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(短編集)
化石少女と七つの冒険
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化石少女と七つの冒険の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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作者の作品は前作「化石少女」とこの作品しか読んでいません。 前作のどんでん返しというかもやもやする真実もなんとも言えないお話でしたが、続編はさらに衝撃的というより嫌な気持ちになるお話。 元々イヤミスライクな作品を執筆されてる作者さんだったんですね。。勉強不足のこちらのミスです。 でもこのシリーズを「青春ミステリ」って形容するのは絶対違うと思うw | ||||
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ミステリだけで600冊ほど読んでいますが、ほとんどぶっちぎりでナンバー1です。 学園青春ミステリは新人からベテランまで世に溢れていますが、その作者達は本作を読めば読んだことを後悔して悔しがるでしょうし、読者たちには絶対に本作を読んで欲しくはないと願うでしょう。 唯一の弱点は、ミステリ上級者向けの諧謔がメインの前作『化石少女』を読んでいないと面白さが堪能できないことでしょうか。 とはいえ、本作を読むために前作を読む価値は十分すぎるほどにあります。 実は、同業者です。 小説のレビューは意図的にしてこなかったのですが、 本作にはその基礎力にも特異性にも度胸にも、総合品質として完敗ですし、 これを褒めなければ作家として看板を下ろすべきだと思ったので書きました。 この2巻まででアニメ化してほしいな。そして3巻も出てほしい。それは劇場アニメとかで。 もしそんな未来があれば、公開の前後で世界は変わってしまい、元に戻したくても戻らないでしょう。 直木賞作家でも無かったことにしたくなるような、究極の作品の一つであると思います。 | ||||
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青春には二面性があると思う。 初恋や友情など何かを獲得する反面、失恋や裏切りなど何かを喪失する。 後者も青春の一面だとするならば、本書も紛れもなく青春をテーマとしたミステリといえるだろう。 正直に言って、ミステリとしては個々の作品の質にバラツキがある。 が、結末に向かい、あるテーマに沿って第一章から周到に組み上げられている構成はお見事。 (なので、個々の作品は第〇「話」ではなく、第〇「章」となっているのでしょう)。 本書は、青春における喪失感をミステリとして表現することに成功した力作だと思います。 | ||||
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本作は、本格ミステリではなく、一種のファンタジー小説、あるいは現代物ライトノベルと捉えるべき。麻耶先生の意気込みは分かるが、ここまで突き抜けると、ある意味なんでもありになってしまう。そもそも二か月に一件殺人事件が起こる学校なんてありえないが、それはまあ他作品の例もあるから目を瞑るとして、アリバイ、トリック、ホームズ枠、ワトソン枠、犯人枠、ライバル枠、友人枠、etc...、出てくるもの全てがこれほど不確定だと、読む側も何を信じて良いのか、縋るべきものが何一つ無いのは困る。別に読みながら推理する興味は無いが、全てが疑わし過ぎて、肝心の最終章のサプライズ(多分作者さんの最大の狙い)も、”ふーん”、程度で全く驚けない。なにより、本作で最も嘆かわしいのは、まりあの魅力が全く伝わってこないということ。いったいどうしたことか。何があったのか。まりあがもっと輝いていれば、読後感も違っていたはず。恋に盲目になったとでもいうのか。些細なことではあるが、本作の女性の描き方も気になる。女性の人数はそこそこ多いが、馬鹿しかいない。或いは、まりあが分かったうえで惚けてているのかもと思ったが、やはりそうとは思えない。 そうはいっても「化石少女」より数倍面白いのは間違い無い。間違い無いが、ある意味努力の方向性を間違っている。本格ミステリの可能性を広げるのは賛成だが、破壊する方向に努力しては駄目だ。 次回作に、強く期待する。 | ||||
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帯や紹介文は☆-5 作品は★10 まずは素直に前作の化石少女(無印)を読んでからこちらを読むことをおすすめする。 頭がシャキっと冴えてるときに読まないと結構混乱するかも。 私も十代のときに、自分の認識では、自意識が肥大化し痛々しい言動をしていた経験があるため、かなりクるものがあった。 自称腹黒ワトソンさんの献身が痛々し過ぎて鬱勃起と黒歴史フラッシュバックを加速させる。 開けちゃいけない系の扉や箱を開くカタルシスってたまらないよね。 漫画は好き。でも、ミステリージャンルの小説のカバーでライトノベルっぽい?イラスト化されているのって正直ちょっと苦手。しかし、今回は読んだ後これはこれでかなりアリだなって気がしてる。 あと、書店員の方は店頭にあるこの本の帯がまだ残っていたら取り除いて下さい。 | ||||
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化石少女の第二作。 推理は正しいのに、普段がポンコツすぎて誰も説得できない赤点探偵まりあ。 諸事情あって、まりあの推理を毒舌でボコボコにすると心に決めた腹黒ワトソンこと彰。 古生物部の赤黒コンビに新入部員も加わり、学園で起こる数々の殺人事件を次々解決。笑いあり、恋愛ありの青春ミステリ! …なんてことは勿論ないのですが、個人的には前作より圧倒的に面白かったです! 前作のオチは本作で公開されているため、できれば前作から読んだ方が望ましいですが、前作が超人気作というわけではないので(自分は大好きですが)、前作を読んで本作を読まないぐらいなら、本作から読んでも良いと思います。 とにかく、絶対に本作は読んだ方が良い。 雰囲気は「さよなら神様」に近く、麻耶雄嵩ファンに限らず、一般受けもすると思います。 普通の青春ミステリだと思って手に取った人の感想を聞きたい…。 前作は設定・構造は面白いものの、地味なトリックが多かったですが、本作は一話一話がミステリとして趣向が凝らされており、メインストーリーも山あり谷あり、丁寧な感情描写にぐいぐい引き込まれます。 そして最後の最後に麻耶雄嵩先生らしい超特大の爆弾が…。 連載は半年ごとだったので、最終話前に半年かけてありとあらゆる展開を考えたつもりでしたが、全くの予想外。 にも関わらず、啓示された瞬間にこれこそが最適解であると腑に落ちる、しかもテーマとトリックが完全に合致した、最高のラストでした…。 本作のまりあの推理はレベルアップしており、木更津シリーズを彷彿とさせるような重厚で精緻なロジックや犯人当ても見られます。対する彰も前作の最終話を受けて、まりあの推理をコテンパンにすべく気合が入っています。 普通のミステリは、「間違った推理の矛盾を指摘し、探偵が正しい推理を示す」わけですが、化石少女シリーズはその逆、「正しい推理を、間違った推理で言い負かす」わけで、難易度は桁違い。 針の穴を通すような論理展開には痺れます。 また、本作はワトソン役の彰に焦点が置かれています。 前作のテーマが「探偵から何を取り除いても探偵でいられるかシリーズ(探偵としての信頼がなければ、ロジックが正しくても誰も信じない)」の一環だとすると、本作は「ワトソンから何を取り除いてもワトソンでいられるか」がテーマだと思います。 多感な高校二年生である彰から少しずつ色々な物が取り除かれていく様は、麻耶雄嵩先生が最も得意とする、アイデンティティの確立に悩める青年の姿で、私は本作も十分青春ミステリだと思います。 ワトソンとは一体何なのか? 迷える彰の行き着く先、麻耶雄嵩作品群にまた一人誕生した名ワトソンをご堪能ください。 | ||||
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