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婚活マエストロ
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婚活マエストロの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
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ひょんなことから婚活企業の紹介記事を書くことになり、取材を始めた冴えないフリーライターと、「婚活マエストロ」と呼ばれたやり手の女性社員との物語。 そういう領域に縁がない私としては、「婚活ってこういうことをしているのか」といささか驚嘆した。 初めはあまり乗り気でなかった健人が、知らず知らずのうちに婚活会社に利用(?)されて自然な形で様々な企画に参加させられていく過程がとても面白く描かれている。 単なる御仕事小説ではない、エンタメ要素盛りだくさんの痛快な仕上がりになっていて、グイグイと引き込まれてしまった。 婚活事情や婚活業界に興味のある方に広く一読をお勧めしたい一冊である。 | ||||
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これを「婚活で結ばれる二人の話」と思って読むと「だまされた!」と思う人もいるかもしれません。 40歳になったばかりの在宅低収入、でも30代前半にも見える若い見た目の男性と 40歳の美人の「婚活マエストロ」と呼ばれる女性 この二人の青春のような恋愛ものなんです。そう、ふたりは婚活で知り合ったわけではなく いわゆる職場恋愛で結ばれる。(将来的に結ばれる) 見た目は悪くない二人だし、何よりコミュ力がある。結局、ちゃんと恋愛できてうまくいくのは ルッキズム社会において比較的恵まれた上に会話もできる二人なのかよ、結局そういうことかよ、 という感想が生まれてくるのも仕方ありません。しかし、この本は婚活本ではなく <「婚活」というものを経験することによって成長していく姿>を書いていると思いました。 つまり、1冊を読んで思ったのは「人と実際に接していくことでしか、自分を知ることはできない」ということだったんです。 作者は暗にそれが言いたいんじゃないかなと感じました。 主人公はwebライターなので、ジャンル問わずいろんな記事を書きます。 一人称で語られる彼は自分のことを薄っぺらく、キャリアも積んでこなかったと思っていますが アメリカドラマの話や地方の話など、あらゆる話題に対して返答をし、話題を提供できる素地がある。 実際に経験などせず、調べた上でしか記事を書かない、ひとつを深く追求することもしない 浅く広い記事しか書いてこなかったこたつ記事のライターだと自負していますが だからこそいろんな話題に乗っかれることができたんです。彼は、自分で思うよりもコミュ力があります。 さらに見た目も若い。たいして気合いも入れない自撮り写真で、マッチングアプリをやり始めてすぐ年下とマッチして会うことができるくらいには外見に難がないわけです。 でも読んでいて何より彼がうまくいった要因は、「とっても素直なこと」だと思いました。 男性女性に関わらず人に対して高圧的でも自虐的でもない。言われたことには素直に返事し、受け取り、咀嚼する能力がある。 女性のことも最初は10歳や8歳年下を選んでいるあたり、男性のそういうリアルなことは書くんだな〜と思っていたけど、 読んでいくうちに主人公は年齢が下だから魅力的に感じたというわけではなく、あくまでフィーリングで選んでいるとわかってくる。そして最終的に惹かれる同じ年の婚活マエストロに対しては 「理想の上司になるだろう」とさえ思えているのです。 そして、婚活で知り合う一人一人の女性に対して、とっても真摯に向き合っているんですよね。 これはある意味、婚活の理想かもしれません。 この本に出てくる婚活者たちはいっさい「スペック」を気にしてはいません。年収、勤め先、学歴。 そういうことよりも「自分にとって最も求めることは何か」をしっかり持っていて、それは決してスペック的なことではなく、もっと小さくてなんてことない、でも譲れないことなのです。 これは結婚相談所ではなく婚活パーティが舞台だからなのかもしれません。 でも実際はもっとスペックを気にするし、気に入らなかったらしゃべらないし、イライラすることも多いでしょう。なんでこんな人が?みたいな相手にぶつかることもあるでしょう。 そういう嫌な人はこの本に出てこないのです。 さらに理想的なのは婚活マエストロのマインドです。人の幸せを願って、人を年収などのスペックで見ない。 自分のランクに合った人を選べ、高望みするな、などといった無粋な意見も出ません。 動画で配信している多くの結婚相談所の人たちは、この婚活マエストロが綺麗事すぎるように思うかもしれません。 出てくる登場人物全員が、自分軸を持っている。人を蔑むこともしない。 それはあまりにも綺麗で理想の世界ではあります。 他の婚活小説などのように心臓を抉ってくるような痛みはありません。図星をつかれることも、読んだあとにずっと引きずるような感覚が残ることもない。 でも、こんな爽やかな物語もたまにはいいんじゃないかな、と思わせてくれる1冊でした。 | ||||
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