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(短編集)
ぎょらん
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ぎょらんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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連作短編集です。各話の繋がりといい、内容といい、私にとっては完璧でした。本当に面白い。何故もっと話題にならないのでしょうか。 ダイイングメッセージが含まれるという不思議な赤い珠。それが全作に登場します。多少オカルト的ではありますが、それが本質ではありません。 一人の青年の成長譚としても読めますが、それ以外の要素も一杯。よくもまあ、こんな話を思いつくなあと感心します。この著者からはしばらく目が離せません。 | ||||
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人が死ぬ瞬間に遺す、いくらのような赤い珠「ぎょらん」。それを口にした者は、死者の最期の願いが見えるという……。 ありそうでなかった面白い設定だ。ところが、本作はこの設定に頼りきってしまうのではなく、ぎょらんに振り回される人や、その周囲にいる人たちをきちんと描きながら、人間の悲しみや辛さといったものを表現していた。面白設定の「ぎょらん」は、あくまでも小道具にすぎないのだ。 さて、死者の最後の願いが見えるという「ぎょらん」。読んでいる最中には、「二人の祖父の願いを見てみたかった」とか「でもガッカリしたらどうしよう」とか、願いを「見る側」としてあれこれ考えた。 ところが、ふと「遺す側」になった自分を想像して、これはなんとも怖い話だと思った。自分が最後にどんなことを願うのか、元気な今ならあれやこれやとキレイゴトを言えるけれど、いざ今わの際になったときには、はたして……。もしかすると自分が遺した願いが、家族の誰かを悲しませるかもしれない、苦しめるかもしれない、場合によっては自死さえ選ばせるかもしれない……。そのことに気づくと、「ぎょらん」の怖さが急に身近になった。 連絡短編集で、とても素敵な作品だった。町田そのこは初めて読む作家だが、本作で一気にファンになってしまった。 | ||||
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後悔とともに生きていく人達が再生していく話かなと途中まで思っていたのですが、良い意味で裏切られました。(もちろん、そういう面もあるのですが) 伏線もきれいに回収されていて、そこは読んでいてとても気持ちが良かったです。 私はあまり人に本を勧めるのは苦手なのですが、この作品はもっと読んでもらいたいと思ってレビューに手を出してしまいました。(笑) | ||||
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良い意味で、イラストやタイトルから受ける印象とはまったく異なる本だった。 人が死ぬときにあらわれる、強い思いのこもった赤い玉(通称ぎょらん)をめぐる連作短編集。というとホラーのように思えるが、実際は地方にある葬儀社を舞台にした連作短編集である。 連作に通じて登場する、朱鷺(とき)という男性がとても魅力的だった。朱鷺はぎょらんに魅せられて、ほぼ引きこもり状態でぎょらんについて調べまくっている。頭脳明晰だが社会に適合できない、不器用な彼の人生のなかで、何度かぎょらんらしきものに近づくタイミングで起きた出来事が丁寧に綴られている。友人の死であったり、家族の死であったり、葬儀社で働く人々が遭遇した死であったり、描かれる内容はそのときどきで違うのだが、いずれも短編も生と死について思いを馳せずにはいられない。 読んでよかった、と心から思える小説だった。 | ||||
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