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(短編集)
第三の時効
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第三の時効の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全190件 81~100 5/10ページ
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期待して読みましたが残念な作品でした。 以下、内容に踏み込んで書きますのでこれから読まれる方は読まない方が良いと思います。。 ・「沈黙のアリバイ」について 絶対やった被疑者を有罪に持ち込めない刑事達の苦悩が描かれていますが、冷静に読むと絶対やったと確信できるだけの状況ではなく、本来なら刑事にも葛藤がなくてはおかしい。 読者は作品の始めのほうで犯行の一部始終を読んでいるので、被疑者が犯人なのは絶対認識として読み進みますが、刑事はそんな一部始終を見ているわけでもなく決定打に欠ける自供と証拠では、似ている別人が犯行に関わった可能性も否定出来ないはず。 取調室で狡猾な被疑者と刑事の立場が逆転する所が物語の山場かと思いますが、この程度の被疑者の言動で逆転するとは到底思えず、ただ上司に報告すればいいだけの話。ところが刑事は震え上がって辞表まで出す。理解不能。 ・「第三の時効」について 逮捕より先に起訴することで時効を延ばし供述を得るというありえない捜査手法。 検察に根回しをして判事の弱みを握って不可能を可能にしたらしい。 事件よりこっちの方が問題。 時効を過ぎたからといって必ずしも事実を喋るとは限らないし、そもそも既に検察が起訴しているという事は時効前に十分な証拠がそろっているはずでもある。 被疑者が在宅しているのに検察の取り調べも弁解の機会もなく起訴され、起訴後の連絡もなければ報道もなし。 あまりにひどい。 警察・検察・裁判官まで楠見が動かせるなら確かにどうとでもなるだろうが、もうこれは民主主義を無視した別世界のトンデモ話。 これで良しとするならば第四の時効など何でもいくらでも出来てしまう。 面白ければ良いと言う人も居るだろうが本当にそれで面白いのか疑問である。 時効の題材は多くの作家が頭を捻ってきた問題であり、それをこんな形で跳び越えてしまっては他の作家に対しても失礼だと思う。 現実離れした刑事小説にも面白いものはたくさんある。 しかし本作品はリアルに捜査過程や警察組織を描く作風であると同時に、物語の構成も刑事システムの盲点をそのクライマックスに持ってきていて、この部分の法律や刑事事件の流れが正確でないと成立しません。 そうでなければ何でも出来てしまう。どんな大逆転でも出来てしまう。 それ以外の人間ドラマの部分が面白いかと言えばそんなことはなく、 (こんな人間いない、こんな風に普通は考えない、この情報量ではここまで言えない。)という感想の連続。 他にもツッコミたくなる場面が数多く、私に言わせればトンデモ本の世界です。 | ||||
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登場する、刑事たちの個性のぶつかり合い。推理小説としての面白さも有るが、人物描写が、著者はじつに旨い、それが、人気の秘密だろう。 | ||||
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いやあ、横山秀夫は面白い! 世間的には御巣鷹山墜落事故を題材とした『クライマーズ・ハイ』、直木賞落選で物議を醸した『半落ち』が有名だが、 それだけの作家ではないことがよく分る一品。警察小説に新機軸を打ち出した『陰の季節』に始まるD県警シリーズが警務部など、 管理部で働く署員を中心とした変格物であったのに対し、本作は捜査1課を舞台にした本格派。 個性あり過ぎの3班長が反目し合いながらも、猟犬さながら一直線に犯人を追いつめる。公安上がりの二係班長だけが最後まで正体不明。 これからはD県だけでなくF県からも目が離せない。 | ||||
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昔はよく小説を読んでいたんですが、年齢と共に視力低下になり小説から離れていましたが、久々に書店で小説コーナーに立ち寄り、面白そうなタイトルに惹かれ「第三の時効」を購入。 最初は『ちょっとクセがあるな』なんて感じながら読んでいましたが、それは読み続けていて判った「キャラの濃さ」であって、各話で登場する濃ぃいキャラ達が上手く絡まって、読んでいて映像がちゃんと浮かんで来た小説に久々に出会い、一気に読んでしまいました。 …警察小説の場合、専門用語や内部情報をバシバシ使って「俺は知ってるぜ」丸出しな作家が多く、読んでも字を追っているだけでしたが、ここまで面白い警察小説は珍しいのでは? 変にゴチャゴチャとは作り込まれていなく、各話も良い感じで飽きなく読める範囲でした。 私には長編ではなく、こんな感じでスパッと読める小説が好きです。 | ||||
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どの事件も意外な結末で面白かった。 ただ出てくる刑事が曲者揃いでどうも人間的に好きになれそうもないので 星4個にしようか迷ったが3個にした。 | ||||
