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(短編集)
第三の時効
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第三の時効の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.52pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全190件 161~180 9/10ページ
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本格ミステリが好きで、横山秀夫さんの名前はよく目にする。でもやっぱり本格物が読みたくて、横山作品はまだ読んだ事が無い。サスペンスも悪くないけど…。っていう感じのテンションの方に、真っ先にお薦めなのがこの作品です。当代随一の短編の名手が描く、本格ミステリの金字塔!いやあ、これほどのクオリティのミステリ短編集には、滅多にお目に掛かれないと。で、小説としての読み応えもさすが抜群。もう次々に横山作品を追って行きたくなる事請け合い。是非。 | ||||
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横山秀夫の作品を読んだのは「動機」に続き「第三の時効」で2冊目ですが、またまたすばらしかったです。短編でこれだけ中身のある作品を描けるのは彼だけじゃありませんか?短編の天才といっても過言ではありません。同類の長編小説を1冊読むより、彼の作品を数多く読んだ方が(文庫本1冊に4~6作品収載されています)、時間が節約されるうえに、満足度は作品数倍(「第三の時効」には6作品収載されていますので6倍)です。かといって彼の作品には、長編小説を「二時間ドラマ化」や「映画化」したような無理や違和感が全くありません。まさに400~500ページの長編内容を50~100ページの中で描く芸術家ではないでしょうか?何故それができるのか。彼の技術や能力が優れているということは言うまでもありませんが、私なりに分析しますと、ほとんどの事件は小範囲のなかで起こり、第二、第三の事件には発展しません。なぜなら彼は事件そのものではなく、その背景に主眼を置いているからです。ひとつの事件に対していくつもの人間模様が展開されます。そしてこのレビューに投稿されている読者の誰もが認めている「秀逸した人物描写や心理描写」にページをさいています。多分、「横山マジック」とでも言うべきこの手法が10ページを100ページくらいに20ページを200ページくらいの内容に読者を錯覚させているのではないでしょうか?長編も書かれてるそうですが、まだ読んでいません。長編には長編なりのマジックが潜んでいることだと思います。とりあえず短編をすべて読んでから挑むことにします。本の内容については、他の読者がレビューに熱弁されていますので省きましたが、最後に「短編は物足りない」と思っている方、ぜひ横山秀夫の作品を一度お読みになってください。きっと満足できると思います。 | ||||
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どの短編も警察にかかわりのある話だ。その中でも表題作「第三の時効」は面白い。こんな時効があるなんて思いもよらなかった。ラストも、予想もしないものだった。最後に収められている「モノクロームの反転」も、人の視覚や心理を扱った作品で、こちらも面白かった。「犯罪ドラマ」というよりも、それを解決しようとする「人間たちのドラマ」といったほうがいいかもしれない。手柄を立てようと必死になる姿は、まるで戦国時代の武将のような気さえする。犯罪捜査は、まさに戦いなのだ。 | ||||
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現在、警察小説を書かせたら、彼の右に出るものはいないであろう、横山秀夫さんの、個人的には一のお勧めです。 なんと言っても迫力が違う。F県警、常勝軍団「朽木」「楠見」「村瀬」この3班の班長の個性たるや、それぞれ一人でも充分に長編小説の主たる存在でも遜色無い魅力を持っており、ある意味とても贅沢な連作小説でしょう。短編6つで構成されていますが、それぞれに事件でのつながりは無いものの、3班長の存在が物語りの毛色を変え、独特の世界を展開しています。 どちらかというと昔気質の「朽木」「村瀬」もインパクト在りますが、中でも公安上がりの「楠見」の冷え冷えするような迫力は、この筆者ならではのキャラクターでしょう。 無駄な描写を極力廃し、台詞の面白さも手伝って、とても読みやすい文体も筆者の特徴。横山小説で3本の指に入る傑作だと思います。始めて彼の作品を読むのならこれをお勧めします。 | ||||
