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雨の匂い
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雨の匂いの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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2003年に出た単行本の文庫化。 ノン・シリーズの長編ミステリである。 ほかの作品とはちょっと違って、意外なところに犯人がおり、その動機にもひねりがある。樋口さんは、ときどき実験的な結末を用意するけれど、これもそんな一冊。強烈な違和感を与えてくれる。 とびきり変わっていて魅力的な女性たちが登場するのはいつも通り。 主人公の気障さもいつも通り。 | ||||
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03年刊行の単行本を文庫化した作品です. まず,印象に残るのは『正常(まとも)』という言葉で, 主に主人公のほめ言葉として,たびたび出てくるのですが, まわりが異常ばかりの中,物語が進むにつれ重さを増します. そんな中,『正常』なはずの主人公に『異常』がチラつき, それをあっさり破ってしまう姿には,少しゾッとするほどで, それでいて,大きく歪まない様子には妙な嫌悪感をおぼえます. また,パッと読んだだけではかなり呆気ない感じの最後も, 『正常』ではない主人公が,日常に引き戻されていくようで, それでも,『正常』でないように映るのがなんとも苦いところ. ただ,雨に重ねた鬱屈感や,季節を感じさせるさりげない描写, 独特の言いまわしなど,著者らしさはところどころにあるものの, 正常と異常,しずかな狂気などは,目新しさに欠けて物足りません. あと,気になるのは家事や作業という場面での描写のこまかさ. 読みやすい文章で負担にはならないものの,やや冗長に感じます. また,年配女性の物言いが,みな同じようなのも引っかかりました. | ||||
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