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国銅
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国銅の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 21~40 2/3ページ
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人に勧められて読みました。主人公と心が重なり、涙なくしては読めませんでした。 私は観光ガイドをしています。大仏様も何度も見ていますが、その建立の裏にはたくさんの庶民の苦労が有った事、知っているつもりでしたが、リアルに感じる事が出来ました。 出来たものだけでなく、それを支えていた人々に心を向ける事が出来ます。原発の問題とも重なりました。 | ||||
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途中で読む事を止めるのが難しいくらい、引き込まれました。 「仏を造っているあなたが仏なのです」 考えさせらられます。 | ||||
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斑鳩の里に建立されることになった、盧遮那仏を巡る物語り。古代奈良時代の採銅、造仏を長門銅山と奈良、斑鳩の里を舞台に展開する物語りで、古代大仏開眼に纏わる職人国人の人生ドラマ。 | ||||
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聖武天皇の詔で大仏建立を計画。全国の銅山から集めた銅を用いて、大仏開眼法要に到る物語り。古代の風俗が物語の展開を通して知ることが出来る。 | ||||
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知人の好きな小説とのことですすめられました 見た感じ あまりおもしろくなさそうな予感で手をつけるのに時間がかかりましたが、 読み始めると 魅力的な物語です しかーし 主人公と関わる女人たちが言う言葉が・・ 男性に都合よすぎて 現実ではありえません やはり 男性が書いたのだな〜と思い知ります ファンタジーです そして とくに最後のほう 人が景気よく死にすぎです みんな殺しちゃうんかい〜 読後感が残念 しかし主人公の国人や登場人物は魅力的♪ さいきん日本の薬草に興味があるので 薬草やその効能がひんぱんに出てくるのも嬉しかったです♪ | ||||
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奈良の大仏を作り上げた人々の物語。といっても、いわゆる歴史上の人物が活躍するのではなく、鉱物としての銅鉱を掘り、製錬・精錬し、さらには実際に大仏の鋳造などにかかわった“無名”の人々の、仕事や生活を含めた哀歓を描いている。 興味深いのは、主人公の国人が“教養”を拠りどころにして、厳しい労働(苦役)などを乗り越えていくこと。現代と違い、識字者が現在と比べ極めて少ない時代にあって、国人は偶然から字を習い、覚え、書けるようになる。そういった知への欲求は、彼の仕事ぶりにも影響し、いわゆる上司から認められていく。しかもそれは、仕事に生かされるだけでなく、日々の過ごし方や他人への対応にも反映している。仕事に疲れた夜、詩(漢詩)を読み、砂に写し、意味を考えることで、“疲労”を解消させている国人は、力強く美しい。その姿は、労働と教養の間に深い関係を見出しにくい現代人に、何か示唆を与えてくれるような気がする(プリモ・レーヴィの強制収容所と『神曲』に関するエピソードを思い出した)。 また、当時の人々の中にあった、外国人や外国文化に対する柔軟な思考も興味深い。外国人や外国の文化であっても、自分たちより優れたものに対しては、それを認め、敬愛している。技術などを持って日本に来た外国人に対しても、偏見が極めて少ない。『万葉集』に見られる、“おおらかな”精神が、古代の日本を覆っていたのだろう。 もちろん、本書で描かれるように、当時の日本では、海賊や山賊も多く、今よりもはるかに危険ではあったろうし、食生活そのものも決して豊かとはいえないのだろうが、どこか現代人にない“伸びやかさ”を感じるのは私だけではないと思う。 | ||||
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週間ブックレビューで評判の良かった「水神」を読んで感動し、並んで評価の高かった「国銅」も読んでみた。 奈良の大仏を作るための銅を精錬する人足が、大仏造りにかり出され、作業に従事する苦難の生活を描いた歴史小説で、銅の精錬や大仏建立の様子が詳細に描かれており、今わかっている歴史資料を基に当時の過酷な勤務ぶりが見事に表現されている。上下各300ページに及ぶ長編ながら、夢中で読み進められた。「水神」にも劣らない感動の名作。 | ||||
