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ドゥルガーの島
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ドゥルガーの島の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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篠田節子らしい、宗教と信仰、人間の生を織り交ぜた展開で楽しめる。 インドネシアの島に暮らす人々と、外部から来た人間との対比により、視点が違う現象への熱量ととらえ方の違いがストーリーとして読み応えある。 ただ全体的に著者にしては表面的というか、もっと日々の暮らしの人間の生きる力というか内面の描き方が予期の頃より弱く感じる。 これは本作に限ったことではないが、初期のころのようなドロドロした感覚が最近薄い。 主人公の言動や、女性の学者や現地をフィールドワークで訪れる学生などもどうにもちぐはぐ。 個人個人をもっと丁寧に描けば感情移入しやすかった。 | ||||
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前作長編の『失われた岬』が、彼女にしては珍しく失敗作のように思えたので、この作品は失地挽回の期待をこめて読み始めた。 今年から図書館利用を始めて、基本的に手元に置いておきたい本以外は買わないことにしているし、これまで読んだ小説類のほとんどは処分してしまっているが、篠田節子の本はほぼすべて蔵書にしているし、本作も禁を破って購入した。 それほどの期待を込めているのである。 で、結論はというと、これがまた彼女得意の『ゴサインタン』『弥勒』『インドクリスタル』等の系譜に連なる異境ものなのだが、『女たちのジハード』以来の軽妙でシニカルな視線と描写を失わないまま、円熟味が増してとても素晴らしい。 舞台は、インドネシアの架空の火山島である「ネピ島」。 そこにアラビア系と自認しているが顔立ちと体格はインドネシア人そのもののイスラム教徒が11世紀から住み、島の反対側のサンゴ礁に囲まれた入江には、イスラム教徒から首狩り族として差別されている部族が住んでいる。 そこに、大手建設会社勤務の主人公がたまたま訪れ、サンゴ礁の側に遺跡らしきものを見つける。 そこが発端となって、日本の考古学者や文化人類学者を誘って現地に調査に行くのだが、何と出発前日には3番目の妻が逃げ出して3度目の離婚。 さらに、現地の部族の習俗と住民間の対立、インドネシアの遺跡保護の問題、火山の爆発、イスラム過激派と様々なファクターが現れて、話はどうなって行くのかとハラハラさせられるが、最後はちゃんと着地。 インドネシアのボロブドールをはじめとする仏教遺跡の保護政策も詳しく紹介され、物語の中にしっかりと取り込まれているし、同国がイスラム化する以前の仏教時代、ヒンドゥー教時代にも詳しく言及されて、それがストーリーの厚みになっている。 主人公が少しおっちょこちょいで、その味もよく出ていた。 読後感よし! | ||||
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30年近く篠田さんの大ファンです。今回の作品も、いったいどこにどう着地するのかわからない、トンネルの暗闇を手探りで進むようなワクワク感を味わいました。超常現象かと思いきやウラがある、みたいな小ネタも大好きです!!発売日と夏休みが重なり一気読みでした。 | ||||
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