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われは熊楠



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【この小説が収録されている参考書籍】
われは熊楠

われは熊楠の評価: 4.22/5点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

主人公がひどい。

てんかんを起こしたり、癇癪がひどかったりするので、何か脳機能に異常があることは間違いないのだろう。しかし、それを差し引いても、この主人公にまったく感情移入できない。

弟に家督を任せ、仕事もせず50才頃まで生活費を送らせていた事実は、ちょっと引く。一円も稼いでないニート研究者なのに結婚してしまうのも、ちょっとなあ・・。弟に仕送りの打ち切りと宣言されると、切れて殴りそうになる熊楠。以後、弟とは絶縁状態になるのだが、コレが史実なら、やっぱり引くわ。

この小説においては「己とは何者か?」ということを原点として博物学を研究し続けている。子供の頃の動機はそれでもいいと思うのだが、大人になった熊楠が仏教思想の「無我」や「空」といった概念を知らないはずがない。晩年になってまで、自分探しのために博物学の研究をしているのは、説得力に欠ける。

そうではなく、私は純粋な知的興奮によって研究し続けたのだと思う。きっと知ることによってエクスタシーを感じるくらいの、鬼気迫る変態研究者だったと思うのだが、どうだろうか? どうせ好意を持たれるタイプの主人公でないのなら、もっと突き抜けた方が面白かった。
われは熊楠Amazon書評・レビュー:われは熊楠より
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