世界に引き込まれて、精神的に追いつめられ、
バランスを失う危険性が潜んでいると思います。
本当に危ないです。
裏を返せば、それほど強い作品ということなのですが・・・。
作品の評価は人によって大きく分れるところだと思います。
私は作品としては優れていると思いましたが、
読後のやりきれなさがどうしても乗り越え難く、
辛かったので星を減らしました。
ノルウェイの森 下 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 下 (講談社文庫)より
406274869X
No.35:
(3pt)

「僕」がよく分からない

確かに、登場人物や情景の描写は上手い。レズの場面など大したものだ。それはそれで結構面白く、夢中で読ませる。しかし、どうも納得できないのは、主人公の青年が二人の女を並行に真面目に愛するということで、これは精神的に相当おかしいし、簡単に言えば無責任である。
「僕」を取り巻く登場人物については、それなりに詳しくよく分かるのだが、「僕」についてはその行動、特に女がらみの行動が殆ど理解できない。突然旅に出たり突発的な行動には出るのだが、説明不足で気持ちが分からない。最後の場面にもガッカリした。希望がないんだよね。
「こんなダメ男に入れ込んで一生を棒に振る馬鹿な女にはなりたくない」という、賢い女性の感想が聞こえてくるようだ。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.34:
(3pt)

主人公に深みが足りない

自分にとって初めての村上作品で
読みやすくてすぐに上下巻とも読み終えたが、正直大絶賛という程でもなかった。
何よりも主人公に魅力を感じなかった。
思春期ならではの葛藤や他人と同じではいられない苦しみは
自分自身経験があるのでよく理解できる。
だがこのワタナベはかっこいい言葉で虚勢を張っているただのナルシストにしか思えなかった。
言葉と中身が伴っていないのは若さゆえなのかもしれないが・・・。
登場人物の女性達がなぜ彼を好きになるのか分からない。最後の展開も理解し難い。
主人公が直子のことを「親友の恋人」から「自分の恋人」へ位置づけしていたが
「いつから直子は君の恋人になったの?」と思ってしまった。
個人的には永沢さんとハツミさんの物語が気になり主人公の話になるとうんざりしてしまった。
ノルウェイの森 下 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 下 (講談社文庫)より
406274869X
No.33:
(3pt)

ある思い出

村上春樹の作品、その中で真面目に最後まで読みきった唯一の作品です。
それも最初は自分一人で、二回目は患者さんと一緒に。
淡々とした文体で、内容よりも主人公の感情の起伏の乏しさや、周囲への関心の希薄さ、対人関係への関わりの優しげで狡猾な拒絶、そんなところが一読目の印象でした。
そのあたりが生々しい感情の発露を前面に押し出す作品と異なり、長年の統合失調症で言語の解体化、ほとんど「はい」と「いいえ」しか話せない病状、を生じつつある重症の患者さんにも侵襲性が乏しいかもしれないと思い、一緒に少しづつ読むことにしました。
心配された性的表現、今日の目で見ればとても控え目なそれも、にやりと笑ってすらすらと読んでくれたのです。徐々に病状が改善し、少しづつですが語彙が増えていきました。
しかし、ある日突然治療は中止となりました。
身体疾患の悪化でその患者さん、急死されたのです。
彼のために良かったことだったのかどうか、いまだにわかりません。安易に標準的治療から外れることは、慎むべきだと思いますが。
この作品や、賢治の銀河鉄道、なぜかこの患者さんに好まれました。
静けさや悲しさも、文体というフィルターペーパーで侵襲性、破壊性をろ過されているからかもしれません。
しかしそれは、欠点でもあるでしょう、過酷で凄惨な今日を生きる人間にとっては。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925
No.32:
(3pt)

好きな人にはいいのかもしれない

情景的で情緒的な描写の1つ1つで、
物静かで物憂げな世界観が鮮やかに描かれている。
寂しさと温もりがもやもやと混ざり合ったような不思議な感覚を味わえる。
その世界に、ゆるゆると引き込まれるような、
ふわふわと漂うような、そんな独特な感覚。
こういった世界観が好きな人にはハマるだろうし、
好きじゃない人にとっては何がいいのか理解できないといった感じになると思う。
個人的にはそれほど好きではないかなという印象。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森 上 (講談社文庫)より
4062748681
No.31:
(3pt)

んん

村上さんの作品は初めて読みました。というか小説自体をほとんど読んだことがないのですが、小説というものの在り方について考えさせられませた。
小説というものが果たす役割と読者がそれを如何に解釈しているかによって大きく評価が分かれると思います。
私自身が今この小説について簡単に表現しろと言われれば、酒・タバコ・女と男子学生の物語とでも答えますが、性的描写が嫌に頭に残ります。
この物語と同時代を生きた人にとってはこの物語がどう映っているのでしょう。
これが当時のリアルなのかどうか、それが気になってしょうがないです。
ただ、なぜか次が次が気になってどんどん読み進められたので私自身は満足です。単純に非リアルなものに魅かれるのかもしれません。
ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ノルウェイの森〈上〉 (講談社文庫)より
4061848925

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