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るん(笑)
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るん(笑)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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何故ならば表紙が気持ち悪すぎるから。 電書だとパッと読み終えて非表示にするしかないし。 あとねこの骨とか出てくるので苦手な方は注意かも。 カラッと湿度を抜いた遠藤徹、もしくは粘液の出てこない小林泰三みたいな内容でした。 両先生がお好きならぜひ。 | ||||
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よいお守りとして読みました。素敵なので、友達や好きそうな方にもお勧めしています♡ | ||||
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知人に薦められて読んだが つまらなかった。 80ページくらいで本を閉じて 本棚にしまって他の本を読み出した。 | ||||
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科学と疑似科学やスピリチュアルが逆転した世界の話。ストーリーは面白いけど、作中の物理法則等は科学世界のままなので、なんというか人間がどんどんボロボロになっていくのが地味につらい。(いやでも現実にもこういうボロボロになっていってる人がいるんだよな)という、笑い事じゃないというか…… | ||||
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"『間違ってるんだ、こんなの科学的におかしいのがー』『でたっ、科学的に』誰かが言い、どっと笑い声があがった。"2020年発刊の本書はスピリチュアルと科学の価値が逆転したニッポンを描くユートピア?SF。 個人的には読書会で参加者に紹介されて手にとりました。 さて、そんな本書は『皆勤の徒』『宿借りの星』で日本SF大賞を2度受賞した著者による連作小説集で。解熱剤を飲もうとすると妻の真弓に「免疫力の気持ち、なぜ考えてあげない」と責められる『三十八度通り』全身が末期の蟠りで病院のベッドに横になっていた真弓の母がすぐに退院させられ、今後はそれを「るん(笑)」と呼ぶ治療法を始める『千羽びらき』真弓の甥の真が、近くの山でかわいい新生物、いまは存在しないネコを発見する『猫の舌と宇宙耳』の3作品が収録されているわけですが。 まあ、信じる方に文句があるわけではないですが。しかし、やはり興味はまったくない私にとって、極端に【スピリチュアルが常識化された並行世界的な現代日本】が描かれている本書はストレスフルというか、嫌だー!と読みながら拒否反応を示してしまう読後感でした(笑) 一方で『ディストピアSF小説』といえば、海外小説ばかりを読んできた私にとっては【日本のムラ社会的な不気味さが浮かびあがる】本書は、コロナ禍において横行した『自粛警察』の皆さまを思い起こさせる生々しさと、あるかも?と思わせるリアリティがあって、何とも印象に残りました。 一風変わったディストピアSF小説好きな方にオススメ。 | ||||
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スピリチュアルというか陰謀論や疑似科学が席巻している世界の話。主人公自身が疑似科学に侵されているから読んでいて気がおかしくなりそう。笑 | ||||
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科学ではなく、信仰で繁栄した社会を描くSFです。 読み進めていく度に、奇妙な世界に慣れて行きます。 ちょっと宗教チックで、別世界を感じられる一冊です。 | ||||
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3話目まで読んで、それまで感じていた恐怖の質がまったく変わってしまった。これは放射線被曝の健康被害から、集団で目を背けている社会の話だ。一番に『ボラード病』を思い出した。 るん(笑)の世界の人たちは、『愚かだから』『そういう世界だから』スピリチュアルを信じているわけではなく、たくさんのスピリチュアルを散りばめることで、本当に見たくないものを隠そうとしているのだと思う。 真が立ち入り禁止の㽷塚山に登ることで、龍が原子力に関わる存在だと分かる。ただちに健康被害が出る線量を未だに発する核廃棄物を、子どもの足で行ける場所に杜撰に放置したまま、龍は水を汚染し続け、子どもたちは永久歯が生えなくなり、大人たちは高熱に侵され続ける。公的な機関は『平熱を38度に決定する』ことで問題をなかった事にする。 物語の最初と最後に登場する、すべてのスピリチュアルの象徴と言える愈水。ラスト近くの『愈水をかき回す音が聞こえはじめてしまった。