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私にとっては小学校の修学旅行で1度見たことがあるだけの奈良の大仏にこんな背景があったのだと初めて知りました。当然まだ機械化されているわけではなく、何もかも人手で行われたものであり、大仏は当時の人々の信仰と命の結晶のようなものです。 それと同時に人の小さな力でもこつこつ続ければ5年10年のうちには大きな仕事がなしとげられるということも分かりました。長門の壁の大仏も実在するのなら見に行きたいと思います。 この著者の作品の中でも私の一番好きなものになりました。 | ||||
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ケン・フォレットの「大聖堂」は、イギリス十二世紀の物語だが、時代を遡ること約四百年前、天平の世の日本では、東大寺大仏建立のため日本各地から奈良の都に使役として人足たちが駆り出されていた。 キリスト教と仏教との違いはあるものの宗教を根幹としている物語の展開に何か似通った思いで読み進みました。 「国銅」の主人公の”国人”は、国家の命で使役として、長門の国の奈良登りで何年も苦役を強いられた後、都までにも行かされ、あらゆる階層の人達とめぐり合いながら人間修行とも思われる年月を経て、年季が明けた後、高僧にも勝る教養を身につけながらただの人足として故郷に帰り物語が終わります。 「大聖堂」の主人公”ジャック”との大きく違う最終章を感慨深く読み終わりました。 | ||||
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ご本人が医師で、ずっとそちら系統の話を書いてきた著者なので、私も読む前には相当ためらった。だが、読み始めたら一気だった。単純に、あの時代の銅を抽出するやり方、運び方、皆さん、専門家以外は知らないでしょう?読了した時、大仏に対する見方が多少なりとも変わると思う。製造過程の書き方も、本来なら専門的過ぎて嫌になってもおかしくないのに、読ませるだけの筆力がある。 ただ、最近、書店で「閉鎖病棟」がやたらと目につくが、あれと同じ雰囲気や、泣ける、癒し系の話を求める人は、やめておいた方が無難かも。主人公に感情移入できる人ほど、どっと疲れる。 | ||||
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これはすごいです。 小説はいろいろ読みますが(月に4.5冊は読んでいると思います)、この10年で、自分ではベストだと思います。 いっけん地味です。地味ですが、読了するころには、あなたを知的感動の世界へ、深く静かに連れて行かれていると思います。 それから、私は日ごろから「文字というのは、あんなただの記号でいろいろなことを伝えることが出来てすごいなあ」と思っていましたが、作者は文中で、僕の漠然として持っていた思いを見事に小説という形で表現しました。 これから読書の秋の季節。物事を深く考えながら読書をする。 下手すると(←適切な表現ではありませんが)マジで人生観変わります。 そのくらい僕は感動しました。 | ||||
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一介の労役夫が読み書きができたり、薬草の知識があるというのに不自然さを感じる人もいるかもしれませんが、物語は淡々と進んでいきます。だからこそこの物語にリアリティがあるのだと思います。主人公は奈良でひたすら働き、そして故郷に帰っていきます。語られるエピソードは救いがないように思われますが、それだからこそ、その当時の人々の物語として、きっとこんなこともあったかもしれないという読後感があるのだと思います。 | ||||
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文句なしに素晴らしい作品です! 老若男女問わず、たくさんの方に読んでいただきたい。 帚木さんの作品にはほぼハズレがなく、どれを読んでも面白いのですが 「国銅」はその中でも歴史ものとして一味違った魅力があります。 奈良の大仏さんを建設する話なんですが、誰でも一度は 「あんな昔によくあれだけ立派なものが作れたよなあ」と歴史の時間に驚いた経験があると思います。 そのオドロキの裏側を垣間見れるというか、史実を実に鮮やかに色づけしてくれてるというか。 胸がしめつけられるほどの苦しいエピソードや悲しい別れ、涙誘われるやりきれなさも随所に出てきますが、 決して不快にはなりません。 とにかく主人公が勤勉でマジメで実直で、でも嫌味ったらしくない、稀有な光を放っています。 歴史上の有名武将や剣士ばかり取り上げている大河ドラマで、ぜひこの作品をドラマ化してもらいたい。 素晴らしい。それしかいえないぐらい感動しますよ! | ||||
