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(短編集)
第三の時効
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第三の時効の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全190件 101~120 6/10ページ
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横山秀夫お得意の警察物の短編小説。短編といっても舞台や登場人物は一緒であり、オムニバス形式で事件ごとに話が進む。 ほぼ無敗を誇る、F県警の捜査一課強行犯係の1〜3班のお話。1班班長「青鬼」の朽木、2班班長「冷血」楠見、3班班長「天才型」の村瀬。それぞれ魅力があるが、個性的であり、一癖も二癖もある人物ばかり(朽木の「青鬼」は、情もあるからなのかなぁ)。プライドと意地がぶつかり合いながらも、事件を解決していく。特にお気に入りは、「ペルソナの微笑み」。取調べ室の会話が妙でおかしい。 私的には横山秀夫は「クライマーズ・ハイ」が最高傑作。今回の作品もこれは越えなかったが、重く、男臭い作風は、読み応えあり。 舞台や登場人物がせっかく一緒なのに、話自体はほんとに分断されている。根に一本の事件があって、最後に解決する、といった展開がないのが残念。伏線を張っておいて、最後にドーンと、というのがあったらもっと面白かっただろうなぁ。 | ||||
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F県警の「3つの強行班」のそれぞれが扱う事件毎に短編が構成される。 全編にわたり、この3班間での「手柄争い」「出し抜き」「縄張り意識」など 大の大人が、まさか警察がと思うような、ドロドロした人間の性や欲が露出する。 いや、大人だろうが、いい歳した男だろうが、警察だろうが、こういうのは必ず存在するのだ。 だからリアリティや共感を与えれているのだろう。 でも、どんなに普段ドロドロしていても、根本には仕事に対する矜持、悪を憎む思い、 刑事の自尊心がある。 仕事の本懐だけは忘れないようにしようと、意を新たにした。 | ||||
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ケレン味たっぷりで、味付けが濃すぎて、必要以上にエンターテイメントエンターテイメント(?)しすぎていて……変な例えかもしれませんが、なんか……「キャプテン翼みたいだな ('д`;)」 って思いました(笑)。 もうちょっとリアルな内容のものを予想していたので……興ざめ…というか肩透かしをくらったような感じです。 | ||||
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松本清張賞の受賞者でもあるし、清張と同じく新聞社で勤めていた経験もあり、やはり清張と同じく作家としてはあまり早いデビューではなかった。横山秀夫の作品を読んでいると、推理小説の巨匠であった松本清張の影がちらつく。宮部みゆきの初期のころの短篇もちよっと清張っぽいのがいくつかあるが、横山秀夫の場合は緊張感あふれる文体、登場人物を動かすサスペンスフルな動機(清張は社会的な地位にある人の弱みというのが多いが)など、清張を小説の師としているようだ。というか、清張の良い部分を現代に持ちこみたいのかも。横山秀夫は清張の初期短篇がそうであったように、人間の心理から繰り出されるサスペンス、ちょっと意表をついた渋いストーリーなどが圧倒的にうまく、ストーリーの着眼点がよいためにとにかくページをめくらせるのだ。 一番好きなのは「第三の時効」。発端は清張の名作短篇「張り込み」を思わせる。しかし、「張り込み」よりも格段にエンターテイメントとしてはおもしろい。最後のどんでん返しもさることながら、登場人物の造形がおもしろく、ストーリーがとにかくよく練られている。そして、短篇なのに濃密されている深い物語で、大人が楽しめる内容。清張のいい部分をそのままに(サスペンス、短篇らしいアイデア、男たちの心理)、弱かった部分を強化した(練られたストーリー、本格的趣向の盛り込み、さわやか感)。現代によみがえった清張。清張の正統なる後継者。このままどんどんと書いてください。これからをまだまだ期待できる作家です! | ||||
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やや難しい文体なので、多少読みにくいところがあったのですが、 とてもいい内容だったと思います。 謎が深まっていき、物語に引き込まれたとたんに、急に真相がわかる。 急展開とはいっても、衝撃的な後読感を得られるラストの連続。 すばらしいです。 特に表題作の『第三の時効』がすごい。 法律の網をくぐり抜けてしまうという斬新な構想。ここには驚きを隠せませんでした。 横山作品は何が起こるか予想もできません。 | ||||
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初めての利用で不安がありましたが、現物をみると新品同様でした。このお店は大変信頼できます。又利用いたします。 | ||||
