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死の泉



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【この小説が収録されている参考書籍】
死の泉 (ハヤカワ・ミステリワールド)
死の泉 (ハヤカワ文庫JA)

死の泉の評価: 3.95/5点 レビュー 19件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.95pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

重いです!

メンタルが確かな時に読むのが良いかもしれません。
しかし、この様な悲惨な事があって、今があることを大事にしたいです。
死の泉 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:死の泉 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306621
No.2:
(3pt)

「構想10年」にしては寂しい内容

第二次大戦下のドイツのナチの施設「レーベンスボルン=生命の泉」で私生児を産んだマルガレーテをヒロインとした物語。前半はマルガレーテ自身の回想譚と言っても良い戦争終結までの記録風の記述、後半はその15年後の後日談という体裁になっている。ナチによる人種改良実験、それに献身するマッド・サイエンティスト的人物が登場する辺りは、後の「薔薇密室」(濃密な迷宮の物語)を思わせるが、それに比して本作のミステリー風味は非常に薄い(<ミステリワールド>中の一巻として発表されているのが不可解)。むしろ、男声ソプラノに象徴される歪んだ美・黒魔術的創造物の追求、戦争・人種改良実験に翻弄されるマルガレーテを取り巻く"家族"の問題を扱った一般小説の様に映った。本作を、本作中のある登場人物が執筆した本の翻訳という体裁で読者に提示している点が唯一の工夫と言えるが、ミステリー的アイデアという程のものではない(この体裁なら何とでも書ける)。

そして、広い意味での家族の問題を除くと、本作で扱っているテーマは澁澤龍彦氏の一連の「博物誌」エッセイを想起させ、新規性を著しく欠いている様に感じられた。第二次大戦下のナチを題材としている割には物語としての起伏にも乏しく、この点でも物足りなさを覚えた。特に、(前半で描かれる)マルガレーテは悲劇のヒロインと言うよりは、自己保身欲の強い驕慢な女性に映り、この点も全体の物語の求心性(特に愛に関わる部分)を殺いでいる1つの要因になっていると思う。帯には「構想10年」とあるが、それにしては寂しい内容。本作執筆時の取材が「薔薇密室」に活かされている気がするが、本作自身は期待を下回る出来で残念に思った。
死の泉 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:死の泉 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306621
No.1:
(3pt)

もう少しミステリにして欲しかった

本書を素直にミステリとして楽しむのは少々難しい。特に最大の仕掛けが村上春樹によって先行されているというのは痛い。しかもひねりに対応する謎が物語内でほとんど設定されておらず、あくまで唐突に驚愕させる類のものであるのは残念だった。それでもP.D.ジェイムズばりの重厚感をもった本作が貴重であることはいうまでもなく、たとえナチと退廃美といったいささか常套なテーマを用いているにしても、ここまで物語を創造できれば了とすべきだろう。それでもあと少しばかりミステリらしくあって欲しかったというのが、正直なところではある。
死の泉 (ハヤカワ文庫JA)Amazon書評・レビュー:死の泉 (ハヤカワ文庫JA)より
4150306621

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