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石を切り出し、溶かして、棹銅をつくる。それを都に献上するが、どう使われるかは わからない。 そんな作業を繰り返す毎日の中で 仲間や友人と触れ合い、兄や友人との死別を経験しながら 青年・国人 は成長していく。 ある日、都の大仏造立に向かう。当時の旅は、生きて都に行き着けるか、ましてや帰れるかもわからない。そんな不安を胸に 仲間と旅立つ。旅の途中で仲間を失う。そんな旅の様子が 淡々と語られていく。 この物語に英雄はでてこない。 自分の運命や役割をしっかりと受け止めて 黙々とできることをやりながら成長していく青年の姿があるだけ。 静かに、静かに物語りは進む。 | ||||
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苦役の中で人として生きていくために、「人との出会い」がいかに大切なものであるか、「人の生きがい」とは何か・・・多くの出会いと別れを描きながら、物語は「自然」に流れてゆく。大仏造りの材料となる「銅」はどのようにつくられるか?大仏はどのように造られるのか?奈良時代の「旅」とは?人々の「食べ物」とは?薬草とは?病気とは?障害とは?・・・時代考証というおおげさな言葉は必要ないが、当時の人々の生きる姿がありのままに描かれており、興味をそそられる。まもなく平城京遷都1300年を迎えるが、この物語をヒントに「奈良時代の健康と食」などという歴史体験ツアーが企画されることを期待したい。 | ||||
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「人は死んでもほかの誰かの心のなかで生き続ける」という考えはあまり好きではなかったが、本書を読み終えて、いくばくかの真理が含まれているかもしれないと思うようになった。 奈良の大仏造りに従事する人足、国人(くにと)の出会いと別れを繊細な筆致で描いた作品。緻密な構成と情感豊かな表現力は、雰囲気だけで浅薄なきれいごとを並べるだけの流行小説作家とは一線を画している。 おそらく膨大な資料を下敷きにしているのだろうが、帚木氏の力量はそれらを巧みに文学として示し、読んでいて倦むことがない。素晴らしい。 国人は多くの人々と出会い、その魂を受け継ぎ、過酷な生を懸命に生き抜く。決して人生に絶望しない。悩み、苦しみ、字を学び、詩を読み、病者を助け、同胞を慰撫し、女を愛す。人間の生はこうあらなければならないと思った。 | ||||
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この小説を読んだのがきっかけで、修学旅行以来15年ぶりに奈良の大仏を見に行ってしまいました。小説自体はややご都合主義的な部分も感じましたが、当時の賦役に従事した人々の生活と苦労はひしひしと伝わってきて一気に読めました。 | ||||
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1200年以上も前、あの巨大な仏像を人の力だけで作り上げる。その労働がどんなに過酷だったことか!また、たとえ無事に労役を終えたとしても、国元にもどれる保障はどこにもない。国を離れて労役に就くということは、もう生きて国元に帰ることができないかもしれないということなのだ。何百人、何千人の男たちが作り上げた仏像。その体内には、男たちのさまざまな思いが、今も渦巻いているような気がする。巨大な仏像を、人々はどんな思いで見つめていたのだろうか?そこに見えるのは、悲しげな顔の人たちばかりに思える。 | ||||
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本書はNHKの某テレビ番組と違います。希望の星なんかありません。ただただ、苦役に耐える人足達の物語。けれど、そんな中にも救いはある。男達がいちいち立ち上がってヒーローにならなくても、喜びや感動はあるものです。 奈良時代の一市民にスポットをあて、不条理な苦役を通して考えること、愛することの喜びと悲しみを描く感動の歴史巨編。 | ||||
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この時代に生きていた人々が何を食べ、何を着て、また何を考えて生きていたのかがその息遣いと共に伝わってくるような名作です。この時代の、庶民、それも底辺に近いところで生きていた人々をこの様に書いた本は始めて読みました。大仏さまは本当に、屋根がないところで、遥か彼方をじっと見据えて座っていらっしゃるほうが仏の心にかなっていたのかもしれません。奈良へもう一度行きたい、大仏さまにお会いしたいと思っています。きっと、今までにない感動が得られると思います。生きていく力をこの本から頂きました。 | ||||
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