■スポンサードリンク


裸者と裸者



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

裸者と裸者の評価: 3.90/5点 レビュー 29件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.90pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(1pt)

まさに粗筋

上巻で感じた「長い粗筋」ではないかという悪い予感そのままに話は進んだ。
上巻は主人公佐々木海人の成長とキャラクターに救われてなんとか読み進めることができたが、下巻は双子姉妹に視点が移り、読み進めるのは苦行以外のなにものでもなかった。内乱が続く世界での様々な武装勢力同士の衝突、思惑のぶつかり合い、離合集散、ドラッグと倒錯した性、そのような混沌とした世界を描くために、下巻ではあえてキャラクターを排除した双子姉妹を主人公にしたのだと思う。双子は文中で全く書き分けられることがない。これはキャラクターの放棄を宣言しているのであり、混沌とした世界にただ身を任せる様を描くための存在だと考えられる。
そういった作者の意図からすれば、理屈の上ではこういうやり方もありだとは思うが、ただナントカ軍がナントカ軍を倒しただかの羅列ばかりで、ストーリーらしいストーリーもなく、当然の帰結として魅力あるキャラクターもおらずでは、いったい何をもって面白く感じたらいいのかがさっぱり分からなかった。
裸者と裸者〈下〉邪悪な許しがたい異端の (角川文庫)Amazon書評・レビュー:裸者と裸者〈下〉邪悪な許しがたい異端の (角川文庫)より
4043615043
No.3:
(2pt)

文句はないが、おもしろくなかったです……

戦乱の混沌として無秩序な世界を描きたいというのは分かる。
どちらが味方でどちらが敵という単純な話はそこに存在せず、政府側についたり反政府側についたり、そもそも政府が無かったり、人種の無差別を訴えてみても結局それはまた差別主義者の差別であったり……。

しかし、ナントカ軍がナントカ軍を制圧した一方、ナントカ軍はナントカ地方を制圧し……などと時系列に沿って延々と語られる様は、私にしてみればただの「永遠に続くあらすじ」を読まされているみたいなもんで、かといって特段おもしろいエピソードが挿入されているわけでもなく、ただただ読むのが苦痛であった。それでも海人の素直さとその成長ぶりに引っ張られてなんとか上巻は読破したものの、双子姉妹に視点が写った下巻の前半で、これ以上読むのは時間の無駄と判断し、読み進めるのを断念した。
裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 (角川文庫)より
4043615035
No.2:
(2pt)

上巻との落差が気になる

上巻は、カイトを中心とする狭い交友範囲が軍隊といった
狭い世界で動くので気にならなかったが、椿子と桜子が
スラム地区といえども一般地区で行動する下巻は、上巻で
気にならなかった世界観の粗みたいなものが目について
いまいちのめり込めなかった。

ドラッグ産業が経済の中心という設定の割には、中毒者が
社会に溢れてる描写がないし、軍隊で銃を乱射するジャンキー
も出てこない。ドラッグが冨を表す記号にすぎないような
印象を与える。レイプ等の残虐行為が語られても、その
心理的後遺症に苦しむ女性は出てこない。
全てがなんかオモチャっぽい。

語られるのは関東の一部分の武装勢力の戦闘と『政治』という
名で語られるグダグダ、それが延々と続くので飽きてしまった。

印象としては、過激派のテロ日記を読まされている気分だった。
フェミニズムとか、被差別者の闘い云々あたりも、なんか
武力集団というより『運動』ぽい感じだった。
裸者と裸者〈下〉邪悪な許しがたい異端の (角川文庫)Amazon書評・レビュー:裸者と裸者〈下〉邪悪な許しがたい異端の (角川文庫)より
4043615043
No.1:
(1pt)

広義のハードボイルド?

伊坂幸太郎と北上次郎が推薦帯書いているので読んでみたのですが・・・。
近未来の日本。何故か日本は国軍を有していて、その佐官クラスの将校達が蜂起してクーデターを起こし、日本は内戦状態に突入。多くの海外からの難民を巻き込んだ無政府状態の下、暴力やレイプの嵐が吹き荒れ、殺人が平然と行われる世の中で幼児達が困難を克服しながらやがて日本を動かす徒党のリーダーへと成長して行く物語。物語の設定に素直に入って行けるヒトにとっては下巻の最後まで一気に読み切れるのだと思う。しかし、私には読み進むのが苦痛だった。理由は、日本が無政府状態になってしまうまでの説得力が圧倒的に不足している事。さらに、ご都合主義的なストーリー展開、リアリティーのない戦闘描写、10年以上も内戦状態が続いている事のリアリティーの無さ、等。主人公の幼児達の描写に焦点を当てれば魅力的なのだが、背景設定に真実味が無いので、違和感のあるまま読了した。また、幼児が暴力、レイプ、殺人といったアナーキーな世の中で生きて行く様はハードボイルドなのだろうが、これでは身も蓋もないのでは?21世紀のハードボイルドはこういうのもアリなんすかねぇ。
裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:裸者と裸者〈上〉孤児部隊の世界永久戦争 (角川文庫)より
4043615035

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!