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すごい!すごすぎる。こんな刑事小説を読んだのは初めてだ。F県警の本部捜査一課一班、二班、三班のひと癖、ふた癖ある各班長を中心に物語が始まっていく。事件の謎解きもさることながら、同じ県警にいながら、各班同士いがみ合い、競争心をむき出しにして捜査をしていくところの緊張感、緊迫感、人間模様がすごく面白かった。また容疑者を自白に追いつめるときの駆け引き、心理状態を巧妙なまでのタッチで描いていて臨場感たっぷりで堪能できる。このレビューのタイトルでは、「非情なタッチで描いている」と書いたが、それは正確には的を射ていない。矛盾しているようだが非情に描きながらも実は人間臭く、男気があふれる箇所が随所に、また行間から読み取れる。それも本書を読む上での醍醐味である。 いや~本当に満足満足。 | ||||
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よくある刑事ドラマだけで終わらせないところが、さすが横山秀夫さん。ヒューマンドラマを堪能でき、読み終えたあとの充実感が違います。心理描写が巧みですねー。 | ||||
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舞台はF県警の捜査一課。この捜査一課は3班から構成されていて事件は1班から順に振り分けられていく。それぞれの班を率いる超有能な班長1班朽木、2班楠見、3班村瀬、それぞれの持ち味を活かした捜査とぶつかり合いが物語の骨子。長編ではなく6編の短編からなる一冊です。著者横山秀夫は元新聞記者との事で中身に泥臭さを伴った真実味があふれます。ひょっとすると長編作品よりもこうした短編連作の方が力をより発揮する作家なのかもしれませんが、それぞれの作品中で登場人物に持たせる心の動きやその心持ちによって影響される周囲の人物の想いの描き方は秀逸です。〝巧すぎる〟といっても過言ではない程、読者を作品の中に引き込みます。長編『クライマーズ・ハイ』もなかなかでしたが完成度ではこちらの方が一歩上、といった感じでしょうか。★4つ献上です。 | ||||
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先日放映された「囚人ジレンマ」から本作が気になって購入しました。正直、今まで本を買っても読み返すことが全くと言っていいほどしない自分が、今回の作品は読み返すという行為をしてしまうほどです。全体が短編になっているので読みやすいのですが、短編の中に今まで読んできた長編の重みが伝わってくる感じです。横山秀夫ファンじゃない方でも十分読み応えがあり楽しめる作品だと思います。 | ||||
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横山秀夫の短編集。彼の短編集はどれも内容が濃いが、中でもこの短編集「第三の時効」は秀逸。F県警強行犯係には三つの班がある。精密捜査で知られる笑わない男、一班の朽木。公安出身で一匹狼風情の冷静非情な二班の楠見。そして、ひらめきで勝負する三班の村瀬。各班を率いる彼ら三人はいずれも凄まじく事件検挙率の高い辣腕。彼らは互いに強行犯係の覇権を争う。それぞれの班が競うように事件解決を目指し、あらゆる手段で他班よりも早く実績を上げようとする。殺伐とした警察内部が描かれる作品だ。だが、読後感は悪くない。ギスギスしている内容なのだがそれが心地よい。表題作の「第三の時効」も素晴らしいが、個人的には「囚人のジレンマ」に心を奪われた。だが、決して他の収録作が劣っているわけではなく、どの作品も押し並べて水準が高い。読んで損はしない一冊だ。 | ||||
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舞台であるF県警本部の強行班の3班を中心にしてかかれたオムニバス。相も変わらず強烈なキャラクターの面々をうまく描いていく。実際の刑事もこんなものなのだろうかと思う。人間の裏の世界をノゾキ続けるにはタフでなければならない。彼らをここまで駆り立てるものはなんなのかと思う。正義感とは違ったまた別のもののような… | ||||
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本気で仕事に取り組む男の魅力満喫。緊張感、駆け引き、個性的な登場人物達。完全な男社会が、唸らせる小説に仕上がっています。TVの二時間ドラマにもされましたが、原作の魅力が反映されていません。 | ||||
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文句の付け所が見当たりません。短編でありながら、見事なキャラクターの書き分け、二転三転するスリリングな展開。特に精鋭部隊を率いる三人の班長のせめぎ合いが見ものです。「理詰め」「冷徹」「勘」という個性で、三者三様の仕事振りが与えられた上で、各編ごとに各班がクローズアップされます。また、三つの班がクロスする場面も設けられ、心憎いばかりです。意外な真相をプロの男達の矜持が暴く、その瞬間にしびれます。管理部門シリーズも悲哀があってよかったですが、刑事ものの方がよりミステリーが強く、緊迫感十分で私は気に入りました。やはり表題作の「第三の時効」が白眉ですね。本作により、横山秀夫氏は本物中の本物であると改めて再認識した次第です。 | ||||
