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太陽の簒奪者
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太陽の簒奪者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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コンパクトなボリュームで、太陽の光をさえぎるリングの出現と破壊ミッション。そしてリングの建設者への探索と抵抗といった内容が盛り込まれています。 政治的な背景説明や、混乱した社会情勢、登場人物たちの心理描写や思弁に関する書き込みが不足しているという見方も出来るかもしれませんが、コンパクトにセンス・オブ・ワンダーな世界を見せてくれる本書は広く薦めることの出来る傑作でしょう。 SFというジャンルにくくられることで、理学、工学よりの専門用語の氾濫を気にされる方もいると思います。確かにその手の言葉は多く出てきます。しかし、よほど字句の意味をいちいち気にする人で無い限り、読み飛ばしてもストーリーの理解に支障は無いと思います。むしろこの作品の最大のワンダーは、認知科学寄りのことなので、そちらに関心のある人のほうがしっくり来るのではないでしょうか。 | ||||
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ホーガンなど単純なハードSFは、ウーン、と思いながらも結局は楽しんでしまう。 この作品も同じで、優れた人物描写やストリーテリングを期待したら駄目かもしれない。 文学的価値とSF的価値とは別物、という気持を持てないと厳しい。 主人公がいとも簡単に問題を解決してしまうところと、結末があっけないところは気にくわなかったが、SF的アイデアは満載で、またテンポも良く、SFファンならとても楽しめる佳作だと思う。 | ||||
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~宇宙関係のSFが好きで、色々な作品を読んでますが、ふらりと購入したこの作品は、 水星で始まった事件からラストまで、なるほど・・と思われる展開で読者を引っ張り、 良く書けた作品だと思いました。 ジェイムズ・P・ホーガンの「星を継ぐもの」と同一な匂いがしますが、 この事件に関わった女性の視点から物語は書かれており、 現代の科学が行き着くで~~あろう、ナノテクノロジー・人工知能などの技術を使用しての 話の展開の為、物語に(SFですが)リアリティーがあります。 宇宙を舞台としたSF好きな方には、お勧め致します。 是非、読んでみて下さい。~ | ||||
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一気に読ませるテンポの良さと、物語自体の面白さが際立って いる快作です。 もっともっと書き込んで大作にも出来たと思いますが、ストー リーだけをテンポ良く追わせる映画的な展開で、物語の面白さ が最大限に引き出されていると思います。 逆にストーリーにかなり依存しているとも言えますが、そのス トリーが抜群なので、もはや言う事はありません。 著者があえてこの形を選択したのですから、これがベストなの だと捉えています。 内容はコアなSFファンでなくとも分かりやすく、誰にでも自 信を持ってお薦めできる一作です。是非読んでみて下さい。 | ||||
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前半は、突如水星から現れた太陽をとりまくリングの謎と、日照不足により破滅寸前の人類を救うため、リング破壊を目指す人たちの話。後半は、リングを作った異星人との遭遇を描きます。 前半、後半とも主人公の女性科学者の成長とからめて、物語が進行していきます。 緊張感で一気に読みました。前半は、自己増殖、自己修復するリングの謎、近づく物体を迎撃するリング、それを人類は破壊できるのか?主人公の乗る宇宙船の運命は・・。 後半は、人類からの連絡を無視して近づく異星人、近づくもの無言で迎撃する異星人、彼らの正体は?彼らの目的は?人類の運命は?とスリリングな内容です。 静かに、そして緊張感の中で進む物語の中に、主人公の宇宙や異星人に憧れ、仲間の死など叙情がある本です。! ストーリーもGOODですが、知性とは何か?思考とは何か?生命とは?と多くのことを語りかけてくれる本でした。 科学技術のテクニカルな部分も、素人にもわかりやすく、読みやすい本でした。 | ||||
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「乗りたそうだね、白石君」 「乗りたいです」 「放射線漬けになるよ」 「いいんです」 冒頭近く、主人公と指導教官の会話であるが、一度でも宇宙を夢見た者であれば、これだけで感情移入のトリガーに不足はないだろう。本書は、このように「ぐっ」とくるセリフにこと欠かないのである。本格SFはこうでなくてはいかん。 SFマガジン掲載時からは本当にずいぶん加筆されていて、よい方向にで大変身している。読みごたえ抜群。でも長すぎないのでちょうどいい。 | ||||
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SF作家・野尻抱介、渾身の傑作。 野尻の世代はSFを呼吸して育った。生まれる前からSFマガジンが存在した。幼い頃にウルトラマンが生まれた。思春期にスターウォーズが襲来し、空前のSFブームが巻き起こる中、ハヤカワや創元、角川の文庫をむさぼり読んだ。学生時代にはRPGの洗礼を受けた。パソコンばかりかファミコンまでが生活の一部となった。 いまやSFは我々の血肉であり、ことさらに意識することさえなくなった感もある。 そんな中で、野尻は、彼が「本物のSF」と信ずるヴィジョンを提示し続けた。どのような舞台で、どのような衣装をまとっていても、中身はすべて硬質かつ高貴な純粋無垢のSFであった。 そんな野尻が、玄人のために、全身全霊を込めて書いたSFが本作である。 本作の基となった同名の短編は、雑誌「SFマガジン」増刊号に掲載された。なんとスペースオペラ特集号であった。 スペースオペラとは、ヒーローがレーザーガン片手に美女を守り、宇宙怪物と戦う……みたいなストーリーが基本である。痛快で楽しいが、いささか古めかしいのも事実だ。が、その骨董品を、正確な科学知識と簡潔無比なハードボイルド文体が特徴の野尻に書かせたら、どうなるか。 大傑作となった。 この驚天動地、ドラマチックな闘争と挑戦の物語を、野尻は激することなく淡々と描く。筋金入りのポーカーフェイス。しかし、選び抜かれた言葉はいずれも的確に働いて、常識の鎧を砕き、心を揺さぶる。 日本が誇る最高水準の作品だ。英訳される日が待ち遠しい。 | ||||
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