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チーム・バチスタの栄光
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【この小説が収録されている参考書籍】
チーム・バチスタの栄光の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全223件 161~180 9/12ページ
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| 『四日間の奇蹟』を読んでかなりがっかりさせられて以来、<このミス大賞>作品に手を伸ばすことはなかったが、この作品の完成度は別格だ。現役医師でもある海堂尊によって描かれる大学病院医局の現場は生々しく、慣れない医学専門用語の意味を理解しないまま俳優が発している『医龍』なんかよりも、めちゃくちゃリアルであることは間違いない。 そして、特筆すべきは<ロジカル・モンスター>白鳥圭輔の笑劇度だ。このキャラクターの強烈な存在感はあの<伊良部医師>にも匹敵する。上巻はその白鳥とコンビを組む田口公平のバチスタ手術中死をめぐる受動的な聴取調査が中心で、白鳥はまだ登場してこない。このアクの強いキャラの登場をわざわざ下巻までとっておいた作家の狙いは、本書の中で見事に成功している。静寂の壁をぶち破るような<火喰い鳥>の出現は、ハニカミ王子のドライバーショットなみのインパクトがある。 イリーガルでファイな白鳥も田口も、組織からハミダシたいわばオチこぼれだ。そのオチこぼれコンビがこり固まった旧態依然とした組織(本書の場合は医療チームだが)にメスをいれていく図式は、ある意味横山秀夫の小説や『踊る大捜査線』とも共通している。最近のヒット作の中に、こうした<組織に対する反抗>が描かれるのは、日本人(特に若い人)の中に白鳥や田口と同じ不平不満が渦巻いているからだろう。おかしくなった組織の膿を切除するのは、やはり組織の外にいる人間にしかできないのかもしれない。 | ||||
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| 数多のレヴューがすでに存在するので蛇足かなあ…と思いましたが。文庫化成って大喜び、さっそく購入して読みました。久しぶりに「読み終えたくない!」と感じた小説です。 医療ミステリ、というよりも、医療現場を舞台にした「医師」という立場にいる人間というものののミステリだと思います。子どもたちを助けたいという理想を追いかけるあまり、偏頗になってゆく医師兄弟、保身に汲々とする大学病院幹部たち、傲慢な若手医師、その矛盾と問題を見つめている物語の語り手の神経内科医。人間模様の間から、医療現場を取り巻く社会の矛盾や医療者たちの良心も歪みもきちんと炙り出されていきます。 最後に、神経内科医の自分ができることは「時のゆりかごをゆすること」だけだという語り手の言葉は、現在注目だけは浴びていて、医師たちは本当にわかっているのか?と思いたくなるNarrative based Medicineの、真の本質を見事に言い当てているのでびっくりしました。海堂尊、何科がご専門の医師かわかりませんけれど、只者ではありません。感服。 | ||||
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| 私は医療者でありながら医療もののミステリーは初めて読みました。最後の結果は医療者が考えそうなものだと思いましたが、果たして、解剖生理が理解し図らい医療者でない読者はここまでリアルな話の意味がどこまで通じるのか?とも思いました。 | ||||
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| 大学病院のスーパー外科医チームをめぐる謎解きミステリー。 「白い巨塔」における特殊な出世レースや独特の人間模様の描写が秀逸。理科系で論理的思考力に長けた登場人物たちの緊張感あふれる会話の応酬の数々。さすが現役の医師の手によるものと、そのスリリングな臨場感に圧倒された。 どこの組織でも必ずいそうなタイプの登場人物のキャラクターや彼らが話す内容にひきつけられていくうちに、物語はどんどん展開。途中から時のたつのを忘れて物語に没頭してしまった。 読後は、久々の爽快感。 ミステリーとしては最後の最後の動機がやや弱いと言えるが、読んでいくうちに本筋とは別の謎や物語の魅力が次から次へとあふれ出ては展開していくので、あまり気にならない。ひたすら作者のストーリーに身をゆだね、安心して楽しむことができた。 | ||||
