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真夜中のマーチ
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真夜中のマーチの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 41~60 3/4ページ
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とにかく、先を読みたくなる本です。 僕は、奥田英朗の本はよく読みます。その中でも、本書はテンポ がよく、物語がドンドンと進んでいきます。主人公の3人だけでな く、その周りを固める脇役もいいキャラです。特に、”白鳥”は 豪快です。 別に読んだ後に感動が残る本ではありません。でも、読後に、面白 いエンターテイメント映画を見た後のような感覚が残る、爽快な本 でした。 | ||||
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初期の「最悪」「邪魔」、近年の「伊良部先生シリーズ」に代表される作品群を先に読んでしまったせいなのかもしれないが、序盤は、クライムノベルなのかドタバタ劇なのかがよくわからず、なんとも中途半端な感じがして、読み続けるのがチョッときつかった。 しかし、中盤以降のスピード感、読み手に考える隙を与えないスピード感溢れる展開は、さすがに上手い。時間を忘れてイッキ読み。ラストもいい。奥田作品の特徴が如何なく発揮されている。ハッピーエンドだけどほろ苦い。だが、読み終わるとなんだかホッとする。序盤で投げ出さないでよかった。 全作品を読んでいないので分らないが、この作品は著者にとって過渡期に該当する作品だったのだろうか。前半☆×2、中盤以降☆×5、足して2で割って☆×3.5、タイトルがいい感じなのでトータル☆×4つ。まわりくどい評価でスミマセン。 | ||||
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大金をめぐる,勘違いやドタバタを描いた作品ですが, 行きずりで組むことになた『普通』の男女3人の心理や, それぞれへの感情や関係などが,うまく描かれています. 特に,利用するほどにしか考えていなかったそれぞれに, 信頼とまではいかないものの,気持ちの変化が見えだして, 最後に『作戦』を成功させるあたりはニヤリとさせられます. また,ラストで少し描かれているるその後の3人の関係にも, ほどよい想像をする空気があって,気持ちのいい読了感です. 物語の流れとしては,それほどめずらしくはありませんし, 失礼ながら,特別に笑えるとか泣けるとかではないのですが, ギャング話のほうもテンポのいい流れで,引きつけられますし, ちょっとスッキリしたいときなどに,オススメの1冊だと思います. | ||||
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主役の3人の若者。 物語を主人公それぞれが一人称で語り、話は進んでいく。 前半、ずいぶん辻褄が良いことが多くて、 ただ、後半、三つ巴になってからは、おもしろい。 スピード感があって、 最後まで一気に読ませる。 ただ、 10億円を巡る人間の狂気は、 こんなものではないだろうな。 | ||||
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奥田英朗の本は、いずれも軽いタッチなので、そんなに難しく考えずに本を読みたい場合に重宝する。この「真夜中のマーチ」も例に漏れずタッチの軽い本で、主人公とその仲間の3人で違法カジノに集まる10億円を狙うというストーリー。10億円を盗むプロセスは、この小説の中ではいわば刺身のツマでしかなく、主人公を含む3人の心理描写、人間関係の描写に重点を置いており、それぞれの登場人物のコンプレックスや人間関係の進展を知るにつけ、犯罪小説にもかかわらず何だかホンワカとした気分にさせられる。読後感がなかなかよかったのが印象的だった。 | ||||
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奥田さんの作品で『最悪』のようなパワーは感じませんでしたが、内容はおもしろかったです。金を求め、追い続ける3人の男女。おもしろさは3人の独特の背景です。なぜか笑える奥田ワールド、ちょっと普通ではない3人の男女の駆け引きに注目です。 | ||||
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ヨコケン、ミタゾウ、クロチェの3人がクロチェの父親の白鳥から10億円を強奪しようとしますが、ヤクザ、中国人組織が絡み展開が二転、三転します。10億に手が届きそうでなかなか届かずハラハラします。 続きがきになって一気に読み進めることができました。 おもしろかったです。 | ||||
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筆者があの奥田英朗ということで、あえて☆☆☆としたが、 これを名の知らぬ新人作家が書いたとすれば、☆☆☆☆か☆☆☆☆☆にしたかもしれない。 クライムノベル、スラップスティックコメディとして間違いなく平均点は軽く超えている。 文章もうまいし、ストーリーのテンポもいい、最後は主人公たち3人にもう会えないのが寂しくなるぐらい、キャラも魅力的だ。 素材としても、映画にするのに向いていると思う。 ただ、奥田英朗は異才もしくは奇才(鬼才)だと思っているので、この程度では満足できない。最後まで軽快にさらっと読み流せて、ほとんど驚きもない。 展開としても、この手のギャングものにありがちな話だし、どんでんがえしもなければ、大きな仕掛けや伏線もない。 通勤電車のなかでさらっと読めるような、そんなライトな小説が好きな方にオススメします。 | ||||