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警察小説らしい警察小説だ。今までの横山秀夫とは違うが、さすが横山秀夫!ってな感じです。特に、捜査一課強行犯係の3人の班長の人物描写がすばらしい。暗い過去を持つ警察の人間模様もいい。読むべし! | ||||
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時効に第一、第二、第三とあるのかと、思うタイトルに惹かれましたが、事件が起きて、忘れ去られる中、警察の人間はあらゆる観点から動いているのだと思い知らされた一冊。そして、事件にはひとつ、二つと知られざるものが隠されていることもわかった。裏の裏を知りたい警察内部だけではなく、過去を探り点と点が、ひとつの線になることがあるのだと、呼んでいるうちに入り込む一冊でした。 | ||||
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初めて横山秀夫の作品を読んだが、硬質で殺伐とした刑事部屋の雰囲気から始まり、それでも文字から目を離すことが出来ない。底流にある人間そのものが何とも言えず良い。余分な修飾が無く、それでいてきちんと心の動きが分かって、最高に面白い。 | ||||
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独特の刑事小説を書いてきた横山さんですが、この本が最高傑作ではないでしょうか。松本清張風のしみじみした風情にトリッキーなプロットが光ります。この中での最高の作品は表題作の「第三の時効」でしょう。公安出身の楠見警部の屈折した、それでいてプロ意識の塊のような独特のキャラクターは忘れられない印象を残します。意表をついた結末も見物です。 | ||||
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横山秀夫氏の短編集はほんとに一気に読ませる。本作はF県警捜査一課を舞台に繰り広げられる濃厚な人間ドラマ。個性的かつ人間的な登場人物たちが警察という舞台で激しく争いあう。一冊の本の中で、F県警捜査一課という同じ舞台においてある時は主役に、ある時は端役にと重なり合う登場人物たち。それらが裁判、張り込み、記者、頭脳戦、過去を背負う人々などをすべて異なる切り口で描く作者得意のスタイル。最後におとずれる驚きの結末とそのカタルシス。個人的にはやはり表題作の「第三の時効」をベスト作品として推したい。読んで損のない警察小説の金字塔である。 | ||||
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警察組織は流れに逆らえない。耐えて自分の能力を発揮する。新しい世代が支配できない限り、この世界は続く・・・。 | ||||
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警察組織の流れは変えられない。自分が変革し、どれだけ信念を貫き、結果を出せるか!新しい世代が流れを変えられるか! | ||||
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6篇からなる連作短編集となっている。舞台はF県捜査一課の強行犯係。3班に分かれていてそれぞれ個性的な班長が仕切るのだが、競争心が半端じゃない。まさしく“凌ぎをけずっている”という言葉がぴったり当てはまる。”我々のイメージにおいては、民間企業でもないのに!っと思うが内部の熾烈さをたっぷりと味合わせてくれます。とにかくリアルな小説です。まるでノンフィクションを読んでいるようだ。刑事たちの葛藤の描写が素晴らしいのひと言に尽きます。各編、主人公が違っていてそれぞれの過去のエピソードを上手く織り交ぜてくれてるので本当にページをめくる手が止まりません。人間の弱さを適度にミステリー的要素(アリバイ、時効、密室など)を含ませてほどよい結末で締めくくりまで読ませてくれるあたりは凄いです。あっという間に読めちゃうので残念な気もしました。各班長もさることながら、少し弱気な田畑課長が1番人間らしくて読者自身、自分を投影して読まれた方も多いんじゃないかなあと思いました。(ちなみに私はそうです)横山さんのおかげで“警察小説”という言葉の市民権をが得られたといっても言いすぎじゃないような気がしますよね。ますます目が離せません、横山さん。個人的には『半落ち』よりおすすめかなあと思いました。感動的とは言えないけどとっても力強い作品です。 | ||||
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