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3人の刑事が繰り広げるライバルとしての戦い。でもお互いに尊敬しているところもある。 また、毎回「えっ」てさせられる展開!ハマりました。ぜひぜひ読んでもらいたい作品です。 | ||||
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週間文春2003年 国内部門6位 このミス2004年 国内編4位 第一短編集『陰の季節』の主役は警察組織の中の管理部門に属している警察官だったが、本短編集では事件を捜査する刑事が描かれている。警察小説の本来からすれば正当派ということになるのだけど、やっぱり横山秀夫さんは一味違う。事件の展開とともに、刑事たちの組織の中での生きざまがつづられていくのだ。きれい事だけで終わらないリアリティがある。 主役はF県警の強行捜査班という選り抜きの刑事たち。事件をめぐって、刑事たちの生き馬の目を抜くような熱いつばぜり合いが展開されていく。強行捜査班の捜査係に序列があるという設定で、焦りや苛立ち、嫉妬といった感情がストレートに伝わってくる。そういう中にも、凛とした男の矜持を垣間見せてくれるシーンがあって、ぐっときてしまう。 ■第三の時効 殺人事件の時効を目前にして、被害者家族の周辺の張り込みを続ける捜査二係(ニ班)の刑事たち。被害者家族の娘は、殺人犯 竹内の子供なのだ。竹内は、彼の海外渡航を差し引いた第二の時効期間中に、被害者家族と接触するかもしれない。だが、この目算は崩れ第二時効は完成してしまう。時効成立とともに鳴り響く電話。その時、楠見正俊班長のとった行動は ・・・ 外道呼ばわりされてしまう元公安の刑事 楠見の冷徹さが印象的である。人情派の刑事 森との棘のある絡みも面白い。意外な結末が用意されていて、これぞミステリという作品だ。 その他、沈黙のアリバイ/囚人のジレンマ/密室の抜け穴/ペルソナの微笑/モノクロームの反転 が収録されている。 | ||||
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横山秀夫は長編もいいけど短編もいい!! いや短編の方が更にいいw 本当にこの作家の巧さには舌を巻く 外れがない!いや、一話目はあまりこなかったが、 それ以外は素晴らしかった! 表題の『第三の時効』も素晴らしかったが、 個人的には、『ペルソナの微笑』のラストが余韻があって好きです!! 『密室の抜け穴』や『囚人のジレンマ』も題名とリンクしていて 読んでて唸りましたww 素晴らしいです!! | ||||
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正直、大したミステリ読者ではないが…これはスゴイ!と思った。どれも短〜中篇作品であるが、粒揃いすぎ。ハズレを挙げるのが難しいくらいの出来である。警察小説という体裁をとりながら、どれも実にいい意味で裏切られ、ホント何度も唸らされた。著者の他の作品も幾つか読んだが、個人的にはこれを超えるものにはまだお会いしていない。ミステリというより実録モノ(ではないが)みたい。素晴らしい! | ||||
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ドンデン返しがうまい。 文章も、無駄にだらだらとしておらず、キャラクターの感情が生きている。 特に、障害者の子供をもった母親の疲れきった心情が、とても印象深かった。 | ||||
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F県警捜査第一課を舞台とした警察小説短編集。普段ミステリー物は読まず、長編小説とかノンフィクションが好きな僕だけど、結構楽しめた。 短編小説だからこそなのだろうが、一つ一つのストーリーの構成がしっかりしていて、文章の凝縮度が高い。それに、登場する刑事たちの個性が際立って印象的である。 僕にとっては、 (実際のところは分からないが)警察の現場での捜査の実態を垣間見るとともに、警察組織というものがとても縦割りで、その内部においても優劣意識、抗争心が強いものであることを学んだことが特に面白かった。本物の警察官はこの小説を読んでどう思うのでしょうね。 | ||||
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はじめて横山秀夫さんを読んだのですが、ニューウェーブを感じました。読んだらすごくおもしろい。謎がある。悲劇がある。 個人的には悲劇的な部分の話を詳しくは書かかない、お涙頂戴にしない、点も好きです。そして物語のパズルがはまる瞬間は、誰もが、心の中で「あっ」と思うでしょう! 短編集だが、さすが評価が高いだけあって、手抜きなしでした。短編は折れ線グラフのように気持ちの中でよかった、いまいちなどのランク付けをしてしまうのですが、表題作をはじめすべてよみごたえがありました。人間ごともっていかれそうなダークな刑事ドラマと謎が絶好に絡み合う、第三の時効!!おススメです。 | ||||