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インチキ実業家の横山健司はサクラを仕込んだパーティーで 財閥の御曹司三田総一郎をやくざと共に罠にはめる。しかし 三田は御曹司ではなく親は鉛筆削り工場を営む,三田物産に 勤めるだけのダメ社員であった。そのため,横山は三田と 共にやくざから落とし前を求められる・・・ 最近読んだ『東京物語』や『マドンナ』などは共感できる 日常を描いていた同作家であったが,本書は日常離れして いるもののはやり,読後感の爽やかなクライムノベルである。 登場人物の横山ことヨコケン,三田ことミタゾウともう1人の 黒川千恵ことクロチェの絶妙な掛け合いが,犯罪のみを 描いた小説とは違う味わいを出している。同作者の読んで いない本が少なくなるのがだんだん寂しくなってきた。 | ||||
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前半で伏線を張って張ってストーリーを混乱の糸に結んでからが とにかく面白い。 三角関係というには歪んでいる。 盗るか盗られるか。 知るものと知らないもの。 出し抜くには相手だけでは足りないから、 もうたまらない。 ストーリー展開の面白さがたまりません。 | ||||
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一言で言うとドタバタ犯罪喜劇。読み進みながら何度もニンマリさせられる。 たとえば主人公の1人ヨコケンのジャズ趣味とか、ミタゾウの父親とか、本筋以外の小ネタもおかしい。 10億円の現金を巡って色々な人物が入り乱れるのだが、主人公たちはもとより悪役のヤクザや中国マフィアにしても少し間が抜けていて憎めない、人殺しもしないし。 プロットも複雑すぎず、簡単すぎず。 あくまでもこの小説は喜劇なので、シリアスなサスペンスや犯罪小説を期待しないこと。 伊良部シリーズのように続編が書かれることを是非楽しみにしたい。 | ||||
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内容は軽く、ストーリーの展開も早いので、何も考えずに読む暇つぶし目的の本としては最適かもしれません。しかし、読後に何か残るかと言えば、何も残らない内容です。奥田さんのファンなら、少々物足りないかも。少なくとも奥田さんのベストの作品とは言えないことは、同意していただけるでしょう。 | ||||
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10億円強奪を目論む男女3人のスラップスティック小説。 3人とは、インチキくさい自称青年実業家のヨコケン、商社勤務のミタゾウ、高慢な美女クロチェ。 解説の北上次郎氏の指摘どおり、「奥田英朗の自由奔放なジャンル横断」にふれることのできる一冊。『最悪』『邪魔』のような路線を期待せず、肩の力を抜いて読んでいただきたい。 ヨコケン、ミタゾウ、クロチェの順に3人の視点で綴られていくが、ミタゾウの章が一番好きだった(ミタゾウの章がなかったら星3.5ぐらいだったかも)。そして、本人の章では「嫌なヤツ」と感じたヨコケンも、別の2人の目を通すと嫌なヤツながら憎めない人間に思えてくるのがおもしろい。こんなところもお楽しみのひとつだろう。 軽いタッチの犯罪小説と言うと、古い人間ゆえ小林信彦氏などが思い浮かぶのだが(小林さんごめんなさい)、彼の小説ほど軽妙洒脱でなく、適度に泥くさいのが奥田作品らしい。 単行本のカバーより文庫のカバーの方が好みだなとも思った。 | ||||
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推理小説やサスペンスを好むのであれば、敢えて奥田作の本を選ぶ必要は無い。作者の経歴から考えても、重くて暗い長編が得意分野とは考えにくい。むしろ、キャラクター創り、視点の斬新さに注目すべきではないだろうか。そういう意味では、この作品は非常に軽快でポップな内容に仕上がっている。 世の中にはいろいろな職業がある。中にはどういう仕組みでお金が入ってくるのかも分からないような職業すらある。いわゆる裏家業。それを現実にあまりに忠実に描き過ぎれば、それは重苦しい内容になり過ぎて、重苦しさが逆に不快感へと変わる可能性がある。 例え犯罪だとしても認めてあげたくなるようなこと。例え犯罪者だとしてももう少し見ていたい人。自分も少しだけ日常から飛び出したくなるような、ささやかな勇気を与えてくれる一冊。 | ||||
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NHKのドキュメンタリー番組(『なぜ鉄工所は潰れたのか/社長の600日』)的、暗く重く緻密な小説を書いて受け入れられてしまうと、読者は同じような作品しか期待しなくなるんだなあと、レビューを読んでいて思いました。自分も「最悪」と「邪魔」は読んでいましたが、あれはあれ、これはこれと意識を切り替えて素直に楽しみましたけど。映像化したら面白そうな軽いノリの小説で、肩肘はらずに楽しんで読むことができました。この小説のセリフの中で「最悪」と「邪魔」という言葉が印象的に使われていたことも興味深い。読者サービスも怠らないって感じでしょうか。そういう茶目っ気を楽しむ小説だと、個人的には思います。「金の無駄」とか「期待はずれ」とか、勝手な思い込みして作品に難癖つける偏狭な読者って、本当に「最悪」かつ「邪魔」です。 | ||||