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横山作品に初めて触れたのが「第三の時効」でした。 いぶし銀の文章(変な表現ですが)で ぐいぐい読ませられて 一気に読み終えた記憶があります。 「第三の時効」は、 最後のどんでん返しにガツーンと衝撃を受けました。 この読後の爽快感がやめられず、 これ以降、横山作品を探しまくって 読みあさりました。 でもこの方、遅筆なのか、 あまり新作がすぐ出ませんよね。 | ||||
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保育園のとき、先生に 「大人になったら何になりたいですか?」 って聞かれたときは、 「おまわりさん」 と答えてました。 そんなことを思い出してしまうほど、 すばらしくかっこいい刑事が出てきます。 朽木も楠見も村瀬も好きだけど、 小さいときの事件をきっかけに「笑顔」の仮面をかぶった矢代に共感を覚えました。 わかるなぁって。 共感してしまうのは、 横山秀夫が人間を描くのが上手いってことなんだろう。 | ||||
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1篇1篇は長くありませんが、中身はしっかり詰まっています。 とにかく各キャラクターが魅力で、もっともっとこのシリーズを読みたい!と思いました。 F県警を舞台に強行犯捜査一係、通称、一班、二班、三班・・・個性的な班長達を中心に様々なドラマが展開されます。 自信をもって人に薦められる作品です! | ||||
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それぞれが濃くかなり面白いです。刑事皆それぞれの個性が際立っており、素晴らしい作品! | ||||
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テレビドラマが原作をより肉厚にして 良品に仕上げている感が期待できるのは 横山氏の警察シリーズと池波正太郎氏の鬼平犯科帳だと思います。 「密室の抜け穴」「ペルソナの微笑」「モノクロームの反転」は ドラマを見て読むといっそう臨場感があります。 ただ「第三の時効」は原作の方がドキドキですね。 「沈黙のアリバイ」は原作は勿論、ドラマも秀逸だと思います。 朽木の苦悩を段田安則が好演してます。 北村一輝演じる湯本もイイですよ! | ||||
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横山秀雄のミステリは、その切り口が、一ひねりも二ひねりも効いているのが特徴だ。通常のミステリであれば、主人公は、探偵や刑事と相場が決まっているのだが、この人の場合は、あるときは警察の管理部門の人であったり、似顔絵婦警や検視官であったり、また、あるときは新聞記者や市井の人たちであったりと、どこからでも切れるというだけでなく、どこから切っても、ハイレベルなミステリを書ける人なのだ。それだけにとどまらず、紙数の限られた短編でありながら、しっかりと人間も描けているというのが、この人の真骨頂であり、凄いところだと思う。 本書は、そんな横山秀雄の唯一の刑事物短編集なのだが、横山秀雄の作品ともなると、さすがに、単なる犯人探しだけの底の浅い刑事物では終わっていない。本書の解説者、池上冬樹が、本書を、並み居る横山秀雄作品のベスト1と激賞しているのだが、私も、本書は、彼の短編集の中でもトップレベルにあり、人気作、「クライマーズ・ハイ」や「動機」よりも、出来は上だと思っている。 本書は、F県警捜査第一課の朽木、楠見、村瀬の3人の班長が主人公の物語なのだが、彼らの人物設定がしっかりと作られており、冒頭の「沈黙のアリバイ」では「笑わない朽木」の、2作目の「第三の時効」では「冷血な楠見」の、それぞれの原点となるある出来事が語られており、一級品のミステリに、さらに深い厚みが加わっている。特に、後者では、「第三の時効」の戦慄すべきからくりにも、唸らせられる。 「ペルソナの微笑」も、凄いミステリだ。8歳のときに、見知らぬ中年男に騙されて、父親を青酸カリ中毒で死なせてしまった青年と、幼いときに同じような経験をした矢代刑事。この2人の対比が、実に上手いのだ。物語のそこここで「偽りの微笑」を振り撒く矢代の心の内が読者の胸を打つ。こうした伏線の果ての驚愕のクライマックスは、もう、凄い!上手い!と驚嘆するしかない。 | ||||
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事件やトリックの内容だけでなく、 登場人物の特色が色濃く出ている。 主人公だけでなく脇役にも十分な背景があり、 それらが絡み合ってかつスピーディな展開。 横山秀夫、ハマりました。 | ||||
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男(刑事)達の汗やアドレナリンがにおい立つ文章が、この作品の最大の魅力かも知れません。 おそらく、良い小説というのは、ただ文章を読むだけで映像が浮かび、音の聞こえるようなものではないかと思うのですが、それ以上に素晴らしい小説は「におい」が伴うのではないかと思います。それほどまでに生々しくリアルな刑事達によって、しかしちゃんとドラマチックな展開で事件は解明されていきます。 謎の解明部分もとても面白く、引き込まれます。表題作以外のお話も外れなく面白いです。一つの事件に対して「主役」となる刑事がおり、それぞれ魅力的な個性を持ちつつもしっかりと感情移入させられるので非常に読みやすいです。 短編一つ一つの短さもちょうど読みやすく、かつ、一つのお話にとって過不足ない分量で綺麗にまとまっており、横山秀夫さんの力量恐るべし、と思いました。 | ||||