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『半落ち』などで有名な横山秀夫のF県警シリーズ第一弾。 F県警捜査一課、強行班の一係から三係。彼らは各班長の独特な性格もあり、互いにライバル視をして、鎬を削っていた。笑わない刑事、一係の班長・朽木。公安上がりの冷徹な二班の班長・楠見。そして、叩き上げの三班班長・村瀬。様々な事件が起こり、それぞれの特徴を活かした捜査が進み、そして解決していく……。 とにかく人物造形が素晴らしいという一言に尽きます。 キャラクターではなくて、あくもまでも「人物」。 そして、その人物が活かされる舞台と物語。 朽木の思いが痛い「沈黙のアリバイ」。 楠見の冷徹ぶりが光る「第三の時効」と「囚人のジレンマ」。 村瀬が活躍する「密室の抜け穴」。 一刑事・矢代を描いた「ペルソナの微笑」。 そして、村瀬と朽木が交錯する「モノクロームの反転」。 どれもこの人物だからこそ生まれた物語、といった感じで、ぴったり感が抜群。そして何より、迫力に満ちています。 気になったのはF県警とわざわざぼかしているところと上手すぎるきらいがあるところでしょうか。 特にぼかしに関しては何か名前を付けたほうがよりリアルなのになぁと感じました。 とはいえ、ケチがつけられるのはそれぐらい。 面白い作品であることは間違いありません。 | ||||
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警察小説6編を収録した短編集です。 一話の分量は60ページほどで、合計は419ページ、全体の所要は4時間程度でしょうか。 F県警刑事部捜査一課のもとで起こる事件6件が、短編らしく早いテンポで展開します。 内容ですが、「第三の時効」「沈黙のアリバイ」など、トリックを売りにした 推理小説のようなタイトルがついていますが、実際はトリックはそれほど複雑ではないです。 むしろ、刑事の複雑な心理を精緻に描写した表現が多いです。 その意味ではサスペンスに近いかもしれません。 推理小説ではなく、警察小説という独特なジャンルで呼ばれるのも頷けます。 ミステリー・サスペンスが好きな方にはおすすめですが、 本格的なものが読みたい方には物足りないかもしれません。 | ||||
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警察小説の連作集。 読み物、というよりはTVドラマのような話なので エンターテイメントとして面白い、です。 ドラマチックな男達が満載。 こういうアツイ男はいるだろうけど、 こんなにロマンチシズムな男ばかりが集まる職場があるだろうか (笑) 表題の「第三の時効」もいいけど、 「ペルソナの微笑」が少し異色な感じがして良かったです。 | ||||
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F県警の3班の活躍を6編の短編で描いています。 緻密で重厚な描写に圧倒され、とにかくすごい。 3つの班の個性と角度を変えた事件の切り口が、さらに深みを増し、 警察内部の様子もリアリティに溢れ、奥行きが広がっています。 事件の解明も決して派手ではないが、十分に納得させます。 警察小説を代表する1作。 絶賛する人が多いのがうなずけます。 | ||||
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こんなに面白い短編集を読んだことは未だかつて無い。 もう既に何年も前に読んだので、こまかいディテールまで覚えていないが、表題作を 始め、すべての作品がきれいで見事な落ちで感服したことを覚えている。 同じく警察小説で有名な佐々木譲さん(私はこの方も好きなのだが)の短編集と比較 しても、その落ちの見事さは際立つ。 また、主役を務める三つの班の班長たちの個性も際立ち、魅力的である。 私はどちらかというと長編が好きなのだが、横山秀夫に関してはその本領は短編に よって発揮されるのではないかと思う。 初めて横山秀夫を読むという人には、迷わずこの「第三の時効」をお奨めしたい。 | ||||
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どの作品もリアリティに溢れ、大変すばらしかったです。 匂いたつような男臭さがあります。 | ||||
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横山秀夫の小説は初めて読みましたが、面白いです。刑事と新聞記者との会話もいいし、ストーリーが凝ってますね。読んでいて、ぐいぐい物語に引きこまれていった。ラストも素晴らしく、読後感が良かった。 | ||||
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警察小説の醍醐味とも言うべき一冊。とにかく、面白いの一言に尽きる。短編集なのに、登場人物達が交差していて、どの話もとっかかりから感情移入できる様が巧い!F県警捜査第1課、強行犯係、警察の精鋭部隊とも言うべき面々。●第1班班長 朽木決して笑わない男。通称「青鬼」●第2班班長 楠見公安上がりの、冷徹な男。●第3班班長 村瀬動物的な勘で、ホシを追い詰めて行く。この3人の個性の描き方が、実に面白い。男達の汗臭いせめぎ合いが手に取るように伝わってくる。そして、その班を纏める立場である田畑課長の苦悩もちゃんと描かれている。6つの話の中で、各自主役が交代していく。記者との駆け引きや、事件の振り分け、手がかりを追って犯人を突き止め、落として行く様。全てが泥臭く、人間臭い。そこにセンチメンタリズムは存在せず「捕まえてやる」という信念のみ。ストーリー的にも、二転三転して息をつかせない。TVドラマになっているのを、何篇か見たこともあり結末を知ってはいても、十分に楽しめた。極上のエンターティメント小説だと、人に自信を持って薦めることが出来る本だと思う。文句無しの★5つです! | ||||
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