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| 話題になっている本だったので なんとなく図書館に予約して読んでみる事に・・・・ 前半は、医療過誤を無理やり殺人にもっていっている感じがして 違和感がありましたが白鳥調査官が出てきてからは、 この人のキャラの面白さも手伝って一気に読み終えました。 現役医師が書いている小説だけあってリアリティがあります。 白鳥調査官が言った言葉で 「か細い糸を張り巡らせて大切な命を守る」 あと、犯人の言葉で 「医者だってこわれる」 医療現場の現状の一部分を見た様な気がしました。 面白い本だと思います。 | ||||
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| はじめのうちは、スムーズに読めていた。 それが、半分に少し満たない辺りで、どうも止まってしまう。 しかし、クライマックスでは本を置くことが考えられないくらいの勢いでページを捲り、 またラストで止まってしまう・・・。 そんな感じでした。 物語は悪くない。どころか面白い。 全く判らない医学の世界、それでも惹きこまれる。 ミステリーとしても十分な作品だと思う。 キャラが立っている、ということだが、確かにその通りで、登場人物の人となりが容易に想像できる。 これでデビュー作だというのだから、先が非常に楽しみで、既刊を全て読みたいと思わせた。 | ||||
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| 先入観ゼロで読み始めた、「チーム・バチスタの栄光」。 「バチスタってなんやねん?」と、本屋で目立つ黄色のカバーが気になっていたのだが。 「このミス」大賞受賞、という帯につられて買うのはなんだか悔しくて。 でも駅ビルの中の大型書店を一周して、今の気分で読みたいものが他に見当たらず。 そんな消極的な理由で、手に取った。 この手の小説は、大体一気に読了してしまうケースが多いのだが。 夕食後に読み始めて1時間以内にうたた寝に突入、という展開が2度ほど続き。 興奮しながらページをめくる手ももどかしく、となったのは、3分の2を過ぎてから。 でも。もしかしたら最初は退屈に感じるかもしれないが。 出来れば一気通貫で読むことを、お勧めする。 というのも。 物語が動き始めてから、「そうか、あそこはこの展開のための伏線だったのか」、と何度も気づかされることがあり。 2時間ドラマの最初の30分でストーリーを全部深読みして、一緒に見ているものの興を削いでよく怒られるのだが。 そんな単純に、死亡フラグ、とか真犯人発見フラグ、とかの存在に気づく、安っちいミステリ小説ではなく。 多分何度か本を置きながら読んだので、私が作者の意図を読み飛ばしているところも、たくさんあったに違いない。 だから、通して読んだほうが、面白いかと。 ここまで複雑に入り組んだ糸を織り成せるのは、余程の手だれた作家なのだろう、と思ったが。 これがデビュー作であることに、びっくり。 現役勤務医であることからくるリアリティを差し引いても。 (特に次作への伏線まで張っている新人作家は、そうはいないだろう。 単行本化に当たって、加筆されたのだろうが、老練・老獪…。) てんでバラバラにとっ散らかった素材がテーブルに広げられて。 それを一気に収束させていく手腕と論理性は、見事。 | ||||
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| 主人公の田口先生(医師)と、白鳥捜査官(役人)の コントラストが良かったです。 バチスタ手術は、成功確率が60%と言われている。 その中で、この物語に出てくるバチスタチームは 20数例連続成功という驚異的な成功率を 誇っていた。しかし、ある日突然3例連続で 失敗してしまうと言う「事件」が発生する。 原因は何か・・? そんなストーリーで、さくっと読めます。 内科医の田口先生と、厚労省の白鳥捜査官が 二人で事件を解決するのだが、この二人の やりとりが本当に面白い。 また、登場人物がそれぞれキャラ立ちしていて イメージしやすい。 ☆4つなのは、ややテンポがゆっくりなため。 それでも「このミス」大賞は、伊達じゃないと 思います。 | ||||
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| 大変面白いという世間の評判を聞いて、 やっと手に入れました。 面白さは評判どおりで、一気に読まずにはいられませんでした。 でも、犯人の動機には少しがっかりです。 結末までが面白いだけに、ちょっと残念です。 昔、マークスの山を読んだときも、 最後に同じような気分になりました。 ミステリー小説とは、こういうものなのでしょうか。 でも、それを考えても、読んでよかったです。 楽しめました。 | ||||
