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さぶ
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【この小説が収録されている参考書籍】
さぶの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全120件 21~40 2/6ページ
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表装職人のもとで職人奉公をする15歳の栄二とさぶ。 23歳のとき、栄二に起きた冤罪事件からの数年間が描かれている。 一見どんくさく見栄えのしない「さぶ」と、仕事覚えが早く、気が強くてモテ男の「栄二」。 栄二のほうがさぶを庇護しているつもりだったが。。 菊池寛の「恩讐の彼方に」とか、「レ・ミゼラブル」とか、東野圭吾の「手紙」とかを思い出した。 不運にまきこまれ、辛酸をなめ、一時は世を呪い復讐を誓うが、 多くの出会いと時の経過によって成長し、憎しみが浄化されていく。 どん底を味わい、心が荒みきっている時期の栄二の内面の描き方がリアル。 仕事であれ人間関係であれ、そういう時期って誰しもありますからね。 人足寄場の差配・松田権蔵とか、自立心の強いおのぶちゃんとか、登場人物も味わい深い。 この小説は昔「新潮文庫の100冊」で出会った。 次々と新しい人気作家が誕生するのでラインナップが変わるのは当然だけど、 ときどき「新潮文庫の100冊」に入れて、若者にも認知度を復活してほしい。 | ||||
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粋や人情の鬼平犯科帳の世界とダブります。そういえば作中に長谷川平蔵の名も出てきます。 「樅の木は残った」を読んだ後だったので、最後までバッドエンドにならないか心配しながら読みました。 | ||||
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表題が「さぶ」になっていますが、主人公は「栄二」です。なぜ「さぶ」なのか最初わかりませんでした。 「栄二」と「さぶ」は、損得を抜きにした硬い友情で結ばれています。人間不信になり自分以外すべてを敵 に回し復讐のみで生きていく栄二が人間をとりもどしていく過程で魂が揺さぶられます。復讐は、些細な事 と自分で気づくのではなく周りからの人達により気づかされるのです。けっして一人ではない。みんなに助 けらけて生きいる。みんなが味方してくれる。なんども泣いてしまいました。表題がなぜ「さぶ」なのか。 さぶは、周りからの人達の代表だと思いました。 こんな素晴らしい作家がいたなんてどうして気づかなかっただろうかと後悔しました。 | ||||
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一人の若者が、さぶや周りの人々とのかかわりの中から、自分自身を見つめ、成長していく過程が、きめ細やかな心情の描写も交え、描かれている。 今の世情と重ね合わせると、人と人とのかかわりの大事さをあらためて感じさせる。 | ||||
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栄二はイケメンで仕事のできる表具屋の職人だ。 幼馴染のさぶは風采が上がらず要領が悪いけど、誠実で正直なのが取り柄だ。二人は無二の親友である。 ある日、栄二は身に覚えのない濡れ衣を着せられ、人足寄せ場に送られてしまう。 寄せ場は単なる肉体労働者の居住地だと思っていたが、本書の時代では違う。 軽犯罪者や無宿者を集めて衣食住を保証し、そのかわり労働を義務付ける施設だ。 世間以下で牢屋以上といったところか。現実に存在したかどうか知らないが、 江戸時代とは思えない近代的な政策なので、半ばフィクションだろうな。 寄せ場での栄二の日常は波乱万丈で、目が離せない。 不運ゆえにヤケになった栄二が、やっと周囲の仲間に心を開いたかと思うと、天災が襲ってくる。 危機を切り抜けたと思ったら、新たな火種が・・・という具合である。 主役は栄二のようだが、身を案じて面会に訪れるさぶにも不思議な存在感がある。 複数の女性とのすれ違いも描かれるが、本作はやはり二人の友情の物語なのだ。 読みごたえがあって面白かった。世間の世知辛さを容赦なく描く一方で、性善説的な感動ドラマがしっかり基盤を支える。バランスが絶妙だ。ラスト数行の種明かしに驚いた。結果オーライなのか、これは。いい読書だった。 | ||||
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「さぶ」の文庫本が品薄状態のなか素早い対応に感謝です。書店に出かけるまでもなく早く本を手に入れることができてうれしいです。 | ||||
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中古品であったが、傷みもなく、新品同様の品で満足している。 | ||||
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色々な事で悩んだり辛い思いをしている方に是非一度読んで頂きたいです。 | ||||
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最初から最後まで、良いんです 。 日本人だからか、子どもの時から時代劇ドラマに接していたからか? 読んで、体感して欲しいです。 | ||||
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短い人生自分の思い通りに怖がらず過ごす。さぶは、色々困難も有ったけれど最後はハッピーエンドなりよかった。 | ||||