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短編集なのでとても読みやすいです。警察の泥くささみたいなものが良く出ています。ドラマにもなっていましたよね。 | ||||
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こんな面白い小説は今まで読んだことがありません。 短編集なので、とてもテンポ良く読めます。私は一日で全て読んでしまいました。 中でも『第三の時効』という話が一番ですね。生々しい心理戦に手に汗握りました。 警察小説の最高峰であることは間違いないので、ぜひ一読することをオススメします。 早く続編が読みたいです。 そして作者の他の作品も読んでみたいと思います。 | ||||
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この本にレビューなど必要ない。 とにかく読んでみてほしい。 この本に満足できない人に薦められる本など、この世の中には存在しない。 | ||||
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素晴らしかった!! …の一言につきます。 全6編から成る連作集ですが、登場人物が少しずつかぶっていて、2作目3作目と読みすすめていくうちに「あ、この主人公そういえば前にちらっと出てきていた!」と気付くことが何度かありました。話自体は全く独立したものですが、そのどれもが読み応えがあって大変面白いです。キャラクターの造詣、先の読めない展開。そして何と言っても男たちの熱い生き様…登場人物全てに「血が通っている」とでも言えばいいでしょうか…。警察内部の人間関係という、一般人からは分かりにくい世界を描いているにも関わらず、難しさやとっつきにくさなどは微塵もなく、すらすらと読みやすいのも魅力的だと思います。 一班の朽木、二班の楠見、三班の村瀬…特にこの3名のキャラクターは強烈で(かと言って現実離れしているわけではなく実在しそうなリアルな感じで)、彼らのシリーズの続きをぜひ…と思ってしまいます(実際に彼らのシリーズの続きが出ているそうで、今から楽しみです) 全ての作品が面白いですが、やはり表題作の「第三の事項」が特にオススメ。自分もその場に立ち会っているかのような臨場感を味わえて息が詰まりそうでした。「囚人のジレンマ」「ペルソナの微笑」も印象的(特にラストが…)。 横山秀夫さんの作品は題名がいつもシンプルかつカッコ良くて、しかもちゃ〜んと深い意味があるのが素晴らしいですね。この本で一気にファンになってしまったので、これから「動機」「陰の季節」「半落ち」「震度0」など、どんどん読んでいきたいなぁと思いました。 | ||||
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時効が過ぎたにも関らず、被害者宅で息を潜めて犯人からの電話を待つ強行犯の刑事達。 犯人は一時海外に渡航しており、真の時効は7日後。それまでに犯人は、思いを寄せていた 被害者の妻に電話をしてくるのか、それとも真の時効を知って、その日が過ぎるのを 待つのか。しかし、そこには戦慄の罠が…。(「第三の時効」) F県警捜査第1課強行犯係の刑事達が手がける難事件を通して、捜査にかける執念、 激しい功名心、ライバルへの敵愾心等を見事に描き出す、全6篇の連作短編集。 個人的には「第三の時効」、「密室の抜け穴」、「沈黙のアリバイ」がお薦め。 ことに表題作「第三の時効」には衝撃を受けた。リアルに考えればあり得ないケーでは あるが、さすが元社会部記者上がりだけあって、著者は良く司法や警察を良く 知っているし、良く調べているなあと感心した。 氏は刑事達の暗闘や苦悩を通して、警察組織(の暗部)を実にリアルに巧みに描いている。 本作では、「動機」ではやや弱いと感じたミステリーの核の部分も良く出来ており、 また、刑事達の造型も素晴らしく、これほど硬質で読ませる警察小説は、 高村薫の一連の刑事もの(「マークスの山」「地を這う虫」「照柿」など)以来と思った。 それにしても、F県警強行犯の刑事達、殊に班長(警部クラス)達は個性的で実に面白い キャラクター揃いで続編が楽しみ。とりわけ二班の楠見班(長)がどうなっていくか、 興味が尽きない。 | ||||
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横山秀夫の作品はいくつか読んだが、やはり最高傑作は「クライマーズ・ハイ」だと 思う。本作品は個性的なキャラクター設定にスリリングな話の展開と一読して 面白いが、手元に残しておきたいという文学の風格がないので減点。「クライマーズ・ハイ」 には文学の醍醐味がある。 | ||||
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