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恋とか愛とかやさしさなら



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【この小説が収録されている参考書籍】
恋とか愛とかやさしさなら

恋とか愛とかやさしさならの評価: 4.20/5点 レビュー 10件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(5pt)

撮りたい

問に満ちた小説です。作者が答えを提示していないのが(登場人物の中ではおそらく葵に意見が近いはず)終始揺り動かされながら読むことのできた一因だったと思います。
それでも男を愛したい、けど、ずっと思っていることとして「男が女を愛するということがあるのだろうか?」というのがあり、
道具でなく?器でなく?機械でなく?
人として見る、ということが、巨大な性欲を抱えている限り無理なんじゃないかとつくづくと思いました。

そして、私にもブラックボックスはあります。盗撮……したことが、あるようにさえ思えてくる。
「ちょっとあの男の子そそる」と思うとき、本当に人として見てるかなあ。なぜこの小説において主人公はカメラマンだったのだろう。
恋とか愛とかやさしさならAmazon書評・レビュー:恋とか愛とかやさしさならより
4093867399
No.7:
(5pt)

わかりあえないから、信じる

恋人が盗撮。その行為だけは事実だけれど、まるで出来事の刹那しか撮れない写真のように、前後の文脈の解釈は多様で頼りないものです。

前半部分の主人公である女性は、沢山撮った写真の中から厳選したものに、さらに加工を施した商品としての写真を、現実と読み替えて生きています。
この主人公と同様に、私たちは生々しい欲を直接的に表した世界を、憧れと畏れが混ざった感情によって消化しきれなくなっています。
生の欲望が露わになった世界では、どこまで行っても分かり合えないことよりも、少し分かっているだけなのに全て分かっているかのように共感を示される方が落胆が大きいです。
盗撮をしてしまった恋人(男性)に対する受け止め方は、彼の姉、彼の母、同級生によって異なっています。同性同士だからわかる部分よりも、違いの先鋭化に主人公の女性は戸惑いを隠せません。

この小説の中に書かれている、”恋とか愛とかやさしさなら、打算や疑いを含んでいて当然“ は、すべてを言い表しているようで、実は前振りなのかもしれません。より解に近いのは、次に続く”信じるという行為は、ひたすらに純度を求められる” の方でしょう。

互いに分かり合えないことを了解している。
だからこそ、信じるし信じることができるのだとこの物語は語っています。
恋とか愛とかやさしさならAmazon書評・レビュー:恋とか愛とかやさしさならより
4093867399
No.6:
(5pt)

面白かったです

インスタのオススメに出てきて読みました。
現実にもきっとありそうなリアリティのある本でした。女側、男側視点でそれぞれ読めたので余計にどちらに感情移入するか、ページをめくる度に入れ替わったりしました。
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4093867399
No.5:
(4pt)

考えさせられた

新夏が婚約者である啓久を理解しようとする気持ちが、分かるような気がした
世間は軽蔑するけど、私は私だけはあなたのことを理解してみたいって思ってしまうかもって考えさせられた
女子は嫌い、よりも、生理的に無理になるほうが関係性は終わるとこに共感
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4093867399
No.4:
(5pt)

そうだよな、と思い

そうじゃないよな、とも思う。
女はやっぱり顔。心根を慈しんで貰えることなんかないんだなぁと、噛み締めました。
罪を犯す、犯さない、遠いようで近いそれはいつも日常に潜んでいる。ただひとつの宝物のように、清く生きることを抱えていようと思いました。命が終わる時に、がんばったじゃん、あたし、と思うだけのために。
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No.3:
(4pt)

犯罪者のその後

犯罪者が、罪を犯したあと、社会でどれだけ生きにくいのかを書いてある。一生消えない罪を背負うことがどんなに大変なことかを知ることができた。なぜ、そんな犯罪を起こしてしまうのか、原因が解明されるとよいなと思う。自分でもわからないということに、改めて犯罪の深さや怖さを知る。
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No.2:
(5pt)

隠し通したい事

誰にでも、隠し通したい事ってあると思う。でも果たしてそれが、周りに社会に理解されない様な事だったら。女性側からの苦悩の描写などが素晴らしかったです。まだ読み進めている途中ですが、自分の苦しかった心情を描かれている様で本を読まずに積み重ねる私でも、これは読むかも。隠し通したい事を抱えた方の気持ちも知りたかった。それが手に取った1番の理由です。
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No.1:
(4pt)

万人受けする作品ではないかな

10年来の一穂さんのファンです。直木賞受賞後最初の一穂さんの単行本。今回のテーマは「盗撮」と、けっこう深刻。主人公の彼氏(から婚約者になった)が盗撮で逮捕されたことから、主人公と彼氏だけでなく、主人公の女友達、彼氏の母親や姉、といった女性同士の関係性も崩れていきます。(個人的に秀逸と思った女性のドロドロした感情をジャムに見立てているくだり)男性の盗撮という加害行為に対し、女性側が団結できるかというそうとは限らないという皮肉、これはいじめやLGBT問題でもマイノリティ同士で団結できない現実(ゲイ同士での同族嫌悪によるいがみあいとか)ともリンクしている。

長年の一穂さんのファンとしては、今回直木賞受賞後初ということで初めて読む読者さんにオススメするには、ちょっと人を選ぶないようかもしれないと思い、☆マイナス1しています。
恋とか愛とかやさしさならAmazon書評・レビュー:恋とか愛とかやさしさならより
4093867399

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