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読んだらわかる、こんなに面白いと思ってなかった。 止まらなかったですね。 | ||||
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大きさわずか15 x 10.6 x 2 cmの文庫本に印刷されたただの文字なのに、一冊読み終える間にもう、栄二、さぶ、おすえ、おのぶたちが現実の世界に生きているような気になる。一緒に生きてますよ、応援しますよ、と言いたい気になる。百年、二百年と読み継がれる名作だと思います。 | ||||
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小説の内容は面白かった。 本の外観は、予想していたより少し悪かったが、想定の範囲内でした。 前回購入した時の物が良かったのでそう思いました。 | ||||
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さぶ、という主題でありながら、書いてある大半はその親友「栄二」のこと。 無実の罪で自棄になり島流しにあって、寄場のある島で黙々と働く栄二。 最初は世間を恨み、他人にも冷めていた彼が、寄せ場での出会いで成長する。 やがて、世の中は理不尽だが、そうでないことも多くあることに気づいて、罪を許す。 読んでいて終始気になるのは、『さぶ』という題名のこと。 なぜ『さぶ』なのか? 書いてあることは栄二だけなのに。それならいっそ、『栄二』にすればいいし、あるいは栄二の名前をさぶと入れ替えればいいのにと。 ところが最後に来て納得するものがあった。 【ネタバレになるが】栄二が被った事件の犯人は、実は彼の妻だったというのだ。 物語としては、一応そういう結末を迎える。しかし、これはミステリーではない。解釈によっては、さぶでもありえるのだ。 いやむしろ、さぶとしか思えない。 実際、最後犯人はさぶではないかという展開になる。そこに妻がやって来て、私がやったと自白するのだが、私にはそれがどうにも白々しく、さぶを庇っているようにしか思えなかった。なぜなら、この物語の主題が『さぶ』だからだ。 もしさぶが犯人であるのなら、いままで読んできたこと、栄二が辛苦を舐めた生活のすべてが、そのままさぶの心境にもなる。 親友の栄二を罪人にしてしまったさぶ。その苦しむ栄二の姿は、同時に罪を背負ったさぶの苦悩そのものといえるのではないか。 この物語はそう、栄二を描きながら、さぶの苦悩も描いている。 そして栄二の改心は、さぶの救いでもある。そう、最後にさぶは許されたのだ。 | ||||
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パンローリングの物なんだ。 直接パンローリングから購入した方がはるかに安い。 | ||||
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時代物の推理小説といった感じですが、アクションばかりではなく主人公の心理描写が巧みで(大先生をつかまえて失礼な物言いでした)わくわくしながら読み進めました。 | ||||
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発表が56年前、前回の東京オリンピックの前年、池田内閣の高度経済成長・所得倍増政策に国中が沸いた時期。即ち60年安保騒動を乗り越えて、政治から経済に季節が確実に移り行き、誰もが戦後日本の再建に、わが身を託せるように思えた、その時期である。自分の持ち場にも明日があり、そこで一所懸命に働けば、人並みに暮らすことが出来る、それを夢でなく素朴に信じられた時期、それに合わせるように、説教・説諭好きの山本周五郎が、誰しも生きる場を持つ、それが間違いでないことを、様々な人物に語らせる「青春小説」を、世に出した。 現在の若者達に、これが「青春小説」として、受け入れられるだろうか。一々理屈を説かれても、そんなことご尤もであるとして、最早通用しないよ、そう言われるのが精々ではないか。 今日は有っても、明日は無いかも知れない、それが現実ではないか、と。 第一この小説で、『さぶ』は『栄二』を心底信じて疑っていないが、『栄二』は『さぶ』を何時如何なる時も信じていたか、或いは信じるようなったか、と。 また『さぶ』そして『栄二』さえ、このまゝでは、これから生き抜いては行けないよ、とも。 実はこのような食い違いは、発表当時にもあった。それが、今や埋め難いほどに、隔絶してしまっている。年月の経過とともに、意味が通用しなく成って来る、その現実に愕然とする思いである。 | ||||
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お手頃価格なので購入。 表具師という仕事がでてきますよ。職人の世界はかっこいいです。 登場人物の名前がおおく、わたしには難しかったです。 | ||||
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社会的弱者の立場にたって、その考え方、生き方に当時の人情味溢れる物語の展開、山本周五郎氏という作家のすごみを感じました。 | ||||
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ドラマで見た記憶はありますが、今度本を読んで人の気持ちの美しさを再認識させられました。 自分を犠牲にして人の助けをするという大切なことを思い出させてもらいました。 | ||||
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