■スポンサードリンク


ライノクス殺人事件



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

ライノクス殺人事件の評価: 4.00/5点 レビュー 4件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

ストーリーよりも趣向を楽しむミステリ

都筑道夫が述べたように、P・マクドナルドは趣向に淫した作家であった。
本書も独特の趣向の作品である。
さて、それが作品の内容と面白さという点で機能しているかというと、いまひとつとしか言えない。

確かに、解決にいたるロジックは面白いし、都筑の言う「モダン・ミステリ」の作家だろう。
しかし、クラシック・ホラーとモダン・ホラーとを比べた場合に、どちらがより恐怖感を味わえるかといったら、その恐怖の種類が違うことを考慮にいれても、私はクラシカルなほうに軍配を上げる。
ミステリの場合も、モダンが必ずしもミステリとしての面白さ、すなわち魅力的な謎とそのきれいな解決、ということにならないのである。
ミステリにおける魅力的な謎の占めるファクターは大きいのだ。
だから、島田荘司のミステリは面白い。

読んでいる時は、間違いなく面白い。
しかし、本作の読後に残るものは、ストーリーではなくその趣向であろう。
傑作といわれるミステリは、すべてそのストーリーが記憶に残るものであることを考えると、本作を手放しで称賛しにくいところである。

しかし、この趣向はまちがいなく記憶に残る。
本作の最大の欠点は、ストーリーよりもその趣向が強く印象づけられてしまう、ということであろう。
ライノクス殺人事件 (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:ライノクス殺人事件 (創元推理文庫)より
4488171044

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!