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(短編集)
第三の時効
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第三の時効の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全190件 181~190 10/10ページ
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連作短編警察もの。そのどれもが上手い。一言一句にも無駄のない凝縮された文体。巧妙に張りめぐらされた伏線。二転三転する真相。どれもが読者の期待を裏切ることはない作品群。横山秀夫の才能に嫉妬する直木賞作家連中の怨嗟などを一蹴する傑作である。ただ、「モノクロームの反転」という題はネタバレしていて良くない。「タイムカプセル」とつけるべきか。 | ||||
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県警の捜査一課長と三つの班の班長のキャラクターを上手く書き分け、さらに脇役それぞれにも奥行き深い造形を与えて、すんばらしい短篇連作になった。以前の「陰の季節」や「動機」あたりは、全体に受ける印象が暗く、(タイトルも関係してるか…?)地味なイメージだった。もちろん、捜査部門でない警察官を主人公にしていたことも関係しているだろう。その作者が変ってきたのがご存知・直木賞落選の「半落ち」である。各章ごとに主人公が違うという手法は初期作品と近いが、明らかに犯罪捜査を本線において全体が語られている。もう一つ。「顔」。テレビ化されたことでクローズアップされているが、北上次郎などは深みがなく物足りないと評する作品である。いわゆる似顔絵捜査の婦警を主人公に据えた連䡊??でここにも横山式の手法が駆使されているのだが、何よりも主人公が女性ということで明るく、前向きな印象のある作品となった。この前向き感が「第三の時効」にもあるといったら言い過ぎだろうか。特に「ペルソナの微笑」に出てくる落研出身でワケありの若い刑事に使わせる「イマ」の言葉など。単なる通好みの横山ワールドを越えて、広がりが出てきたと思えるのだが。真保裕一がさえない公務員を主人公に書き続けた上でものした超傑作「奪取」のように、こんどは横山秀夫の犯罪小説が読みたいと思うのは、僕だけだろうか。 | ||||
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F県警の捜査第1課、朽木、楠見、村瀬の3人の班長、彼らは、「執念」「職人」「プロ根性」より「情念」「呪詛」「怨嗟」が似合い、事件を食って生きてきた強者刑事達である。彼らの事件を描く連作。現金集配車の強盗事件を扱った『沈黙のアリバイ』、タクシー運転手の殺害事件を扱った『第三の時効』、主婦殺し、証券マン殺し、調理師殺しを扱った『囚人のジレンマ』、殺人死体遺棄事件を扱った『秘密の抜け穴』、青酸カリ殺人事件を扱った『ペルソナの微笑』、一家3人殺しを扱った『モノクロームの反転』3人の刑事のキャラに似てどれもこれも一筋縄で終わらないストーリー展開に脱帽、濃度の濃い作品達 | ||||
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色んな人間関係が味わえます。おもしろい!捜査一課の一係、二係、課長、三係、と順番にスポットが当たっていき、出尽くしたかと思ったら今度は合わせ技だったり・・・。やたらライバル心をむき出しにしてると思ったら、人情味のあることをやったりするから、ぐいぐい引き込まれます。読み終わる頃には、捜査一課に愛着が沸くこと間違いなし!刑事と新聞記者とのやりとりが特に面白かった。今まで読んだ刑事物にはそういうシーンはなかったので新鮮だった。後で、作者がかつて記者だったと知って納得。 | ||||
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どちらかといえば長編が好みなので、大きな期待はしていなかったのだが、各編の完成度の高さに驚いた。謎解きのプロセスや意外な結末といった構成要素は高いレベルにあり、本格推理小説の醍醐味を堪能できる。加えて、個性的な刑事を競合させるキャラクター演出の妙、短編ならではのスピーディーで無駄のない展開はスリリングで、どれも凝縮された読み応えのあるタイトルである。匂い立つような男根集団の群像劇に効かせた浪花節は、著者の『半落ち』とも共通する。ノワールでもサイコサスペンスでもない、オーソドックスで上質の警察ミステリである。 | ||||
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すごい迫力だ!読んでよかった。 捜査官たちの行動、会話、ライバル意識どれもが凄すぎて、彼らの世界に圧倒されました。 中にはそんなのあり?これで落ちるの?というのもありましたが、それすらも納得させてしまう彼らのパワー。強引なだけでなく、時に優しく、時にあっと驚く推理を展開したり、それぞれの捜査官のキャラが際立っていて、その存在感をずしりと感じました。 私は「半落ち」よりもこちらの方がずっと面白いと思います。できれば彼らの続編を是非読みたいです。 | ||||
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最近、人気急上昇の横山秀夫だが今回の作品もぐんぐんと読者を引き込んでくれます。3つの捜査班が軸となってストーリーが展開されるが、これらがそれぞれに重なり合って警察機構でのドラマを展開させる。今回の作品も例外ではないが、横山秀夫の作品にはちょっとキレ気味の警官が登場する。しかし、必ずその底辺には正義に対する真摯な想いが横たわっていて非常にさわやかな読後感を与えてくれます。今年は横山秀夫の新刊がたくさん読めるらしく、とても次回作が楽しみな作家です。 | ||||
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警察官の目的「容疑者を捕らえる」目的のためには手段を選ばず、容疑者を取り巻く家族さえ仲間の警官さえ利用する男。罪を犯した者は絶対に許さない男。捜査にも妥協は許さない。いくら容疑者を捕らえるといえども犠牲者を出すのもプライバシーを侵害するのも許せない若い刑事。時効成立の瀬戸際、刑事達のとる行動は?目的が明確なので読者もすぐに内容にとけ込めます。あなたもまるで捜査1課の一人に・・・・。 | ||||
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作者の作品は主に警務部(会社で言えばの総務みたいなところ?)で働く警察官を主人公とした人間ドラマを手がけているんですが、今回は正真正銘の刑事物です。 F県警刑事部第一捜査課の個性的な刑事達による謎解きもさることながら、横山氏特有の「極上人間ドラマ」も楽しめるという贅沢な短編連作集です。 表題作「第三の時効」ですが、時効には通常の時効(第一の時効)と、海外逃亡期間を延長する「第二の時効」があります。もし、「第二の時効」のことを犯人が知らなければ・・・。息を潜めて待ち伏せをする冷酷非道の楠見刑事が仕掛ける「罠」とは? | ||||
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横山秀夫の以前の作品にも顔をだすF県警物の短編集。無駄のないプロット、事件を追う手さばきと描写は読み所であろう。常に読者を裏切らない一定の完成度をキープしているが、そろそろまんねり気味の感じが。。。。。今回のテーマはどうも「落ち」のようで、作品ごとにの途中々で気に なる箇所が多かった。「半○○」を読んでこの作品を読んでしまうとどうも消化不良を起こしてしまうかもしれない? | ||||
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