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ひとりで歩く女
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ひとりで歩く女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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「暗い鏡の中に」の様な幽界物を書かせると一流だが、通常のサスペンス物を書かせると力量不足である事を改めて感じさせる作品。冒頭と末尾にある登場人物の手記を載せるというプロット上の工夫があるものの、これが作品のサスペンス性を高めるために全く役に立っておらず、単なる作者の自己満足に終わっている。 この手記の記述内容そのものが曖昧模糊としている上に、主な舞台となる船(西インド諸島→ニューヨーク)の乗客全員の言動に首尾一貫しない怪しい点があり、伏線が多く(巧みに)張られているというよりは、読者を惑わせるためだけに、思い付きの曖昧性をその都度作品に盛り込んだという印象が強い。最後まで読み通しても、何故、ある登場人物が上述の手記を書いたのか合理的な説明が与えられず、他の乗客の言動に関しても然りである。特に、犯人にとって、目的を達成するためにはもっと簡便な方法があった筈である。登場人物達の言動・思惑に曖昧性を持たせているのに、ラストの説明を読んでもそれらの曖昧性が解消されず、スッキリしない読後感だった。 (本作の動機である)大金の隠し場所はほぼ明らかなのに、船が目的地に到着する前に事件が解決しないという点もこの手の作品としてはお粗末。この程度の内容なら、全編、ある登場人物の手記という体裁にして、幽界物に仕上げた方が良かったとさえ思う。 | ||||
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