すべてを薄めはじめてしまった』から分かるように、スピリチュアルと疑似科学は現実を撹拌し、希釈するために大人たちが採択した新しい物語だ。 放射線被曝の生み出す被害を、全員で意識の盲点に追いやるために。 『じわじわと弱って死んでいくしかない』恐怖について正面から考えなくてすむように。 近代医療と科学の代わりに選ばれた、かりそめの安心を得るための物語だ。 癌や死を忌み言葉にして執拗に明るい言葉に置き換えるのは、『本当の問題を薄めて見ない事にする』のがこの世界のスピリチュアルの本質だからだ。 話がスピリチュアルと疑似科学の大博覧会のまま終わっていたら、こんなに怖く感じなかったと思う。でもこれは、死の恐怖に直面して、自分が生きてきた社会の脆さや杜撰さを突きつけられ、自分が無力であることを突きつけられ、立ち向かい解決するべき問題の大きさを直視できず、突きつけられたものから逃げて、『どうしても真実を直視できない』という切実な要求から別の物語を選んだ社会の話だ。 私はるん(笑)世界の人のように乳酸菌入りの濁った湯船に使ったり、血液をクレンジングしたり、乳児整体に赤ちゃんを連れて行ったりはしない。でも、恐怖や不安から現実を自分の見たい方向にねじ曲げて、本質的な解決にならない言動をくり返していないと、そんな要素は自分のどこにもないと、言い切ることはできない。社会の空気全体がるん(笑)の世界のようにだんだん傾いていく時、絶対にその先鋒に加担しないと言い切ることができない。 るん(笑)の世界の人と自分の間にずっと距離があると思っていたうちは余裕があったけど、もう二度と手に取りたくない。怖い話だ。ダイレクトに現代の日本の話だった。 | ||||
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あの酉島伝法がついに現代を。。。舞台が現代になるだけで読みやすく大変面白かった。 個人的に「襖が開いていき、真弓が静かに和室に入ってきた。人との交わりを豊かにするチェック柄の寝巻き姿だ。」この一行で星5が確定した。随所にある人を食ったような描写はほんのりソローキンを彷彿とさせる。 スピリチュアルな世界観は身内にスピリチュアルな人間がいるので内心複雑な思いで読んだが、現代社会の気味の悪さを煮詰めたような味を堪能した。 | ||||
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科学をスピリチュアルな価値観が駆逐した現代日本が舞台の、酉島作品中最嫌な世界観の連作集。あくまでスピリチュアルな価値観にそって人々が暮らしてるだけで、それが結果に反映されているかは微妙。おそらく現実の我々と同じ程度の効果と思われる。それなのに科学無しで生活する縛り。社会の端々に綻びが出てきている模様も見える。 今までの酉島作品が見慣れぬ言語によって未知の世界を描きつつ読者の魂をそこに召喚するのに対して、今作は見慣れた言語で見慣れた世界を描きながら見事に行きたくない社会を作り上げている。だからこそ面白くて嫌な小説だと思う。 やっぱ科学的批判精神のある奴にはこの世界はきつい。人類ならざる者が営々と社会を組み上げた泥海の城や御惑惺様の倶土に帰りたくなる。彼らの方が有る意味筋が通っているもの。 | ||||
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酉島さんの本を読むのは、宿借りの星に続いて二作目。 本書は科学や西洋医学の代わりにスピリチュアルを信仰する世界が舞台。 夢中で読んだし、控えめに言って傑作だし、著者は紛れもなく天才なんだけど。 何だろう、この単純におもしろかった、でもない、考えさせられる、とも違う読後感。ホラー映画をドキドキしながら見た後、あーおもしろかったって言って、気付いたら映画の中にいたみたいな。 どこかの時点で分岐したパラレルワールドの話と思って読んでいたが、著者インタビューによると「角度を変えて見た現実社会そのもの」らしい。 そうか、違和感の正体はこれだったか。私が現実と思っている世界と「るん(笑)」の世界は二重写しになっていて、もしかしたら人によっては「るん(笑)」の世界が現実なのかも。もー怖いよ! 二作目の「千羽びらき」が一番心にのしかかった。 るん(笑)が、現実における◯◯を指すことが明かされる。私は◯◯の経験者で、もう治療は済んでいるのだが、この本を読んだのが治療中でなくて本当によかった。 病室に持ち込んだ本の中に紛れていたら、確実に精神崩壊していたと思う。 ◯◯でなくても、必ず心身共に健康な時に読んでください。 それと「猫の舌と宇宙耳」の丸山くん、首が曲がってる理由が私的には地味にきつかった… このレビューを書くためにもう一度読み返したかったけど、エネルギーが足りなくて無理だった。そのくらい生気を吸いとられる本です。 後、装丁が最高。悪趣味と狂気の境目をギリギリスタイリッシュにまとめていて、この装丁以外考えられない。センスが良すぎる。 | ||||
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