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楽しく、一気に読ませてくれます。が、奥田さんらしいデティールへのこだわりはやや弱いです。若者3人が主人公の割には鋭さ、臭さ、青さという今風のキレもなし。「最悪」や「邪魔」から入ると肩透かしを食うかもしれません。時間の無駄ではありませんが、まあそれなりです。ただ私は奥田さんの文章が好きなので★1つ足して4つとしました。 | ||||
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『最悪』『邪魔』が暗すぎる・重たすぎる・息苦しいという方におすすめしたい。異なったタイプの3人の運命が、絡み合っていく様子はいくらか『最悪』に似ているが、『最悪』ほどの切迫感はなく、ライトな仕上がりとなっているからだ。『最悪』『邪魔』は、肩に力が入って読む側にも体力(?)が要るけれど、この作品なら気楽に読める感じです。もしかしたら、奥田英朗は「ミタゾウ」のようなタイプの人間に肩入れする傾向があるのかな…とちょっと思ったり。。。 | ||||
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根っからのユーモア好きという噂の奥田英朗らしい作品。否定派の意見もあるようだが、確かに「最悪」や「邪魔」を読み終わった時の様な読後感を期待してはいけない。そもそもこの作品「真夜中のマーチ」は、奥田英朗自身が「一晩で読める面白い小説」を目指して作り上げた作品。よって物足りないと奥田英朗を責めるのも、また、軽く読めるように作られたこの作品に重厚さを求めるのも酷だ。ただ、軽く読めるとは言っても二転三転の展開は面白いし、奥田作品に共通して描かれる「人間の滑稽さ」はこの作品にも健在。重量級の内容を期待している人は肩透かしを食らうかもしれないが、まっさらな気持ちで読めば素直に楽しめる。そういう意味では奥田英朗を未読の人には入門編としておすすめ。また「最悪」や「邪魔」を読んだ人で、その中のユーモアさに惹かれた人にもおすすめだ。 | ||||
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よくいえば、ライトでポップだが、一言で言えば「軽い」。私自身は「邪魔」「最悪」に感銘をうけた一読者であるが、同じ理由で購入を検討している方は、waste of the timeとなる可能性が高いのでご注意頂きたい。確かに、会話文の使い方、ストーリー展開のスピードは、作者の特徴がよく出ているとは思う。しかし、読みながら、どこかで何度も読んだことが・・・・と感じさせる内容である。「気の強い」「芯の強い」「一見冷たそうに見えて実は暖かい」「長女タイプ」の主人公クロチェと、「一見頼りなさげでありながら実は頼りになる」ヨコケン・ミタゾウが、クロチェの父親からの10億円強奪を目論む、という話だが、例えばこの設定、特に主要登場人物の造型・相互関係は、私の青春時代(おそらく作者にとっても)のベストセラー作家(今も?)、○川次△先生が好んで用いた設定であり、氏の作品中数十冊にこの設定が用いられている(主人公に頼りない弟がいて、その弟に迷惑を被るが、弟を憎めない、という設定も、○川先生が大好きです)。そういうわけで、私にとっては青春時代を思い出す意味だけはあったが、残念ながらwaste of the timeとなってしまった(まあ、非常に薄い本なので、数時間の浪費ですんだが・・・)。何もこの本を読まなくても、同じようなレベルの本、同じような内容の作品はいくらでもある。「邪魔」「最悪」のレベルの作品を書ける作家はそうはいないが、今回の程度の作品を書ける作家はいくらでもいると思う。とにかく、がっかりした。作者には、このままで終わらないでほしい。「邪魔」「最悪」のような驚き、感銘を、次回作では与えてほしい。期待が大きかった分、辛口のコメントですいません。 | ||||
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お調子ものの「ヨコケン」真面目で地味だけど、数字に関しては驚くほどの記憶力を持つ「ミタゾウ」大金持ちのパパを持ち、港区以外に住みたくない、美貌の「クロチェ」の三人が、大金をねらって繰り広げるどたばた喜劇。おしゃれな洋画を見ているような小説です。今までの日本では、意外にありそうでなかったジャンルかも。ほかの奥田作品よりも、すこし軽い感じに仕上がっていますが、それだけに読みやすいし、でも、どんなプロットの小説でも、そこに共通している、人生に対する作者の視点は同じ。最悪の事態のときでさえ、そこはかとないユーモアを感じさせるのは、結局人生、当事者はたいへんでも、端からみると、なんとなく笑えちゃうという、言い換えれば、大変な人生も、視点をずらせば生き易くなるよって言うメッセージを感じます。奥田作品入門編として、ぜひ。 | ||||
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