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| 「チーム・バチスタの栄光」「ナイチンゲールの沈黙」「ジェネラル・ルージュの凱旋」「螺鈿迷宮」全て読んだ。とにかく面白い。東城大学病院を舞台に、白鳥・田口・姫宮・高階病院長の人物構成がすばらしい。読む順番はこの通りでいいのだが、できればナイチンゲールとジェネラルは同時に3章位ずつ交互に読んだ方が、病院内で同時進行で起こる事件が理解できて面白いと思いますね。海堂先生おみごとと言うしかないくらい引き込まれる。そして終章で必ず次の作品への布石を怠らない。本当にすばらしい。 | ||||
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| ミステリーとしての要素はあまり高くないように感じますが、ストーリー自体は愉しめました。バチスタ手術の描写もかなりリアル。流石、本職なだけはあります。 何より、中盤から登場した白鳥のキャラが秀逸。彼の御蔭で、物語中のピリピリした雰囲気が和らぎました。 唯、導入部だけが不満です。これは、巻末の審査員の皆さんのコメントにも書かれていましたが。カバーデザインも恰好良いですし、それ以外はとても良かったです。 | ||||
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| 早く次のページが読みたくて電車を降りてから帰宅する間ももどかしく 喫茶店で読了しました。久々の一気読みに大拍手です。 ラストは少々長すぎるかなと思うようなカーテンコールでしたが 登場人物全てのサイドストーリーを読みたいという期待で いっぱいになりました。 次はどこにカメラを据えて書いてくれるのかとても楽しみです。 ひとつだけ個人的好みで追加注文をするならば「泣かせ」の場面が もう少しほしいというところでしょうか。 シリアスとコミカルの落差は十分。笑いもOK、後は浅田次郎ばりの 笑いと涙の無限連鎖で揺さぶられてみたい。 ラストでその片鱗を見せた、田口のハードボイルドトークに期待します。 | ||||
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| ストーリーは、前半はバチスタ手術をめぐる謎を中心として読者を引っぱっていく。専門用語が適度にちりばめられており、物語の臨場感を高めている。それだけでも面白いのだが、厚労省の役人、白鳥が出てくるところから、物語はがぜん面白味を増していく。 白鳥のキャラクターが秀逸。超がつくほどずうずうしく、無神経で、しかしとんでもなく頭が切れるトラブルメーカー。こんな奴、現実にはありえない。しかし、彼のおかげで、この小説は一流のエンターテインメントになっている。極端に言うと、手術をめぐる謎を除けば、この小説は白鳥1人でもっているようなものだ。彼と田口のやりとりを読んでいるだけで十分面白い。新たなタイプの名探偵登場!! ―そう評しても差し支えないと思う。ただし、医療に関する事件に限られるが。ホームズやポアロにはほど遠いが、三毛猫ホームズを越えるぐらいのインパクトはある。 白鳥の活躍により謎は解決するのだが、その真相が明らかになった時、暗たんたる気持ちにならざるを得ない。医者が命に鈍感になった時、それはその人物が辞表を出すべき時なのだ…そう考えずにはいられなかった。 | ||||
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| キャラクターがいい。伏線も周到に張ってある。このミスの名に恥じない秀作だ。 2部からまた話が展開。 結末には完全に著者にやられた。 痛快で軽快な、まったく新しいエンタテイメント。 ありそうでないタイプの小説だ。 続編も読みたい。 | ||||
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| 面白くてあっという間に読み終えた。 第一部での状況設定とキャラクター設定が見事で、読んでいてすぐに犯人 にはたどり着けない。ただ、何回もその伏線はしっかり張られている。 最後にそれに気がつくと著者にやられた!という気分になる(良い意味で)。 第二部では新しい人物の登場と共に、怒濤の展開に流され、話が終わる。 この強烈な人物が物語のスパイスとしてかなり効いている。痛快である。 正直、最後の部分はあれ?という感じの肩透し感が残るのだが、そこまで がかなり面白いのでまぁ良いだろう。 次作がすでにでているようなので、また読むことにしようと思う。 | ||||
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| 内容説明を見るとシリアスなんですが。 シリアスの中に存分にちりばめられた、コメディがまた。 厚生労働省の変人役人・白鳥が、いろんな意味ですばらしいんですよ。 精神科医伊良部のファンの方なら、絶対に嵌ります。 現役のドクターが執筆したということで、細部がとてもリアルなんです。 で、登場人物がまた全員個性的で、いい味出してます。 犯人は、なるほどなぁって感じで、あまりどんでん返しじゃないところが、 かえってリアルでした。 とにかく一気に読めます。おもしろいです。 続編の「ナイチンゲールの沈黙」も、ぜひ読もうと思ってます。 | ||||
