最後の宇宙飛行士
- SF (392)
- ファーストコンタクト (5)
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丸一日かけて一気読みするほど大変面白い作品でした。飛来物体の正体をソコに持っていくとは…その発想と描写はお見事でした。スターウォーズのアノ場面をちょっと思い出しましたが。そしてエモーショナルな終盤の畳みかけ。テンション上げてキーボード叩きまくってる筆者の顔が浮かんできます。最後はこれまた映画のスペースカウボーイを思い出しました。賛否あるようですが私は良作だと思います。 ただ、叙述上で気になる点がありまして…。 この作品は、2055年に飛来した太陽系外天体への有人調査の顛末を、開陳されたデータと関係者へのインタビューを基に作者であるデヴィッド・ウェリントンが小説の形態で発表したドキュメント…という体裁で書かれています。作者本人を作品内にスピンオンさせるという面白いアイデアです。 その建て付け上、物語の進行に合わせて当事者へのインタビューによる振り返りコメントが適宜挿入されるのですが、"生還していない人物"のコメントが挟まれているところは不可解です。個人の発言を著者が創作するなどあり得ない話ですし、作中で『事実概要が公になったのはクルーが生還した後』とされているので、都度インタビューしていた事にもできません。「現場の人々の心理を知る事はかなわないが、出来る限り追求した…」とのエクスキューズはつけていますが、これでは読者に誤った予断をさせてしまうのではないかと思います。加えて、一人称が誰なのか分かりにくいセンテンスが度々出てきます。『妄想感染体』でも散見されたので、おそらく作者の文体の特徴と言うかクセなのでしょう。私が現国3のせいかもしれませんが。 ただ、繰り返しですが作品自体は非常に面白いのでオススメです! | ||||
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ネタバレですが、タイトルを回収するのがエンディングにあるんですが結局つまらない終わり方だった。 駄作感が否めない。 マーズ マーズ マーズ | ||||
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SFとしても、小説としてもつまらなかった。普段宇宙のランデブーみたいなSFを読んでいる人は我慢ならないと思う。 | ||||
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※後半で注意喚起後にネタバレ感想あり まず、本作は壮大な「ホラー小説」です その観点から見ると非常によくできていて、優れたホラーの文脈によく沿いながらSF的な舞台作りに妥協なく取り組まれた傑作小説であると言えます SFの要素とは、例えば「優れた頭脳」「論理性と未知への探求」「複雑な設定と明快なストーリーライン」などでしょう 一方でホラーの要素とは、「極限環境で忍び寄る狂気」「不条理でおぞましい現実」「消えない不安感と緊張と緩和の連続」「感情的な言動や人間関係の悪化が生む、不安定さ」などです ホラーとは、これらの要素が生む恐怖そのものが主題であり、その感情を楽しむジャンルです ですのでSF的には不合理に思えるキャラクターの言動なども「ホラーらしいなぁ」と納得して読めました (個人的には、主人公の女性宇宙飛行士もですが局長が一番どうかと思います。人を見る目が……そりゃ、この世界線のNASAがこうなるわけだよな、というか) ※※※ ※※※以下ネタバレ※※※ ※※※ この作品から連想した作品が二つあります。 一つはSF小説「オーラリメイカー」、一つはシェアワールド創作群のSCP財団です。 オーラリメイカーはまさに作品の根幹がよく似ていて、宇宙を旅する巨大播種生命が天体の軌道を操って生まれる生態系について語られています。本作と播種生命の生態は限りなく近く、本作ではよりグロテスクで本能的嫌悪感を抱くようなホラー的造形となっていることぐらいでしょうか。 宇宙規模の播種を行う孤独で巨大で膨大な数を宿す非知性生命、というのは某神話じみたコズミックな宇宙的恐怖と壮大な生命のロマンを同時に感じます。作中の宇宙生物学者は理想と現実と言っていましたが、むしろこれは「宇宙怪獣」という概念を知る現実の宇宙生物学者なら歓喜しかねません。まぁ、自身がその体内にいなければ。 日本の創作で言えば「クロノトリガー」のラヴォスが有名ですね。あるいは石川賢作品など。 また、SCP財団的であるというのは「だいたいのSFは星新一がやっている」論のようでもありますが、そもそもSCP財団は本質的にSFホラーであるためジャンルがまず一致しています。 本作中でも呼称の一つが「オブジェクト」となっていますが、作者が意図したのかは不明。 ハインラインの「人形つかい」は社会の裏で暗躍する巨大組織が不可解な存在と戦い世界を守る……という辺りがSCP的で、ただし少々コミカルで抜けているところがあります。 本作は財団のないSCP的です。未知の存在に、ありあわせのリソースを結集して立ち向かう。「素人」であるため対応は場当たり的で、ミスも多いが、狂気や妄執そのものが最後の武器となる。 軍人ホーキンスのスタンスに一番共感しながら読み進めていました。全人類の存続のためなら、数人ぐらいの犠牲は許容する。しかしこれは「ホラー」作品であってアクションではありませんから、そんな理性だけでは上手くいきません。 最後に心理的な対話や人生に対する決着と共に帰結するところも、よきホラーの文脈でした。 作中ギミックとしての「ストリームの抜粋」も興味深かったです。明らかに死んでいるはずのメンバーの述解が登場するとわかってからは、すわこれは蘇生でもするのか、地球が乗っ取られて精神のみ生き残るような世界観になるのかと疑っていましたが、過去のストリームと帰還後のインタビューの両方があるということのようですね。 オマケの時事ネタ: 関係ないですが、2019年が原作なので「子供たちの将来の夢は宇宙飛行士ではなくストリームの人気者(Youtubeの人気配信者)」という一文でクスッときました。VRゴーグルはたぶん2055年にはだいぶスマートになっているか、網膜投影とかになっていることでしょう。コロナ直前なのでそちらへの言及はなかったですね。本筋と関係なくロシアの衛星吹っ飛ばすの、今だと逆に書けないかも……? | ||||
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宇宙飛行士の訓練はなにをしていたのかと問いたいほどだ。 宇宙服を着て24時間も活動できるはずがない。酸素や食料があっても、排泄物はどうするのか。オムツはそんなに長くはもたない。 氷の上に載って進むなぞは無謀を超えて盲目的突撃となる。暖かい水面に出れば溶けるに決まっている。百歩下がってもトムソーヤ的冒険にもならない。 この本をSFなどと分類するのはSFを愚弄するものだ。”火星の人”のような優れた科学的な計算に則ったフィクションが待ちどうしい。 | ||||
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