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西郷の首
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西郷の首の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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幕末~明治維新の加賀藩士・足軽2人が主人公の小説。タイトルからすると、西郷隆盛さんの小説家とおもいましたが、全然違いました。西郷どんの期待をしている方にとっては期待はずれかもしれませんが、私にとっては期待以上の小説でした。西郷隆盛の首という士族の終焉としての象徴が、この小説のタイトルになっています。そこで対比されるように、武士としての誇りを守り続けた一郎と、新しい時代へと適応させていった文次郎。その2人の対比が熱くもあり切なくもあり…なんとも言えない気持ちになりました。終盤にかけては特に面白く、一気に読みました。非常におすすめの小説です。 | ||||
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主人公が加賀藩の足軽? 幕末物で随分マイナーだな? 西郷とどう繋がるんだ?と思いつつ読み進めると驚愕の展開で自分の勉強不足を痛感。最後は涙無しでは読めません。何でこんなすごい作品が書けるんだろう? | ||||
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幕末、加賀藩士で無二の親友である文次郎と一郎、明治維新に翻弄され別々の道を歩むことに世の中に不平を持ち罪により、自己陶酔のなか死した一郎より、軍人になり、迷いながらも、愚直に任務を全うした文次郎を私はリスペクトします。 | ||||
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西郷隆盛と大久保利通の友情については広く知られているが、その二人の死に関わった人物もまた親友と言える関係だった。 西郷と大久保がたもとを分かつように、歴史の荒波は、本作の主人公の島田と千田を引き裂いていく。 幕末におけるわき役である加賀藩を舞台に、幕末の状況が語られたうえで、士族の不満と暴発に至る心情が丹念に描かれていく。 タイトルは「西郷の首」だが、西郷隆盛はほとんど出てこない。 だが、「西郷の首」が士族にとって「武士の時代の終焉」を明確に示すものであるがゆえに重要なのだ。 否応なく直面することになった武士の時代の終焉。武士ではなく軍人として生きる千田と、士族として志士として生きる島田。 西郷の首についての、二人の受け取り方の違いと、その後の分かたれた道。 歴史に翻弄される悲哀の友情物語であり、個人的には名作だと思う。 | ||||
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伊藤潤さんの作品の最高傑作だと私は思っています。(ここからはネタバレ)特に島田一郎が子と別れるシーンは泣けますなぁ。私は大久保利通を暗殺した犯人たちは無名の志士と思っていたのですがそうではなかったのですね。 | ||||
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千田文次郎と島田一朗という2人の足軽による幕末から維新、明治までの物語である。 西郷の首というタイトルではあるが西郷自体の描写は殆どなく、西郷の物語ではない事は事前に知っておく必要があるだろう。 途中で二人の生き方は違ってくるが、どこかでは繋がっている二人。島田一郎の大久保利通暗殺までの物語といっても良いかもしれない。現在風に言えば、いわゆる「テロ」行為であることは間違いない。しかし、殺すときも、死んだ後も相手に敬意を表している点について、武士というこの時代の筋の通った生き様を感じる。それは西南戦争や戊辰戦争の描写でもそうだった。敵ではあるが、お互いに敬意を持っている描写は何とも言えない清い心を感じる。日本式だ。テロ行為を犯す者の心情にここまで同調できたという点では、誰にでも志というものがあるのだと理解できる。どちらにも大義がある事が分かり、どちらが正しいのかはわからない。 私は歴史にはそれほど詳しくない為、読むのにかなり苦労した。当時の言い回し等は極力携帯で調べて読んだりしたが、時代背景などはやはり詳しい人でないとすらすらとは読めないかもしれない。 私は気が向いたときに読み、ゆっくり1ヶ月をかけて読みおえた。 | ||||
