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神都の証人



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【この小説が収録されている参考書籍】
神都の証人

神都の証人の評価: 5.00/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(5pt)

人権の普遍性を描いた不朽の名作

日本国憲法第十一条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられるー
この「現在及び将来の国民」というところがキモで、我々は日々の生活の中で、普遍的権利としての人権を守るための闘いを、どれだけ自分の周囲で成し得ているかを問う良作。日々の平穏な暮らしを守るだけの目的で生きているだけではなく、将来の人権保障のためにどれだけの行動をしているかを読む者に問うている。
翻ってみれば、一人のかけがえのない命を、または人権を守るために命懸けで戦っている人がいる一方で、その命がいとも簡単に奪われる戦争の残酷さを思わずにはいられない。
神都の証人Amazon書評・レビュー:神都の証人より
4065391598
No.1:
(5pt)

正義とはなにか?

とてもおもしろく読ませてもらった。ただイヤミスでもないのに、読後感は非常に良くない。
二部構成全四章の作品だが、どの章も必ずバッドエンドで終わる。特に最終章は、ハッピーエンドに見せかけて その先に多くの人の人生が暗転していくことが予想される結末。死者の尊厳を守るために、生者の未来が損なわれていくことになるのだろう。それが真実だからという理由で、それが正義だという主張のもとに。とにかく裁判に勝つことが目的で真実を無視する弁護士に共感できないのと同様に、真実のみを盲信して 人々の幸福を考えない正義マンの弁護士にも共感できない人が多いのではないだろうか。
そもそも 最後にその判断をくだす弁護士は、本当に正義を思っていたのか疑問ですらある。自分よりはるかに有能で知名度もある父や兄、自分より優秀で出世街道をひた走る妻、常に そうした周囲の付属品扱いをされてきた男が失う未来など、兄や妻が失うものと比較したら小さなものでしかない。コンプレックスを抱えて生きてきた男による潜在的な破壊衝動の発露を疑うのは、うがちすぎだろうか?
神都の証人Amazon書評・レビュー:神都の証人より
4065391598

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