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リア王密室に死す
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リア王密室に死すの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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龍神池>>清里高原とがっかりパターンだったのだが、旧制高校ものを読んで嬉しい再評価。現代物(と言っても内容は古い)よりも、過去ものの方が断然面白い。 現代物は、その後の新本格ものに見られる薄っぺらさがあるが、旧制高校ものはトリック云々だけでなく、人物も、風情も書き込まれて、小説としての面白さが上。 旧制三校(京大生)の青春は、森見さんの四畳半シリーズを彷彿とさせる。 | ||||
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「トクマの特選!」シリーズの表紙に嫌悪感を禁じえません。 電子書籍だけどこんなものライブラリに表示したくない。リバイバルといいながら作品へのリスペクトを欠いた軽いノリが不愉快です。 まあ、他の作者の「○○選 必読!」などというフレーズが表紙に入っていて消せないのに比べれば、なんぼかマシですが。 | ||||
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梶龍雄コレクションの2冊目。といっても、このコレクションは「驚愕ミステリ大発掘」と「青春迷路ミステリ」の2本立てのようで、本書は「青春迷路ミステリコレクション」の1冊目。 梶龍雄の本は、コレクションが始まる前は『透明な季節』1冊しか読んでいなかったが、コレクションで『龍神池の小さな死体』を読んでから、アンリミテッドで、『海を見ないで陸を見よう』(原書1978年)、『ぼくの好色天使たち』(原書1979年)を読み、昔買った『殺人リハーサル』(原書1981年)文庫本を読んだ。本書で6冊目。 6冊しか読んでいないのに生意気なことを書いてしまうが、梶ミステリの魅力は、手品文学とノスタルジアと激しい情念の絡み合うところにあると思う。 本書について、個別に検討して見ると 手品文学としては、『龍神池の小さな死体』同様、「力業」「強引」「不自然」と感じられる箇所もあるが、伏線は充分敷かれている。密室と☓☓☓☓という二大トリックを組み合わせた「傑作」「力作」であると思う。 ノスタルジアとしては、昭和23年入学の実質的最後の三高生という設定は興味深いが、どうしても、物語が手品文学に奉仕させられている面が強い。いや、これは当然のことで、だから傑作と言えないこともない。ただ、今のところ、梶龍雄の描く旧制高校(ナンバースクール)の高校生活にあまり親しみが持てない。これは、たぶん、まだ梶龍雄の作品を読み慣れていないからからだろう。 激しい情念については、『ぼくの好色天使たち』、『海を見ないで陸を見よう』の2作品のほうが好きである。 もっと梶龍雄の作品を読みたいが、古書価格がめちゃくちゃな高値になっていて、うっかり手を出すと火傷しそう。コレクションの続刊を待つしかないか。 蛇足 ○外付けハードディスクの中身を整理していたら、1982年の2時間テレビドラマ『透明な季節』の再放送録画が出てきた。主演は実年齢32歳の中野良子だが、冒頭のキャストスタッフ紹介で、ポケゴリ役の泉谷しげるに続いて、梶龍雄の執筆シーンが出てくる。約4秒。 | ||||
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著者の作品を手に取るのは初めて。 物語は、終戦直後を描く過去編と約30年後の現代編の2部制で、第1部は事件編、第2部は真相編となっている。 印象としては、文章は達者というよりは読みやすいというタイプ。 また、不可能犯罪を扱っているもののケレン味はあまりないが、地道で丁寧な作りが好印象。 推理部分については、ところどころ厳密性にこだわる点もあるが、基本的にはやや飛躍した推理を細かな伏線により説得力を与えているといったところか。 密室物は個人的に好みではないが、本作については、少しご都合主義の感はあるものの、意表を突いたトリックで面白かった。 第1部で強調されていた青春の純粋性が、第2部で明かされる真相によって瓦解していく様は痛切。 人は年を経ることによって若いころの純粋性を失っていくとしばしば言われるが、そもそも青春自体もそれほど純粋でも美しいものでもなかったという冷徹な作者の視線は正しいのだろう。 にもかかわらず読後感が悪くないのは、それでも純粋性を失わなかった人物がいたことがさらりと示されているから。 間違いなく実力派の作家であり、本格推理好きなら一読の価値があると思います。 | ||||