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| とにかくおもしろくて、先が知りたくて一気に読みました。非常に読ませる力のある作品だと思います。 たくさんのキャラクターが出てきますが、その全てがきちんと立っていていて、無駄キャラがいません。白鳥圭輔が人気みたいですが、他のキャラも個性的で本当に素敵。読み始めたときは「あ、この文体はあたしには合わないかも。。」と思ったんですが、お話に引き込まれて途中からは全く気にならなくなりました。 現役のお医者さんが書く医療系小説ということで、あんまり期待してなかったんです。自分がいる場所のことって、近すぎて冷静に見ることができないんじゃないかな、と思って。でも、この作品は全然そんなことなかったです。著者の専門知識をうまく生かしつつ、適度な距離を保って書いてはるな〜と思いました。 初めて読んだミステリーがハズレだったことから、それ以来ミステリー嫌いだったんですけど、この作品を読んだことでちょっとミステリーが好きになりました。 ・・・で、今現在続編(ではないのかな?関連作品という感じでしょうか)が2作出てるみたいですが、評価を見る限りでは微妙な感じ。。でも、やっぱり気になるので読んでしまうと思います。 | ||||
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| めちゃめちゃ面白かったです!半分くらいで「そりゃないぜベイべー!」と思い、四分の三くらいで「えぇっ(;'Д`)」って思いましたw調査に行き詰まる田口の目の前に、とんでもない爆弾が投下されます。爆弾の名は白鳥圭輔。通称“ロジカルモンスター”“火喰い鳥”。白鳥の強烈なキャラと、火事を爆風で消すようなやり方に反感を抱いた田口ですが、次第に彼を認めていくことに。現役のお医者さんが書いた病院の話なので、めちゃめちゃリアルです。専門用語や器具名なども出てきますが、話の流れでちゃんと理解できます。多忙な医者の実情、権力争い、人間関係が浮彫りに。受動的な田口と能動的な白鳥のコンビネーションにより、徐々に解き明かされていくチームの人間関係の描き方は面白いですvたくさん登場人物がいますが、キャラがちゃんと確立しているし、うまく区切ってあるので混乱しません。不定愁訴外来に来る患者さんの気持ちはとてもよくわかりますが、他人の愚痴を延々聞き続けることはとても疲れることだから、田口先生はどうやって折り合いをつけているんだろう。漠然とそんなことを考えながら読んでいると、最後の方に田口先生の独白がありました。それ読んでボロ泣き。『患者に対して、俺がやってあげられることはほとんどない。話を聞くだけ。うなずき返すだけ。吐き出した思いのたけを上手に丸めて心にくるみ込むのは、話す本人自身だ。そうした繰り返しをしていると、かさぶたがはがれるように、彼らから愚痴外来の存在がぽっかり抜け落ちる日が、突然訪れる。こうして彼らは愚痴外来を卒業する。その時がくるまで、俺は黙って時のゆりかごをゆっくりゆする。俺がしていることといえば、ただそれだけのことなのだ。』この本を読んで泣く人はあんまりいないと思いますが、心が折れたことがある人には、ぐっとくるかもw | ||||
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| 医療ミステリーとジャンル付けされるのでしょう。 私のような一般人には、全く馴染みのない背景設定, 題材でありながら、物語にリアリティを感じました。 難しい業界用語と、際立った性格付けの登場人物達との 微妙なバランスの中、最後まで楽しく読み進みました。 犯人が明らかになる場面で、やや拍子抜けの感もありましたが、 最後に著者が言わせたい台詞のための意識的な“間”なのかもしれません。 著者は、なるほど現役のお医者様ということですが、 ここまでエンタテイメントに“現場”を仕立て上げられるのを見せられると、 読者になるのは楽しみですが、患者になるのはどうかと…(笑) 既に上梓されている二作目,三作目を早速に読んでみたいと思わせる処女作です。 | ||||
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| 白鳥の登場からがぜん面白くなってくる。名探偵の登場というような観もある。何を根拠に「これは殺人ですよ」とか「明日のオペで殺人が起こる」というのか、明らかでないような点はあるが、キャラが強烈なので読者は圧倒される。「このミス」の選者でなくとも白鳥のシリーズものを期待してしまう。 | ||||
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