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いやまぁ、ガンガンtwitterのTLに流れて来るもんだから、どんなものかねこれと思って購入。 西郷さんの生涯を追うのかなと思ったら――意外、西郷さんほとんど関係なかった!! けどしゅごい!! 戦場描写の臨場感・躍動感!! 美しいストーリー!! 伏線回収!! そして熱い漢の友誼!! 衝動買いして大満足。という内容の作品でございました。 ほとんど関係ないとは言ったけれど、話の核はまさしく「西郷の首」。 2014年に発見された「千田登文氏の履歴書」にある「西郷の首の捜索」の記述と、彼の加賀藩士としての交友関係を上手く扱っています。 首が見つからなければ「西郷さん生存説」も出る訳で。 それこそ、レビュータイトルでいじったドリフターズみたいに、行方不明説がまことしやかに流れる訳です。 それを、主人公である「千田登文」氏がみつけたことにより、西郷は死に、そして士族反乱――士族の時代に決着がついた。 しかしその一方で、第二の主人公であり大久保利通暗殺のリーダー格「島田一郎」氏は、その時代の流れに抗うように凶行に及ぶ。 両名共に加賀藩士。しかも幼馴染で親友でもある。 そんな二人の対比は、西郷と大久保の関係とも相まって、実に小説として映える。 また、そこに至るまで――幕末から戊辰戦争まで――の、彼らが肩を並べて共に過ごした時間が、悲壮な結末によりいっそう華を添える。 道を違え立場を変えながらも、最後まで一人の友として、お互いを思いやる二人の男の姿。 クライマックスは史実の通りなのですが――見事としかいいようがない名シーンとなっています。 そりゃガンガンTLに流れてくるわけだわ、と、納得させられた作品でした。 幕末モノ読みたいよ、ハードな戦闘描写の作品読みたいよ、という方に、おすすめの一冊です。 | ||||
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日経新聞の書評で星5つを獲得していますが 確かに 納得できます。 読み終わってから 金沢の友人に本を送って読んでもらいましたが 地元の人が読むと なんか 格別らしいです。 | ||||
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歴史の表舞台立つ英雄たちでなく、むしろ時代の流れに翻弄され虐げられる市井の人たちを中心に描かれています。 主人公は加賀藩の足軽だった二人の若者。親友だった二人が幕末・明治の時代の中、やがて別々の道を歩むことになり、一人は西郷隆盛の首を発見することとなり、もう一人は大久保利通を襲うテロリストへ変わっていく。ひとつひとつのエピソードを丁寧にしっかり描きこんであるので、それぞれの生き方に共感を感じてしまいます。 最近書店でやたらと「泣ける」を謳い文句にした薄っぺらい小説が出てますが、この小説は本当に号泣必至!それも何か所も! 自分としては前半の天狗党の最期に胸を打たれました。 | ||||
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幕末から明治にかけての日本の流れを加賀藩(石川県)の二人の足軽を思想と行動から描いた傑作。 加賀藩から明治政府の中枢には誰も盗用されなかった理由もよくわかった。 西郷の話が中心ではなく、むすろ後半は大久保利通暗殺にむけて息もつかせにおもしろさで話が進んでいく。 久しぶりに読み応えある。直木賞まちがいなし。 吉村昭の小説をよんでいるような錯覚に陥るくらい綿密な取材に裏付けられた歴史小説。 これから伊東潤の小説をいくつかよんでみる。 | ||||
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加賀藩士の話。 幕末から明治維新にかけて、薩長の話は多くあれど加賀藩にクローズアップした話は初見。 しかし、西郷と大久保の首で繋がるという壮大な歴史活劇である。 もうワクワクしながら一気読み間違いなしだよ。 あえて残念なところを二つ。 戊辰戦争まではよかったけど、維新後の描写はいまひとつだった。クライマックスの前段までをもう少し丁寧に書いて欲しかった。 それから表紙の次に赤坂の地図があるけどこれどうかな。金沢の地図もあったらよかった。やっぱタイトルも大久保の首なんじゃないか? それでも日本経済新聞で、あと数ヶ月あれどはや今年最高の一冊と評された本だけある。 | ||||
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西郷の首を発見した男と、大久保利通を暗殺した男。 2人の加賀藩士は、親友同士だった。 百万石の雄藩・加賀藩は、中立的立場ながらも、藩内では二派の対立が激化していた。 加賀藩士の島田一郎は尊王攘夷思想に憧れ、親友の千田文次郎は、一郎の情熱に煽られながらも自分を見失わないでいた。 やがて一郎は反政府活動に傾倒し、武装蜂起を企てる。 一方、文次郎は陸軍軍人となって西南戦争に参加し、薩摩軍が隠した西郷隆盛の首を発見する。 それにより不平士族の絶望は頂点に達し、一郎らは大久保利通の暗殺を画策する……。 幕末から明治維新の激変期に生きた2人足軽加賀藩士の友情と離別を描いた熱く切ない歴史長編。 本書「西郷の首」と西郷側近の村田新八を描いた「武士の碑」、大久保側に付いた初代警視総監川路利良を描いた「走狗」の三作で著者の西郷隆盛と明治維新三部作として「維新」とは何だったのかを考えさせられます。 | ||||
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