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(アンソロジー)
傑作集 日本ハードボイルド全集7
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傑作集 日本ハードボイルド全集7の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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| 新品かと思われるくらいにキレイな本、良心的な価格、早い配送、どれも大満足です。 | ||||
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| この全集は全部購入するつもりだったのだが、結局第1巻と最終巻だけで終わってしまった。 文庫版日本ハードボイルド短編集といえば、31年前に出た新潮社編「[昭和ミステリー全集]ハードボイルド篇」(新潮文庫。以下新潮本と略)が手元にあるので、この本と比べてみよう。 本書は660頁、新潮本は726頁。厚みはほぼ同じだが、本書のほうが微妙に厚い感じ。 本書の解説は日下三蔵氏、故北上次郎氏、杉江松恋氏。新潮本の解説は故長谷部史親氏。 新潮本の長谷部氏の解説は「(原尞は)ハードボイルドのみならず日本ミステリー全体の将来を占う上で、今後とも大いに注目したい作家のひとりであることは論をまたない」で終わっているが、本書では北上氏が約2頁、杉江氏も約2頁、原尞について書いている。ただし、本書には原尞作品の収録はない。 収録作品はどちらも1人1編で、本書は16人16編、新潮本は19人19編を収録。作品の傾向をたいへん大雑把に言うと、本書は傑作発掘、新潮本は傑作集成かな。新潮本には「狂熱のデュエット」「ラ・クカラチャ」「地平線はぎらぎらっ」「死体置場は空の下」「感傷の街角」「歩道橋の男」といった名作がズラズラ並んでいる。 本書、新潮本の両方に出てくる作家は、高城高、藤原審爾、山下諭一、三好徹、片岡義男、小鷹信光、小泉喜美子の7人。これに本全集長編巻と新潮本の両方に出てくる生島治郎、仁木悦子、都築道夫、結城昌治、河野典生、大藪春彦の6人を加え、本書解説2頁以上と新潮本に出てくる大沢在昌、原尞の2人を加えた15人が、日本ハードボイルド史を代表する人々ということになるのかもしれない。 比較はこの辺で終ります。 以下、本書の私的感想。 ◯どの作品も面白く、3氏の日本ハードボイルド史も楽しく読めた。 ◯いや違う。麻雀を知らないので、「東一局五十二本場」はちんぷんかんぷんだった。 ◯特に気に入った作品は ☆「骨の聖母」(高城高)・・学術交流サハリン使節団が豊原(ユジノサハリンスク)から持ち帰った日本人の骨をめぐるストーリー。高城自身の楽しい解題も付いている。 ☆「おれだけのサヨナラ」(山下諭一)・・どこかの国のお偉方が日本からの戦争賠償金で日本から物を買う取引が予定され、その指定商社になるために、小さな商社が飛び切りの日本美女をお偉方へのプレゼントとして贈る話。 ☆「あたりや」(多岐川恭)・・多岐川の超通俗ハードボイルド。 ☆「時には星の下で眠る」(片岡義男)・・アクション楽しい。 ☆「彼岸花狩り」(谷恒生)・・日本美女たちを奴隷として船で輸出する陰謀をヒーローが打ち破るという何度も映画でみた展開(たとえば、歌手の藤本二三代さんの貴重な助演映画『銭形平次捕物控 美人鮫』)の話だが、よくできている。 ☆「アイシス讃歌」(三浦浩)・・著者の長編群のファンではないが、この作品は好き。 ☆「春は殺人者」(小鷹信光)・・「どいつもこいつも、一人ぼっちで、悲しくて、淋しいやつばかりだ」(595頁)。 | ||||
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