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梶龍雄は初体験ですが、ずっと気になっていました。テキストが長らく入手困難手でしたので、今般、トクマの特選シリーズで復刊されて、嬉しいかぎりです(このシリーズの意義は大きい) さて、その読後感は、・・・。最初の100頁は、よくある学園ものにレトロ感をまぶしたものかと思いかけた頃、舞台が京都から岐阜県の駒原という水郷地帯にが移り、このあたりから、ぐっと引き込まれました。岐阜県は著者の生地でもあり、昭和23年という時代設定も、昭和3年生まれの氏の青春とピッタリ重なり、その時代の雰囲気が鮮やかに甦るようです。 本当によいものは、時の試練に耐えて残り、さらに輝くことを、この作が示しています。本件の復刊を機に、この著者の全貌が明らかになり、さらなる評価がすすむことを祈ってやみません。 | ||||
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京都を舞台に、戦後間もない時代の学生たちの青春を、ノスタルジックに描きながら、そこで起こる密室殺人が語られる。前編・後編の二部構成になっており、前編、京都という土地柄や終戦直後という独自の背景のなかで、昔日の学生たちの生態が軽妙な筆致で描出されるが、お互いをアダ名で呼び合ったりするところなんかは、綾辻行人の『十角館の殺人』を想起させ、綾辻はもしかしてこの作品を読んで『十角館―』の構想を得たのだろうか…、などと根拠のない想像をしながら読むうちに、頭脳明晰な一人の学生の推理によって、事件は一様の解決をみる。 そして後編、物語は一気に三十年後に時をうつし、すでに父親となった主人公が、事件の思い出話を息子に語るうちに、この若者がチャブ台返しのように密室事件の解決をひっくり返す。バラバラに飛び散ったパズルのピースが、思いがけない名探偵の出現によって再構築され、全く違った真相を組みあげてゆく展開は圧巻。事件に関係した学生たちのキャラや些細な言動までも、伏線としてキレイに回収してゆく謎解きの妙は見事である。ただ、解説の大山誠一郎が独創的と賞賛している密室トリックが、筆者の好みには合わないものだったり、前編のストーリーに退屈を感じるところもあったので、☆一つ減じたが、このへんはあくまで個人的な嗜好性の問題。本作が非常に精緻な完成度をもつ本格推理ものであると評価することに躊躇はない。 | ||||
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色々と気になる点はありますが、取り敢えず面白い。過去の事件を現在の視点で解き明かすというパターンは良作が多いのですが、本作もその一つです。登場人物達のお互いの綽名呼び (辻作品もそうだったが本当に昔はそうだったのか?) に虫唾が走るだの、警察の捜査が温過ぎる (寧ろこの時代は戦後とはいえ自白偏重で過酷だったのでは?) だの、言いたい点は多々ありますが、それを加味しても、ノスタルジーと言ってしまえばそれ迄ですが、読後感がとても心地良い。ヒロイン(?) のある意味過酷なその後の人生も、何某かの甘美 (まさかの同居人?ヒロインの隠された属性?) を伴って、ゾクゾクします。本作で一番頭が悪いのは、言うまでもなく主人公ですが、その抜け具合さえ、幾許かの好感が持てます。真の探偵役と助手役が全く引き立っていないのは、お愛想というところでしょう。おそらく、そこまでは作者さんの手が回らなかったのかと。何気に全体的に文章が読みやすいのも高ポイントです。 最初はタイトルからして読む気が無かったのですが、さすが「トクマの特選」。今後もこのシリーズを期待して待ちます。 | ||||
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昔読んで、また読みたいと思っていました。今度は別なタイトルを読みたいです。 | ||||
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